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生体せいたい情報じょうほうモニタ

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モニター (医学いがく)から転送てんそう
循環じゅんかんの 5てん誘導ゆうどうしき 生体せいたい情報じょうほうモニター
循環じゅんかん生体せいたい情報じょうほうモニター画面がめん (表示ひょうじ画面がめんはデモンストレーション モード)

ほん記事きじは、バイタルサインモニタ生体せいたい情報じょうほうモニタ患者かんじゃモニタ心電図しんでんずモニタベッドサイドモニタ (medical monitor,patient monitor) などとしょうされるものを解説かいせつする。

概要がいよう[編集へんしゅう]

ひとバイタルサインをモニタリングする装置そうちである。心電図しんでんず心拍しんぱくすう血圧けつあつちゅう酸素さんそ飽和ほうわ呼吸こきゅうすう体温たいおんといったバイタルサインをモニタリングし(=継続けいぞくてき測定そくてい記録きろくし)、患者かんじゃ状態じょうたい異常いじょう波形はけい数値すうち検知けんちしたときには アラームおんなどでらせる。しゅとして医療いりょう機関きかん病院びょういん診療しんりょうしょ、クリニックなど)の手術しゅじゅつしつ[1]集中しゅうちゅう治療ちりょうしつ[2]病室びょうしつなどでもちいられる。

一般いっぱん病棟びょうとうの 3てん誘導ゆうどうしきモニター


従来じゅうらい医療いりょう関連かんれん用途ようと対象たいしょうとしたしき主流しゅりゅうであったが、近年きんねんでは装置そうち小型こがた軽量けいりょうすすみつつあり、ウェアラブルコンピュータわせることで、外出がいしゅつのリアルタイムでのデータ収集しゅうしゅうとう多様たようなアプリケーションが開発かいはつされつつある[3]

小型こがた心電図しんでんずテレメトリー
歴史れきし様々さまざま呼称こしょう

1964ねん世界せかい先駆さきがけて日本光電工業にほんこうでんこうぎょう久保田くぼたひろしみなみらにより商品しょうひんされた[4]現在げんざいもちいられている「ベッドサイドモニタ」[5]呼称こしょうは、日本光電にっぽんこうでん社内しゃない提案ていあんされた和製わせい英語えいご発端ほったんであるとされる[6]ふるくから正式せいしき名称めいしょうとして「患者かんじゃ監視かんし装置そうち」とも呼称こしょうされていたが、この呼称こしょうは1967ねん東北大学とうほくだいがく病院びょういんICUへの納入のうにゅうの「重症じゅうしょう患者かんじゃ監視かんし装置そうち」にさかのぼるとされる[7]。この名称めいしょうは2000年代ねんだい以降いこう、「生体せいたい情報じょうほうモニタ」にえられていっている[8]

久保田くぼたひろしみなみによって発案はつあんされた「バイタルサインモニタ」という名称めいしょうもちいられている[よう検証けんしょう]学会がっかいでは「臨床りんしょうモニター」ともばれている[9]。また病院びょういんないではたんに「モニタ」とばれることがおおい。

種類しゅるい[編集へんしゅう]

対象たいしょうとなる患者かんじゃ人数にんずうにより、多人数たにんずうよう生体せいたい情報じょうほうモニタシステムと1人ひとりよう単体たんたいけられる。多人数たにんずうようのものは、患者かんじゃのベッドサイドにくベッドサイドモニタとナースステーションなどにおくセントラルモニタから構成こうせいされる。また、患者かんじゃ生体せいたい情報じょうほう複数ふくすうにわたってモニタリングするチャネルモニタとひとつだけを対象たいしょうとする1チャネルモニタにけることもできる。1チャネルモニタとしての代表だいひょうかく心電図しんでんずモニタである。しかし、近年きんねんではパルスオキシメーター生体せいたい情報じょうほうモニタとして利用りようされるケースがおおくなってきている。さらには、患者かんじゃ生体せいたい情報じょうほう直接的ちょくせつてき生体せいたい情報じょうほうモニタ本体ほんたい伝達でんたつする方式ほうしき有線ゆうせん方式ほうしきともいう)と、電波でんぱなどを利用りようして無線むせん送信そうしんする方式ほうしき(ワイヤレス・テレメトリー方式ほうしきともいう)に大別たいべつされる。

生体せいたい情報じょうほうモニタ[編集へんしゅう]

測定そくてい項目こうもく心電図しんでんず血圧けつあつ脈拍みゃくはくよび扱などが重要じゅうようであるが、なんといっても心電図しんでんず生体せいたい情報じょうほう モニタリングの中心ちゅうしんである。 「心電図しんでんずモニタ」とか「ハートモニタ」ともばれている。 患者かんじゃ心電図しんでんず長時間ちょうじかんにわたり連続れんぞくモニタするため、ブラウン管ぶらうんかん液晶えきしょう画面がめんなどの表示ひょうじ装置そうちに、心電図しんでんず心拍しんぱくすうなどを表示ひょうじし、必要ひつようによっては警報けいほうはっすることをおも機能きのうとするもっと基本きほんてき生体せいたい情報じょうほうモニタである。 する 最近さいきん[いつ?]心電図しんでんずモニタは、ME 技術ぎじゅつ急速きゅうそく進歩しんぽにより、

  • 機能きのう性能せいのう向上こうじょう
  • 安全あんぜんせい信頼しんらいせい向上こうじょう
  • 小型こがた軽量けいりょう

などがはかられ、その使用しよう場所ばしょ一般いっぱん病棟びょうとうをはじめ ICU、CCU、手術しゅじゅつしつなどにひろがってきている。 心電図しんでんずモニタには、有線ゆうせんしき無線むせんしきがあるが基本きほんてき構成こうせいつぎとおりである。 心電図しんでんずモニタの基本きほんてき構成こうせい 1)電極でんきょく 心電図しんでんず信号しんごう検出けんしゅつする電極でんきょくは、長時間ちょうじかんにわたり患者かんじゃ装着そうちゃくするので、患者かんじゃ負担ふたんすくなく取扱とりあつかい が簡単かんたんで、かつ安定あんてい動作どうさするモニタよう電極でんきょくもちいられる、電極でんきょく装着そうちゃく異常いじょう電気でんきてき検出けんしゅつし、 そのむね表示ひょうじする機能きのうつものもある。以下いかのような場合ばあいには、心電図しんでんずただしく測定そくていできない。

  1. 患者かんじゃ発汗はっかん
  2. 皮膚ひふぜん処理しょり不足ふそく
  3. 使つか電極でんきょく乾燥かんそう
  4. 異種いしゅ電極でんきょく混用こんよう
  5. 誘導ゆうどうコード(リードせん)の断線だんせん
  6. 接続せつぞくコネクタの接触せっしょく不良ふりょう

モニタで心電図しんでんず監視かんしするじょうで、しばしばおこる問題もんだいとして電極でんきょく装着そうちゃく異常いじょうがある。モニタは、一般いっぱん電極でんきょく装着そうちゃく状態じょうたい電極でんきょくあいだのインピーダンス(抵抗ていこう)や電極でんきょく分極ぶんきょく電圧でんあつでモニタリングしているので、これらに影響えいきょうおよぼすような状態じょうたいになれば、電極でんきょく装着そうちゃく異常いじょう表示ひょうじおこなう。

したがって、装着そうちゃく異常いじょう表示ひょうじされつづけているときは、装置そうち故障こしょう以外いがい原因げんいんについても検討けんとう必要ひつようである。 確実かくじつにモニタするにはアルコールによるきよしぬぐえなど皮膚ひふぜん処理しょりかならおこなうこと、および目的もくてきとする誘導ゆうどう部位ぶい電極でんきょくただしく装着そうちゃくすることが重要じゅうようである。誘導ゆうどう方式ほうしきには、誘導ゆうどうせつかわできる方式ほうしきとモニタとしてひとつの固定こていした誘導ゆうどうおこな方式ほうしきがある。

おもなメーカー[編集へんしゅう]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ オペ看護かんごいちにち密着みっちゃく池上いけがみ総合そうごう病院びょういん〜) - YouTube
  2. ^ しゅうじゅつ管理かんりセンター ICU 集中しゅうちゅう治療ちりょうしつのご案内あんない岡山大学おかやまだいがく病院びょういん しゅうじゅつ管理かんりセンター〜) - YouTube
  3. ^ Heart Rate Monitor AD8232 Interface Arduino”. 2023ねん5がつ22にち閲覧えつらん
  4. ^ 麻酔ますい博物館はくぶつかん 館長かんちょう 釘宮くぎみや 豊城とよき (2015ねん4がつ20日はつか). “世界せかいはつ唯一ゆいいつ現存げんそんするモニタ 「ベッドサイドモニタMBM-40」麻酔ますい博物館はくぶつかん所蔵しょぞう展示てんじについて” (PDF). 2023ねん5がつ22にち閲覧えつらん
  5. ^ ベッドサイドモニター BSM-2301日本光電にっぽんこうでん〜) - YouTube
  6. ^ 久保田くぼた 2004, p. 30.
  7. ^ 久保田くぼた 2004, p. 164.
  8. ^ 久保田くぼた 2004, p. 166.
  9. ^ TOP”. plaza.umin.ac.jp. 日本にっぽん臨床りんしょうモニター学会がっかい. 2023ねん6がつ4にち閲覧えつらん

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

  • 久保田くぼた, ひろしみなみ生体せいたい情報じょうほうモニタ開発かいはつ -考証こうしょう評伝ひょうでん未来みらいぞう-』きょう交易こうえき(株)かぶしきがいしゃ医書いしょ出版しゅっぱん、2004ねん12月15にちISBN 4-88003-740-0 
  • 麻酔ますいしゅうじゅつ管理かんり役立やくだ臨床りんしょうモニター機器きき知識ちしき使つかかた 並木なみき昭義あきよし金谷かなや憲明のりあき きょう交易こうえき医書いしょ出版しゅっぱん ISBN 978-4-88003-706-6
  • しんME機器ききハンドブック 電子でんし情報じょうほう技術ぎじゅつ産業さんぎょう協会きょうかい コロナしゃ ISBN 4-339-07220-6

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]