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オキサンショウウオ

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オキサンショウウオ
保全ほぜんじょうきょう評価ひょうか[1]
ENDANGERED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類ぶんるい
ドメイン : かく生物せいぶつ Eukaryota
さかい : 動物界どうぶつかい Animalia
もん : 脊索せきさく動物どうぶつもん Chordata
もん : 脊椎動物せきついどうぶつもん Vertebrata
つな : 両生りょうせいつな Amphibia
: 有尾ありお Caudata/Urodela
: サンショウウオ Hynobiidae
ぞく : サンショウウオぞく Hynobius
たね : オキサンショウウオ
H. okiensis
学名がくめい
Hynobius okiensis Sato, 1940[2][3]
シノニム

Hynobius (Hynobius) naevius okiensis
Nakamura & Ueno, 1963[2]

和名わみょう
オキサンショウウオ[4]
英名えいめい
Oki salamander[1][2][3]

オキサンショウウオ (Hynobius okiensis) は、両生りょうせいつな有尾ありおサンショウウオサンショウウオぞく分類ぶんるいされる有尾ありおるい

分布ぶんぷ[編集へんしゅう]

日本にっぽん島後どうごとう固有こゆうしゅ[3]

たね小名しょうみょうokiensisは「隠岐おきさんの」の

形態けいたい[編集へんしゅう]

全長ぜんちょうオス11.9センチメートル、メス12.9センチメートル[3][4]体側たいそくめんはいしわあばらじょう)は左右さゆうに13ほんずつ(まれに14ほん[3][4]ふと基部きぶ円筒えんとうがただが、の1/3より先端せんたんがわへんする[3][4]背面はいめん色彩しきさいあかむらさきがかった褐色かっしょくで、黄色きいろ斑紋はんもんはい[3][4]はらめんには斑紋はんもんはいらない[3][4]

上顎じょうがく中央ちゅうおうなられつすきこつれつ)はアルファベットの「V」じょう[3][4]四肢ししゆび趾は細長ほそなが[4]胴体どうたい沿って前肢ぜんし(およびゆび)を後方こうほう後肢あとあし(および趾)を前方ぜんぽうばすとあばらじょう1ほんぶん重複じゅうふくする[3]後肢あとあしの趾は5ほん[3]

卵嚢らんのう表面ひょうめんには、たて方向ほうこうにやや明瞭めいりょうすじはい[3]

分類ぶんるい[編集へんしゅう]

以前いぜんヒダサンショウウオブチサンショウウオH. naeviusきんえんだとかんがえられ、ブチサンショウウオの亜種あしゅとするせつもあった[3]2019ねん発表はっぴょうされたミトコンドリアDNAシトクロムb分子ぶんし系統けいとう推定すいていでは、イワミサンショウウオH. iwamiカスミサンショウウオツシマサンショウウオヤマグチサンショウウオH. bakanの3しゅからなるたん系統けいとうぐんきんえんだという解析かいせき結果けっかられている[5]

生態せいたい[編集へんしゅう]

海岸かいがん周辺しゅうへん低地ていちから山地さんちにかけての常緑じょうりょく広葉樹こうようじゅからなるりん・スギりん生息せいそくする[3]

昆虫こんちゅうクモミミズなどをべる[3]幼生ようせい水生すいせい昆虫こんちゅう幼虫ようちゅうヨコエビるいなどをべる[3]

繁殖はんしょく形態けいたい卵生らんせい。2がつ下旬げじゅんから3がつ渓流けいりゅう源流げんりゅう周辺しゅうへんにある伏流ふくりゅうすいなか産卵さんらんするとかんがえられ、砂礫されきうずもれたいしたきつぼじょうになったまりにあるいししたからたまご発見はっけんれいがある[3]。20 - 50たまごを1つい卵嚢らんのうつつんで[3][4]たまごは5月に孵化ふかする[3][4]幼生ようせいは8 - 9月に変態へんたいするか、翌年よくねんの5 - 7がつ変態へんたいする[3][4]

人間にんげんとの関係かんけい[編集へんしゅう]

分布ぶんぷきわめて限定げんていてきであることにくわえて、森林しんりん伐採ばっさい林道りんどう建設けんせつ河川かせん改修かいしゅうによる生息せいそく破壊はかい、それにともな土砂どしゃ流出りゅうしゅつによる水質すいしつ汚染おせんなどにより、生息せいそくすう激減げきげんしている[3][4]隠岐おき島町しままちではまち天然記念物てんねんきねんぶつ指定していされている[3]

絶滅ぜつめつ危惧きぐIIるい (VU)環境省かんきょうしょうレッドリスト[3]

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ a b IUCN SSC Amphibian Specialist Group. 2021. Hynobius okiensis. The IUCN Red List of Threatened Species 2021: e.T10616A177215283. https://doi.org/10.2305/IUCN.UK.2021-1.RLTS.T10616A177215283.en. Downloaded on 07 May 2021.
  2. ^ a b c Hynobius okiensis. Frost, Darrel R. 2021. Amphibian Species of the World: an Online Reference. Version 6.1 (Accessed 07 May 2021). Electronic Database accessible at https://amphibiansoftheworld.amnh.org/index.php. American Museum of Natural History, New York, USA. https://doi.org/10.5531/db.vz.0001
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w 松井まつい正文まさふみ 「オキサンショウウオ」『レッドデータブック2014 日本にっぽん絶滅ぜつめつのおそれのある野生やせい動物どうぶつ 3 爬虫類はちゅうるい両生類りょうせいるい環境省かんきょうしょう自然しぜん環境かんきょうきょく野生やせい生物せいぶつ希少きしょうしゅ保全ほぜん推進すいしんしつへん株式会社かぶしきがいしゃぎょうせい、2014ねん、122 - 123ぺーじ
  4. ^ a b c d e f g h i j k l 松井まつい正文まさふみ 「オキサンショウウオ」『動物どうぶつ世界せかい遺産いさん レッド・データ・アニマルズ1 ユーラシア、きたアメリカ』小原おはら秀雄ひでおうらほん昌紀まさき太田おおた英利ひでとし松井まつい正文まさふみ編著へんちょ講談社こうだんしゃ、2000ねん、231ぺーじ
  5. ^ Masafumi Matsui, Hiroshi Okawa, Kanto Nishikawa, Gen Aoki, Koshiro Eto, Natsuhiko Yoshikawa, Shingo Tanabe, Yasuchika Misawa, Atsushi Tominaga, "Systematics of the Widely Distributed Japanese Clouded Salamander, Hynobius nebulosus (Amphibia: Caudata: Hynobiidae), and Its Closest Relatives.", Current Herpetology, Volume 38, Number 1, 2019, Pages 32 - 90.

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]