マイクロプレートリーダー

マイクロプレートリーダー（Microplate Reader）は、物理ぶつり学がく・化学かがく・生物せいぶつ学がくの実験じっけんや検査けんさなどで広ひろく用もちいられる測定そくてい用よう機器ききで、マイクロプレートに入いれた多数たすうのサンプル（主しゅとして液体えきたい）の光学こうがく的てき性質せいしつを測定そくていするものである。単たんにプレートリーダー（Plate reader）ともいう。マイクロプレートの型式けいしき（6穴あなから1536穴あなまである）に合あわせたものがあり、ウェル（穴あな）ごとにそのまま測定そくていできるようにしてある。

測定そくていモードとしては最もっとも一般いっぱん的てきな吸光のほか、蛍光けいこう、化学かがく発光はっこう、さらに蛍光けいこう偏へん光こうなどがあり、モードが切きり替かえられる装置そうちもある。分光ぶんこう光度こうど計けいのキュベットに代かわってマイクロプレートを用もちいるようにした機器ききといえる。初期しょきには一般いっぱんの分光ぶんこう光度こうど計けいと同おなじく光学こうがくフィルターを用もちいて一定いってい波長はちょうのみ測定そくていできたが、現在げんざいはモノクロメーターを用もちいて任意にんいの波長はちょうで測定そくていできるようになっている。また現在げんざいでは測定そくてい温度おんどを一定いっていに保たもち、連続れんぞく的てきに時間じかん変化へんかを測定そくていできるものも多おおい。専用せんようソフトウェアによりプログラムに従したがって測定そくてい・データ処理しょりできるようになったものが一般いっぱん的てきである。

使用しよう目的もくてきを挙あげれば次つぎのようなものがある。

• 色素しきそ、蛍光けいこう物質ぶっしつなどの定量ていりょう
• タンパク質たんぱくしつ、核酸かくさんなどの定量ていりょう（吸光）
• ATPの定量ていりょう（化学かがく発光はっこう）
• ELISA（吸光による発色はっしょくの測定そくてい）
• 細胞さいぼうの増殖ぞうしょく・生存せいぞん率りつ（吸光あるいは蛍光けいこう）
• ブラウン運動うんどうの程度ていど（蛍光けいこう偏へん光こう）
• タンパク質たんぱくしつ等とうの分子ぶんし間あいだ相互そうご作用さよう（蛍光けいこうまたは蛍光けいこう偏へん光こう）
• 酵素こうそ活性かっせい（発色はっしょく基質きしつなど）
• 医薬品いやくひんなどのハイスループットスクリーニング（上記じょうき各かく方法ほうほうを応用おうよう）

光学こうがく的てき測定そくてい方法ほうほうはハイスループット性せいが高たかく、特とくに近年きんねんではかつて放射ほうしゃ標識ひょうしきを用もちいて行いっていた試験しけんに代かわり、発色はっしょくや蛍光けいこうを用もちいて測定そくていする方法ほうほうが発展はってんした（例たとえば放射ほうしゃ免疫めんえき測定そくていからELISAへ）。このため様々さまざまな実験じっけん・検査けんさに必要ひつよう不可欠ふかけつなものとなっている。