ビデオ・ゲーム・ミュージック

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VIDEO GAME MUSIC
ナムコサウンドトラック
リリース
録音ろくおん LDKスタジオ[1]
ジャンル ゲームミュージック
時間じかん
レーベル アルファレコード/¥ENレーベル(レコード)
ポニーキャニオンサイトロンディスク(CD)
プロデュース 細野ほその晴臣はるおみ
チャート最高さいこう順位じゅんい
ナムコ アルバム 年表ねんぴょう
-VIDEO GAME MUSIC
1984ねん
SUPER XEVIOUS
(1984ねん
細野ほその晴臣はるおみ 年表ねんぴょう
フィルハーモニー
1982ねん
はなみず
1984ねん
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ビデオ・ゲーム・ミュージック』(VIDEO GAME MUSIC)は、日本にっぽんはつゲームミュージックサウンドトラック作品さくひんで、細野ほその晴臣はるおみプロデュースのアルバムである。ナムコが1980ねんから1983ねんにリリースしたアーケードゲームのBGM・効果こうかおん収録しゅうろくしている。

解説かいせつ[編集へんしゅう]

1983ねん11月[3]、『ゼビウス』のファンであった細野ほその晴臣はるおみ開発かいはつしゃ遠藤えんどうまさしんと、雑誌ざっしログイン』の野々村ののむら文宏ふみひろ仲介ちゅうかい対談たいだん[4]、その模様もよう同誌どうし1984ねん2がつごう掲載けいさいされた。そのせきで、細野ほそのは『ゼビウス』のBGMもっており、ローランド MC-8でBGMを再現さいげんしてあそんでいたと告白こくはく[5]。この対談たいだんがきっかけで、ゲームミュージックのアルバム制作せいさく機運きうんがる[6]

前例ぜんれいのないアルバムのため、プロジェクトの開始かいしまでに時間じかんがかかったが、1984ねん2がつ中旬ちゅうじゅんにレコーディング開始かいし[1]基板きばんからPCM形式けいしきおと直接ちょくせつライン収録しゅうろくする手法しゅほうられ[7]手間てまようしたものの最終さいしゅうてきには収録しゅうろくから編集へんしゅうまで2週間しゅうかん終了しゅうりょうした[3]。なお、遠藤えんどう音源おんげん制作せいさく協力きょうりょくしている。

発売はつばいはつしゅう5700まいげるこうセールスを記録きろくし、オリコンチャートはつ登場とうじょう19はい快挙かいきょ達成たっせいした[3]

当初とうしょレコードカセットテープのみの発売はつばいであったが、1986ねん4がつ25にちに『ザ・ベスト・オブ・ビデオ・ゲーム・ミュージック』としてはつCD(1985ねん発売はつばいザ・リターン・オブ・ビデオ・ゲーム・ミュージック』のAめんとカップリング収録しゅうろく)。また1996ねん12月24にちには、¥ENレーベル作品さくひんボックスCD『¥EN BOX VOL.2』に、『スーパーゼビウス』とともに収録しゅうろく

2001ねんにはサイトロンディスクより、アルバム単体たんたいでのCDがなされた。このCDにあたっては、復刻ふっこくばんライナーノーツのほか、当時とうじ制作せいさく事情じじょう収録しゅうろくゲームのエピソードなどを記載きさいしたあらたな冊子さっしどうこりされている。

収録しゅうろくきょく[編集へんしゅう]

SIDE A[編集へんしゅう]

  1. XEVIOUS作曲さっきょく慶野けいの由利子ゆりこ
    • ゲームセンター喧噪けんそうからはじまり、ゼビウスのプレイちゅうおと収録しゅうろく。そのBGMと効果こうかおんもちいたリミックスにつづき、最後さいごに2 - 5ネームレジストがながれ、フェードアウトしてわる。
    • 冒頭ぼうとう喧噪けんそうは、実際じっさいにゲームセンターで収録しゅうろくおこなったもの[3]。そのため、『ハイパーオリンピック』や『マリオブラザーズ』などの他社たしゃ作品さくひんおとも、まぎれて収録しゅうろくされている。
    • タイトルは「ゼビウス」であるが、収録しゅうろく使つかわれたのは『スーパーゼビウス』の基板きばんである[8]
    • 慶野けいののちにゲームが連射れんしゃモードで収録しゅうろくされてると指摘してき、「ディップスイッチの設定せってい1つでなおったのに」と収録しゅうろくえなかったことを残念ざんねんがっていた[7]
  2. BOSCONIAN作曲さっきょく大野木おおのきむべみゆき
    • ほぼ効果こうかおんとボイスで構成こうせいされている。サウンドテストで「レバーをひだりれた状態じょうたいで、時計とけいまわりに5回転かいてんさせ、手前てまえたらレバーをはなす」と、おなおんすことができる[9]
  3. PAC-MAN作曲さっきょく甲斐かい敏夫としお
  4. PHOZON作曲さっきょく慶野けいの由利子ゆりこ
  5. MAPPY作曲さっきょく大野木おおのきむべこう
    • 一部いちぶ効果こうかおんステレオされている(本来ほんらいゲームではすべモノラル)。
    • ラウンドちゅうにターゲットは10までしか存在そんざいしないが、ターゲット取得しゅとくおんが11かいらされている[10]

SIDE B[編集へんしゅう]

  1. LIBBLE RABBLE作曲さっきょく大野木おおのきむべこう
    • BGMと効果こうかおんもちいたリミックス・バージョンを収録しゅうろく
  2. POLE POSITION作曲さっきょく大野木おおのきむべこう
  3. NEW RALLY-X作曲さっきょく大野木おおのきむべこう
  4. DIG DUG作曲さっきょく慶野けいの由利子ゆりこ
    • アナログばんのオビでは「デグダグ」と誤記ごきされている。
  5. GALAGA作曲さっきょく大野木おおのきむべこう
    • BGMと効果こうかおんのほか、シンセサイザーもくわえたアレンジ・バージョンを収録しゅうろく遠藤えんどう終盤しゅうばん展開てんかいを「ミッドナイトハイウェイ」と表現ひょうげんしている[3]

補足ほそく[編集へんしゅう]

  • レコードジャケットの人物じんぶつかおは、『ゼビウス』AREA 5の埠頭ふとう写真しゃしんに、くちをつけたもの。ただし初期しょきばんにはくちく、身体しんたい部分ぶぶんのイラストのいろことなっている。2001年版ねんばんCDのジャケットはくちきのレコードとおなじデザインだが、ライナーノーツを裏返うらがえしてケースになおすと、初期しょきばんのデザインに変更へんこう出来できる。また、この人物じんぶつ当時とうじナムコットのCMにも細野ほその晴臣はるおみ一緒いっしょ登場とうじょうしている。なお、カセットテープのジャケットは単純たんじゅんに『ポールポジション』のゲーム画面がめんのみ。
  • ライナーノーツには野々村ののむら文宏ふみひろ中沢なかざわ新一しんいち寄稿きこうしている。
  • 1984ねん5がつ10日とおかには、ナムコ直営ちょくえいゲームセンター「プレイシティキャロット田町たまちみせ」に細野ほその遠藤えんどうりょうまねき、松居まつい直美なおみ三田みた寛子ひろこ進行しんこうのもとテレビせい中継ちゅうけいTBSテレビなまだ!おもしろ特急とっきゅう便びん』)[11]ほんさく紹介しょうかいされた[3]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ a b しゅく 細野ほその晴臣はるおみ監修かんしゅうによる魅惑みわく円盤えんばん VIDEO GAME MUSIC 所謂いわゆる音響おんきょう記念きねんてき作品さくひん堂々どうどう完成かんせい」『月刊げっかんログインだい3かんだい5ごう株式会社かぶしきがいしゃアスキー、1984ねん5がつ、67ぺーじ 
  2. ^ オリジナル・コンフィデンス『オリコン・チャートブック LPへん 昭和しょうわ45ねん - 平成へいせい1ねん』1990ねん、353ぺーじISBN 4871310256 
  3. ^ a b c d e f 株式会社かぶしきがいしゃナムコNG編集へんしゅうしつ「ビデオゲームミュージック発表はっぴょう報告ほうこく」『季刊きかんNGだい6ごう、1984ねん7がつ25にち、9ぺーじ 
  4. ^ 太田出版おおたしゅっぱん遠藤えんどうまさしんロングインタビュー」『CONTINUEだい15ごう、2004ねんISBN 4872338529 
  5. ^ 「ビデオゲーム通信つうしん」『月刊げっかんログイン』だい3かんだい2ごう株式会社かぶしきがいしゃアスキー、1984ねん2がつ、126ぺーじ 
  6. ^ しゅく 細野ほその晴臣はるおみ監修かんしゅうによる魅惑みわく円盤えんばん VIDEO GAME MUSIC 所謂いわゆる音響おんきょう記念きねんてき作品さくひん堂々どうどう完成かんせい」『月刊げっかんログイン』だい3かんだい5ごう株式会社かぶしきがいしゃアスキー、1984ねん5がつ、66ぺーじ 
  7. ^ a b 大陸たいりくしん秩序ちつじょ (2020ねん2がつ27にち). “「ゼビウス」「ディグダグ」の楽曲がっきょく手掛てがけた慶野けいの由利子ゆりこかたるナムコサウンド。トークイベント「The Art Of Video Game」をレポート”. 4Gamer.net. 2023ねん3がつ26にち閲覧えつらん
  8. ^ マイコンBASICマガジン編集へんしゅう『マイコンSUPER SOFT MAGAZINE』 5がつごう電波でんぱ新聞しんぶんしゃ、1984ねん、11ぺーじ 
  9. ^ 西島にししま孝徳たかのりしん明解めいかいナム辞典じてん』1987ねん12月1にち、201ぺーじISBN 9784930795861 実際じっさいには、サウンドテストを「01」 - 「19」のじゅんおこない、最後さいごに「00」をおこなうことで再現さいげんされる。
  10. ^ しゅく 細野ほその晴臣はるおみ監修かんしゅうによる魅惑みわく円盤えんばん VIDEO GAME MUSIC 所謂いわゆる音響おんきょう記念きねんてき作品さくひん堂々どうどう完成かんせい」『月刊げっかんログイン』だい3かんだい5ごう株式会社かぶしきがいしゃアスキー、1984ねん5がつ、68ぺーじ 
  11. ^ 朝日新聞あさひしんぶん東京とうきょうばん)・産経新聞さんけいしんぶん岡山おかやまばん)1984ねん5がつ10日とおかどう番組ばんぐみ内容ないように「細野ほその晴臣はるおみテクノゲーム」の記述きじゅつがある。なお、ローカルセールスわくだったため、山陽放送さんようほうそう中国放送ちゅうごくほうそうなど同時どうじネットしたきょくと、毎日放送まいにちほうそう大阪おおさかガスいちしゃ提供ていきょうづるびんのぐるぐるグルメ』にえ)、中部日本放送ちゅうぶにっぽんほうそう外国がいこくテレビドラマ『アーノルドぼうやは人気にんきしゃ』にえ)など独自どくじ編成へんせいとしたきょくとがあった。