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2023年 ねん 5月 がつ 23日 にち (火) か 00:20時点 じてん における版 はん
セム語 ご 派 は (セムごは)ないしセム語族 ごぞく (セムごぞく)は[ 1] 、言語 げんご 学 がく においてアフロ・アジア語族 ごぞく に属 ぞく する言語 げんご グループである。
言語 げんご 学 がく における沿革 えんかく
「セム語 ご 」という名称 めいしょう は、18世紀 せいき ドイツの歴史 れきし 学者 がくしゃ アウグスト・シュレーツァー によって、トーラー に記述 きじゅつ されているノア の息子 むすこ のセム にちなんで名 な づけられた。これが19世紀 せいき に発展 はってん した比較 ひかく 言語 げんご 学 がく 研究 けんきゅう の中 なか で語族 ごぞく 名 な に転用 てんよう され、「セム語族 ごぞく 」という用語 ようご が生 う まれた[ 2] 。
かつてはセム語族 ごぞく の上位 じょうい にセム・ハム語族 ごぞく が立 た てられ、セム・ハム語族 ごぞく はインド・ヨーロッパ語族 ごぞく 、ウラル・アルタイ語族 ごぞく (現在 げんざい 、ウラル語族 ごぞく とアルタイ諸語 しょご は別 べつ のグループとされている)と並 なら ぶ世界 せかい の3大 だい 語族 ごぞく の一 ひと つとされていた。20世紀 せいき 半 なか ば以降 いこう 、アメリカの言語 げんご 学者 がくしゃ ジョーゼフ・グリーンバーグ の研究 けんきゅう により、セム・ハム語族 ごぞく を構成 こうせい するもう一方 いっぽう の語族 ごぞく であるハム語族 ごぞく の存在 そんざい に疑問 ぎもん が生 しょう じたことから、セム・ハム語族 ごぞく は「アフロ・アジア語族 ごぞく 」に置 お き換 か えられ、セム語 ご 派 は はその中 なか の一語 いちご 派 は とされた。
特徴 とくちょう
セム語 ご に共通 きょうつう の特徴 とくちょう としては、音声 おんせい 的 てき には子音 しいん の種類 しゅるい が多 おお く、とくに強 つよ 勢 いきおい 音 おと と呼 よ ばれる特徴 とくちょう 的 てき な音 おと や咽頭 いんとう 音 おん があることがあげられる。その一方 いっぽう で母音 ぼいん は少 すく なく、アラビア語 ご (フスハー )では a i u ā ī ū ai au のみにすぎない。音節 おんせつ 構造 こうぞう は単純 たんじゅん で CV または CVC が普通 ふつう であり、子音 しいん 結合 けつごう には制約 せいやく がある。
文法 ぶんぽう 的 てき には三 さん 子音 しいん からなる語根 ごこん がきわめて特徴 とくちょう 的 てき で、この三 さん 子音 しいん の間 あいだ の母音 ぼいん を交替 こうたい させたり(貫通 かんつう 接辞 せつじ )、接尾 せつび 辞 じ や接頭 せっとう 辞 じ を加 くわ えたり、子音 しいん を重 かさ ねたりすることで複雑 ふくざつ な派生 はせい を行 おこな う。
セム語 ご に属 ぞく する諸 しょ 言語 げんご の間 あいだ では基本 きほん 的 てき な語彙 ごい がよく一致 いっち し、そこからセム祖語 そご が構築 こうちく される。
インド・ヨーロッパ語族 ごぞく とは、名詞 めいし に性 せい ・格 かく ・数 かず の区別 くべつ があり、形容詞 けいようし や代名詞 だいめいし において性 せい ・数 かず ・格 かく の一致 いっち が見 み られること、動詞 どうし が数 かず と人称 にんしょう で変化 へんか すること、母音 ぼいん 交替 こうたい など、類型 るいけい 的 てき に顕著 けんちょ な類似 るいじ があり、一部 いちぶ の語彙 ごい (数詞 すうし など)にも関係 かんけい が指摘 してき されているが、親族 しんぞく 関係 かんけい は証明 しょうめい されていない。
今日 きょう 話 はな されている主 おも なセム語 ご には、母語 ぼご 話者 わしゃ 数 すう の多 おお い順 じゅん にアラビア語 ご 、アムハラ語 ご 、ヘブライ語 ご 、ティグリニャ語 ご 、アラム語 ご がある。それ以外 いがい にアッカド語 ご ・フェニキア語 ご ・ゲエズ語 ご など、歴史 れきし に関係 かんけい する重要 じゅうよう な言語 げんご も多 おお く、また旧約 きゅうやく 聖書 せいしょ やコーラン など宗教 しゅうきょう に関 かん する重要 じゅうよう な書物 しょもつ もある。
下位 かい 分類 ぶんるい
東方 とうほう セム語 ご (アッカド語 ご )、北西 ほくせい セム語 ご (アラム語 ご ・カナン諸語 しょご ・ウガリット語 ご )、アラビア語 ご 、古代 こだい 南 みなみ アラビア語 ご 、エチオピア諸語 しょご 、現代 げんだい 南 みなみ アラビア語 ご の6つの区分 くぶん があることは広 ひろ く認 みと められているが、この6種類 しゅるい がどのような関係 かんけい にあるかは、学者 がくしゃ の間 あいだ で結論 けつろん の一致 いっち を見 み ていない。
伝統 でんとう 的 てき な分類 ぶんるい では、まずセム語 ご を東西 とうざい に分 わ け(東 ひがし セムはアッカド語 ご のみ)、西 にし を北西 ほくせい セムと南 みなみ セムに、さらに南 みなみ セムをアラビア語 ご と南東 なんとう セムに、南東 なんとう セムを現代 げんだい 南 みなみ アラビア諸語 しょご とエチオピア=古代 こだい 南 みなみ アラビアに分 わ けていた。
1970年代 ねんだい になると、ウガリット語 ご とエブラ語 ご が発見 はっけん され、またアラビア語 ご がもっともセム祖語 そご に近 ちか いという従来 じゅうらい の考 かんが えが反省 はんせい されるようになった。ロバート・ヘツロン (英語 えいご 版 ばん ) は、強 つよ 勢 いきおい 音 おと が咽頭 いんとう 化 か 音 おと として現 あらわ れることや、動詞 どうし の活用 かつよう の特徴 とくちょう などから、アラビア語 ご を南 みなみ セムから除 のぞ き、北西 ほくせい セムをあわせて新 あら たに「中央 ちゅうおう セム語 ご 」と呼 よ んだ[ 3] 。
脚注 きゃくちゅう
^ 三省堂 さんせいどう 『言語 げんご 学 がく 大 だい 辞典 じてん 』第 だい 2巻 かん は「セム語族 ごぞく 」と記 しる し、『オックスフォード言語 げんご 学 がく 辞典 じてん 』の日本語 にほんご 版 ばん (2009年 ねん )は Semitic を「セム語族 ごぞく 」と翻訳 ほんやく している。一方 いっぽう 、デイヴィッド・クリスタル『言語 げんご 学 がく 百科 ひゃっか 事典 じてん 』の日本語 にほんご 版 ばん (1992年 ねん )は「セム語 ご 派 は 」と翻訳 ほんやく している。
^ 平凡社 へいぼんしゃ 『世界 せかい 大 だい 百科 ひゃっか 事典 じてん 』「セム語族 ごぞく 」の項 こう 。
^ Faber (1997) pp.5-7
参考 さんこう 文献 ぶんけん
Faber, Alice (1997). “Genetic Subgrouping of the Semitic Languages”. In Robert Hetzron. The Semitic Languages . Routledge. pp. 3-15. ISBN 9780415412667