ノックスの十戒
ノックスの
S・S・ヴァン=ダインによる「ヴァン・ダインの
なお、「
内容
[犯人 は、物語 の当初 に登場 していなければならない。ただしその心 の動 きが読者 に読 みとれている人物 であってはならない。探偵 方法 に、超 自然 能力 を用 いてはならない。犯行 現場 に、秘密 の抜 け穴 ・通路 が二 つ以上 あってはならない(一 つ以上 、とするのは誤訳 )。未 発見 の毒薬 、難解 な科学 的 説明 を要 する機械 を犯行 に用 いてはならない。主要 人物 として「中国人 」を登場 させてはならない。探偵 は、偶然 や第六感 によって事件 を解決 してはならない。変装 して登場 人物 を騙 す場合 を除 き、探偵 自身 が犯人 であってはならない。探偵 は、読者 に提示 していない手 がかりによって解決 してはならない。- サイドキック[
注 2]は、自分 の判断 を全 て読者 に知 らせねばならない。また、その知能 は、一般 読者 よりもごくわずかに低 くなければならない。 双子 ・一人 二 役 は、予 め読者 に知 らされなければならない。
補足
[第 1戒
[ノックスはアガサ・クリスティ
第 2戒
[ノックスはブラウン
第 3戒
[ノックスは、
第 4戒
[ノックスは
第 5戒
[ノックス
なぜこれがルールのーつであるのか、筆者 自身 にも明確 な説明 ができかねるが、われわれ西欧 人 のあいだには、“中国人 は頭脳 が優秀 でありながら、モラルの点 で劣 る者 が多 い”との偏見 が根強 い。したがって――筆者 は観察 した事実 を指摘 するだけだが――“チン・ルーの切 れ長 の目 ”といった描写 に出合 ったら、即座 にページを閉 じるのが賢明 な処置 であろう。それは出来 のよい作品 ではないのである。筆者 の思 い浮 かぶ唯一 の例外 は――まだほかにも数 編 はあるのだろうが――アーネスト・ハミルトン卿 の『メムワースの四 つの悲劇 』だけである。 [11]
第 7戒
[ノックスは「このルールの
第 10戒
[ノックスは
評価
[派生 作品
[また、
脚注
[注釈
[出典
[- ^
日本語 訳 は宇野 利 泰 ・深町 眞理子 訳 『探偵 小説 十戒 』晶文社 、1989年 。ISBN 4-7949-5797-1。抄訳 。 - ^ The Rules of the Game
- ^ ノックス 2003, p. 94.
- ^ a b c
江戸川 1979, p. 32. - ^ ノックス 1936.
- ^
真田 2017, p. 260. - ^
江戸川 1979, p. 32-33. - ^ ノックス 1989, p. 13.
- ^ a b ノックス 1989, p. 14.
- ^ a b ノックス 1989, p. 15.
- ^ ノックス 1989, pp. 15–16.
- ^ a b
江戸川 1979, p. 33. - ^ ノックス 1989, p. 16.
- ^ ノックス 1989, pp. 17–18.
- ^
真田 2017, p. 270.
参考 文献
[江戸川 乱歩 「探偵 小説 の定義 と類別 」『江戸川 乱歩 全集 第 十 八 巻 幻影 城 』講談社 、1979年 9月 20日 、27-35頁 。真田 啓介 「ノックス流 本格 探偵 小説 の第 一 作 」『三 つの栓 』ロナルド・A・ノックス;中川 美帆子 訳 、論 創 社 〈論 創 海外 ミステリ〉、2017年 11月30日 、256-278頁 。ISBN 978-4-8460-1655-5。- ロナルド・ノックス
著 、井上 良夫 訳 「ノックスの探偵 小説 論 (「傑作 探偵 小説 年鑑 」第 一 輯巻頭 の序文 より)」『世界 探偵 名作 全集 第 五 巻 陸橋 殺人 事件 』柳香 書院 、1936年 4月 13日 、4-19頁 。 - ロナルド・A・ノックス
著 、前田 絢子 訳 「探偵 小説 十戒 」、鈴木 幸夫 編 『推理 小説 の詩学 』研究 社 出版 、1976年 5月 25日 、135-151頁 。 - ロナルド・ノックス
著 「序文 」、ロナルド・ノックス編 『探偵 小説 十戒 ――幻 の探偵 小説 コレクション』宇野 利 泰 ;深町 眞理子 訳 、晶文社 、1989年 1月 31日 、9-24頁 。ISBN 4-7949-5797-1。 - ロナルド・A・ノックス
著 、松井 百合子 訳 「探偵 小説 十戒 」、仁賀 克雄 編 『ミステリの美学 』成 甲 書房 、2003年 3月 5日 、94-98頁 。ISBN 4-88086-143-X。