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尾栓 - Wikipedia

せん(びせん)は、ほうじゅうつつじょう部分ぶぶん末端まったん密閉みっぺいする構造こうぞうのことである。火縄銃ひなわじゅうでは銃身じゅうしん後端こうたんにはめまれたボルトじょう部品ぶひんすが、こうそうしき大砲たいほう場合ばあいにはめが可能かのう機械きかい装置そうちとなっており閉鎖へいさ(ないし閉鎖へいさ)とばれている。

F-22USV 76mm野砲やほう垂直すいちょくくさりせんしき閉鎖へいさ

概要がいよう

編集へんしゅう

古来こらい単純たんじゅん銃器じゅうきでは、銃身じゅうしんさきから火薬かやくたまめ、そこ火薬かやく部分ぶぶんつうじるちいさなあなつうじて外部がいぶからつつない火薬かやく起爆きばくさせ、火薬かやくまえ装填そうてんされた弾丸だんがん燃焼ねんしょうガス膨張ぼうちょうりょくはじばす、先込さきごばれる構造こうぞうであった。その燃焼ねんしょうガスがじゅう後方こうほうから外部がいぶげないようにするには物理ぶつりてきふさいでおく必要ひつようがあるが、これを銃身じゅうしんないっためすネジうようにつくられたネジによって密閉みっぺいした。これがせんである。先込さきごしきじゅうは、かなら後端こうたんせんがはめまれていた。

日本にっぽん火縄銃ひなわじゅうせんは、銃身じゅうしん内部ないぶから火薬かやく燃焼ねんしょうカスやねつ摩擦まさつけて付着ふちゃくした弾丸だんがんのこりカスをのぞくための掃除そうじさいに、ネジをゆるめてはずすことが可能かのうである。連続れんぞく発射はっしゃした銃器じゅうき内部ないぶ付着ふちゃくしたこれらの「のこりカス」をそのままにしておくと、弾丸だんがん発射はっしゃされずに銃身じゅうしんまり、破裂はれつするおそれもあるため、このせんはずせるのは重要じゅうよう仕組しくみであった。日本にっぽん火縄銃ひなわじゅう伝来でんらいした当時とうじ種子島たねがしまたかしじゅう国産こくさんめいじられた刀鍛冶かたなかじ八板やいたきむ兵衛ひょうえはネジという概念がいねんらず、当初とうしょせんきたえせっつくろうとしたが、火薬かやく爆発ばくはつせんんだり、ねつによって銃身じゅうしんがったりする事故じこ見舞みまわれた。のちせんネジをやすりけずし、このゆうネジをれた状態じょうたい銃身じゅうしん後部こうぶ鍛造たんぞうすることでネジをるという方法ほうほう解決かいけつしたが、このときつくられたせんが、日本にっぽん最古さいこのネジということになっている。また、きむ兵衛ひょうえむすめ若狭わかさえに、南蛮なんばんじんからせん秘密ひみつおそわったという伝承でんしょうがある。

現在げんざい拳銃けんじゅうなどでは薬莢やっきょう銃身じゅうしん後部こうぶふさかたちとなっているが、ライフリングほどこされた小銃しょうじゅうではボルトアクションライフル出現しゅつげん以降いこうゆうそこくすりしつ実包じっぽうおく固定こていする可動かどうしきせん)が主流しゅりゅうとなっている。自動じどう小銃しょうじゅうではでレバー操作そうさしていたゆうそこ機械きかい装置そうち動作どうささせ、連続れんぞく発射はっしゃするまでになっている。

大砲たいほうでは、ながらく砲身ほうしんそこ一体いったい部品ぶひんであったが、べつ部品ぶひんとして独立どくりつしてからはおおむたような経緯けいい変化へんかしており、現在げんざいこうそうほうではせんわりに閉鎖へいさばれる機構きこう使つかわれている。しかし、この閉鎖へいさもしばしばせん表現ひょうげんされ、おもに、せん砲身ほうしんにねじ螺旋らせんしきと、直角ちょっかく方向ほうこうにスライドさせるくさりせんしきがある。

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