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タイ

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
タイ
ภาษาไทย
発音はつおん IPA: [pʰāːsǎː tʰāi]
はなされるくに

タイ王国の旗 タイタイ中部ちゅうぶタイ東部とうぶタイ西部せいぶナコーンラーチャシーマーけんウッタラディットけん
カンボジアの旗 カンボジア ココンしゅう)
ミャンマーの旗 ミャンマー (タニンダーリ地方ちほういき)

マレーシアの旗 マレーシア (プルリスしゅうクダしゅうクランタンしゅうペラしゅう)
民族みんぞく 中部ちゅうぶタイじん, はなけいタイじん
話者わしゃすう 2600まんにん
言語げんご系統けいとう
表記ひょうき体系たいけい タイ文字もじ
公的こうてき地位ちい
公用こうよう タイ王国の旗 タイ
少数しょうすう言語げんごとして
承認しょうにん

カンボジアの旗 カンボジア

マレーシアの旗 マレーシア

ミャンマーの旗 ミャンマー
統制とうせい機関きかん タイ王国の旗 タイ王立おうりつアカデミー英語えいごばんタイばん
言語げんごコード
ISO 639-1 th
ISO 639-2 tha
ISO 639-3 tha
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水色みずいろ少数しょうすう / 青色あおいろ大半たいはん
ちゃがタイ文章ぶんしょう(この文章ぶんしょうはバンコクの正式せいしき名称めいしょうあらわす)

中央ちゅうおうタイ(ちゅうおうタイご、やすし: ภาษาไทยกลาง)は、タイ王国おうこく公用こうよう短縮形たんしゅくけいタイ(タイご、 [pʰāːsǎː tʰāi])。タイ・カダイ語族ごぞくカム・タイぞくする。

タイ・カダイ語族ごぞくシナ・チベット語族ごぞくぞくするとされてきた[1]が、独立どくりつした語族ごぞくであるとするのが通説つうせつである。欧米おうべい学者がくしゃ中心ちゅうしんに、タイ・カダイ語族ごぞくオーストロネシア語族ごぞくわせるせつオーストロ・タイ語族ごぞく)や、さらにオーストロアジア語族ごぞくおよびミャオ・ヤオ語族ごぞくともわせるせつオーストリックだい語族ごぞく)もある。

概要がいよう

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タイ・カダイ語族ごぞく 

Hlai languages

Kam-Sui languages

カダイ

オンベ

 タイ・チワン諸語しょご 

Northern Tai languages

Central Tai languages

南西なんせいタイ諸語しょご英語えいごばん
Northwestern Tai languages

Khamti language英語えいごばん

Tai Lue language英語えいごばん

シャン

その

Chiang Saen languages

きたタイ

Sukhothai language

タイ

みなみタイ

Lao‑Phuthai languages

Tai Yo language英語えいごばん

Phu Thai language英語えいごばん

ラーオ (イーサーン)

狭義きょうぎでは中央ちゅうおう方言ほうげん中央ちゅうおうタイ)をす。中央ちゅうおう方言ほうげんのなかでもアユタヤけん地方ちほう方言ほうげんをベースにした標準ひょうじゅんタイ文章ぶんしょうやメディア、式典しきてんなどでもちいられる。ここではこの標準ひょうじゅんタイ狭義きょうぎのタイとして記述きじゅつする。なお標準ひょうじゅんタイとアユタヤけん庶民しょみん言語げんごクルンテープ)には、日本語にほんご標準ひょうじゅん東京とうきょう方言ほうげん程度ていどちがいがある。

タイラオス(ラーオ)はたがいに方言ほうげん関係かんけいにあり、純粋じゅんすい言語げんご学的がくてきにはどういち言語げんご地域ちいき変種へんしゅえる。しかし、タイとラオスはそれぞれべつ国家こっか公用こうよう位置いちづけられ、またタイじんラオスじんあいだには「同系どうけい」の意識いしきはあっても「おな民族みんぞく」という意識いしきがなく、使用しようする文字もじことなる(起源きげんおなじとされる)ため、タイとラオス政治せいじてき社会しゃかい言語げんご学的がくてきには別言べつげんとされている。とりわけラオスでは、タイからの政治せいじてき文化ぶんかてき影響えいきょうりょく遮断しゃだんし、国家こっか自立じりつまもるため、意図いとてきにラオスのタイからの分離ぶんりうたうプロパガンダをつくげてきた歴史れきしがある[2]

タイ東北とうほく使用しようされているイーサーンはラオスとの共通きょうつうてん比較的ひかくてきおおく、ラオスとだいたい意思いし疎通そつう可能かのうである。またタイ標準ひょうじゅんとイーサーンちがいもちいさく、イーサーン地方ちほう以外いがい地域ちいきのタイじんであってもおおむねイーサーン理解りかいする。それは、東京とうきょうひと大阪おおさかべんいてもおおむ理解りかいし、通訳つうやく字幕じまくやく必要ひつようとしないのとおなじである。イーサーン標準ひょうじゅんタイ影響えいきょうつよまっており、てはいてもイーサーンとラオスおなじではない。

ラオスじんおおくはタイのテレビ・映画えいがコンテンツを翻訳ほんやくなしで子供こどものころからており、ぎゃくにラオスのものはほとんどることがない。そのため、ラオスじんおおくはとくにタイ教育きょういくけていなくてもかなり上手じょうずにタイはなせる。ラオスの首都しゅとヴィエンチャンなどの都市としでは、タイ文字もじめるラオスじんもいる。イーサーン標準ひょうじゅんタイしてきているのと同様どうように、ラオス口語こうごもタイからの文化ぶんか流入りゅうにゅうによりタイしてきている。

文法ぶんぽうじょう孤立こりつ分類ぶんるいされる。サンスクリットパーリからの借用しゃくようおおく、つづいて英語えいごクメールモンミャンマー中国ちゅうごくおもうしおしゅうなどの南方なんぽう方言ほうげん)・マレー日本語にほんごからの借用しゃくよう多数たすうあり、外来がいらいはタイ語彙ごい総数そうすうの3ぶんの2をめるともわれる。タイ声調せいちょう言語げんごであり、標準ひょうじゅんタイでは5つの声調せいちょうつ。

日本語にほんご話者わしゃがタイ習得しゅうとくする場合ばあい冠詞かんしい・動詞どうし変化へんかしないなど文法ぶんぽう容易よういであるものの発音はつおんおおきくことなるため、タイすこ習得しゅうとくした日本人にっぽんじん初学しょがくしゃが「どうしてつうじないのか」といった体験たいけんをすることがおおい。これは日本語にほんご区別くべつのない

  1. 子音しいんことなっている([l]と[r], ゆうおんおん
  2. 声調せいちょう
  3. 母音ぼいん日本語にほんごからかんがえると9しゅ

のうち、2つ以上いじょうただしくない場合ばあい大半たいはんである。また、日本にっぽん使つかわれるタイもほとんどく、スープの「トムヤムクン」もまさしく発音はつおんしないと現地げんちでは(日本人にっぽんじん相手あいて職業しょくぎょうひと以外いがいには)つうじない。

方言ほうげん

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タイ国内こくないには以下いか方言ほうげん・グループがある。

中央ちゅうおう平野ひらのタイ

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  • うちかく中央ちゅうおう平野ひらの方言ほうげん
    • アユタヤ標準ひょうじゅんてきなタイ
    • バンコク
    • ミンブリー
    • 東部とうぶタイ
  • 伝統でんとうてきタイ
    • スパンブリー
    • カーンチャナブリー
    • ラヨーン
    • チャンタブリー-トラート

首都しゅとタイはなけいタイじんタイ

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  • 中心ちゅうしん方言ほうげん
    • Photharam
    • コンケン中央ちゅうおうタイ
    • Nangrong
  • タイ南部なんぶ中央ちゅうおうタイ
    • ハートヤイ
    • Bandon
    • ベートン

上部じょうぶ中央ちゅうおうタイ

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  • あたらしいスコータイ
  • ふるいスコータイ
  • ナコーンサワン

西部せいぶ南部なんぶタイ

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  • ラーチャブリー
  • ペッチャブリー

コーラート

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  • コーラート

文字もじ

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タイ文字もじは、インドけい表音ひょうおん文字もじもちい、ひだりからみぎ横書よこがきする。基本きほんてきにタイ文字もじとは子音しいんのことをし、子音しいんは42文字もじ存在そんざいする。この子音しいん上下じょうげ左右さゆう母音ぼいんあらわ母音ぼいん符号ふごうけ、子音しいん母音ぼいん符号ふごうわせで発音はつおん表記ひょうきする。さらに、声調せいちょうのパターンをあらわ声調せいちょう記号きごう子音しいんうえける。タイ文章ぶんしょうさいは、英語えいごのように単語たんごわかちはせず、すべてつなげてくこととなる。また必要ひつようおうじて適当てきとうなところで間隔かんかくける。

ก(k- / -k) ข(kh- / -k) ค(kh- / -k) ฆ(kh- / -k) ง(ŋ- / - ŋ) จ(c- / -t) ฉ(ch- / -t) ช(ch- / -t) ซ(s- ) ฌ(ch- / -t) ญ(y- / -n) ฎ(d- / -t) ฏ(t- / -t) ฐ(th- / -t) ฑ(th- / -t) ฒ(th- / -t) ณ(n- / -n) ด(d- / -t) ต(t- / -t) ถ(th- / -t) ท(th- / -t) ธ(th- / -t) น(n- / -n) บ(b- / -p) ป(p- / -p) ผ(ph- / -p) ฝ(f- ) พ(ph- / -p) ฟ(f- / -p) ภ(ph- / p) ม(m- / -m) ย(y- / -i) ร(r- / -n) ล(l- / -n) (w- / -u) ศ(s- / -t) ษ(s- / -t) ส(s- / -t) ห(h- ) ฬ(l- / -n) อ(ʔ- / -ɔɔ) ฮ(h- )

また、子音しいんには3種類しゅるいあり、ここでは高級こうきゅう音字おんじ中級ちゅうきゅう音字おんじ低級ていきゅう音字おんじとして区別くべつしておく。この子音しいん種類しゅるいは、それをあたま子音しいんとするかたり音節おんせつ声調せいちょう決定けっていする重要じゅうよう要素ようそとなる。

中級ちゅうきゅう:ก จ ฎ ฏ ด ต บ ป อ

高級こうきゅう:ข ฉ ฐ ถ ผ ฝ ศ ษ ส ห

低級ていきゅう:ค ฆ ง ช ซ ฌ ญ ฑ ฒ ณ ท ธ น พ ฟ ภ ม ย ร ล ว ฬ ฮ

音韻おんいん構造こうぞう

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挨拶あいさつ

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「こんにちは」にたる言語げんごとして、สวัสดีサワッディー)などがある。このほか時間じかんによって「アルン・サワット(おはよう)」などがあるが、ハリウッド映画えいが俳優はいゆう台詞せりふで「Good morning」、「Good night」の訳語やくごとして使つかわれるのが普通ふつうで、日常にちじょう会話かいわにはてこない。ちなみに、このかたり近代きんだいになってから、サンスクリットの「スワスティ(swasti、吉祥きっしょう、の。)」をもじってつくった人造じんぞうで、タイのみで使つかわれるため、しょ外国がいこくのタイ諸語しょご使用しようされる地域ちいき(ラオスなど)では使つかわれない。

「さようなら」にたる言葉ことばも、通常つうじょうは(サワッディー)でよい。ただし、あまりわないことが予想よそうされる相手あいて、あるいは旅行りょこう相手あいてなどには「Good luck」の訳語やくごであるโชคดี(チョークディー)がよく使つかわれる。子供こどもあいだでは「バイバイ」が使つかわれる。

「おやすみ」はタイじん習慣しゅうかんかったが、近年きんねん[いつ?]「Good night.」の訳語やくごとしてราตรีสวัสดิ์(ラートリー・サワット)を使つか機会きかいえた。また恋人こいびと同士どうしなどでは、「Sweet dream.」の訳語やくごฝันดี(ファン・ディー)が使つかわれることもある。

有難ありがとう」は、「Thank you.」の訳語やくごขอบคุณ(コープ・クン)が使つかわれる。あきらかな目下もっかたいしてはขอบใจ(コープ・チャイ)が使つかわれることがある。また(コープ・チャイ)は、イーサーンラオスにおいては(コープ・クン)と同意どういである。

「ごめんなさい」は「Sorry.」の訳語やくごขอโทษ(コートート)が使つかわれる。

目上めうえひとはな場合ばあいなど丁寧ていねいさを表現ひょうげんするさい男性だんせいならครับ(クラップ、カップ(じゅう子音しいんのために「カップ」とこえるが、KとRとを瞬間しゅんかんてき発音はつおんするのがただしい))、女性じょせいならค่ะ(カー)をける。目上めうえひとえらひとたいしてこれをけないとぶっきらぼうな物言ものいいにこえる。

文法ぶんぽう

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修飾しゅうしょくこうおけ修飾しゅうしょくになる以外いがいは、中国ちゅうごく非常ひじょうによく性格せいかくつ。じつ上代じょうだい中国語ちゅうごくごおな修飾しゅうしょくおけ屡々しばしばった。たとえば「みかど堯」は「堯のみかど」、「くさあくた」は「あくたくさ」という意味いみになる。また、「くるまいちじょううまひき」とかぞえることもあった。そしてタイでは形容詞けいようし動詞どうしとのあいだちがいが曖昧あいまいでどちらもかたりともなわずに助動詞じょどうしともなうことができ、かたりともなわずに名詞めいし修飾しゅうしょくすることができる。また、動詞どうし形容詞けいようしかたりともなうこともあるが、基本きほんてきにはそのまま名詞めいしとしてあつかうことができる。また名詞めいし修飾しゅうしょくとして、かたりともなうこともあるが、基本きほんてきにはそのまま利用りようできる。語彙ごい中国ちゅうごくおなじくすくないので熟語じゅくごおおい。

学校がっこうってくるไปโรงเรียนมา)」、「ほんっていくเอาหนังสือไป)」など、「る」、「く」をあらわ助動詞じょどうしてきかたりけてニュアンスをえる、ヨーロッパ言語げんごにはあまりない手法しゅほうがよくられる。時制じせいにはあまりきびしくなく、แล้ว完了かんりょうได้過去かこจะ未来みらいあらわすが、あまりにせずに使つかわれる。

構文こうぶんとして

  • 時間じかんあらわかたり)+主語しゅご(+形容詞けいようし)(+助動詞じょどうし A ぐん)+動詞どうし(+副詞ふくしてきかたり)+目的もくてき(+助動詞じょどうしてきかたり)(+助動詞じょどうし B ぐん)(+時間じかんあらわかたり
  • 助動詞じょどうし A ぐんจะ, กำลัง, ต้อง, ได้,過去かこ)など。
  • 助動詞じょどうし B ぐんแล้ว, ได้可能かのう)など。
  • れいวันนี้ฉันได้อ่านหนังสือมาดีแล้ว今日きょうわたしはよく(きちんと)ほんんで(勉強べんきょうして)きた。

一般いっぱんてきである。主語しゅご省略しょうりゃくされることもある。うえ構文こうぶん括弧かっこないは、必要ひつようおうじてくわえられる。形容詞けいようし動詞どうしにも名詞めいしにもなりうるため、語順ごじゅん絶対ぜったいてきだが、倒置とうち表現ひょうげんもよく使つかわれる。

一方いっぽう

  • れいฉันขาหักわたしあしれた(骨折こっせつした)。

のように主語しゅご述語じゅつごにおける述語じゅつごがさらに主語しゅご述語じゅつごかれるような、中国ちゅうごく日本語にほんごにはられるがヨーロッパ言語げんごにはない構文こうぶんもある。

声調せいちょう

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タイ声調せいちょうは5つである。子音しいん母音ぼいんおなじでも声調せいちょうちがうと意味いみちがう。たとえば、おなじくmaaでも平声ひょうしょうのมา(る)、こうこえのม้า(うま)、上声じょうせいのหมา(いぬ)の3つの単語たんごがある[3]

かく声調せいちょうのタイめいは、1から4までの数値すうちあらわ単語たんごをあてており中間ちゅうかん位置いち音程おんていだけは数値すうちてず、スィアン・サーマン(日本語にほんごやくは「普通ふつうこえ」)とばれる。日本人にっぽんじんけのタイ教本きょうほんおおくは、タイ声調せいちょうめい無視むしして独自どくじかく声調せいちょうに1から5までの数値すうちてていることがおおいが、その番号ばんごうかた統一とういつされていない。

タイ文字もじには声調せいちょう記号きごうがあるが、それは声調せいちょう種類しゅるい直接ちょくせつあらわすものではなく、

  • 記号きごう有無うむ
  • あたま子音しいん文字もじ中子なかご音字おんじ高子たかこ音字おんじてい子音しいんのいずれであるか
  • ひら音節おんせつちょう母音ぼいん重母音じゅうぼいん、あるいは末子まっしおん -m、 -n、ง -ŋ -i、 -o のどれかでわる音節おんせつ)か促音そくおんぶしたん母音ぼいん末子まっしおん -k、 -p、 -t のどれかでわる音節おんせつ)か
    • 促音そくおんぶし場合ばあい母音ぼいん長短ちょうたん

などによって声調せいちょうわる[4]

タイ文字もじから声調せいちょうすルールは複雑ふくざつ例外れいがいなどもあり、なに正解せいかいなのかはっきり定義ていぎされていないため、タイ文字もじから声調せいちょうもとめることはむずかしい(基本きほんルールをもちいて声調せいちょうすことは可能かのう)。タイじんから外国がいこくじんけのタイ教本きょうほんには声調せいちょう記号きごうきの発音はつおん記号きごうっているものがあるが、声調せいちょうたいするかんがえがちがうため、かく教本きょうほんあいだ声調せいちょう統一とういつされていない。以下いかがタイかく声調せいちょうである。

  • スィアン・エーク ていこえ直訳ちょくやく一声いっせい) เสียงเอก [sǐaŋ èek]
  • スィアン・トー ごえ直訳ちょくやくこえ) เสียงโท [sǐaŋ tʰoo]
  • スィアン・ティー だかごえ直訳ちょくやくさんこえ) เสียงตรี [sǐaŋ trii]
  • スィアン・チャッタワー 上声じょうせい直訳ちょくやく四声しせい) เสียงจัตวา [sǐaŋ càt ta waa]
  • スィアン・サーマン 平声ひょうしょう直訳ちょくやく普通ふつうこえ) เสียงสามัญ [sǐaŋ sǎa man]

4つの声調せいちょう記号きごう(ハイフンはあたま音字おんじ

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-่ だいいち声調せいちょう記号きごう (mái èek) れい:อ่น ฉิ่ง คลื่น
-้ だい声調せいちょう記号きごう (mái thoo) れい:ต้ม ส้ม ครั้ง
-๊ だいさん声調せいちょう記号きごう (mái trii) れい:โต๊ะ ปั๊ม แก๊ง
-๋ だいよん声調せいちょう記号きごう (mái càttawaa) れい:แก๋ แจ๋ว

タイのコンピュータ処理しょり

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タイ文字もじ記述きじゅつ方法ほうほう複雑ふくざつであるため、タイでは複雑ふくざつなコンピュータ処理しょり必要ひつようとする。

タイ文字もじ子音しいん母音ぼいんかれた表音ひょうおん文字もじであるが、母音ぼいん位置いち子音しいんたいして上下じょうげ左右さゆうよん方向ほうこうあり、上部じょうぶ記号きごう複数ふくすうたて方向ほうこうくこともある。たて方向ほうこうにも母音ぼいん記号きごうびるため、まさしくタイ文字もじ表示ひょうじさせるには上下じょうげ十分じゅうぶんなスペースが必要ひつようである。上下じょうげ方向ほうこう十分じゅうぶんなスペースをとるにはラテン文字もじ漢字かんじなどの文字もじぎょうからさんぎょうぶん必要ひつようであるが、文章ぶんしょうによってはかならずしも上下じょうげ方向ほうこう文字もじびるともかぎらず、びても一部いちぶ文字もじだけである。最初さいしょ上下じょうげ方向ほうこうすくない領域りょういきり、上下じょうげ方向ほうこうびた場合ばあい上下じょうげ領域りょういきひろがるという処理しょりをしているアプリケーションもあるが、こういう複雑ふくざつ処理しょりをしているアプリケーションはすくない。そのため、コンピュータの表示ひょうじでは上部じょうぶまたは下部かぶけてえない場合ばあいがある。

IE, Mozilla, Firefoxなどのウェブブラウザいちぎょう入力にゅうりょくらんでも、タイ文字もじ下部かぶけてえないなどの問題もんだいこる。キーボード入力にゅうりょくは、直接ちょくせつその文字もじ対応たいおうするキーを方式ほうしきをとっているが、文字数もじすうおおシフトキー多用たようするためれるのには時間じかんがかかる。

上下じょうげにも文字もじびるため、内部ないぶ表現ひょうげんにおける順序じゅんじょ統一とういつカーソル位置いち処理しょりむずかしい。上下じょうげ複数ふくすう母音ぼいん声調せいちょうとう記号きごうびる場合ばあい順番じゅんばんちがうと、表示ひょうじじょうおなじになるにもかかわらず内部ないぶ表現ひょうげんじょうでのコードの配列はいれつ順序じゅんじょことなることがある。この場合ばあいおな単語たんごおな表示ひょうじであるのに内部ないぶ表現ひょうげんことなるため、カーソルがユーザの意図いとことなるうごきをしたり、検索けんさく置換ちかんなどの処理しょり困難こんなんになる場合ばあいがある。最近さいきんでは子音しいん母音ぼいん、その補助ほじょ記号きごう順序じゅんじょどおりにならべられないとまさしく表示ひょうじされないようになっているプログラムもあるが、すべてのプログラムで統一とういつされているわけではない。このようにタイはコンピューター処理しょりでは発展はってん途上とじょうである。文字もじ共通きょうつうてんのあるラオス、カンボジアも、同様どうよう問題もんだいっている。

またタイ文字もじ単語たんご単語たんごあいだにスペースをれないために、自動的じどうてき単語たんごわりで改行かいぎょうさせること(ワードラップ)が困難こんなんである。文章ぶんしょう作成さくせいソフトウェアでは、辞書じしょもちいたり文法ぶんぽう解析かいせきおこなってワードラップをおこなっている。より簡易かんいてきにはZero-width spaceという制御せいぎょ文字もじ (U+200B) を単語たんごあいだれておく方法ほうほうもちいられる。

なお、Unicode以前いぜんから、タイ工業こうぎょう規格きかく文字もじコードTIS-620ひろ使つかわれてきた。これをサポートする代表だいひょうてきなタイワードプロセッサソフトとしてチュラーロンコーン大学だいがく開発かいはつされたCU-Writerがあり、Microsoft Office登場とうじょう以前いぜんにはもっともよく使つかわれていたワープロソフトであった。

脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ 北部ほくぶタイ諸語しょごとはことなる。
  2. ^ 中央ちゅうおうタイ諸語しょごとはことなる。
  3. ^ 参考さんこうタイ南部なんぶはなされるマレー方言ほうげんジャウィ(ヤーウィー)という。

出典しゅってん

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  1. ^ 世界せかい言語げんごくにのハンドブック』下宮したみや忠雄ただお大学だいがく書林しょりん
  2. ^ 国民こくみんが「つくられる」とき-ラオスの言語げんごナショナリズムとタイ』、ブックレット《アジアをまなぼう》11、矢野やの順子じゅんこ
  3. ^ タイ発音はつおん声調せいちょう文字もじ声調せいちょう”. el2.minoh.osaka-u.ac.jp. 2024ねん9がつ10日とおか閲覧えつらん
  4. ^ 平野ひらの (2005:106-107, 110-111).

参考さんこう文献ぶんけん

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  • 岩城いわき雄次郎ゆうじろう 『タイ じゅうはち』 1992ねん 大学だいがく書林しょりん ISBN 4-475-01798-X
  • 平野ひらの, 寿美子すみこ『CDづけ ゼロからはなせるタイ三修社さんしゅうしゃ、2005ねんISBN 4-384-05330-4 
  • 水野みずのきよし鈴木すずき玲子れいこ 『CDエクスプレス タイ』 2000ねん 白水しろみずしゃ ISBN 4-560-00550-8
  • 水野みずのきよしいますぐはなせるタイ 入門にゅうもんへん』 2000ねん 東進とうしんブックス ISBN 4-89085-167-4
  • 『タイのもと』 2006ねん SARUDA ISBN 974-93747-3-8
  • Ladefoged, Peter and Sandra F. Disner (2012) Vowels and Consonants, Wily-Blackwell, 『母音ぼいん子音しいん音声おんせいがく世界せかいそう』田村たむらさいわいまこと貞光さだみつ宮城みやぎやく開拓かいたくしゃ、2021ねん. ISBN 978-4-7589-2286-9

辞書じしょ

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英語えいご:

日本語にほんご:

タイ:

関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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