フォルリ (伊 い : Forlì ( 音声 おんせい ファイル ) )は、イタリア共和 きょうわ 国 こく エミリア=ロマーニャ州 しゅう にある都市 とし であり、その周辺 しゅうへん 地域 ちいき を含 ふく む人口 じんこう 約 やく 120,000人 にん の基礎 きそ 自治体 じちたい (コムーネ )。フォルリ=チェゼーナ県 けん の県 けん 都 と の一 ひと つである。
フォルリ=チェゼーナ県 けん 北部 ほくぶ に位置 いち する。チェゼーナ と並 なら んで、フォルリ=チェゼーナ県 けん の県 けん 都 と である。
フォルリ=チェゼーナ県 けん 概略 がいりゃく 図 ず
隣接 りんせつ するコムーネは以下 いか の通 とお り。括弧 かっこ 内 ない のRAはラヴェンナ県 けん 所属 しょぞく を示 しめ す。
フォルリにおけるイタリアの気候 きこう 分類 ぶんるい (it ) および度 ど 日 び は、zona D, 2087 GGである[ 4] 。
また、イタリアの地震 じしん リスク階級 かいきゅう (it ) では、zona 2 (sismicità media) に分類 ぶんるい される[ 5] 。
フォルリの周囲 しゅうい には旧石器時代 きゅうせっきじだい から人 ひと が住 す んでいた。近郊 きんこう のモンテ・ポッジョーロの丘 おか で、80万 まん 年 ねん 前 まえ の地層 ちそう から粉々 こなごな になった数 すう 千 せん もの火打 ひう ち石 いし のかけらが出土 しゅつど している。
い伝 いつた えによれば、フォルリの都市 とし は紀元前 きげんぜん 188年 ねん に共和 きょうわ 政 せい ローマ のコンスル (執政 しっせい 官 かん )であるガイウス・リウィウス・サリナトル が建設 けんせつ したという。おそらく、フォルム・リウィイ (Forum Livii )は農産物 のうさんぶつ を生産 せいさん する中 ちゅう 程度 ていど の都市 とし で、エミリア街道 かいどう を経由 けいゆ して市場 いちば へ届 とど けていたらしい。
西 にし ロ ろ ーマ帝国 まていこく の崩壊 ほうかい 後 ご 、フォルム・リヴィイはオドアケル の王国 おうこく に含 ふく まれた。その後 ご 東 ひがし ゴート王国 おうこく に含 ふく まれ、ビザンツ勢力 せいりょく のラヴェンナ総督 そうとく 領 りょう の外 そと に位置 いち した。
聖 せい メルクリアリス(en:Mercurialis of Forlì 、サン・メルクリアーレ、406年 ねん 没 ぼつ )は市 し の司教 しきょう で、のち市内 しない に彼 かれ に捧 ささ げた教会 きょうかい が建 た てられた。
ランゴバルド人 じん 支配 しはい 時代 じだい 、市 し はランゴバルドと争 あらそ い、繰 く り返 かえ し665年 ねん 、728年 ねん 、742年 ねん と占領 せんりょう された。757年 ねん 、最終 さいしゅう 的 てき に市 し は教皇 きょうこう 領 りょう に併合 へいごう された。
9世紀 せいき から(または1世紀 せいき 早 はや く8世紀 せいき とも)、コムーネは司教 しきょう ら支配 しはい 権 けん をもぎ取 と り、イタリア都市 とし 国家 こっか が自主権 じしゅけん をもつ例 れい の一 ひと つとなった。これはイタリアにおける都市 とし の最初 さいしょ の復興 ふっこう を合図 あいず したものだった。フォルリは889年 ねん に初 はじ めて共和 きょうわ 制 せい をとった。
教皇 きょうこう 派 は と皇帝 こうてい 派 は の間 あいだ で起 お きた中世 ちゅうせい の争 あらそ いでは、フォルリは自主 じしゅ 性 せい を保持 ほじ する意味 いみ で皇帝 こうてい 派 は にたった。イタリアでは神 かみ 聖 きよし ロ ろ ーマ帝国 まていこく を都市 とし が支援 しえん することは全 すべ て危険 きけん であった。最 もっと もどう猛 もう なライバルはファエンツァ 、ボローニャ であった。これらの数 すう 世紀 せいき 、教皇 きょうこう は、時 とき には暴力 ぼうりょく で、時 とき には餌 えさ をちらつかせ、何 なん 度 ど もフォルリの支配 しはい 権 けん を握 にぎ ろうとした。
さらに本質 ほんしつ 的 てき な地元 じもと フォルリでの競争 きょうそう は、愛国 あいこく 者 しゃ の間 あいだ に巻 ま き起 お こった。1241年 ねん 、フリードリヒ2世 せい と教皇 きょうこう グレゴリウス9世 せい が争 あらそ っている間 あいだ 、フォルリ市民 しみん は支援 しえん をフリードリヒ2世 せい に対 たい し提供 ていきょう した。皇帝 こうてい はフォルリのライバルであるファエンツァを占領 せんりょう している最中 さいちゅう であり、皇帝 こうてい は謝意 しゃい としてフォルリにホーエンシュタウフェン家 か のワシのついたコムーネの紋章 もんしょう を増加 ぞうか 、そしてその他 た に特権 とっけん を与 あた えた。ホーエンシュタウフェン家 か の権力 けんりょく が1257年 ねん に崩壊 ほうかい すると、忠実 ちゅうじつ な皇帝 こうてい の司令 しれい 官 かん グイド1世 せい ・ダ・モンテフェルトロ が、イタリアに唯一 ゆいいつ 残 のこ っていた皇帝 こうてい 派 は の砦 とりで であるフォルリに待避 たいひ しようとした。彼 かれ は民衆 みんしゅう 隊長 たいちょう (capitano del popolo )の地位 ちい を与 あた えられ、フォルリのためにいくつか名 な の知 し られる勝利 しょうり を獲得 かくとく した。1275年 ねん 6月15日 にち ポンテ・ディ・サン・プロコロでの対 たい ボローニャ戦 せん 、1276年 ねん 11月14日 にち チヴィテッラ における、フィレンツェ 軍 ぐん を含 ふく む対 たい 教皇 きょうこう 同盟 どうめい 軍 ぐん との戦 たたか いなどである。フォルリ自身 じしん は、マルティヌス4世 せい が送 おく り込 こ んだ強力 きょうりょく なフランス遠征 えんせい 軍 ぐん と1282年 ねん 5月15日 にち に戦 たたか った。ダンテ・アリギエーリがこの戦 たたか いを引用 いんよう している(彼 かれ は1303年 ねん にスカルペッタ・オルデラッフィ3世 せい にフォルリでもてなしをうけた)。1282年 ねん 、フォルリ軍 ぐん はグイド・ダ・モンテフェルトロに率 ひき いられていた。有名 ゆうめい な占星術 せんせいじゅつ 師 し グイド・ボナッティ (フリードリヒ2世 せい の助言 じょげん 者 しゃ の一人 ひとり )は、モンテフェルトロの助言 じょげん 者 しゃ でもあった。
同 おな じ年 ねん 、疲 つか れ切 き ったフォルリ議会 ぎかい は教皇 きょうこう 勢 ぜい に服従 ふくじゅう するのを強 し いられて、グイドにここを立 た ち去 さ るよう頼 たの んだ。コムーネは、教皇 きょうこう 庁 ちょう の代理人 だいりにん による直接 ちょくせつ 支配 しはい を飲 の むよりも、すぐに地元 じもと のコンドッティエーレ に対 たい し服従 ふくじゅう した。そこで、シモーネ・メスタグエッラ (en:Simone Mestaguerra )は自身 じしん がフォルリの君主 くんしゅ であることを宣言 せんげん した。彼 かれ は後継 こうけい 者 しゃ としての新 あら たな君主 くんしゅ の権威 けんい を残 のこ さなかったが、フォルリはマギナルド・パガーニ(en:Maghinardo Pagani )、そしてウグッチオーネ・ファッジュオラ(en:Uguccione della Faggiuola 、1297年 ねん )らコンドッティエーレが君主 くんしゅ となって治 おさ め、1302年 ねん まではオルデラッフィ家 か (en:House of Ordelaffi )が権力 けんりょく を握 にぎ った。
教皇 きょうこう 庁 ちょう が支援 しえん する地元 じもと 派閥 はばつ は、1327年 ねん から1329年 ねん 、1359年 ねん から1375年 ねん の間 あいだ 、幾度 いくど かコンドッティエーレ一族 いちぞく を追 お い払 はら った。それらの出来事 できごと の間 あいだ に、司教 しきょう たちがオルデラッフィ家 か によって追放 ついほう された。この時代 じだい 、有名 ゆうめい な音楽家 おんがくか ウゴリノ・ダ・オルヴィエートもフォルリから避難 ひなん させられ、彼 かれ はフェッラーラ へ向 む かった。ルネサンス期 き まで、オルデラッフィ家 か はフォルリの都市 とし 部 ぶ と田園 でんえん 地帯 ちたい における権力 けんりょく の保持 ほじ 、特 とく に教皇 きょうこう 庁 ちょう が権力 けんりょく 者 しゃ を援護 えんご する試 こころ みに対 たい して、懸命 けんめい であった。しばしば、このコンドッティエーレ一族 いちぞく 同士 どうし が争 あらそ いを起 お こした。時 とき には、彼 かれ らは金 かね を稼 かせ ぐため、またフォルリを守 まも り豊 ゆた かにするために他 た の都市 とし 国家 こっか でコンドッティエーレとして雇 やと われた。
中世 ちゅうせい のフォルリは、重要 じゅうよう なユダヤ人 じん コミュニティーを抱 かか えていた。彼 かれ らは13世紀 せいき に学校 がっこう を持 も っていた。1418年 ねん にはフォルリ在住 ざいじゅう のユダヤ人 じん によって有名 ゆうめい な宗教 しゅうきょう 会議 かいぎ が招集 しょうしゅう された。彼 かれ らは新 あら たな教皇 きょうこう マルティヌス5世 せい にあてた高価 こうか な贈 おく り物 もの を代表 だいひょう 者 しゃ に託 たく して贈 おく り、彼 かれ が対立 たいりつ 教皇 きょうこう ベネディクトゥス13世 せい によって公布 こうふ された抑圧 よくあつ 的 てき な法律 ほうりつ を廃止 はいし するよう、また、かつての教皇 きょうこう らのもとで容認 ようにん されていた特権 とっけん をユダヤ人 じん に授 さづ けてくれるよう、祈 いの ったのである。代表 だいひょう 者 しゃ の使命 しめい は成功 せいこう したのだった。
オルデラッフィ家 か の最 もっと も知 し られる人物 じんぶつ は、1466年 ねん から1480年 ねん までフォルリのシニョーリであったピーノ3世 せい オルデラッフィ(Pino III )である。ピーノは無慈悲 むじひ な人物 じんぶつ であった。自身 じしん が新 あら たな市 し 壁 かべ と建築 けんちく 物 ぶつ を建 た て市 し を富 と ませ、芸術 げいじゅつ の後援 こうえん 者 しゃ であったにもかかわらずである。彼 かれ は40歳 さい になったばかりで毒殺 どくさつ された。そのときからフォルリの立場 たちば は偶発 ぐうはつ 的 てき に起 お こるオルデラッフィ家 か の他者 たしゃ との戦 たたか いで弱体 じゃくたい 化 か していき、教皇 きょうこう シクストゥス4世 せい が新 あら たなシニョーリに実 み の甥 おい ジローラモ・リアーリオ(en:Girolamo Riario )をつけるまで続 つづ いた。リアーリオはカテリーナ・スフォルツァ と結婚 けっこん した。夫 おっと の死後 しご 、女 おんな 領主 りょうしゅ として名 な をはせる女傑 じょけつ である。彼女 かのじょ はフォルリの独立 どくりつ 時代 じだい 最後 さいご を象徴 しょうちょう する人物 じんぶつ でもあった。1488年 ねん にヴィスコンティ家 か に、1499年 ねん にはチェーザレ・ボルジア によりフォルリは掌握 しょうあく された。チェーザレの死後 しご 、かつてないほど教皇 きょうこう に直接 ちょくせつ 従属 じゅうぞく するようになった。
長期間 ちょうきかん にわたる歴史 れきし 上 じょう のフォルリの不在 ふざい は、1796年 ねん 6月 がつ に終 お わる。フランス革命 かくめい 軍 ぐん が市 し に入城 にゅうじょう し、1797年 ねん 2月 がつ 7日 にち にはナポレオン・ボナパルト がこの地 ち にやってきた。19世紀 せいき 、フォルリはイタリア統合 とうごう の争 あらそ いに一役 ひとやく 買 か った。ピエロ・マロンチェッリ とアウレリーオ・サッフィ (en:Aurelio Saffi )がフォルリで生 う まれている。
1988年 ねん 4月 がつ 16日 にち 、テロリスト集団 しゅうだん 『赤 あか い旅団 りょだん 』が、当時 とうじ の首相 しゅしょう チリアコ・デ・ミタ の助言 じょげん 者 しゃ であった上院 じょういん 議員 ぎいん ロベルト・ルッフィッリをフォルリで殺害 さつがい した。彼 かれ を追悼 ついとう し、1989年 ねん にボローニャ大学 だいがく 経済学部 けいざいがくぶ 第 だい 二 に 部 ぶ (現在 げんざい のボローニャ大学 だいがく フォルリ分校 ぶんこう )に彼 かれ の名 な がつけられた。
フォルリには以下 いか の分離 ぶんり 集落 しゅうらく (フラツィオーネ)がある。
Bagnolo, Barisano, Borgo Sisa, Branzolino, Bussecchio, Ca' Ossi, Carpena, Carpinello, Casemurate, Caserma, Castiglione, Cava, Collina, Coriano, Durazzanino, Forniolo, Grisignano, Ladino, Magliano, Malmissole, Massa, Ospedaletto, Para, Pescaccia, Petrignone, Pianta, Pieve Acquedotto, Pievequinta, Poggio, Ponte Vico, Quattro, Ravaldino in Monte, Romiti, Roncadello, Ronco, Rotta, Rovere, San Giorgio, San Leonardo in Schiova, San Lorenzo in Noceto, San Martino in Strada, San Martino in Villafranca, San Tomé, San Varano, Vecchiazzano, Villa Rovere, Villa Selva, Villafranca di Forlì, Villagrappa, Villanova
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