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アネム

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アネム
はなされるくに パプアニューギニアの旗 パプアニューギニア
地域ちいき 西にしニューブリテンしゅう西部せいぶ
話者わしゃすう 800にん(2011ねん[1]
言語げんご系統けいとう
Yele-West New Britain (?)
  • アネム
表記ひょうき体系たいけい ラテン文字もじ
言語げんごコード
ISO 639-3 anz
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アネム(アネムご、Anêm、Anem)とは、ニューブリテンとう西部せいぶはなされている言語げんごである。隣接りんせつするルシをはじめ周辺しゅうへんはなされている言語げんごはいずれもオーストロネシアけいであるが、アネムオーストロネシアである。ルシとの比較ひかく研究けんきゅうがなされている[2]

分類ぶんるい[編集へんしゅう]

アネムにはおなじニューブリテンとうワシ英語えいごばん(アタ)やとおはなれたロッセルとう英語えいごばん言語げんごであるイェレ英語えいごばん代名詞だいめいし類似るいじするものがいくつかられるため、これらさん言語げんごをYele-West New Britain語族ごぞくくくきもあるが、Hammarström et al. (2016) では結論けつろんすには根拠こんきょ不十分ふじゅうぶんであるとされている。

音韻おんいんろん[編集へんしゅう]

子音しいん[編集へんしゅう]

アネム子音しいん一覧いちらん[3]
りょう唇音しんおん 歯茎はぐきおん 軟口蓋なんこうがいおん
無声むせい ゆうごえ 無声むせい ゆうごえ 無声むせい ゆうごえ
閉鎖へいさおん /p/ /b/ /t/ /d/ /k/ /ɡ/
鼻音びおん /m/ /n/ /ŋ/
側面そくめんおん /l/
ふるえおん /r/ x[4]
摩擦音まさつおん /s/ /z/

母音ぼいん[編集へんしゅう]

アネム母音ぼいん一覧いちらん[5]
ぜんした こうした母音ぼいん
えんくちびる えんくちびる えんくちびる
こう /i/ î[6] /u/
なか /e/ ê[7] /o/
ひく /a/

形態けいたいろん[編集へんしゅう]

統語とうごろん[編集へんしゅう]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ Lewis et al., 2015.
  2. ^ Thurston 1982.
  3. ^ Thurston 1982, p. 91.
  4. ^ 軟口蓋なんこうがいふるえおん調音ちょうおん不可能ふかのうおとであり、IPA対応たいおうする表記ひょうき存在そんざいしない。Cowan & Rakušan (1998:xii)では軟口蓋なんこうがいふるえおんʀという記号きごうてられているが、これは現在げんざいのIPAでは口蓋垂こうがいすいふるえおんあらわす。
  5. ^ Thurston 1982, p. 92.
  6. ^ IPAにおいてこの位置いちにあたるものは[ɯ]である。
  7. ^ IPAにおいてこの位置いちにあたるものは[ɤ]である。

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

  • Cowan, William; Rakušan, Jaromira (1998). Source Book for Linguistics. 3rd rev. ed. Amsterdam & Philadelphia: John Benjamins Publishing Company  ISBN 978 90 272 2162 9 / ISBN 978 1 55619 516 7
  • Hammarström, Harald; Forkel, Robert; Haspelmath, Martin et al., eds (2016). “Anem”. Glottolog 2.7. Jena: Max Planck Institute for the Science of Human History. http://glottolog.org/resource/languoid/id/anem1249 
  • "Anem." In Lewis, M. Paul; Simons, Gary F.; Fennig, Charles D., eds. (2015). Ethnologue: Languages of the World (18th ed.). Dallas, Texas: SIL International.
  • Thurston, William (1982). A comparative study in Anêm and Lusi. Pacific linguistics, Series B-83. Canberra: Australian National University 

関連かんれん書籍しょせき[編集へんしゅう]

  • Ross, Malcolm (2001). "Is there an East Papuan Phylum? Evidence from Pronouns." In Andrew Pawley and Malcolm Ross and Darrell Tryon (eds.), The Boy from Bundaberg: Studies in Melanesian Linguistics in Honour of Tom Dutton, pp. 301–321. Canberra: Research School of Pacific and Asian Studies, Australian National University.

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]