各種 かくしゅ 銃器 じゅうき に取 と り付 つ けられたサプレッサー
サプレッサーを取 と り付 つ けた猟銃 りょうじゅう を持 も つハンター
サプレッサーを付 つ けたライフルの射撃 しゃげき
サプレッサー (英 えい : Suppressor :“抑制 よくせい するもの”、“抑制 よくせい 器 き ”の意 い )は、銃 じゅう の発射 はっしゃ 音 おん と閃光 せんこう を軽減 けいげん するために銃身 じゅうしん の先端 せんたん に取 と り付 つ ける筒 つつ 状 じょう の装置 そうち の総称 そうしょう である。
サプレッサーには、発射 はっしゃ 音 おん の抑制 よくせい を主 おも な目的 もくてき とするサウンド・サプレッサー (サイレンサー)や、発射 はっしゃ 炎 えん の抑制 よくせい を主 おも な目的 もくてき とするフラッシュサプレッサー (フラッシュハイダー)などがあるが、ここではサウンド・サプレッサーについて記述 きじゅつ する。
本 ほん 項 こう では、特 とく に断 ことわ りのない限 かぎ り「サウンド・サプレッサー」を単 たん に「サプレッサー」と記述 きじゅつ する。
これらの装置 そうち を指 さ す呼称 こしょう は複数 ふくすう 知 し られる。アメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく における法的 ほうてき な用語 ようご としては、主 おも にサイレンサー (Silencer)が用 もち いられる。例 たと えば、26 U.S.C. § 5845 ではサイレンサーとして言及 げんきゅう され、合衆国 がっしゅうこく 法典 ほうてん 第 だい 18編 へん 第 だい 921条 じょう 18 U.S.C. § 921 では用語 ようご ファイアアーム・サイレンサー (firearm silencer)およびファイアアーム・マフラー (firearm muffler)を次 つぎ のように定義 ていぎ する。
用語 ようご 「ファイアアーム・サイレンサー」および「ファイアアーム・マフラー」は、
携行 けいこう 火器 かき の
銃声 じゅうせい を
消音 しょうおん ・
減 げん 音 おん ・
抑制 よくせい する
装置 そうち であり、また、ファイアアーム・サイレンサーあるいはファイアアーム・マフラーの
組 く み
立 た て・
製造 せいぞう を
目的 もくてき として
設計 せっけい ・
再 さい 設計 せっけい された
任意 にんい の
部品 ぶひん の
組 く み
合 あ わせ、およびそのような
組 く み
立 た て・
製造 せいぞう での
使用 しよう のみを
目的 もくてき とした
部品 ぶひん を
含 ふく む。
[注 ちゅう 1]
また、ハイラム・パーシー・マキシム は自 みずか らが設計 せっけい した最初 さいしょ 期 き の銃器 じゅうき 用 よう 消音 しょうおん 器 き の名称 めいしょう としてサイレンサーを用 もち いた[1] 。
この種 たね の装置 そうち の呼称 こしょう としてサプレッサー なる語 かたり が初 はじ めて使 つか われたのは、1985年 ねん 7月 がつ 23日 にち に取得 しゅとく されたアメリカ特許 とっきょ 第 だい 4530417号 ごう 「銃器 じゅうき などのマズルブラストを低減 ていげん する抑制 よくせい 器 き (suppressor)」においてであった[2] 。2010年代 ねんだい に入 はい ると、全米 ぜんべい ライフル協会 きょうかい などのアメリカの銃 じゅう 所持 しょじ 者 しゃ 団体 だんたい は、「サイレンサー」という言葉 ことば はあたかも銃声 じゅうせい を完全 かんぜん に消 け すものであるという誤解 ごかい を与 あた えうるとして、サプレッサーという表現 ひょうげん の普及 ふきゅう を訴 うった えた。一方 いっぽう 、銃 じゅう 規制 きせい の厳格 げんかく 化 か を求 もと める勢力 せいりょく では、これを消音 しょうおん 器 き の危険 きけん 性 せい を誤魔化 ごまか す言葉 ことば 遊 あそ びに過 す ぎないと批判 ひはん した[3] 。
イギリス では、サウンド・モデレーター (sound moderators)という呼称 こしょう が広 ひろ く使 つか われる[1] 。
日本 にっぽん の防衛 ぼうえい 省 しょう では、『防衛 ぼうえい 省 しょう 規格 きかく 火器 かき 用語 ようご (小 しょう 火器 かき )』において、silencerまたはgun silencerに相当 そうとう する用語 ようご として消音 しょうおん 器 き を挙 あ げ、「銃口 じゅうこう 装置 そうち の一種 いっしゅ で,小 しょう 火器 かき の銃口 じゅうこう に装着 そうちゃく して,発射 はっしゃ 音 おん を減少 げんしょう させるための装置 そうち 」と定義 ていぎ している[4] 。
ヨーロッパにおける所持 しょじ 規制 きせい の状況 じょうきょう (2021年 ねん 時点 じてん ) 無 む 規制 きせい
銃 じゅう 所有 しょゆう 者 しゃ は合法 ごうほう 的 てき に所有 しょゆう 可 か (狩猟 しゅりょう 、スポーツ、護身 ごしん など理由 りゆう 問 と わず)
特別 とくべつ 許可 きょか の元 もと で所有 しょゆう 可 か
所有 しょゆう は禁 きん じられている
不明 ふめい
アメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく の各州 かくしゅう における所持 しょじ 規制 きせい の状況 じょうきょう (2017年 ねん 時点 じてん ) 合法 ごうほう
合法 ごうほう (狩猟 しゅりょう 目的 もくてき の使用 しよう は禁止 きんし )
違法 いほう
発射 はっしゃ 薬 やく が燃焼 ねんしょう して発生 はっせい した高 こう 圧 あつ のガスが弾丸 だんがん と共 とも に銃口 じゅうこう から放出 ほうしゅつ される際 さい 、急激 きゅうげき な減圧 げんあつ にともなって甲高 かんだか い破裂 はれつ 音 おん が生 しょう じる(マズルブラスト)。サプレッサーは、その内部 ないぶ にバッフルやワイプで区切 くぎ られた多数 たすう の空気 くうき 室 しつ を設 もう け、ガスを空気 くうき 室内 しつない に拡散 かくさん させ、徐々 じょじょ に冷却 れいきゃく しつつ圧力 あつりょく を下 さ げてから外部 がいぶ に放出 ほうしゅつ することで、これを軽減 けいげん する。銃声 じゅうせい や発砲 はっぽう 炎 えん の抑制 よくせい は、射手 しゃしゅ の聴覚 ちょうかく ・視覚 しかく の保護 ほご という観点 かんてん からも重視 じゅうし され、ヨーロッパ諸国 しょこく では民生 みんせい 用 よう の猟銃 りょうじゅう やスポーツライフルに取 と り付 つ けられることも多 おお い[1] 。
しばしば誤解 ごかい されるが、サプレッサーによる消音 しょうおん 効果 こうか は「銃声 じゅうせい を完全 かんぜん に消 け す」ほどのものではない。音速 おんそく 以上 いじょう で弾丸 だんがん が飛 と ぶと衝撃波 しょうげきは によって大 おお きな音 おと が発生 はっせい するが、サプレッサーのみでこれを抑制 よくせい することは困難 こんなん である。例 たと えば、一般 いっぱん 的 てき な5.56mm仕様 しよう のAR-15ライフル用 よう サプレッサーの消音 しょうおん 効果 こうか は30-35dB 程度 ていど と言 い われており、165-170dB でしべる 程度 ていど の銃声 じゅうせい を135dB でしべる 程度 ていど まで抑制 よくせい できる。これは手持 ても ち式 しき 削 そぎ 岩 がん 機 き の作動 さどう 音 おん と同 どう 程度 ていど で、アメリカの労働 ろうどう 安全 あんぜん 衛生局 えいせいきょく (英語 えいご 版 ばん ) (OSHA)が苦痛 くつう ・恒久 こうきゅう 的 てき な聴覚 ちょうかく 障害 しょうがい を引 ひ き起 お こす恐 おそ れがある騒音 そうおん の基準 きじゅん として定 さだ めた140dB でしべる をわずかに下回 したまわ る[1] 。亜 あ 音速 おんそく 弾 たま を用 もち いると衝撃波 しょうげきは による音 おと を抑制 よくせい することができるが、それでも弾丸 だんがん の風切 かざき り音 おん は残 のこ る[5] 。また自動 じどう 銃 じゅう の場合 ばあい 、サプレッサーで銃声 じゅうせい を低減 ていげん させるのと引 ひ き換 か えに、銃 じゅう が作動 さどう する機械 きかい 音 おん が際立 きわだ つようになる場合 ばあい がある。マイクでサプレッサーの有無 うむ を比較 ひかく する録音 ろくおん (サプレッサー無 な しの銃声 じゅうせい に合 あ わせてマイクのゲインを調整 ちょうせい する。)を行 おこな うと、サプレッサーのある音 おと は非常 ひじょう に小 ちい さく収録 しゅうろく されるが、前述 ぜんじゅつ の通 とお り絶対 ぜったい 的 てき な音量 おんりょう は大 おお きい。
サプレッサーで銃声 じゅうせい を完全 かんぜん に消 け せるという誤解 ごかい が広 ひろ まったのは、ハリウッド映画 えいが などで行 おこな われる演出 えんしゅつ に加 くわ え、最初 さいしょ 期 き のサプレッサーを開発 かいはつ したマキシム社 しゃ のカタログにおいて性能 せいのう を誇張 こちょう した宣伝 せんでん 文句 もんく がしばしば使 つか われたことにも原因 げんいん があると言 い われている[6] 。前述 ぜんじゅつ の通 とお りマイクで収録 しゅうろく した結果 けっか も誤解 ごかい の原因 げんいん でもある。
熱 ねつ を持 も つと消音 しょうおん 効果 こうか に悪影響 あくえいきょう が出 で るため、水 みず や専用 せんよう 冷却 れいきゃく 材 ざい を入 い れると消音 しょうおん 効果 こうか が高 たか まるものもある[5] 。
一般 いっぱん 的 てき に、サプレッサーを取 と り付 つ けるとガスが十分 じゅうぶん に外部 がいぶ へと放出 ほうしゅつ されず、銃身 じゅうしん 内 ない 圧 あつ が通常 つうじょう よりも高 たか くなる。自動 じどう 銃 じゅう のうち、規制 きせい 子 こ などガス圧 あつ を調整 ちょうせい する構造 こうぞう を備 そな えないものは、必要 ひつよう 以上 いじょう のガスが流入 りゅうにゅう し、動作 どうさ 不良 ふりょう を引 ひ き起 お こすことがある。火薬 かやく の燃 も えカスなども銃 じゅう 内部 ないぶ に留 と まりやすくなり、頻繁 ひんぱん な清掃 せいそう が必要 ひつよう になる[5] 。また射手 しゃしゅ へ吹 ふ き戻 もど るガスの量 りょう が増 ふ える場合 ばあい がある。
アメリカでは娯楽 ごらく 目的 もくてき の射撃 しゃげき の銃声 じゅうせい への曝露 ばくろ が騒音 そうおん 性 せい 難聴 なんちょう の主 おも な原因 げんいん とも言 い われている。アメリカ疾病 しっぺい 予防 よぼう 管理 かんり センター では屋外 おくがい 射撃 しゃげき 場 じょう におけるの騒音 そうおん 暴露 ばくろ レベルを評価 ひょうか した上 うえ で聴覚 ちょうかく 保護 ほご のためサプレッサーの使用 しよう を推奨 すいしょう する報告 ほうこく を2011年 ねん に行 い っている[6] 。サプレッサーは1934年 ねん の連邦 れんぽう 火器 かき 法 ほう (英語 えいご 版 ばん ) (NFA)によって所持 しょじ が規制 きせい される。所持 しょじ ・使用 しよう が禁止 きんし されている州 しゅう も一部 いちぶ あるが、それ以外 いがい の地域 ちいき では所定 しょてい の手数料 てすうりょう 支払 しはら いおよび申請 しんせい ・審査 しんさ 手続 てつづ きを経 へ れば、一般人 いっぱんじん でも合法 ごうほう 的 てき にサプレッサーを所持 しょじ することが認 みと められる[1] 。NFAが定 さだ める200ドルという譲渡 じょうと 税 ぜい は、1934年 ねん の時点 じてん では極 きわ めて高額 こうがく だったが、やがてインフレーション の影響 えいきょう で必 かなら ずしも手 て が出 だ せないほどの額 がく ではなくなった。このこともアメリカ国内 こくない での普及 ふきゅう を後押 あとお しした[7] 。アメリカサプレッサー協会 きょうかい (American Suppressor Association)のように、所持 しょじ が禁止 きんし されている州 しゅう にて合法 ごうほう 化 か を求 もと めている団体 だんたい もある[6] 。
サプレッサーを取 と り付 つ けたリボルバーでの射撃 しゃげき 。銃口 じゅうこう だけではなくシリンダーとバレルの隙間 すきま から大 おお きくガスが漏 も れている
一般 いっぱん 的 てき な回転 かいてん 式 しき 拳銃 けんじゅう (リボルバー)は、シリンダーとバレルの隙間 すきま から燃焼 ねんしょう ガスが漏 も れ発射 はっしゃ 音 おん となるため、銃口 じゅうこう にサプレッサーを装着 そうちゃく しても効果 こうか は限 かぎ られている。しかし、消音 しょうおん 化 か されたリボルバーの例 れい がないわけではない。
ロシアのナガン・リボルバー は、弱 じゃく 装弾 そうだん の使用 しよう を想定 そうてい し、射撃 しゃげき 時 じ にこの隙間 すきま を塞 ふさ ぎガス漏 も れを防 ふせ ぐ構造 こうぞう が取 と り入 い れられている。これにより、サプレッサーを取 と り付 つ ければ一定 いってい の消音 しょうおん 効果 こうか を得 え ることができた。OTs-38 (英語 えいご 版 ばん ) は、PSSピストル と同様 どうよう 、特殊 とくしゅ な形状 けいじょう の薬莢 やっきょう を以 もっ て消音 しょうおん 効果 こうか を実現 じつげん した7.62mmx42mm弾 だん を用 もち いる消音 しょうおん リボルバーである。ベトナム戦争 せんそう 最中 さいちゅう の1966年 ねん 、アメリカ陸軍 りくぐん のトンネルラッツ (英語 えいご 版 ばん ) では、弱 じゃく 装弾 そうだん と共 とも にサプレッサー付 つ きの.38口径 こうけい リボルバーが少数 しょうすう 用 もち いられた。この.38リボルバーは静 しずか 音 おん 性 せい が低 ひく かったので、1969年 ねん にはこれに代 か わる静 せい 音 おん 特殊 とくしゅ 用途 ようと リボルバー(Quiet Special Purpose Revolver, QSPR)が開発 かいはつ された。QSPRはS&W M29 をベースに、特殊 とくしゅ な薬莢 やっきょう を備 そな える極 きわ めて弱 じゃく 装 そう の散弾 さんだん を発射 はっしゃ するよう改造 かいぞう されたもので、銃声 じゅうせい は非常 ひじょう に小 ちい さかった。少数 しょうすう が特殊 とくしゅ 部隊 ぶたい によって使 つか われたと言 い われている。1990年代 ねんだい 、ナイツアーマメント は、スターム・ルガー スーパー・レッドホーク を改造 かいぞう し、特殊 とくしゅ 弾 だん を用 もち いる短距離 たんきょり 射撃 しゃげき 用 よう 消音 しょうおん 銃 じゅう を試作 しさく した[8] 。
ハイラム・パーシー・マキシム
マキシム式 しき サプレッサー
それ以前 いぜん にもいくつかの設計 せっけい が試 こころ みられていたが、最初 さいしょ の実用 じつよう 的 てき なサプレッサーは、アメリカのハイラム・パーシー・マキシム が1900年代 ねんだい に発明 はつめい したと言 い われている。彼 かれ はマキシム機関 きかん 銃 じゅう の開発 かいはつ 者 しゃ として知 し られるハイラム・スティーブンス・マキシム の息子 むすこ である。マキシムは様々 さまざま な分野 ぶんや で発明 はつめい を行 おこな ったが、銃器 じゅうき 用 よう および産業 さんぎょう 用 よう 消音 しょうおん 器 き の発明 はつめい で特 とく にその名 な を知 し られたことから、後 のち に「シーッ!博士 はかせ 」(Dr. Shush!)とも通称 つうしょう された[9] 。
ハイラム・パーシー・マキシムがサプレッサーの開発 かいはつ に乗 の り出 だ したのは1905年 ねん 頃 ごろ で、後年 こうねん 彼 かれ 自身 じしん が語 かた ったところによれば、風呂場 ふろば で水 みず が渦 うず を巻 ま いて流 なが れていくのを見 み て、銃口 じゅうこう から放出 ほうしゅつ される発射 はっしゃ ガスにも水 みず のように渦 うず を巻 ま かせれば、十分 じゅうぶん に圧力 あつりょく を緩和 かんわ し、破裂 はれつ 音 おん が生 しょう じることを避 さ けられるのではないかとひらめいたのだという。マキシムは射撃 しゃげき の愛好 あいこう 家 か であったが、銃声 じゅうせい で周囲 しゅうい に迷惑 めいわく をかけてしまうことに悩 なや んでおり、これを解決 かいけつ するためにサプレッサーの開発 かいはつ に着手 ちゃくしゅ したのである。
マキシムは1908年 ねん 6月 がつ 26日 にち に最初 さいしょ の特許 とっきょ を出願 しゅつがん し、翌年 よくねん 3月 がつ に認 みと められた[10] [11] 。
最初 さいしょ に試作 しさく されたモデルは、バルブとオフセットチャンバーを組 く み合 あ わせ、銃口 じゅうこう からの発射 はっしゃ ガスを取 と り入 い れ、これに渦 うず を巻 ま かせて圧力 あつりょく の緩和 かんわ を行 おこな うものだった。1908年 ねん 6月 がつ には改良 かいりょう したモデルについて特許 とっきょ 申請 しんせい を行 おこな い、1909年 ねん 3月 がつ に認 みと められた[12] 。1909年 ねん 式 しき では、湾曲 わんきょく したブレードを組 く み合 あ わせ、複数 ふくすう の渦 うず を作 つく る仕組 しく みになっていた。サプレッサーはマキシム・サイレントファイアアームズ社 しゃ (Maxim Silent Firearms Company)から販売 はんばい され、同社 どうしゃ は後 のち にマキシム・サイレンサー社 しゃ (Maxim Silencer Company)に改称 かいしょう された。
1909年 ねん 式 しき は.22LR弾 だん を用 もち いるピストルの銃声 じゅうせい を最大 さいだい 30dB でしべる 程度 ていど 抑 おさ えることができたが、発射 はっしゃ ガスによって過熱 かねつ しやすく、少数 しょうすう 製造 せいぞう にとどまった。1910年 ねん 式 しき では設計 せっけい が簡素 かんそ 化 か された上 うえ 、照準 しょうじゅん 器 き を遮 さえぎ らないように、チャンバーが下 した 側 がわ に寄 よ せられていた。1910年 ねん 式 しき は1909年 ねん 式 しき より消音 しょうおん 効果 こうか が低 ひく く、.22LR弾 だん を用 もち いるピストルの銃声 じゅうせい を最大 さいだい 25dB でしべる 程度 ていど 抑 おさ えることができた。清掃 せいそう が困難 こんなん などの欠点 けってん もあったが、商業 しょうぎょう 的 てき に成功 せいこう を収 おさ め、.22LR弾 だん から.45ACP弾 だん まで、幅広 はばひろ い口径 こうけい のモデルが販売 はんばい された。後 のち に羽 はね の代 か わりにスプレッダー(ストレートバッフル)を組 く み込 こ んだモデルも設計 せっけい された。これらのサプレッサーは通信 つうしん 販売 はんばい によって購入 こうにゅう することができた。民生 みんせい 用 よう 銃器 じゅうき のオプションパーツとしては比較的 ひかくてき 高価 こうか で、例 たと えば.22LR弾 だん 用 よう では5ドル(2023年 ねん 時点 じてん の$170と同等 どうとう )、大 だい 口径 こうけい 用 よう では7ドル(2023年 ねん 時点 じてん の$237と同等 どうとう )であった。
マキシム式 しき サプレッサーの成功 せいこう を受 う け、1910年代 ねんだい には多数 たすう のサプレッサーの設計 せっけい が試 こころ みられた。しかし、1934年 ねん の連邦 れんぽう 火器 かき 法 ほう (英語 えいご 版 ばん ) (NFA)において、議会 ぎかい ではほとんど言及 げんきゅう されなかったにもかかわらず、サプレッサーの所持 しょじ に非常 ひじょう に高額 こうがく の手数料 てすうりょう が課 か されたことで、市場 いちば での流通 りゅうつう はほぼ絶 た たれることとなった。また、この時 とき に大 だい 多数 たすう が処分 しょぶん されたため、1930年代 ねんだい 以前 いぜん のサプレッサーの現存 げんそん 品 ひん は極 きわ めて少 すく ない[13] 。NFAの定 さだ めるところによれば、商業 しょうぎょう 的 てき な目的 もくてき で州 しゅう 境 さかい を超 こ えたサプレッサーには200ドル(2023年 ねん 時点 じてん の$4,555と同等 どうとう )の譲渡 じょうと 税 ぜい が課 か されるとされる。また、世界 せかい 恐慌 きょうこう 下 した にあって、サプレッサーを悪用 あくよう した密猟 みつりょう が増 ふ えることが危惧 きぐ されたとも言 い われている[7] 。
アメリカ陸軍 りくぐん は、1908年 ねん の時点 じてん で既 すで にサプレッサーに関心 かんしん を持 も っていたものの、当時 とうじ の主力 しゅりょく 歩兵 ほへい 銃 じゅう であるスプリングフィールドM1903 に取 と り付 つ けた場合 ばあい 、目 め に見 み えるほどのガスの流出 りゅうしゅつ 、銃剣 じゅうけん との併用 へいよう の困難 こんなん さといった問題 もんだい があるとして採用 さいよう を見送 みおく っていた。しかし、1910年 ねん には多 おお くの欠点 けってん が改善 かいぜん されたとして、市場 いちば からのサプレッサーの調達 ちょうたつ に着手 ちゃくしゅ した。陸軍 りくぐん 銃 じゅう 手 しゅ 学校 がっこう でも24人 にん の兵士 へいし にサプレッサー付 つ きM1903を配備 はいび する実験 じっけん が行 おこな われ、銃声 じゅうせい および発砲 はっぽう 炎 えん の大幅 おおはば な軽減 けいげん が認 みと められ、号令 ごうれい が聞 き こえやすくなるので斉射 せいしゃ の統制 とうせい がしやすくなること、また夜戦 やせん を行 おこな う際 さい には潜在 せんざい 的 てき な優位 ゆうい になりうることが報告 ほうこく された[10] 。
1912年 ねん 、マキシムは軍 ぐん 用品 ようひん 市場 いちば への参入 さんにゅう のため、M1903小銃 しょうじゅう 用 よう サプレッサーの設計 せっけい に着手 ちゃくしゅ した。マキシムは官給 かんきゅう 用 よう サプレッサーとして1912年 ねん 式 しき と1915年 ねん 式 しき の2種類 しゅるい を設計 せっけい し、これらをガバメント・サイレンサー(Government Silencer)と称 しょう した。マキシムはこのサプレッサーが狙撃 そげき や歩哨 ほしょう の排除 はいじょ 、訓練 くんれん など様々 さまざま な場面 ばめん で活用 かつよう しうると考 かんが えていた。また、当時 とうじ は射撃 しゃげき に慣 な れていない都市 とし 出身 しゅっしん の入隊 にゅうたい 者 しゃ が陸軍 りくぐん に増 ふ えており、サプレッサーで銃声 じゅうせい や反動 はんどう を軽減 けいげん すれば、彼 かれ らの訓練 くんれん が容易 ようい になるとされた。
陸軍 りくぐん ではマキシム式 しき に加 くわ え、民生 みんせい 市場 いちば における有力 ゆうりょく な競合 きょうごう 製品 せいひん であったムーア式 しき サプレッサーがテストされた。ロバート・A・ムーア(Robert A. Moore)は1910年 ねん に最初 さいしょ のサプレッサーの特許 とっきょ を取得 しゅとく しており、マキシムとの比較 ひかく 試験 しけん に用 もち いられたのは1912年 ねん に新 あら たに設計 せっけい したモデルだった。ムーア式 しき は着剣 ちゃっけん 装置 そうち を利用 りよう して取 と り付 つ けられるが、サプレッサー自体 じたい にも着剣 ちゃっけん 装置 そうち が設 もう けられており、銃剣 じゅうけん との併用 へいよう が可能 かのう だった。1912年 ねん 7月 がつ のスプリングフィールド造兵 ぞうへい 廠 しょう の報告 ほうこく によれば、銃声 じゅうせい 、反動 はんどう 、発砲 はっぽう 炎 えん の抑制 よくせい 効果 こうか はほぼ同等 どうとう だったが、ムーア式 しき は清掃 せいそう 整備 せいび が容易 ようい で射撃 しゃげき 精度 せいど が優 すぐ れていた一方 いっぽう 、マキシム式 しき は頑丈 がんじょう で長時間 ちょうじかん の速射 そくしゃ にも耐 た えることができたという。その後 ご 、陸軍 りくぐん における狙撃 そげき 手向 たむ け配備 はいび を想定 そうてい した実地 じっち 試験 しけん のため、それぞれが100個 こ ずつ購入 こうにゅう された。1916年 ねん から配備 はいび が始 はじ まり、パンチョ・ビリャ遠征 えんせい (英語 えいご 版 ばん ) でも少数 しょうすう が狙撃 そげき 手 しゅ によって使用 しよう された。
マキシム式 しき サプレッサーはメキシコ、南 みなみ アメリカ、中国 ちゅうごく 、日本 にっぽん 、イギリス、フランス、ベルギー、ロシア、ドイツなどに輸出 ゆしゅつ された。第 だい 一 いち 次 じ 世界 せかい 大戦 たいせん ではアメリカのほかドイツやイギリスの狙撃 そげき 兵 へい によって少数 しょうすう のマキシム式 しき サプレッサーが使用 しよう されたことが知 し られる。戦後 せんご は軍 ぐん 用品 ようひん として注目 ちゅうもく されることもなくなっていたが、第 だい 二 に 次 じ 世界 せかい 大戦 たいせん 頃 ころ にはマキシムが想定 そうてい したような訓練 くんれん 用途 ようと ではなく、様々 さまざま な秘密 ひみつ 任務 にんむ への投入 とうにゅう を想定 そうてい したサプレッサーの開発 かいはつ が行 おこな われることになる[13] 。例 たと えば、イギリス製 せい のデ・リーズル カービン(デ・ライル カービン) およびウェルロッド 、アメリカ製 せい のハイスタンダード HDM は、いずれも一体 いったい 型 がた のサプレッサーを備 そな えた極 きわ めて静 しずか 音 おん 性 せい に優 すぐ れる消音 しょうおん 銃 じゅう であり、英 えい 米 べい の特殊 とくしゅ 部隊 ぶたい や秘密 ひみつ 任務 にんむ 担当 たんとう 部局 ぶきょく によって使用 しよう された。
アメリカ海兵 かいへい 隊 たい では、2015年 ねん から始 はじ まった小 しょう 火器 かき 近代 きんだい 化 か 計画 けいかく に関 かん する研究 けんきゅう の一環 いっかん として、小銃 しょうじゅう 分隊 ぶんたい へのサプレッサーの配備 はいび を行 おこな った。これは特 とく に屋内 おくない 戦闘 せんとう などで、けたたましい銃声 じゅうせい が方向 ほうこう 感覚 かんかく を失 うしな わせたり、口頭 こうとう でのコミュニケーションを阻害 そがい する問題 もんだい の解決 かいけつ を試 こころ みた実験 じっけん であった[14] 。この実験 じっけん の後 のち 、分隊 ぶんたい /小隊 しょうたい 内 ない でコミュニケーションの改善 かいぜん が見 み られたほか、難聴 なんちょう の予防 よぼう にも繋 つな がるなど、肯定 こうてい 的 てき なフィードバックが多 おお かったため、2020年 ねん には各 かく 小銃 しょうじゅう (M4、M27、M4A1)用 よう のサプレッサーの配備 はいび がより広 ひろ い範囲 はんい で始 はじ まった。また、一体 いったい 型 がた のサプレッサーを備 そな えた小銃 しょうじゅう の開発 かいはつ も検討 けんとう されていた[15] 。2020年 ねん 後半 こうはん から、こうした用途 ようと のためにナイツアーマメント 製 せい QDSS NT4サプレッサーの調達 ちょうたつ が進 すす められている[10] 。
アメリカ陸軍 りくぐん でも海兵 かいへい 隊 たい と同様 どうよう の実験 じっけん が2005年 ねん から行 おこな われており、その結果 けっか を反映 はんえい した次世代 じせだい 分隊 ぶんたい 火器 かき プログラム (NGSWP)では、設計 せっけい の要件 ようけん にサプレッサーの取 と り付 つ けが含 ふく まれていた。そのため、2022年 ねん に採用 さいよう が決定 けってい したXM5 およびXM250 は、アメリカ陸軍 りくぐん の制式 せいしき 装備 そうび としては初 はじ めて標準 ひょうじゅん 的 てき にサプレッサーが取 と り付 つ けられることになった。このサプレッサーには、銃声 じゅうせい および発砲 はっぽう 炎 えん の軽減 けいげん に加 くわ え、有害 ゆうがい な発射 はっしゃ ガスの射手 しゃしゅ への吹 ふ き戻 もど しの軽減 けいげん という効果 こうか も期待 きたい されている[10] 。
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サプレッサーには大 おお きく分 わ けて、銃口 じゅうこう に装着 そうちゃく して使用 しよう する「マズル・タイプ」と銃 じゅう 本体 ほんたい に内蔵 ないぞう される「インテグラル・タイプ」の2種類 しゅるい が存在 そんざい する。
バッフル4層 そう 式 しき 、可動 かどう 式 しき チャンバー 形 かたち のサプレッサーの模 も 式 しき 図 ず
カービン ライフルに取 と り付 つ けられたサプレッサーの模 も 式 しき 図 ず 。 チャンバー内 ない に13個 こ のプラスチック 製 せい バッフルが取 と り付 つ けられている。これらのバッフルは交互 こうご に角度 かくど を持 も たせる事 こと により減 げん 音 おん 効果 こうか が得 え られる。13個 こ の部品 ぶひん それぞれが交換 こうかん 式 しき
Mk.22 (通称 つうしょう “ハッシュパピー”)に取 と り付 つ けられたサプレッサーの模 も 式 しき 図 ず
銃口 じゅうこう (マズル)にサプレッサーを装着 そうちゃく して使用 しよう する。サプレッサーと銃身 じゅうしん の接続 せつぞく 部 ぶ は、大 おお きく分 わ けてサプレッサー側 がわ の雌 め ネジを銃身 じゅうしん に切 き られた雄 お ネジに締 し めこむ[注 ちゅう 2] ものと、銃身 じゅうしん 先端 せんたん に設 もう けたラグ(突起 とっき )やフラッシュサプレッサー に噛 か み合 あわ せて装着 そうちゃく するクイック・デタッチャブル式 しき の2つがある。
ネジ式 しき は脱着 だっちゃく に時間 じかん がかかるものの、しっかりと固定 こてい しやすい。また、ネジの規格 きかく がある程度 ていど 共通 きょうつう 化 か されており、一 ひと つのサプレッサーを複数 ふくすう の異 こと なる種類 しゅるい の銃 じゅう に装着 そうちゃく することができる場合 ばあい も多 おお い。ただし、銃身 じゅうしん の外側 そとがわ にネジを切 き るので、サプレッサーを装着 そうちゃく していないときはプロテクター[注 ちゅう 3] を装着 そうちゃく しておかないとネジが破損 はそん する危険 きけん がある。銃身 じゅうしん のネジが破損 はそん すればサプレッサーを装着 そうちゃく することができなくなる。クイック・デタッチャブル式 しき は逆 ぎゃく に素早 すばや く脱着 だっちゃく できるが、銃身 じゅうしん としっかり固定 こてい させるには、高 たか い工作 こうさく 精度 せいど が要求 ようきゅう される。また、銃身 じゅうしん 先端 せんたん のラグは銃 じゅう によって異 こと なり、現在 げんざい では共通 きょうつう 化 か されていないので、事実 じじつ 上 じょう その種類 しゅるい の銃 じゅう 専用 せんよう のサプレッサーとなる。
どちらの場合 ばあい でも工作 こうさく 精度 せいど が悪 わる かったり、正 まさ しく取 と り付 つ けていなかったりしてサプレッサーの軸 じく と銃身 じゅうしん の軸 じく がずれると、発射 はっしゃ 時 じ に弾丸 だんがん がサプレッサー内部 ないぶ と接触 せっしょく するバッフルストライク の原因 げんいん となる場合 ばあい がある。これが発生 はっせい するとサプレッサーは破損 はそん して弾丸 だんがん が予期 よき せぬ方向 ほうこう に飛 と ぶほか、フルオート射撃 しゃげき 時 じ ではサプレッサーの破裂 はれつ を招 まね き、射手 しゃしゅ が重傷 じゅうしょう を負 お う危険 きけん 性 せい もある。
原理 げんり 上 じょう 、サプレッサー装着 そうちゃく 時 じ は非 ひ 装着 そうちゃく 時 じ よりも銃身 じゅうしん 内 ない 圧 あつ (バックプレッシャー)が高 たか まるため、イングラムM11 などのストレートブローバック方式 ほうしき では、連射 れんしゃ 速度 そくど が向上 こうじょう することがある[注 ちゅう 4]
バッフルの穴 あな は弾丸 だんがん の直径 ちょっけい に近 ちか ければ近 ちか いほど消音 しょうおん 効果 こうか が高 たか まるため、銃口 じゅうこう との接続 せつぞく 部 ぶ とバッフルには高 たか い工作 こうさく 精度 せいど が求 もと められる。空気 くうき 室 しつ の内部 ないぶ 空間 くうかん には金網 かなあみ を円筒 えんとう 状 じょう に丸 まる めたものやグラスウールなどがつめられることもある。古 ふる い形式 けいしき では「バッフル」ではなく「ワイプ」というフェルトのような布 ぬの の中心 ちゅうしん に切 き れ目 め の入 はい ったシャッターを持 も つものもあった。ワイプとして、中心 ちゅうしん に小 しょう 穴 あな が開 あ けられた円盤 えんばん 状 じょう のゴム板 ばん が用 もち いられる製品 せいひん もある。ワイプは潜 くぐ り抜 ぬ ける弾丸 だんがん によって磨耗 まもう するため、使用 しよう 回数 かいすう がせいぜい約 やく 30-50発 はつ 程度 ていど で、命中 めいちゅう 精度 せいど も大幅 おおはば に悪化 あっか する。ただし、ワイプが消耗 しょうもう するまでの最初 さいしょ の数 すう 発 はつ は、ワイプによって空気 くうき 室 しつ がほぼ密閉 みっぺい されるので消音 しょうおん 効果 こうか が高 たか い。20世紀 せいき 末 すえ にはアメリカが特殊 とくしゅ な樹脂 じゅし を用 もち いた消音 しょうおん 効果 こうか の高 たか いサプレッサーを開発 かいはつ している[17] 。
また、アメリカ ではサプレッサーを修理 しゅうり する際 さい にBATFE (アルコール・タバコ・火器 かき 及 およ び爆発 ばくはつ 物 ぶつ 取締 とりしまり 局 きょく )の許可 きょか を取 と る必要 ひつよう があり、ワイプ式 しき サプレッサーの修理 しゅうり には許可 きょか 申請 しんせい から半年 はんとし 以上 いじょう [注 ちゅう 5] かかることも多 おお いため、民間 みんかん 用 よう のワイプ式 しき はほぼ完全 かんぜん に姿 すがた を消 け している。
自動 じどう 式 しき 拳銃 けんじゅう のうち、S&W M39 の派生 はせい 型 がた S&W Mk.22 Mod0(通称 つうしょう ハッシュパピー)や中国 ちゅうごく の微 ほろ 声 こえ 手槍 てやり などは、自動 じどう 装填 そうてん 機構 きこう を動 うご かなくすることで消音 しょうおん 効果 こうか をより高 たか め、機械 きかい 的 てき な作動 さどう 音 おん の発生 はっせい を避 さ けることもできる。この場合 ばあい は一発 いっぱつ 撃 う つごとに遊 ゆう 底 そこ を引 ひ き、手動 しゅどう で次 つぎ 弾 だん 装填 そうてん を行 おこな うことになる。自動 じどう 装填 そうてん 機構 きこう を活 い かしたままサプレッサーを使用 しよう する場合 ばあい はショートリコイル 機構 きこう に悪影響 あくえいきょう をおよぼす恐 おそ れがある[注 ちゅう 6] [要 よう 出典 しゅってん ] ため、軽量 けいりょう なサプレッサーを使 つか うか、ストレートブローバック式 しき の銃 じゅう を使 つか う。
20世紀 せいき 末 すえ -21世紀 せいき にかけてH&K MARK 23 や、SIG SAUER P226 Elite Dark TB のようなティルトバレルのショートリコイル形式 けいしき でありながら、サプレッサーの使用 しよう を前提 ぜんてい とした設計 せっけい のモデルも発表 はっぴょう されている。このようなモデルではサプレッサーを装着 そうちゃく しても照準 しょうじゅん 器 き が使 つか えるように、通常 つうじょう のモデルよりも背 せ の高 たか い照準 しょうじゅん 器 き を装着 そうちゃく している。
インテグラルタイプサプレッサーを装備 そうび した短 たん 機関 きかん 銃 じゅう (H&K MP5SD3)
インテグラルタイプサプレッサーを備 そな えるK7 を携行 けいこう した韓国 かんこく 陸軍 りくぐん の兵士 へいし
サプレッサーが銃 じゅう 本体 ほんたい と一体化 いったいか した設計 せっけい である。一般 いっぱん 的 てき にマズルタイプよりも消音 しょうおん 効果 こうか が高 たか く、銃 じゅう 全体 ぜんたい のバランスがよい。多 おお くの設計 せっけい では銃身 じゅうしん の先 さき だけでなく銃身 じゅうしん 全体 ぜんたい を囲 かこ むようにサプレッサーが装着 そうちゃく されている。サプレッサーに包 つつ まれた銃身 じゅうしん には小 ちい さな穴 あな がいくつもあけられており、銃口 じゅうこう だけでなく銃身 じゅうしん の穴 あな からも発射 はっしゃ ガスをサプレッサーの中 なか に拡散 かくさん させることによって、消音 しょうおん 効果 こうか をより高 たか めている。これによって必然 ひつぜん 的 てき に銃口 じゅうこう 初速 しょそく は低下 ていか し、高速 こうそく 弾 だん をそのまま使 つか っても亜 あ 音速 おんそく に減速 げんそく させられる利点 りてん があるが、弾丸 だんがん の威力 いりょく が低下 ていか する欠点 けってん もある。
例 たと えばインテグラルタイプの短 たん 機関 きかん 銃 じゅう として有名 ゆうめい なH&K MP5SD の場合 ばあい 、銃身 じゅうしん 根本 こんぽん の円周 えんしゅう 上 じょう に複数 ふくすう の小 しょう 穴 あな が開 あ けられており、発射 はっしゃ された弾丸 だんがん が銃身 じゅうしん へ入 はい ってすぐにガス圧 あつ を下 さ げるよう設計 せっけい されており、115グレインまたは124グレインの通常 つうじょう 弾 だん (超 ちょう 音速 おんそく 弾薬 だんやく )の使用 しよう を前提 ぜんてい にしている。147グレインの亜 あ 音速 おんそく 弾 だん を使用 しよう することもできるものの、このように弾頭 だんとう 重量 じゅうりょう が軽 かる い亜 あ 音速 おんそく 弾 だん は発射 はっしゃ 後 ご に急激 きゅうげき に速度 そくど が低下 ていか するため、マンストッピングパワー の不足 ふそく が指摘 してき されている。
インテグラルタイプを採用 さいよう した拳銃 けんじゅう として、中国 ちゅうごく 製 せい の微 ほろ 声 こえ 手槍 てやり (ウェイションショウチアン)という拳銃 けんじゅう が存在 そんざい する。弾頭 だんとう が緑 みどり 色 いろ に塗 ぬ られた専用 せんよう の7.65mm亜 あ 音速 おんそく 特殊 とくしゅ 弾 だん を使用 しよう するもので、64式 しき と67式 しき が存在 そんざい するが、それぞれ発射 はっしゃ 音 おん は124.4dB でしべる と122.5dB でしべる で、実際 じっさい には相当 そうとう うるさい拳銃 けんじゅう だったとされる。このほか、第 だい 二 に 次 じ 世界 せかい 大戦 たいせん 中 なか にイギリス の開発 かいはつ した「ウェルロッド 」では、9x19mm弾 だん を使用 しよう するMk1と、.32ACP弾 だん を使用 しよう するMk2が存在 そんざい し、Mk2は最高 さいこう で35dB でしべる という消音 しょうおん 効果 こうか があったが、サプレッサーがワイプ式 しき のため、命中 めいちゅう 精度 せいど は低下 ていか していた。
^ 原文 げんぶん :"The terms “firearm silencer” and “firearm muffler” mean any device for silencing, muffling, or diminishing the report of a portable firearm, including any combination of parts, designed or redesigned, and intended for use in assembling or fabricating a firearm silencer or firearm muffler, and any part intended only for use in such assembly or fabrication."
^ 玩具 おもちゃ の中 なか には、銃身 じゅうしん の内側 うちがわ にネジを切 き り、サプレッサーをそれにねじ込 こ むものがあるが、実物 じつぶつ は逆 ぎゃく で、銃身 じゅうしん の外側 そとがわ にネジを切 き る
^ 要 よう するにナット のこと。ただし、通常 つうじょう の6角 かく ではなく、薄 うす いパイプ状 じょう で、外側 そとがわ に滑 すべ り止 と めの溝 みぞ が切 き られていることが多 おお い
^ 『月刊 げっかん Gun』2007年 ねん 5月 がつ 号 ごう にて行 おこな われた実験 じっけん では、SWD M-11/9mmにサプレッサーを取 と り付 つ けると、連射 れんしゃ 速度 そくど が23%上昇 じょうしょう したという結果 けっか を得 え ている[16] 。
^ 許可 きょか 申請 しんせい 後 こう いつまでに許可 きょか しなければならないか、という決 き まりはなく、たとえば係官 かかりかん が忙 いそが しければなかなか許可 きょか が下 お りない[要 よう 出典 しゅってん ] 。また、申請 しんせい には手数料 てすうりょう が必要 ひつよう である
^ 特 とく に多 おお くのハンドガンで採用 さいよう されている、スライドが後退 こうたい すると銃身 じゅうしん が上 うえ を向 む く「ティルトバレル機構 きこう 」に対 たい して影響 えいきょう が大 おお きい。プロップアップ (ワルサーP38 やベレッタM92 で用 もち いられるような銃身 じゅうしん が真 ま っ直 す ぐ後退 こうたい する機構 きこう )ではティルトバレルよりも作動 さどう しやすい
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