黒羽くろは藩はん

黒羽くろは藩はん（くろばねはん）は、下野げや国こく那須なす郡ぐんに存在そんざいした藩はんの一ひとつ。藩はん庁ちょうは黒羽くろは陣屋じんや（現在げんざいの栃木とちぎ県けん大田原おおたわら市し前田まえだ）に置おかれた。

歴史れきし

宇都宮うつのみや

小山こやま

烏山からすやま

福原ふくはら

大田原おおたわら

黒羽くろは

関連かんれん地図ちず（栃木とちぎ県けん）

大関おおぜき氏しは下野げやの大名だいみょう・那須なす氏しを支ささえる那須なす七なな党とうの一ひとつであった。

1590年ねん、大関おおぜき高だか増ぞうは豊臣とよとみ秀吉ひでよしの小田原おだわら征伐せいばつに参さん陣じんしたため、1万まん3千せん石せきの所領しょりょうを安堵あんどされた。関ヶ原せきがはらの戦たたかいのとき、大関おおぜき資し増ぞうは東ひがし軍ぐんに与くみして下野げや小山こやまに参さん陣じんした後のち、領国りょうごくに戻もどって会津あいづの上杉うえすぎ家か（西にし軍ぐん）の動うごきに備そなえた。その戦功せんこうにより戦後せんご、徳川とくがわ家康いえやすから7千せん石せきを加増かぞうされ、合計ごうけい2万まん石せきの大名だいみょうとなった。

大関おおぜき増ぞう親おやのとき、弟おとうとの大関おおぜき増ぞう栄さかえ、大関おおぜき増ぞう君くんにそれぞれ1千せん石せきを分与ぶんよしたため、1万まん8千せん石せきの大名だいみょうとなった。外様とざまの小しょう藩はんながら幕末ばくまつには15代だい大関おおぜき増ぞう裕ひろしが海軍かいぐん奉行ぶぎょうや若年寄わかどしよりなど幕府ばくふ要職ようしょくを歴任れきにんし、藩政はんせいでは作さく新館しんかんを開校かいこうしてスペンサー銃じゅうの標準ひょうじゅん装備そうびなど兵へい装そうの洋式ようしき化かを行おこない軍ぐん改革かいかくを進すすめたが、慶応けいおう3年ねん（1868年ねん）に死亡しぼうした。跡あとを継ついだ16代だい大関おおぜき増ぞう勤つとむは戊辰戦争ぼしんせんそうに新しん政府せいふ軍ぐん方かたに付ついて参戦さんせんして三さん斗と小屋こや攻略こうりゃくや会津あいづ戦争せんそうなどで戦功せんこうを挙あげ、戦後せんごに永世えいせい賞しょう典てん禄ろく1万まん5000石せきを贈与ぞうよされた。明治めいじ4年ねん（1871年ねん）、廃藩置県はいはんちけんにより廃止はいしされた。

歴代れきだい藩主はんしゅ

大関おおぜき氏し

外様とざま　2万まん石せき→1万まん8千せん石せき

1. 資し増ぞう
2. 政せい増ぞう
3. 高こう増ぞう
4. 増ぞう親おや 分ぶん知ちにより18,000石せき
5. 増ぞう栄さかえ
6. 増ぞう恒つね
7. 増ぞう興きょう
8. 増ぞう備
9. 増ぞう輔
10. 増ぞう陽ひ
11. 増ぞう業ぎょう
12. 増ぞう儀ぎ
13. 増ぞう昭あきら
14. 増ぞう徳とく
15. 増ぞう裕ひろし
16. 増ぞう勤つとむ

黒羽くろは藩はんの家臣かしん

• 鈴木すずき武助ぶすけ（家老がろう・農政のうせい家か）
• 三田みた称しょう平ひらた（奉行ぶぎょう）
• 滝田たきた勝かつ温あつし（家老がろう）
• 風ふう野の五ご兵衛ひょうえ（家老がろう）
• 益子ましこ右近うこん（家老がろう）
• 村上むらかみ一いち学がく（家老がろう）
• 大関おおぜき弾だん右みぎ衛門えもん（家老がろう）
• 浄法寺じょうほうじ図書としょ（城代しろだい家老がろう）

幕末ばくまつの領地りょうち

• 下野げや国こく
  • 芳賀はが郡ぐんのうち - 7村むら
  • 那須なす郡ぐんのうち - 47村むら

脚注きゃくちゅう

関連かんれん項目こうもく

先代せんだい （下野げや国こく）

行政ぎょうせい区くの変遷へんせん 1596年ねん - 1871年ねん （黒羽くろばね藩はん→黒羽くろばね県けん）

次代じだい 宇都宮うつのみや県けん