スティラコサウルス

スティラコサウルス
	生息せいそく年代ねんだい: 中生代ちゅうせいだい後期こうき白はく亜紀あき, 75.5–75 Ma PreЄ Є O S D C P T J K Pg N ↓
	アメリカ自然しぜん史し博物館はくぶつかんのスティラコサウルス
地質ちしつ時代じだい
	中生代ちゅうせいだい後期こうき白はく亜紀あき - カンパニアン期き
分類ぶんるい
学名がくめい
	Styracosaurus; Lambe, 1913
種たね
	S. albertensis Lambe, 1913（模も式しき種しゅ）;

スティラコサウルス (Styracosaurus) は中生代ちゅうせいだい後期こうき白はく亜紀あきカンパニアン期き(約やく7,550万まん ~ 7,500万まん年ねん前まえ)の北きたアメリカ大陸あめりかたいりくに生息せいそくしていた角すみ竜りゅうの属ぞくの一ひとつ。

概要がいよう

スティラコサウルスは全長ぜんちょう約やく5.5m、体重たいじゅう2.7tと推定すいていされている^[1] 。その頭骨とうこつは逞たくましく、鼻骨びこつに長大ちょうだいな角かくを備そなえている。そして後頭部こうとうぶに大おおきなトゲ状じょうの４よっつのホーンレットを有ゆうする頭頂とうちょう骨こつと鱗状りんじょう骨こつ（フリル）を頂いただく。それぞれのホーンレットの長ながさは鼻はな角かくに迫せまるほどで、50～55cmに達たっする^[2]。ホロタイプの鼻はな角かくは57cmある^[3] 。ただしその角かくは不完全ふかんぜんなもので、他たのスティラコサウルスやセントロサウルスのものに基もとづいて復元ふくげんされた物ものであり、その長ながさの半分はんぶんの部分ぶぶんでいくらかカーブしていたかもしれない^[4]。

大おおきな鼻はな角かくと4つのホーンレットのほかにも、装飾そうしょくのバリエーションがあった。いくつかの個体こたいはフリルのような突起とっきとフックをフリルの後のち縁えんに有ゆうし、セントロサウルスのものと類似るいじしているがそれよりも小ちいさい。その他たの個体こたいではあまり目立めだたない。ホロタイプのように第だい3対たい目めの長ながいホーンレットをもつものもある。それ以外いがいの個体こたいでははるかに小ちいさい名残なごりを有ゆうし、小ちいさな突起とっきが、すべてではないが一部いちぶの標本ひょうほんの側がわ縁えんに見みられる。低ひくいピラミッド形がたの上うえ眼窩がんか角かくは幼体ようたいでは存在そんざいするが、成体せいたいではうねになっている^[4]。ほとんどのケラトプス類るいのように、スティラコサウルスはフリルに大おおきな開口かいこう部ぶがあり、口先くちさきには歯はのない嘴くちばしをもっている。

スティラコサウルスの巨体きょたいはサイのそれに似にていた。種たね内ない競争きょうそうにおいて有用ゆうようであった可能かのう性せいのある強靭きょうじんな肩かたをしていた。尾おは比較的ひかくてき短みじかい。それぞれのつま先さきは角質かくしつで覆おおわれた蹄鉄ていてつのようになっていた。^[1]

スティラコサウルスおよびケラトプス類るいは、体からだの真下ましたに前肢ぜんしを伸のばした姿勢しせい、または横よこに肘ひじを広ひろげた姿勢しせいなど、様々さまざまな前肢ぜんしの復元ふくげんが一般いっぱんに提案ていあんされている。最近さいきんの研究けんきゅうでは、中間ちゅうかん的てきな屈曲くっきょく位置いち（小ちいさく前まえへならえと表現ひょうげんされる）が最もっとも可能かのう性せいが高たかいとされている。^[5]

形態けいたい

スティラコサウルスは、角すみ竜りゅう類るいの中なかでも有数ゆうすうの派手はでなフリルを持もつ。鼻はな角かくは1本ほんだが、フリルには長大ちょうだいなホーンレットが3対つい、その下したにも小ちいさなホーンレットが多おおく突つき出でており、ここから「棘とげのあるトカゲ」または｢拒こばめ馬ばトカゲ｣という意味いみの名前なまえがつけられた。フリルを構成こうせいする骨格こっかくには穴あながあいており、重量じゅうりょうを軽減けいげんしている。角かくのある吻は厚あつみがあり、極きわめて大おおきい鼻孔びこうを持もつが、その理由りゆうは不明ふめいである^[6]。

全長ぜんちょう5~7m、体重たいじゅうは約やく3トンと、ケラトプス類るいとしては小型こがたであり、短みじかい四肢ししとかさばった胴体どうたい、やや短みじかい尾おを持もっていた。

頭骨とうこつ前面ぜんめん
全身ぜんしん骨格こっかく
想像そうぞう図ず
ヒトとの大おおきさ比較ひかく

生態せいたい

他たのセントロサウルス亜あ科かのメンバーと同様どうように、この恐竜きょうりゅうはボーンベッドから発見はっけんされることがある。これは、大おおきなグループの中なかで移動いどうする群ぐん動物どうぶつだった可能かのう性せいを示唆しさする。オウム状じょうのクチバシと水平すいへいな臼歯きゅうしは、この動物どうぶつが植物しょくぶつ食しょく性せいだったことを示しめす。

記載きさいと種たね

1913年ねんにローレンス・ラムによって記載きさいされ、2つの種たね、S.albertensisおよびS.ovatusが、この属ぞくに現在げんざい割わり当あてられていたが、2010年ねんに見直みなおされアンドリュー・マクドナルドらによって S.ovatus を新しん属ぞくルベオサウルスとして独立どくりつさせたため、現在げんざいは S.albertensis 一いち種しゅのみとされる。

脚注きゃくちゅう

[脚注きゃくちゅうの使つかい方かた]

^ ^a ^b Lambert, D. (1993). The Ultimate Dinosaur Book. Dorling Kindersley: New York, 152–167. ISBN 1-56458-304-X.
^ Dodson, P. (1996). The Horned Dinosaurs: A Natural History. Princeton: Princeton University Press. pp. 165–169. ISBN 0-691-05900-4
^ Lambe, L.M. (1913). “A new genus and species from the Belly River Formation of Alberta”. Ottawa Naturalist 27: 109–116.
^ ^a ^b Ryan, Michael J.; Holmes, Robert; Russell, A.P. (2007). “A revision of the late Campanian centrosaurine ceratopsid genus Styracosaurus from the Western Interior of North America”. Journal of Vertebrate Paleontology 27 (4): 944–962. doi:10.1671/0272-4634(2007)27[944:AROTLC]2.0.CO;2 2010年ねん8月がつ19日にち閲覧えつらん。.
^ Thompson, Stefan (April 2007). “Forelimb stance and step cycle in Chasmosaurus irvinensis (Dinosauria:Neoceratopsia”. Palaeontologia Electronica. 2007年ねん5月がつ28日にち閲覧えつらん。
^ ヘーゼル・リチャードソン、デイビッド・ノーマン（監修かんしゅう）『恐竜きょうりゅう博物はくぶつ図鑑ずかん』出田いでた興きょう生せい（訳わけ）、新樹あらき社しゃ〈ネイチャー・ハンドブック〉、2005年ねん、127頁ぺーじ。ISBN 4-7875-8534-7。

概要がいよう

形態けいたい

生態せいたい

記載きさいと種たね

脚注きゃくちゅう

関連かんれん項目こうもく