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オーストロ・タイ語族ごぞく

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オーストロ・タイ語族ごぞく
(論争ろんそうちゅう)
はなされる地域ちいき東南とうなんアジア
言語げんご系統けいとう仮説かせつ段階だんかい語族ごぞく
下位かい言語げんご
GlottologNone

オーストロ・タイ語族ごぞく(オーストロ・タイごぞく、英語えいご: Austro-Tai languages)はタイ・カダイ語族ごぞくオーストロネシア語族ごぞくふく仮説かせつ段階だんかい語族ごぞくである。りょう語族ごぞく類似るいじSchlegel 1901によって着目ちゃくもくされ、仮説かせつとしてはBenedict 1942によってはじめて提唱ていしょうされた。

関連かんれんする仮説かせつとしてオーストリックだい語族ごぞく (Schmidt 1906) やシナ・オーストロネシア語族ごぞく (Sagart 2005) がある。

にち琉語ぞくがこの語族ごぞく同系どうけいであるというせつもあるが根拠こんきょすくなく否定ひていされている(Solnit 1992)。

比較ひかく[編集へんしゅう]

Sagart 2004より

Root ぬのひさし英語えいごばん(タイ・カダイ語族ごぞく マレー・ポリネシア祖語そご
"ぬこと" matɛ́ *matay
"" matá *mata
"あたま" qaðù *quluH
"8" maðû *walu
"とり" manùk *manuk
"はな" maŋà *buŋah

歴史れきし[編集へんしゅう]

提唱ていしょうされているオーストロネシア語族ごぞくとタイ・カダイ語族ごぞく拡散かくさん (Blench 2018)

2004ねんローラン・サガール発表はっぴょうした論文ろんぶんでは、タイ・カダイ語族ごぞく台湾たいわんから中国ちゅうごく本土ほんど移住いじゅうしたオーストロネシア語族ごぞく由来ゆらいすると仮説かせつてた。その、タイ・カダイ語族ごぞくシナ・チベット語族ごぞくモン・ミエン語族ごぞくなどの影響えいきょうつよけ、おおくの語彙ごい借用しゃくようし、言語げんご類型るいけいがくてき収斂しゅうれんし(Sagart 2004; Blench 2008)、さらにかん民族みんぞく中国ちゅうごく南部なんぶへの南下なんか誘発ゆうはつされ、いくらかのタイ・カダイけい民族みんぞく山岳さんがく地帯ちたいえて東南とうなんアジアに移住いじゅうしたとしたとする。

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

  • Blench, Roger (2008). “Stratification in the peopling of China: How far does the linguistic evidence match genetics and archaeology?”. In Alicia Sanchez-Mazas, Roger Blench, Malcolm D. Ross, Ilia Peiros, Marie Lin. Past Human Migrations in East Asia. Routledge. ISBN 9780203926789. http://rogerblench.info/Genetics/Geneva%20paper%202004.pdf 
  • Schlegel, G. (1901). Review of Frankfurter’s Siamese grammar. T’oung Pao 2:76–87.
  • Schmidt, W. (1906) Die Mon-Khmer Völker, ein Bindeglied zwischen Völkern Zentralasiens und Austronesiens. Braunschweig: Friedrich Vieweg und Sohn.
  • Solnit, David B. (1992). “Japanese/Austro-Tai By Paul K. Benedict (review)”. Language (Linguistic Society of America) 68 (1): 188-196. doi:10.1353/lan.1992.0061.