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バンギメ

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
Bangime
Baŋgɛri-mɛ
はなされるくに マリ
話者わしゃすう 3,500(2017ねん[1]
言語げんご系統けいとう
言語げんごコード
ISO 639-3 dba
Glottolog bang1363[2]
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バンギメ/ ˌbæŋɡiˈmeɪ /(bàŋɡí–mɛ̀、またはBàŋgɛ́rí-mɛ̀)[3]は、マリ南部なんぶの7つのむらむ3,500[1]ひとドゴンぞく一部いちぶ集団しゅうだんによってはなされている孤立こりつした言語げんごである。「バンギメ」はみずからの民族みんぞくめい「bàŋɡá–ndɛ̀」(「かくれた人々ひとびと」の)から[よう出典しゅってん]。"Bangande"(以下いか、バンギメじん)はバンギメ話者わしゃ民族みんぞくめいである。バンギメじん人口じんこう年間ねんかん2.5%の割合わりあい増加ぞうかしている[1]。バンギメじん自分じぶんたちをドゴンぞくだとかんがえているが、のドゴンぞくはそうではないと主張しゅちょうしている[4]。バンギメは、エスノローグによって6aに分類ぶんるいされる、危機ききひんする言語げんごである[5]。(の)ドゴン諸語しょごとはおおきくことなることがながあいだられており、Blench(2005)によって孤立こりつした言語げんごである可能かのうせい最初さいしょ提案ていあんされた。以降いこう研究けんきゅうにより、近隣きんりん言語げんごとは系統けいとう関係かんけいがなさそうだということが確認かくにんされた[よう出典しゅってん]。HeathとHantganは、バンガンデ渓谷けいこくかこがけ言語げんご孤立こりつとバンギメじん安全あんぜん提供ていきょうしたと想定そうていした[1]。バンギメはドゴン諸語しょごとは系統けいとう関係かんけいみとめられないが、バンギメじん依然いぜんとしてドゴン諸語しょごであるとかんがえている[6]。HantganとListは、バンギメ話者わしゃは、ドゴン諸語しょご相互そうご理解りかいできないことに気付きづいていないようだと報告ほうこくしている[7]

バンギメがドゴン諸語しょごではないことを発見はっけんしたロジャー・ブレンチRoger Blench)は、つぎのようにべている。

この言語げんごにはニジェール・コンゴ語根ごこんがいくつかふくまれているが、西にしアフリカのほかぜん言語げんごから語彙ごいてき非常ひじょうはなれている。それはおそらく、ドゴンぞく拡大かくだいしてくるまえはなされていた言語げんご最後さいごのこりであり、それは3、000〜4、000ねんまえさかのぼ[よう出典しゅってん]

バンギメは「はん言語げんご」(en:anti-language)、つまり、その話者わしゃ部外ぶがいしゃ理解りかいされるのをふせぐのに役立やくだ言語げんごとして特徴付とくちょうづけられており、おそらくバンギメのむら奴隷どれいキャラバンからの脱出だっしゅつ避難ひなんしょであったことに関連かんれんしている[7]

Blench(2015)は、バンギメとドゴン諸語しょごには、ナイル・サハラ祖語そごから比較的ひかくてきはや分離ぶんりしたナイル・サハラ分派ぶんぱ基層きそうとなっていると提案ていあんし、暫定ざんていてきにその分派ぶんぱを"Plateau"とんでいる[8]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ a b c d Heath, Jeffrey; Hantgan, Abbie (2018). A Grammar of Bangime. Mouton Grammar Library. ISBN 9783110557497. OCLC 1015349027.
  2. ^ Hammarström, Harald; Forkel, Robert; Haspelmath, Martin et al., eds (2016). “Bangime”. Glottolog 2.7. Jena: Max Planck Institute for the Science of Human History. http://glottolog.org/resource/languoid/id/bang1363 
  3. ^ Hantgan, Abbie (2010). "A Grammar of Bangime (draft)" .
  4. ^ Hantgan, Abbie. “An Introduction to the Bangande People and the Bangime Phonology and Morphology.” 14 Aug. 2013.
  5. ^ "Bangime". Ethnologue. Retrieved 2019-03-22.
  6. ^ Hantgan, Abbie. “An Introduction to the Bangande People and the Bangime Phonology and Morphology.” 14 Aug. 2013.
  7. ^ a b Hantgan, Abbie, and Johann-Mattis List. “Bangime: Secret Language, Language Isolate, or Language Island.”
  8. ^ Blench, Roger. 2015. Was there a now-vanished branch of Nilo-Saharan on the Dogon Plateau? Evidence from substrate vocabulary in Bangime and Dogon. In Mother Tongue, Issue 20, 2015: In Memory of Harold Crane Fleming (1926-2015).