ベトナムにおけるドラえもん

ドラえもん > ベトナムにおけるドラえもん

『ドラえもん』は日本にっぽんの漫画まんが家かである藤子とうこ・F・不二雄ふじおの作品さくひんだが、ベトナムにおいても国民こくみん的てきな人気にんきがあり知名度ちめいどは高たかい。ベトナム語ごでは Đôrêmon, Doraemon と呼よばれており、1992年ねんにキムドン社しゃ(Nhà xuất bản Kim Đồng) から第だい1巻かんが刊行かんこうされ、書店しょてんに行列ぎょうれつができるほどの人気にんきになったという。当初とうしょはいわゆる海賊版かいぞくばんであったが、1998年ねんに小学館しょうがくかんと契約けいやくを締結ていけつし出版しゅっぱん権けんを取得しゅとく。作者さくしゃである藤子とうこ不二雄ふじおの意向いこうもあり、著作ちょさく権けん料りょうによる奨学しょうがく基金ききん「ドラえもん基金ききん」が設立せつりつされた。2013年ねん時点じてんで、ベトナムにおける『ドラえもん』の発行はっこう部数ぶすうは1200万まん部ぶ近ちかくに達たっする。

ベトナム語ご版ばん『ドラえもん』の台詞せりふはタイ語ご版はんからの翻訳ほんやくであり、源みなもと静香しずかが「シャワーシーン」において水着みずぎを着用ちゃくようしているなどの改変かいへんもなされている。ジャイアンこと剛つよし田た武たけしのセリフである「おまえのものはおれのもの、おれのものもおれのもの」も知しられており、また漫画まんが本ほん以外いがいの関連かんれんグッズも人気にんきがあるという。キムドン社しゃの社長しゃちょうであるファン・クァン・ビンは、『ドラえもん』が人気にんきとなった高度こうど経済けいざい成長せいちょう期きの日本にっぽんと、1990年代ねんだい以降いこうのベトナムは時代じだい背景はいけいが重かさなっていることが人気にんきの理由りゆうではないかと述のべている。

1999年ねんからはテレビアニメの放映ほうえいも開始かいしされている。テレビアニメは10年ねん以上いじょうに渡わたって放送ほうそうされており、オープニング主題歌しゅだいかである『ドラえもんのうた』はベトナム人じんに最もっともよく知しられた日本にっぽんの歌うたの一ひとつとされる。

2006年ねんには映画えいがシリーズの『ドラえもん のび太たの恐竜きょうりゅう2006』が上映じょうえい。続つづいて2013年ねんに『ドラえもん のび太たのひみつ道具どうぐ博物館はくぶつかん』が上映じょうえいされ、以後いご2020年ねんの『ドラえもん のび太たの新しん恐竜きょうりゅう』公開こうかいの時点じてんで、毎年まいとし映画えいがシリーズが上映じょうえいされている（『STAND BY ME ドラえもん』を含ふくむ）。