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ハプロカントサウルス

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
ハプロカントサウルス
生息せいそく年代ねんだい: 155–152 Ma
Haplocanthosaurus
クリーブランド自然しぜん博物館はくぶつかん骨格こっかく
地質ちしつ時代じだい
後期こうきジュラ紀じゅらき
分類ぶんるい
ドメイン : かく生物せいぶつ Eukaryota
さかい : 動物界どうぶつかい Animalia
もん : 脊索せきさく動物どうぶつもん Chordata
もん : 脊椎動物せきついどうぶつもん Vertebrata
つな : 爬虫つな Reptilia
つな : そうゆみつな Diapsida
下綱しもつな : しゅりゅうがた下綱しもつな Archosauromorpha
上目うわめ : 恐竜きょうりゅう上目うわめ Dinosauria
: りゅうばん Saurischia
: りゅうあしがた Sauropoda
下目しため : りゅう脚下きゃっか Sauropoda
うえ : ディプロドクスうえ Diplodocoidae
: ハプロカントサウルス
Haplocanthosauridae
Bonaparte1999
ぞく : ハプロカントサウルスぞく Haplocanthosaurus
学名がくめい
Haplocanthosaurus
Hatcher1903
シノニム
たね

(originally Haplocanthus)
(nomen conservandum)

ハプロカントサウルスHaplocanthosaurus、「1つのとげをもつトカゲ」の意味いみ)はりゅうあしるい恐竜きょうりゅうぞくである。2つのたねH.delfsiH.priscus不完全ふかんぜん骨格こっかく化石かせきによりられる。後期こうきジュラ紀じゅらきキンメリッジアン)、1おく5500-1おく5200まんねんまえ生息せいそくしていた[1]タイプしゅH. priscus 、このぞくとされるたねH. delfsiコロラドのEdwin Delfsというわか学生がくせいによって発見はっけんされた。ハプロカントサウルスの標本ひょうほんモリソンるいそうen)のさい下部かぶヘスペロサウルスエオブロントサウルスアロサウルス・"ジマドセニ"とともに発見はっけんされた[2]

記述きじゅつ

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H. delfsi復元ふくげん
Haplocanthosaurus priscus仙骨せんこつ

ハプロカントサウルスはモリソンでは最小さいしょうりゅうあしるいひとつである[2]体長たいちょう20 mをえるものもいるモリソンのりゅうあしるいにあって、ハプロカントサウルスはこれほどおおきくならず、体長たいちょうは14.8 mほどにたっし、体重たいじゅうは12.8tと見積みつもられている[3]

標本ひょうほん

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ハプロカントサウルスの標本ひょうほんは4つられており、1つがH.delfsi、3つがH.priscusのものである。これらのうちH.delfsiのタイプ標本ひょうほんのみがてに十分じゅうぶん完全かんぜんなものである。てられているH.delfsi標本ひょうほん実際じっさい頭骨とうこつ発掘はっくつされていないため完全かんぜん推測すいそくてきなレプリカの頭骨とうこつであるが 、クリーブランド自然しぜん博物館はくぶつかん展示てんじされている。そうじょ領域りょういきの1,2そして4に存在そんざいする[4]

分類ぶんるい

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Haplocanthosaurus priscus元々もともと1903ねんジョン・ベル・ハッチャーによりHaplocanthus priscus命名めいめいされた。かれ最初さいしょ記載きさいのちすぐに、Haplocanthusすで棘魚とげうおるいHaplacanthusLouis Agassizにより1845ねん命名めいめい )のぞく使用しようされ、先取せんしゅされていたことにづいた。ハッチャーはの1903ねん自身じしんりゅうあしるいさい分類ぶんるいおこない、あたらしい名前なまえハプロカントサウルスをあたえた[5]。しかしながら、さかなHaplacanthus命名めいめいされたのであってHaplocanthusではなかったため、Haplocanthus規則きそくじょう先取せんしゅされていたわけではなかった。Haplocanthus規則きそくてきにはこの恐竜きょうりゅう正当せいとう名前なまえのままであり、ハプロカントサウルスの科学かがく文献ぶんけん固定こていされるようになったのちも、長年ながねんあいだハッチャーの間違まちがいはづかれなかった。ハッチャーの間違まちがいがついに発見はっけんされ、公式こうしきHaplocanthus破棄はきHaplocanthosaurus公式こうしき宣言せんげんする請願せいがん(ICZN Opinion #1633)が動物どうぶつ命名めいめいほう国際こくさい審議しんぎかい(ICZN)へおくられた。

元々もともとは"ケティオサウルスen)"とされていたが、1999ねんホセ・ボナパルテen)はハプロカントサウルスは独自どくじをなすのに十分じゅうぶんなほどりゅうあしるいことなっているとしてハプロカントサウルスHaplocanthosauridae)を設立せつりつした[6]

ハプロカントサウルスの正確せいかく類縁るいえん関係かんけいあきらかにする確実かくじつ系統けいとうがくてき研究けんきゅう失敗しっぱいしている。研究けんきゅう結果けっかはバラバラで、しんりゅうあしるいより原始げんしてきなものであるとのせつ[7]原始げんしてきマクロナリアるいカマラサウルスブラキオサウルスのようなより進歩しんぽしたものの先祖せんぞきんえん)とするせつ[8]、もしくは非常ひじょう原始げんしてきディプロドクスうえで、ティタノサウルスよりディプロドクスきんえんだが、レッバキサウルス英語えいごばんより原始げんしてきであるとするせつなどがあがっている[9]

2005ねんダレン・ナイシュとMike Taylorはディプロドクスうえ系統けいとうかんする研究けんきゅうなかでハプロカントサウルスの系統けいとうじょう位置いちかんする仮説かせつをとりまとめている[10]。この位置いち関係かんけい下記かきクラドグラムしめす。

Sauropoda

Haplocanthosaurus?

Neosauropoda
Macronaria

Haplocanthosaurus?

Camarasauromorpha

Diplodocoidea

Haplocanthosaurus?

Diplodocomorpha

Rebbachisauridae

Flagellicaudata

Dicraeosauridae

Diplodocidae

Whitlockによる最新さいしん解析かいせきではハプロカントサウルスはディプロドクスうえ基盤きばんてきメンバーであり[11]上記じょうきのクラドグラムの3つ仮説かせつ一致いっちする。

参照さんしょう

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  1. ^ Turner, C.E. and Peterson, F., (1999). "Biostratigraphy of dinosaurs in the Upper Jurassic Morrison Formation of the Western Interior, U.S.A." Pp. 77–114 in Gillette, D.D. (ed.), Vertebrate Paleontology in Utah. Utah Geological Survey Miscellaneous Publication 99-1.
  2. ^ a b Foster, J. (2007). Jurassic West: The Dinosaurs of the Morrison Formation and Their World. Indiana University Press. 389pp.
  3. ^ Mazzetta, G.V., Christiansen, P. and Fariña, R.A. (2004). "Giants and Bizarres: Body size of some southern South American Cretaceous dinosaurs." Historical Biology, 16(2): 71-83.
  4. ^ Foster, J. (2007). "Appendix." Jurassic West: The Dinosaurs of the Morrison Formation and Their World. Indiana University Press. pp. 327-329.
  5. ^ Hatcher, J.B. (1903a). "A new name for the dinosaur Haplocanthus Hatcher." Proceedings of the Biological Society of Washington, 16: 100.
  6. ^ Bonaparte, J. F. (1999). "An armoured sauropod from the Aptian of northern Patagonia, Argentina." In Tomida, Y., Rich, T. H. & Vickers-Rich, P. (eds.), 1999. Proceedings of the Second Gondwanan Dinosaur Symposium, National Science Museum Monographs #15, Tokyo: 1-12.
  7. ^ Upchurch, P. (1999). "The phylogenetic relationships of the Nemegtosauridae (Saurischia, Sauropoda)." Journal of Vertebrate Paleontology, 19: 106–125.
  8. ^ Wilson, J.A., and Sereno, P.C. (1998). "Early evolution and higherlevel phylogeny of sauropod dinosaurs." Society of Vertebrate Paleontology Memoir, 5: 1–68.
  9. ^ Wilson, J.A. (2002). "Sauropod dinosaur phylogeny: critique and cladistic analysis." Zoological Journal of the Linnean Society, 136: 217–276.
  10. ^ Taylor, M.P. and Naish, D. (2005). "The phylogenetic taxonomy of Diplodocoidea (Dinosauria: Sauropoda)." PaleoBios, 25(2): 1–7.
  11. ^ Whitlock, J.A. (2011). "A phylogenetic analysis of Diplodocoidea (Saurischia: Sauropoda)." Zoological Journal of the Linnean Society, Article first published online: 12 Jan 2011. doi:10.1111/j.1096-3642.2010.00665.x