藤田ふじた良雄よしお

藤田ふじた良雄よしお
ふじたよしお藤田ふじた良雄よしお
	日本学士院にほんがくしいんにより; 公表こうひょうされた肖像しょうぞう写真しゃしん
生誕せいたん	藤田ふじた良雄よしお; （ふじたよしお）; 1908年ねん9月28日にち; 福井ふくい県けん福井ふくい市し
死没しぼつ	2013年ねん1月がつ9日にち（104歳さい没ぼつ）
居住きょじゅう	日本にっぽん
国籍こくせき	日本にっぽん
研究けんきゅう分野ぶんや	天文学てんもんがく
研究けんきゅう機関きかん	東京とうきょう帝国ていこく大学だいがく; 東京大学とうきょうだいがく
出身しゅっしん校こう	東京とうきょう帝国ていこく大学だいがく理学部りがくぶ卒業そつぎょう
指導しどう教員きょういん	萩原はぎはら雄つよし祐ゆう
主おもな指導しどう学生がくせい	前原まえはら英夫ひでお; 平井ひらい正則まさのり; 吉岡よしおか一男かずお
主おもな業績ぎょうせき	低てい温度おんど恒星こうせいの研究けんきゅう; 藤田ふじた理論りろんの提唱ていしょう
主おもな受賞じゅしょう歴れき	恩賜おんし賞しょう（1955年ねん）
	プロジェクト:人物じんぶつ伝でん
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藤田ふじた良雄よしお（ふじたよしお、1908年ねん（明治めいじ41年ねん）9月28日にち - 2013年ねん（平成へいせい25年ねん）1月がつ9日にち）は日本にっぽんの天文学てんもんがく者しゃ（天体てんたい物理ぶつり学がく）。学位がくいは理学りがく博士はかせ（東京とうきょう帝国ていこく大学だいがく・1939年ねん）。東京大学とうきょうだいがく名誉めいよ教授きょうじゅ。日本学士院にほんがくしいん会員かいいん。文化ぶんか功労こうろう者しゃ。勲等くんとうは勲くん二に等とう。

東京とうきょう帝国ていこく大学だいがく理学部りがくぶ助教授じょきょうじゅ、東京大学とうきょうだいがく理学部りがくぶ教授きょうじゅ、日本学士院にほんがくしいん院長いんちょうなどを歴任れきにんした。

概要がいよう

福井ふくい県けん出身しゅっしんの天文学てんもんがく者しゃである。東京とうきょう帝国ていこく大学だいがくを卒業そつぎょうし、東京とうきょう帝国ていこく大学だいがくや東京大学とうきょうだいがくにて教鞭きょうべんを執とり、のちに東京大学とうきょうだいがくから名誉めいよ教授きょうじゅの称号しょうごうを授与じゅよされた^[1]。日本学士院にほんがくしいん会員かいいんに選任せんにんされ、院長いんちょうに就任しゅうにんした。低てい温度おんど恒星こうせいの研究けんきゅうで知しられており^[2]、恒星こうせいの温度おんどとスペクトルとの関係かんけいを研究けんきゅうし^[2]、低温ていおん恒星こうせいの3個この分ぶん枝えだは星ほしの大気たいき中なかの炭素たんそ、窒素ちっそ、酸素さんその比重ひじゅうの差異さいに起因きいんすると提唱ていしょうした^[2]。後年こうねん、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくの研究けんきゅう者しゃにより、藤田ふじた理論りろんが正ただしいことが証明しょうめいされた^[2]。

来歴らいれき

生おい立たち

戦前せんぜんに福井ふくい新聞しんぶんの編集へんしゅう長ちょうを務つとめた藤田ふじた貞造ていぞうの長男ちょうなんとして福井ふくい県けん福井ふくい市しに生うまれる。父ちち・貞造ていぞうは「藤田ふじた村雨むらさめ」の筆名ひつめいで小説しょうせつを書かいていた。映画えいが監督かんとくの伊藤いとう俊也としやは藤田ふじたの甥おいにあたる（伊藤いとうの母ははが藤田ふじたの妹いもうとである）。

天文学てんもんがく者しゃとして

萩原はぎはら雄つよし祐ゆうの弟子でしだが^[3]、師しの萩原はぎはらが天体てんたい力学りきがくの権威けんいとして知しられたのに対たいし、藤田ふじたは天体てんたい物理ぶつり学がくで大おおきな業績ぎょうせきをあげた。1939年ねんに東京とうきょう帝国ていこく大学だいがくから理学りがく博士はかせ号ごうを授与じゅよされている。

略歴りゃくれき

1931年ねん - 東京とうきょう帝国ていこく大学だいがく理学部りがくぶ天文学てんもんがく科か卒業そつぎょう
1931年ねん - 東京とうきょう帝国ていこく大学だいがく理学部りがくぶ助手じょしゅ
1937年ねん - 東京とうきょう帝国ていこく大学だいがく理学部りがくぶ講師こうし
東京とうきょう帝国ていこく大学だいがく理学部りがくぶ助教授じょきょうじゅ
1939年ねん9月 - 東京大学とうきょうだいがく理学りがく博士はかせ（学位がくい論文ろんぶん「低てい温度おんど星ぼしのスペクトル型がたの1つの解釈かいしゃくについて」）
1951年ねん - 東京大学とうきょうだいがく理学部りがくぶ教授きょうじゅ
1969年ねん3月 - 定年ていねん退官たいかん
1969年ねん5月 - 東京大学とうきょうだいがく名誉めいよ教授きょうじゅ
1971年ねん1月がつ - ペンシルベニア州立しゅうりつ大学だいがく客員きゃくいん教授きょうじゅ（7月がつまで）
1972年ねん7月がつ - ヘール天文台てんもんだい客員きゃくいん研究けんきゅう員いん（7月がつまで、その後ご1974年ねん7月がつから1974年ねん9月がつの間あいだ再ふたたびヘール天文台てんもんだい客員きゃくいん研究けんきゅう員いんとなる）
1996年ねん - 日本学士院にほんがくしいん長ちょう（2000年ねんまで）
1999年ねん1月がつ - 歌会うたかい始はじめ召人
2013年ねん1月がつ9日にち - 心不全しんふぜんのため死亡しぼう^[4]。104歳さいと104日にちの長寿ちょうじゅだった。

賞しょう歴れき

1955年ねん - 恩賜おんし賞しょう^[1]

栄典えいてん

業績ぎょうせき

低てい温度おんど星ぼしの分光ぶんこう観測かんそくを長年ながねん続つづけ、日本にっぽんの天文学てんもんがく界かいに「低てい温度おんど星ぼし学派がくは」をつくりあげた。
恒星こうせい分光ぶんこう学がくを中心ちゅうしんに革新かくしん的てきな業績ぎょうせきを収おさめた。
2009年ねん 7月がつ22日にちに硫黄いおう島とう近海きんかいで船上せんじょうから皆既かいき日食にっしょくを観測かんそくした。

弟子でし

藤田ふじたの弟子でしには西村にしむら史朗しろう・前原まえはら英夫ひでお・平井ひらい正則まさのり・吉岡よしおか一男かずおらがいる^[3]。

著書ちょしょ

単たん著ちょ

『天文学てんもんがく文献ぶんけん抄しょう・太陽たいよう吸収きゅうしゅう線せんの輪わ廊ろうに就ついて』東京とうきょう天文台てんもんだい編へん、1937年ねん
『科学かがく教室きょうしつ・天体てんたい物理ぶつり学がくの発達はったつ』東洋とうよう書房しょぼう、1947年ねん
『日食にっしょく・彩いろどり層そうの話はなし』恒星こうせい社しゃ厚生こうせい閣かく天文學てんもんがく叢書そうしょ2、1948年ねん
『宇宙うちゅう・地球ちきゅうと月つき』毎日新聞社まいにちしんぶんしゃ毎日まいにちライブラリー、1952年ねん
『現代げんだい自然しぜん科學かがく講座こうざ 12・星ほしの原子げんしエネルギー』弘文こうぶん堂どう、1952年ねん
『太陽たいよう・太陽たいようの本体ほんたい』恒星こうせい社しゃ厚生こうせい閣かく新しん天文学てんもんがく講座こうざ3 新版しんぱん、1963年ねん
『恒星こうせいの世界せかい・低てい温度おんど星ぼし』恒星こうせい社しゃ厚生こうせい閣かく新しん天文学てんもんがく講座こうざ6 新版しんぱん、1963年ねん
『天体てんたいの物理ぶつり観測かんそく・天体てんたいスペクトル線せんの同定どうてい』恒星こうせい社しゃ厚生こうせい閣かく

共著きょうちょ

『天體てんたい分光ぶんこう學がく』河出かわで書房しょぼう、1941年ねん
『宇宙うちゅう物理ぶつり學がく』東西とうざい出版しゅっぱん社しゃ現代げんだい物理ぶつり學がく体系たいけい、1949年ねん
『星ほしの大気たいきの量子力学りょうしりきがく』東西とうざい出版しゅっぱん社しゃ現代げんだい物理ぶつり学がく体系たいけい、1949年ねん

論文ろんぶん

CiNii収録しゅうろく論文ろんぶん - 国立こくりつ情報じょうほう学がく研究所けんきゅうじょ

脚注きゃくちゅう・出典しゅってん

[脚注きゃくちゅうの使つかい方かた]

^ ^a ^b ^c ^d 日本学士院にほんがくしいんによる藤田ふじた良雄よしおのプロフィール
^ ^a ^b ^c ^d 「主要しゅような学術がくじゅつ上じょうの業績ぎょうせき」『｜日本学士院にほんがくしいん』日本学士院にほんがくしいん。
^ ^a ^b 日本にっぽんの天文学てんもんがく者しゃの系図けいず - 福江ふくえ純じゅん公式こうしきサイト内うちのページ。
^ “訃報ふほう：藤田ふじた良雄よしお東京とうきょう大学だいがく名誉めいよ教授きょうじゅ”. 国立こくりつ天文台てんもんだい (2013年ねん1月がつ15日にち). 2013年ねん1月がつ15日にち閲覧えつらん。
^ “福井ふくい市し名誉めいよ市民しみん・市民しみん栄誉えいよ賞しょう”. 福井ふくい市し. 2022年ねん8月がつ11日にち閲覧えつらん。