ソウルドロップシリーズ
ソウルドロップシリーズ | |
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イラスト | |
レーベル | ノン・ノベル |
2004 | |
コミックバーズ | |
レーベル | バーズコミックス |
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レーベル | バーズコミックス |
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ソウルドロップシリーズは、
あらすじ[編集 ]
「
サーカム
登場 人物 [編集 ]
伊佐 俊一 (いさ しゅんいち)- サーカム
保険 会社 のオプ(調査 員 )を務 める、元 警察官 の男性 。強 い光 を直視 できないため、普段 は紫外線 を遮断 するサングラスを掛 けている。 冷静 な思考 の持 ち主 で、極 めて優 れた洞察 力 と判断 力 を併 せ持 つが、内面 の奥深 くには義侠 心 を秘 めており、それは彼 の行動 原理 の源 ともなっている。正義 感 が顔 を覗 かせる場面 でも、それに振 り回 されず冷静 沈着 に行動 できる、極 めて優秀 な人物 。千 条 雅人 とはパートナーなだけでなく、監 視 や教育 役 としても行動 を共 にしている。視力 は、警察官 時代 に着 いていた要人 警護 で「見 てはならない存在 」であるペイパーカットを目撃 したためで、色 も銀 に変色 している。この直後 、サーカムにスカウトされてオプとなり、ペイパーカットが関与 したと思 われる事件 を追跡 することとなる。ペイパーカットの存在 を知 りながら目撃 した、唯一 の生 き証人 である。本 作 では、主 として伊佐 の視点 から事態 の流 れを追 うこととなる。千 条 雅人 (せんじょう まさと)- サーカム
保険 会社 のオプで伊佐 のパートナーを務 める青年 。物腰 は柔 らかいが相手 の心情 等 は理解 せず、また「場 の空気 を読 む」という機微 も持 ち合 わせない、機械 的 な雰囲気 を漂 わせている。表情 の変化 などもほとんどなく、喜怒哀楽 を露 わにすることも皆無 に等 しい。 正体 はサーカムがペイパーカット追跡 のために作 り上 げた「ロボット探偵 」であり、その素 体 となった人間 は伊佐 の護衛 対象 であった女性 の弟 である。伊佐 がペイパーカットを目撃 した事件 の現場 に居合 わせ一 度 は命 を失 いかけたが、サーカムによって回収 され、前頭葉 に情報処理 チップが埋 め込 まれ、改造 人間 としての特性 を得 る。「ロボット」という名称 とは裏腹 に、身体 の機械 部分 は脳 内 チップのみであり、他 は生身 。一切 の感情 を持 たず、チップを埋 め込 まれる前 の記憶 は全 て失 われているほか、痛覚 を感 じることが無 い。伊佐 に「人 としての様子 」を監督 されているのに近 い形 で、彼 と行動 と共 にしている。身体 能力 、情報処理 、収集 能力 は恐 ろしく高 く、人間 の能力 を大 きく超 えた怪力 や反射 神経 、分析 能力 のほか、榊原 弦 という不世出 の天才 武道 家 のモーションデータが組 み込 まれている。ただし、そうした能力 は脳 内 チップにより人体 の潜在 能力 (いわゆる火事場 の馬鹿力 )を任意 に発揮 できることに由来 しており、また肉体 的 な限界 を自 らで判断 することが出来 ないため、戦闘 行為 などで身体 機能 をフルに使用 した際 は「メンテナンス」を受 ける必要 がある。自 ら感情 をもたないことから人間 心理 の理解 は不得手 で、多 くの人間 の心理 が関 わる事態 ・事件 における推理 を行 うことは出来 ない。全 ての普遍 情報 (その際 の人間 心理 を含 む)が出揃 った後 ならば、ハイテクノロジーの産物 であるロジカル・サーキット(論理 回路 )を起動 、リミッター(良心 制御 )を解除 し、あらゆる被害 を省 みず速 やかに事態 の解決 に全 ての能力 を発揮 することとなる。奈緒 瀬 は優秀 な探偵 ではあるが、ロボットであるため性能 は使用 者 に大 きく左右 されると評価 している。- チップの
不具合 によって機能 停止 した際 、チップによる疑似 人格 ではない、脳 の破壊 によって完全 に消滅 したはずの本来 の千 条 雅人 が現 れることがある。その状態 でペイパーカットに遭遇 した際 には、千 条 にはペイパーカットが自分 の姉 の姿 に見 えている。 東 澱 奈緒 瀬 (ひがしおり なおせ)国立 大学 の女子大 生 であり、東 澱 家 直系 の家系 で後継 者 候補 でもある若 く美 しい女性 。華 やかな容姿 と強 い求心力 、さらに優秀 な頭脳 と判断 力 、行動 力 を持 ち合 わせる。東 澱 の頂点 に立 つ祖父 の久 既 雄 を深 く敬愛 しており、今 生 きている人間 の中 で、久 既 雄 の正体 を知 るただ一人 の人間 。祖父 の持 つ圧倒的 なバイタリティに畏敬 しながらも、強 く惹 かれている彼女 の行動 原理 はそれを己 のものとすることであり、極 めて強 い「ゴッドファーザー・コンプレックス」を内在 している。公私 の区別 が口調 や態度 でハッキリ現 れており、「公 」の相手 には男 言葉 で、親 しい相手 には丁寧 な口調 で話 す。祖父 からの命 でペイパーカットの対処 を一任 され、その足取 りを追 う初期 の段階 でサーカムの伊佐 と千 条 に目 を付 けた彼女 は、彼 らにコンタクトを計 り共同 で追跡 活動 を行 うこととなる。早見 壬 敦 (はやみ みつる)- しがない
私立 探偵 。対象 人物 の人生 にとって重要 な声 を幻聴 で聞 くという特殊 能力 を持 つ。東 澱 久 既 雄 の孫 だが、相続 は放棄 している。しかし貯金 はあるようで探偵 の仕事 をスローペースでこなしている。かなり調子 の良 い性格 で相手 が殺 し屋 であろうと差別 も警戒 もせず明 るく話 しかける。 初対面 の伊佐 に自分 を「ミミさん」、伊佐 を「いっさん」と呼 び会 うよう強引 に提案 し、それをきっかけに親密 な仲 となる。相良 則夫 (さがら のりお)本 作 において始 めに飴屋 と関 わりを持 った人物 。不運 からバイトをクビになった帰 りに事件 に巻 き込 まれ、飴屋 と出会 う。両親 から「負債 」として譲 り受 けたマンションをどうしてよいか分 らず、現在 は彼女 の久美子 とそのマンションで同棲 中 。沢 城 久美子 (さわしろ くみこ)相良 の彼女 。はっきりとしない性格 の則夫 に怒 りながらも付 き合 いは続 いている。みなもと雫 の大 ファン。東 澱 久 既 雄 (ひがしおり くきお)日本 を裏 から操 ると言 われる「東 澱 」の現在 の長 。奈緒 瀬 の祖父 。怪盗 ペイパーカットが自分 ではなく影武者 を狙 ったことで強 い興味 を抱 く。御厨 千春 (みくりや ちはる)- みなもと
雫 の追悼 ライブのスタッフ。メガネとバンダナが特徴 の活発 な女性 。調査 に訪 れた伊佐 と千 条 の案内 役 を務 める。 釘 斗 博士 (くぎとはかせ)伊佐 の目 の診察 と、千 条 の「メンテナンス」を担当 する医師 。肌 が異様 に白 く、亜麻 色 の髪 は伸 び放題 で無精 ひげだらけの変人 ドクター。知識 ・技術 はすごいのだが、自分 名義 で論文 や研究 を発表 したことが無 いため無名 の存在 。彼 の所属 する病院 は上遠野 の他 シリーズにも登場 している(しずるさんシリーズ、ブギーポップシリーズ『ホーリィ&ゴースト』『ヴァルプルギスの後悔 』)。また彼 自身 は『ヴァルプルギスの後悔 』において登場 している。- ジェット
追悼 ライブに参加 するアーティストの一人 で、「灰 かぶり騎士 団 」というバンドのメンバー。彼 の名前 もしずるさんシリーズで見 ることが出来 る。石川 謙一 (いしかわ けんいち)一見 何 の特徴 も無 い中年 の男 だが「始末 屋 」として裏 の世界 で暗躍 する凄腕 の殺 し屋 。数 年 前 に自分 を見捨 てた弟子 のことを今 でも引 きずっている。- 偕矢
亮平 (かいや りょうへい) - ギタリスト。みなもと
雫 のバックバンドを担当 していたが彼女 の死後 、突如 音楽 活動 を休止 する。追悼 ライブには参加 していない。 寺 月 恭一郎 (てらづき きょういちろう)巨大 企業 MCEの社長 。本 作品 中 では故人 。追悼 ライブの会場 である「パラディン・オートリアム」はMCE系列 の企業 所有 の建物 の一 つ。楢崎 不二子 (ならさき ふじこ)- ブギーポップシリーズ『ジンクスショップへようこそ』の
登場 人物 の一人 。奈緒 瀬 の電話 の話 し相手 として名前 だけ登場 。 - みなもと
雫 (みなもと しずく) 数 年 前 他界 した伝説 の国民 的 歌手 、シンガーソングライター。高 いカリスマ性 を持 ち、死後 もその影響 力 は根強 く残 っており、ファンやスタッフからは「神 さま」と呼 ばれている。彼女 が作 る曲 、歌 の影響 力 は尋常 なものではなく、それは才能 も情熱 も持 っていた他 の歌手 達 を打 ちのめし、「決 して適 わない」と思 わせてしまう“毒 ”ともなってしまう。そういったアーティスト達 はまた彼女 に心酔 し、傾倒 していくが、時折 それに立 ち向 かおうとする姿勢 を見 せる人間 も存在 している。なお、彼女 の遺 した詩 は上遠野 の他 作品 でも見 ることが出来 る。飴屋 (あめや)- サーカム
保険 会社 からペイパーカットと呼 ばれている謎 の人物 。飴屋 は自称 で、名乗 る際 に菓子 を一瞥 しているため、由来 はそれであると思 われる。見 る人 によって性別 や年齢 などの外観 がまったく異 なり(ペイパーカット現象 )、複数 人 の証言 を付 き合 わせることで出現 を確認 できる。 - シリーズを
通 し共通 して登場 する姿 では、銀髪 の青年 の姿 であることが多 い。ただしこの姿 (本人 曰 く「銀色 」)で目撃 することが出来 る人間 も限 られており、飴屋 本人 の言葉 では「自 らの大切 なものを自 らの意志 で見 ることが出来 るもの」でなくてはならない。紙切 れを常 に持 ち歩 いているほか、大金 や花束 など状況 に応 じて必要 な物品 を持 って現 れ、警備 の行 き届 いた空間 でも神出鬼没 に現 れる。千 条 の姉 曰 く「それが入 ってくるのを止 められるのは、この世 のどこにもいない」。 - その
正体 は同 作者 のブギーポップシリーズに登場 する“天 から降 りてきた者 たち”の一人 である。
用語 [編集 ]
- ペイパーカット
現象 怪盗 ペイパーカットが現 れたと推測 される現場 で生 じる複数 の現象 のこと。代表 的 なものは以下 の2点 。予告 状 を贈 られた者 がキャビネッセンスを盗 まれ、死亡 する。ただしこれはサーカムが把握 している範囲 のものであり、劇 中 では他 に様々 な現象 が生 じている。- ペイパーカットの
姿 が観測 者 によってまったく性別 ・年齢 などの外見 が異 なってみえる。例 えばある者 には老婆 にみえていても、他 の者 には青年 にみえたりする。この外見 は観測 者 自身 のキャビネッセンスに依存 し、「キャビネッセンスに関係 した人物 にみえる」「キャビネッセンスが違 うものに変化 した後 は違 った外見 にみえる」といったことも生 じる。例外 として、キャビネッセンスが人物 である場合 は共通 して銀髪 の男 に見 える。
- キャビネッセンス
- ペイパーカットが“
生命 と同等 の価値 のあるもの”と称 し、追 い求 めているもの。キャビネッセンスは人 によって様々 であり、当人 の心 の変化 に応 じて違 うものに変化 することもある。『クリプトマスクの擬 死 工作 』で舟 曳沙遊里 は、「意志 」がそれを指 しているのではないかと推測 している。
既刊 一覧 [編集 ]
小説 [編集 ]
上遠野 浩平 (著 ) /斎藤 岬 (イラスト)、祥伝社 〈ノン・ノベル〉、既刊 7巻 (2012年 11月30日 現在 )- 『ソウルドロップ ソウルドロップの
幽体 研究 』2004年 8月 27日 発売 、ISBN 4-396-20785-9 - 『ソウルドロップ
奇 音 録 メモリアノイズの流転 現象 』2005年 10月 11日 発売 、ISBN 4-396-20805-7 - 『ソウルドロップ
虜 因 録 メイズプリズンの迷宮 回帰 』2006年 10月 30日 発売 、ISBN 4-396-20823-5 - 『ソウルドロップ
彷徨 録 トポロシャドゥの喪失 証明 』2008年 2月 6日 発売 、ISBN 978-4-396-20841-7 - 『ソウルドロップ
巡礼 録 クリプトマスクの擬 死 工作 』2010年 2月 8日 発売 、ISBN 978-4-396-20872-1 - 『ソウルドロップ
幻 戯 録 アウトギャップの無限 試算 』2011年 7月 30日 発売 、ISBN 978-4-396-20890-5 - 『ソウルドロップ
孤影 録 コギトピノキオの遠隔 思考 』2012年 11月30日 発売 、ISBN 978-4-396-21003-8
- 『ソウルドロップ ソウルドロップの
漫画 [編集 ]
- ソウルドロップの
幽体 研究
上遠野 浩平 (原作 ) /秋吉 風鈴 (作画 ) 『ソウルドロップの幽体 研究 』幻冬舎 コミックス〈バーズコミックス〉、全 3巻 - 2005
年 12月24日 発売 、ISBN 4-344-80675-1 - 2006
年 7月 24日 発売 、ISBN 4-344-80783-9 - 2006
年 12月22日 発売 、ISBN 4-344-80884-3
- 2005
上遠野 浩平 (原作 ) /秋吉 風鈴 (作画 ) 『ソウルドロップの幽体 研究 スペシャル版 』幻冬舎 コミックス〈バーズコミックス スペシャル〉、全 2巻 上 、2015年 5月 23日 発売 、ISBN 978-4-344-83424-8下 、2015年 5月 23日 発売 、ISBN 978-4-344-83425-5
- メモリアノイズの
流転 現象
上遠野 浩平 (原作 ) /秋吉 風鈴 (作画 ) 『メモリアノイズの流転 現象 』幻冬舎 コミックス〈バーズコミックス〉、全 3巻 - 2007
年 8月 24日 発売 、ISBN 978-4-344-81055-6 - 2008
年 2月 23日 発売 、ISBN 978-4-344-81219-2 - 2008
年 8月 23日 発売 、ISBN 978-4-344-81395-3
- 2007
上遠野 浩平 (原作 ) /秋吉 風鈴 (作画 ) 『メモリアノイズの流転 現象 スペシャル版 』幻冬舎 コミックス〈バーズコミックス スペシャル〉、全 2巻 上 、2015年 6月 24日 発売 、ISBN 978-4-344-83461-3下 、2015年 6月 24日 発売 、ISBN 978-4-344-83462-0