シャルル・ボードレール
シャルル・ボードレール Charles Pierre Baudelaire | |
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1821 フランス | |
1867 フランス | |
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フランス | |
1844 – 1866 | |
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『 『パリの | |
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シャルル=ピエール・ボードレール(
フランス
生涯
[1821
ボードレールはリセ(
ボードレールは20
ボードレールの
ダンディとして
ルイ・オーギュスト・ブランキの
評価
[ボードレールは
年譜
[- 1821
年 4月 9日 、パリに生 まれる。父 は、ジョセフ・フランソワ・ボードレール(Joseph François Baudelaire)(1759-1827)、母 は、カロリーヌ・アルシャンボー=デュフェー(Caroline Archimbaut-Dufays)(1793-1871)。父方 は富裕 な農家 。この年 、ナポレオン・ボナパルト死亡 。 - 1827
年 (6歳 )、父 フランソワ死亡 。 - 1828
年 (7歳 )、母 が陸軍 軍人 と再婚 。シャルルはこの義父 を嫌 う。3人 は間 もなくリヨンに移 り住 み、シャルルはドローム私塾 (Pension Delorme)からロワイヤル中学 (Collège Royal)に進 む。 - 1836
年 (15歳 )、一家 はパリに戻 り、シャルルはリセ・ルイ=ル=グランに転校 する。 - 1839
年 (18歳 )、リセ・ルイ=ル=グランから放校 される。大学 入学 資格 試験 (baccalauréat)に合格 する。 - 1839
年 -1841年 、パンテオン近 くのバイイ私塾 (Pension Bailly)に入 れられる。オクターヴ・フイエ、ネルヴァル、シャルル=マリ=ルネ・ルコント・ド・リールらを知 る。文芸 新聞 に寄稿 する。バルザックの門 をたたく。 - 1841
年 4月(20歳 )、シャルルの行状 を案 じた義父 により、インド行 きの船 に乗 せられる。 - 1842
年 2月(21歳 )、モーリシャス島 からパリに逃 げ戻 る。乗船 中 に詩作 する(のち「悪 の華 」に収録 )。4月、成年 に達 し、亡父 の遺産 を分与 され、転居 を繰 り返 した後 、サン・ルイ島 のオテル・ピモダン(Hôtel Pimodan)に落 ち着 く。以後 二 年間 に、後 に『悪 の華 』へ収録 される詩編 の大半 を綴 る。ヴィクトル・ユーゴー、サント・ブーヴ、テオフィル・ゴーティエを知 る。黒人 混血 女 ジャンヌ・デュヴァル(Jeanne Duval)と関係 を持 つ。 - 1844
年 (23歳 )、禁治産者 として弁護士 の監視 下 に置 かれ、売文 の必要 に迫 られる。 - 1845
年 (24歳 )、この頃 自殺 未遂 を起 こす。美術 批評 、文芸 批評 の筆 を執 る。 - 1846
年 (25歳 )、批評 家 として名 を高 める。この頃 からエドガー・アラン・ポーに打 ち込 む。 - 1847
年 (26歳 )、シャルル・ドゥファイスの筆名 で『ラ・ファンファルロ』を発表 。 - 1848
年 (27歳 )、政治 熱 にかられる。ポーの翻訳 を続 ける。この年 、二 月 革命 が起 こり、ナポレオン・ボナパルトの甥 シャルル・ルイ=ナポレオンが大統領 になる。 - 1851
年 (30歳 )、政治 熱 が冷 める。 - 1852
年 (31歳 )、年末 以降 、サバティエ夫人 (Madame Sabatier)の文学 サロンに出入 りし、彼女 に数 篇 の詩 を捧 げる。この年 、シャルル・ルイ=ナポレオンがナポレオン3世 として皇帝 に即位 する。 - 1853
年 (32歳 )、「玩具 のモラル(Morale du joujou)」、「笑 いの本質 について(De l'essence du rire)」を書 く。後者 の論考 は、昨今 の笑 いについての哲学 において使 われる「有意義 的 滑稽 」と「絶対 的 滑稽 」という言葉 を提唱 したものである。 - 1855
年 (34歳 )、ドラクロワ賛美 の美術 評論 を書 き、また、詩篇 十 八 を発表 して、初 めて詩人 と認 められる。 - 1857
年 (36歳 )、詩集 『悪 の華 』を出版 する。これはゴーティエに捧 げられている。治安 裁判 で六 篇 を削除 され、罰金 を科 される。散文詩 六 篇 を発表 し、サント・ブーヴに激賞 される。義父 が没 し、母 カロリーヌと関係 が修復 。 - 1858
年 (37歳 )、『人工 楽園 』(Les paradis artificiels)第 一部 を公表 する。 - 1859
年 (38歳 )、評論 活動 を続 ける。
- 1861
年 (40歳 )、35篇 を追加 した『悪 の華 』第 二 版 を出版 する。アカデミー・フランセーズの会員 になろうとして諦 め、世評 を損 ねる。 - 1863
年 (42歳 )、梅毒 による体 の不調 に悩 み始 める。 - 1864
年 (43歳 )、負債 に追 われて4月 末 にパリからブリュッセルへ逃 れる。時折 母 カロリーヌや後見人 を訪 れ、金 を無心 する。 - 1865
年 (44歳 )、ブリュッセルから痛烈 な論陣 を張 る。夏 に帰国 して母 を見舞 い、旧友 等 と款語する。散文詩 集 『パリの憂鬱 』(Petits poèmes en prose, Spleen de Paris)を書 き進 めるが、病勢 進 む。 - 1866
年 (45歳 )、3月、ブリュッセル南東 のナミュール(Namur)に遊 んで倒 れる。脳神経 の変調 が現 れ、言葉 を失 い、ブリュッセルの病院 に収容 される。7月 初 、母 カロリーヌに付 き添 われてパリに転院 する。 - 1867
年 (46歳 )、8月 31日 、病没 。9月2日 葬儀 、モンパルナス墓地 に葬 られる。 - 1869
年 、散文詩 集 『パリの憂鬱 』が出版 される。
主 な作品
[詩 ・散文
[- 『
悪 の華 』"Les Fleurs du mal" - 『パリの
憂鬱 』"Le Spleen de Paris"(1869年 、副題 に『小 散文詩 』):決定 版 全集 第 四 巻 に、生前 は単行本 化 されなかった散文詩 50篇 を収録 。 - 『
人工 楽園 』"Les Paradis artificiels":アヘン体験 を記 した散文 作品 。 - 『ラ・ファンファルロ』"La Fanfarlo"(1847
年 ):ボードレール唯一 の小説 。 - 『
火箭 』、『赤裸 の心 』:生前 未 発表 のアフォリズム集 。
美術 批評 ・音楽 批評
[- 「1845
年 のサロン」 - 「1846
年 のサロン」 - 「
笑 いの本質 について」 - 「1855
年 の万国博覧会 、美術 」 - 「1859
年 のサロン現代 生活 の画家 」 - 「ウージェーヌ・ドラクロアの
作品 と生涯 」 - 「リヒャルト・ヴァーグナーと『タンホイザー』のパリ
公演 」
文芸 批評
[- 「エドガー・ポー、その
生涯 と作品 」 - 「エドガー・ポーに
関 する新 たな覚書 」 - 「テオフィル・ゴーティエ」
- 「わが
同 時代 人 の数 人 についての省察 」 - 「フローベル 『ボヴァリー
夫人 』書評 」 - 「ヴィクトール・ユゴー 『レ・ミゼラブル』
書評 」
主 な日本語 訳
[- 『ボードレール
全 詩集 』(阿部 良雄 訳 、ちくま文庫 全 2巻 、1998年 )- 「〈Ⅰ〉
悪 の華 」ISBN 978-4480033918、「Ⅱ小 散文詩 パリの憂鬱 、人工 天国 、ラ・ファンファルロ」ISBN 978-4480033925
- 「〈Ⅰ〉
- 『ボードレール
批評 』(阿部 良雄 訳 、ちくま学芸 文庫 全 4巻 、1999年 )元 版 『ボードレール全集 』(阿部 良雄 訳 、筑摩書房 全 6巻 、1983-93年 )
- 『
悪 の華 』(鈴木 信太郎 訳 、岩波 文庫 、1961年 、改版 2008年 ) ISBN 978-4003253717 - 『
悪 の華 』(堀口 大學 訳 、白水 社 /新潮 文庫 、再 改版 2002年 )抜粋 『ボードレール詩集 』(新潮 文庫 、再 改版 2008年 )
- 『
悪 の華 』(齋藤 磯雄 訳 、三笠 書房 /改訳 ・創 元 選書 、1984年 )。元 版 「全 詩集 」(東京 創 元 社 、1979年 )。他 に「巴里 の憂鬱 」 - 『
悪 の華 』(福永 武彦 訳 、平凡社 <世界 名 詩集 >、1968年 )-他 に「全集 1」人文書院 、1963年 、「パリの~」も担当 - 『
悪 の華 』(安藤 元雄 訳 、集英社 、1983年 /集英社 文庫 、1991年 ) ISBN 978-4087601978 - 『
悪 の花 』(杉本 秀太郎 訳 、彌生 書房 、1998年 ) - 『
巴里 の憂鬱 』(高橋 廣江 訳 、青 郊社、1928年 ) - 『
巴里 の憂鬱 』(三好 達治 訳 、新潮 文庫 、1951年 )。再 改版 2008年 - 『パリの
憂愁 』(福永 武彦 訳 、岩波 文庫 、1966年 )。改版 2008年 - 『パリの
憂鬱 』(松井 美知子 訳注 、大学 書林 、2002年 )。対訳 - 『パリの
憂鬱 』(渡辺 邦彦 訳 ・解説 、みすず書房 <大人 の本棚 >、2006年 ) - 『パリの
憂愁 小 散文詩 』(山田 兼 士 訳 ・解説 、思潮 社 、2018年 ) - 『パリの
憂鬱 小 散文詩 』(荻原 足 穂 訳 、牧歌 舎 、2021年 ) - 『ボードレール
詩集 』(粟津 則雄 編 訳 、思潮 社 <海外 詩文 庫 >、1993年 ) - 『ボードレール
全集 』(福永 武彦 編 、人文書院 全 4巻 、1963-64年 )、訳者 は矢内 原 伊作 ・安東 次男 ・中村 真一郎 ほか多数 - 『
海 潮 音 』(上田 敏 訳 (『悪 の華 』より抜粋 )、本郷 書院 、1905年 )。岩波 文庫 、新潮 文庫 ほかで再刊 - 『
珊瑚 集 』(永井 荷風 訳 (抜粋 )、籾山 書店 、1913年 )。岩波 文庫 ほかで再刊
作家 論 ・評伝
[- テオフィル・ゴーティエ『ボードレール』(
井村 実 名子 訳 、国書刊行会 、2011年 )-「悪 の華 」序文 [2]の新訳 版 - ヴァルター・ベンヤミン『パリ
論 /ボードレール論 集成 』(浅井 健二郎 編 /久保 哲司 ・土合 文夫 訳 、ちくま学芸 文庫 、2015年 ) 阿部 良雄 『シャルル・ボードレール現代 性 の成立 』(河出書房新社 、1995年 )- 『
群衆 の中 の芸術 家 ボードレールと十 九 世紀 フランス絵画 』中公 文庫 /新版 ・ちくま学芸 文庫
- 『
小倉 康 寛 『ボードレールの自己 演出 『悪 の花 』における女 と彫刻 と自意識 』(みすず書房 、2019年 )河 盛 好 蔵 『パリの憂愁 ボードレールとその時代 』(河出書房新社 、新版 1991年 )-各 ・評伝 の大著 - アンリ・トロワイヤ 『ボードレール
伝 』(沓掛 良彦 ・中島 淑恵 訳 、水声 社 、2003年 ) - クロード・ピショワ/ジャン・ジーグレール 『シャルル・ボードレール』(
渡辺 邦彦 訳 、作品社 、2003年 )
関連 人物
[- ヴィリエ・ド・リラダン
- ジョゼフ・ド・メーストル
西脇 順三郎 - 『ボードレールと私 』(新編 ・講談社 文芸 文庫 )中原 中也 -小林 秀雄 ・河上 徹太郎 出口 裕 弘 - 『ボードレール』(小沢 書店 )岩切 正一郎 -『さなぎとイマーゴ ボードレールの詩学 』(書肆 心 水 )辰野 隆 -以下 は、上記 以外 の研究 者 (旧 世代 )佐藤 朔 村上 菊 一郎 佐藤 正彰 中島 健蔵
参考 文献
[- 『
集英社 世界 文学 大 事典 』、「ボードレール」の項目 (集英社 、2002年 )
脚注
[- ^ Charles Baudelaire French author Encyclopædia Britannica
- ^
没後 刊 の第 三 版 ・序文 で、ボードレール論 の古典 - ^ 「ボードレール」が
最大 の断章 項目 、ボードレール論 (作品 のドイツ語 訳者 でもある)は多 く日本語 訳 がある - ^
編 訳 『ボードレール語録 』(岩波 現代 文庫 、2013年 )がある
外部 リンク
[詩 、評論 (原文 ) - プロジェクト・グーテンベルク図書館 にあるシャルル・ボードレールに関係 する蔵書 一覧 - WorldCatカタログ- ボードレール シャルル・ピエール:
作家 別 作品 リスト -青空 文庫 - ボードレール「コレスポンダンス」(
高橋 廣江 訳 ) - ARCHIVE - Acrobat Readerで
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