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ライヴ (ダニー・ハサウェイのアルバム)

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
『ライヴ』
ダニー・ハサウェイライブ・アルバム
リリース
録音ろくおん 1971ねん8がつ ハリウッド トルバドール(#1 - #4)
1971ねん10がつニューヨーク ビター・エンド(#5 - #8)
ジャンル R&Bソウル
時間じかん
レーベル アトコ・レコード
プロデュース ジェリー・ウェクスラー、アリフ・マーディン
専門せんもん評論ひょうろんによるレビュー
チャート最高さいこう順位じゅんい
  • 18(アメリカ[2]
  • ゴールドディスク
    ゴールド(RIAA
    ダニー・ハサウェイ アルバム 年表ねんぴょう
    ダニー・ハサウェイ
    (1971ねん)
    ライヴ
    (1972ねん)
    ロバータ・フラック&ダニー・ハサウェイ
    (1972ねん)
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    ライヴ』(Live)は、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくR&B歌手かしゅダニー・ハサウェイ1971ねん録音ろくおん1972ねん発表はっぴょうした、キャリアはつライブ・アルバム。ハサウェイのソロ・アルバムとしては最大さいだいのヒットさくで、ロバータ・フラックとのコラボレーション作品さくひんのぞけば、自身じしん唯一ゆいいつゴールドディスク認定にんていアルバムとなった[3]

    背景はいけい[編集へんしゅう]

    アルバムの前半ぜんはん(LPのサイド1)には、1971ねん8がつ28にちと29にちハリウッドのトルバドールでおこなわれた公演こうえんからの抜粋ばっすい収録しゅうろくされ、後半こうはん(サイド2)には10月27にちから29にちニューヨークのビター・エンドでおこなわれた公演こうえんから抜粋ばっすいされた[4]。ただし、「エヴリシング・イズ・エヴリシング」は、ウィリー・ウィークスのベース・ソロのみトルバドール公演こうえん演奏えんそうえられている[5]

    トルバドール公演こうえんにはハサウェイと旧知きゅうちなかであるフィル・アップチャーチ参加さんかしたが、10月のビター・エンド公演こうえんではアップチャーチの都合つごうがつかず、わりにコーネル・デュプリー参加さんかした[4]。「リトル・ゲットー・ボーイ」と「ジェラス・ガイ」のバックグラウンド・ボーカルは、バック・バンドのメンバーが担当たんとうした[5]

    あいのゆくえ」はマーヴィン・ゲイのカヴァーで、オリジナル・ヴァージョンのリリースから1ねんたないうちに録音ろくおんされた[6]。「きみのともだち」はキャロル・キングのカヴァーで、ハサウェイは1971ねん、ロバータ・フラックとのデュエット・ヴァージョンをシングル(Atlantic 45-2808)としてリリースしている[7]。オリジナルきょくのうち「ゲットー」と「エヴリシング・イズ・エヴリシング」はデビュー・アルバム『あたらしきソウルのひかりみち』(1970ねん)からのきょくで、「ウィアー・スティル・フレンズ」はほんさく初出しょしゅつである。「リトル・ゲットー・ボーイ」は、バンド・メンバーのアール・デルーエンがエドワード・ハワードとともさくしたきょくで、ハサウェイが音楽おんがく担当たんとうした映画えいがハーレム愚連隊ぐれんたい英語えいごばん』(1972ねん公開こうかい)のサウンドトラックには、スタジオ録音ろくおんのヴァージョンが収録しゅうろくされた[8]

    ハサウェイ自身じしんは、カーティス・メイフィールドの『カーティス/ライヴ!』(1971ねん)のように2まいぐみLPとしての発売はつばいのぞんだが、アトコ・レコード判断はんだんにより1まいのLPとして発売はつばいされた[4]。トルバドール公演こうえんおよびビター・エンド公演こうえん録音ろくおんのうち、ほんさくからはずされたきょく一部いちぶは、ハサウェイの死後しご発売はつばいされた『イン・パフォーマンス』(1980ねん)や『ソングス・フォー・ユー LIVE!』(2004ねん)といったアルバムに収録しゅうろくされている。

    反響はんきょう[編集へんしゅう]

    Billboard 200では18たっして、『ビルボード』のR&Bアルバム・チャートでは4、ジャズ・アルバム・チャートでは10記録きろく[2]。1972ねん8がつにはRIAAによってゴールドディスク認定にんていされている[3]

    ほんさくからは「リトル・ゲットー・ボーイ」が唯一ゆいいつのシングル・カットとなり[4]Billboard Hot 100にははいらなかったが、『ビルボード』のR&Bシングル・チャートでは25記録きろくした[2]

    評価ひょうか[編集へんしゅう]

    ジョン・ブッシュはオールミュージックにおいて5てん満点まんてんちゅう4.5てんけ「オーディエンスの反応はんのうや、かれのグループの説得せっとくりょくあるジャズてき名人めいじんげい徹底的てっていてき焦点しょうてんて、率直そっちょくでエナジーにちたセットを収録しゅうろくした、かれのキャリアのなかもっとかがやかしいアルバムのひとつ」「ソウルミュージックの最前線さいぜんせんにおけるハサウェイの重要じゅうようせいを、確固かっこたるものにした」とひょうしている[6]。また、ピーター・バラカン自著じちょにおいてほんさくを「ばんちゅうめいばん」、収録しゅうろくきょく「ゲットー」を「ブラック・ミュージックの歴史れきしのこ名演めいえん」とひょう[9]ハマ・オカモトは『bounce』において「かずあるライヴばんのなかでも最強さいきょう」「本当ほんとうのライヴ・アルバムとはこういう作品さくひんのことじゃないかとおもわされます」とひょうしている[10]

    「エヴリシング・イズ・エヴリシング」におけるウィリー・ウィークスのベース・ソロもたか評価ひょうかされ、ヴィクター・ウッテンは2013ねん、MusicRadarの企画きかく選出せんしゅつした「10エッセンシャル・ベース・アルバム」のひとつにほんさくげて「わたしにとっては、ソロはこうやって構築こうちくするものだという手本てほんで、シンプルにはじまりながらも成長せいちょう変化へんかげていく」とひょうしている[11]。また、ジョン・ブッシュはオールミュージックにおいて「レコードでけるベース・ワークのなかでも、とくくような演奏えんそうひとつ」とひょうしている[6]

    ほんさく収録しゅうろくされた「ジェラス・ガイ」のライブ音源おんげんは、チャンス・ザ・ラッパーが2013ねん発表はっぴょうした楽曲がっきょく「Juice」でサンプリングされており、どうさくをプロデュースしたネイト・フォックスは『Complex』のインタビューにおいて「おかしなことに、ダニー・ハサウェイは歴史れきしじょうもっともソウルフルな歌手かしゅ一人ひとりかもしれないのに、物凄ものすご見過みすごされている」とコメントしている[12]

    収録しゅうろくきょく[編集へんしゅう]

    Side 1
    1. あいのゆくえ - What's Going On (Renaldo "Obie" Benson, Al Cleveland, Marvin Gaye) – 5:17
    2. ゲットー - The Ghetto (Donny Hathaway, Leroy Hutson) – 12:06
    3. ヘイ・ガール - Hey Girl (Earl DeRouen) – 4:01
    4. きみのともだち - You've Got a Friend (Carole King) – 4:31
    Side 2
    1. リトル・ゲットー・ボーイ - Little Ghetto Boy (E. DeRouen, Edward Howard) – 4:29
    2. ウィアー・スティル・フレンズ - We're Still Friends (D. Hathaway, Glenn Watts) – 5:11
    3. ジェラス・ガイ - Jealous Guy (John Lennon) – 3:07
    4. エヴリシング・イズ・エヴリシング - Voices Inside (Everything Is Everything) (Richard Evans, Philip Upchurch, Ric Powell) – 13:40

    参加さんかミュージシャン[編集へんしゅう]

    脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

    1. ^ ダニー・ハサウェイ『ソング・フォー・ユー LIVE!』CD(WPCR-11945)英文えいぶんライナーノーツp.11
    2. ^ a b c Donny Hathaway - Awards | AllMusic
    3. ^ a b RIAA公式こうしきサイトないSEARCHABLE DATABASE - "HATHAWAY"と入力にゅうりょくして検索けんさくすれば表示ひょうじされる
    4. ^ a b c d ダニー・ハサウェイ『ソング・フォー・ユー LIVE!』CD(WPCR-11945)英文えいぶんライナーノーツpp.5-7(A・スコット・ギャロウェイ)
    5. ^ a b ダニー・ハサウェイ『ライヴ』日本にっぽんばんCD(AMCY-3036)英文えいぶんブックレットないクレジット
    6. ^ a b c Live - Donny Hathaway | AllMusic - Review by John Bush
    7. ^ Roberta Flack & Donny Hathaway - You've Got A Friend / Gone Away (Vinyl) at Discogs
    8. ^ Donny Hathaway - Supervised By Quincy Jones - Come Back Charleston Blue (Original Motion Picture Soundtrack) (Vinyl, LP, Album) at Discogs
    9. ^ ピーター・バラカン『200CD ピーター・バラカンせん ブラック・ミュージック アフリカから世界せかいへ』学習研究社がくしゅうけんきゅうしゃ、2009ねん9がつ28にち、237ぺーじISBN 978-4-05-404296-4 
    10. ^ ハマ・オカモトの自由じゆう時間じかんだい3かい】 - ダニー・ハサウェイ - TOWER RECORDS ONLINE - 2015ねん1がつ22にち閲覧えつらん
    11. ^ Victor Wooten picks 10 essential bass albums | Donny Hathaway - Live (1972) | MusicRadar - 2015ねん1がつ22にち閲覧えつらん
    12. ^ Interview: Chance The Rapper's Go-To Producer Nate Fox Talks About Tripping On Acid & Working Construction | Complex - article by Alex Russell - 2015ねん1がつ22にち閲覧えつらん