グリンカムビ

デンマークの画家がかヨハン・トマス・ロンビューが描えがいたヘイムダルは、頭あたまの上うえにグリンカムビとおぼしき雄鶏おんどりを乗のせている。（1907年ねん）

グリンカムビまたはグッリンカンビ（古こノルド語ご: Gullinkambi。「金かねの鶏冠けいかん」の意い）は北欧ほくおう神話しんわに登場とうじょうする鶏にわとり。世界せかい樹じゅユグドラシルの上うえにとまっており、毎朝まいあさヴァルハラの英雄えいゆう達たちを目覚めざめさせるために時ときを作つくっている。グリンカムビについては主おもに『巫女ふじょの予言よげん』で語かたられている。

神話しんわ

グリンカムビはラグナロク（神かみ々の黄昏たそがれ）へ至いたる流ながれの中なかで登場とうじょうする。グリンカムビは毎朝まいあさエインヘリャル達いたるに向むけて時ときを作つくっているが、ラグナロクの訪おとずれが近ちかづいた時ときには同おなじようにして神かみ々に向むけて時ときを作つくり、警告けいこくを与あたえる。また、同おなじ時じに「鳥とりの森もり」にいる赤あかい雄鶏おんどりフィアラル(Fjalar)はヨトゥンヘイムの巨人きょじんたちに向むけて、「赤茶あかちゃけた雄鶏おんどり」はヘルの死者ししゃ達たちに向むけてそれぞれ同様どうように警告けいこくを与あたえる。

参考さんこう文献ぶんけん

• V.G.ネッケル他た編へん『エッダ 古代こだい北欧ほくおう歌謡かよう集しゅう』谷口たにぐち幸男ゆきお訳わけ、新潮社しんちょうしゃ、1973年ねん、ISBN 978-4-10-313701-6。
• K・クロスリイ=ホランド『北欧ほくおう神話しんわ物語ものがたり』山室やまむろ静しず/米べい原はらまり子こ訳やく、青土おうづち社しゃ、1983年ねん、ISBN 4-7917-5149-3。