京きょう義よし線せん・東海とうかい線せん鉄道てつどうおよび道路どうろの連結れんけつ事業じぎょう

京きょう義よし線せん・東海とうかい線せん鉄道てつどうおよび道路どうろの連結れんけつ事業じぎょう（キョンウィせん・トンヘせんてつどうおよびどうろのれんけつじぎょう）では、韓国かんこくと北朝鮮きたちょうせんの間あいだで約やく55年ねん分断ぶんだんしている京きょう義よし線せんと東海とうかい線せん（実際じっさいに軍事ぐんじ境界きょうかい線せんをまたいで分断ぶんだんされたのは東海とうかい北部ほくぶ線せん）の2鉄道てつどう路線ろせんと道路どうろを再ふたたび連結れんけつするため、両者りょうしゃの協議きょうぎで同意どういした構想こうそうとその経緯けいいを記しるす。

金剛山こんごうさん観光かんこうや南北なんぼく離散りさん家族かぞく再開さいかい事業じぎょうなどで北朝鮮きたちょうせん側がわに向むかう人々ひとびとが利用りようする韓国かんこく側がわ事務所じむしょ。「東海とうかい線せん道路どうろ南北なんぼく出入でいり事務所じむしょ」と表示ひょうじされている。2006年ねん2月がつ20日はつか、韓国かんこく高城たかぎ郡ぐんにて撮影さつえい

構想こうそうの経緯けいい[編集へんしゅう]

1972年ねんの南北なんぼく共同きょうどう声明せいめい以降いこう開始かいしされた韓国かんこくと北朝鮮きたちょうせんとの南北なんぼく対話たいわでは、当初とうしょから分断ぶんだんされた鉄道てつどうと道路どうろの再さい連結れんけつが課題かだいとなっていた。しかし韓国かんこくと北朝鮮きたちょうせんとの対立たいりつは続つづき、南北なんぼく対話たいわがなかなか思おもうように進すすまない中なか、軍事ぐんじ境界きょうかい線せんで二分にぶんされた鉄道てつどうと道路どうろの再さい連結れんけつは半なかば夢物語ゆめものがたりであった。

それでも1980年代ねんだいになると1985年ねんに離散りさん家族かぞくが板門店はんもんてんを経由けいゆして相互そうご訪問ほうもんを行おこなうなど、軍事ぐんじ境界きょうかい線せんを越こえる人ひとの行いき来きが認みとめられるケースも出でてきた。1998年ねんに南北なんぼく融和ゆうわ政策せいさく、太陽たいよう政策せいさくを掲かかげる金きむ大中でじゅんが韓国かんこく大統領だいとうりょうに就任しゅうにんすると南北なんぼく関係かんけいは一気いっきに進展しんてんを見みせた。同年どうねん11月がつには金剛山こんごうざん観光かんこうが開始かいしされた。これは韓国かんこく側がわから北朝鮮きたちょうせんの景勝けいしょう地ち、金剛山こんごうさんへ直接ちょくせつ観光かんこうへ向むかうという観光かんこう事業じぎょうで、韓国かんこくと北朝鮮きたちょうせんが日常にちじょう的てきに直接ちょくせつ人じんの行いき来きをするという点てんで画期的かっきてきなものであった。しかしながら軍事ぐんじ境界きょうかい線せんの壁かべは厚あつく、金剛山こんごうさん観光かんこうも当初とうしょは海路かいろで金剛山こんごうさんへ向むかった。陸路りくろを使つかって韓国かんこくと北朝鮮きたちょうせんの行いき来きを実現じつげんするのは困難こんなんであった。

鉄道てつどうと道路どうろの連結れんけつが具体ぐたい的てきになったのは、まず南北なんぼく融和ゆうわが進すすむ中なかで、韓国かんこくから北朝鮮きたちょうせんを経由けいゆしてロシアや中国ちゅうごくへ向むかう物流ぶつりゅうのルートとして鉄道てつどうと道路どうろの利用りようが注目ちゅうもくされた点てんが挙あげられる。また金剛山こんごうさん観光かんこうや開城かいじょう工業こうぎょう団地だんち構想こうそうが進展しんてんしていく中なかで、金剛山こんごうさんや開城かいじょうへの行いき来きに鉄道てつどうや道路どうろの連結れんけつが望のぞまれたという面めんもある。

2000年ねん 6月14日にちに行おこなわれた南北なんぼく首脳しゅのう会談かいだんと、首脳しゅのう会談かいだんを踏ふまえて2000年ねん7月がつに行おこなわれた第だい1回かい南北なんぼく閣僚かくりょう級きゅう会談かいだんで、北朝鮮きたちょうせんと韓国かんこくは分断ぶんだん路線ろせんの再さい連結れんけつに合意ごういした。

構想こうそうの進展しんてん[編集へんしゅう]

南北なんぼく首脳しゅのう会談かいだんと第だい1回かい南北なんぼく閣僚かくりょう級きゅう会談かいだんの結果けっか、分断ぶんだんされてきた鉄道てつどうと道路どうろの再さい連結れんけつを行おこなうことが決きめられた。そして分断ぶんだんされてきた鉄道てつどうと道路どうろの中なかで京きょう義よし線せんと東海とうかい線せんが連結れんけつ対象たいしょうとして選えらばれることになった。軍事ぐんじ境界きょうかい線せんによって分断ぶんだんされた鉄道てつどうは、京きょう義よし線せんと東海とうかい線せん（東海とうかい北部ほくぶ線せん）以外いがいにも京きょう元もと線せんと金剛山こんごうさん電気でんき鉄道てつどうがあったが、金剛山こんごうさん観光かんこうと開城かいじょう工業こうぎょう団地だんちの運営上うんえいじょうの必要ひつよう性せいと北朝鮮きたちょうせん経由けいゆの物流ぶつりゅう面めんでの有利ゆうりさが考慮こうりょされて京きょう義よし線せんと東海とうかい線せんの連結れんけつが進すすめられることになった。

しかし京きょう元もと線せんもソウル特別とくべつ市しから元山もとやま市しを経由けいゆしてロシア方面ほうめんに向むかう最短さいたんルートであるため連結れんけつを望のぞむ意見いけんもあり、金剛山こんごうさん電気でんき鉄道てつどうも金剛山こんごうさん観光かんこうの関係かんけいで連結れんけつを模索もさくする動うごきもある。

2000年ねん9月がつ19日にち、韓国かんこくは京きょう義よし線せんの鉄道てつどう連結れんけつ工事こうじの着工ちゃっこう式しきを行おこなった。北朝鮮きたちょうせん側がわも当初とうしょは韓国かんこく側がわ同様どうよう工事こうじを開始かいししたようだが、2001年ねん2月がつごろに一方いっぽう的てきに工事こうじを中断ちゅうだんしてしまった。その後ご、韓国かんこく側がわはしきりに北朝鮮きたちょうせん側がわに対たいして鉄道てつどうと道路どうろの連結れんけつを実現じつげんするように働はたらきかけた。しかし北朝鮮きたちょうせん側がわの動うごきは鈍にぶく、ようやく翌よく2002年ねん8月がつ12日にちから開催かいさいされた第だい7回かい南北なんぼく閣僚かくりょう級きゅう会談かいだんの結果けっか、鉄道てつどうと道路どうろの連結れんけつを推進すいしんするという合意ごういがなされ、同おなじく2002年ねん8月がつ27日にちから開催かいさいされた第だい2回かい南北なんぼく経済けいざい協力きょうりょく推進すいしん委員いいん会かいの席せきで、京きょう義よし線せんと東海とうかい線せんの鉄道てつどうと道路どうろの連結れんけつ工事こうじの起工式きこうしきを2002年ねん9月がつ18日にちに行おこなうことが決定けっていされた。

2002年ねん9月がつ18日にち、予定よてい通どおり京きょう義よし線せんと東海とうかい線せんの鉄道てつどうと道路どうろの連結れんけつ工事こうじの起工式きこうしきが韓国かんこく側がわと北朝鮮きたちょうせん側がわで同時どうじに行おこなわれた。この起工式きこうしきには北朝鮮きたちょうせんの洪成南こうせいなん首相しゅしょうや韓国かんこくの金きむ碩せき洙首相しゅしょう代理だいりなどが参加さんかした。

工事こうじの進行しんこう[編集へんしゅう]

2002年ねん8月がつの第だい7回かい南北なんぼく閣僚かくりょう級きゅう会談かいだんの決定けっていで、金剛山こんごうさん観光かんこうと離散りさん家族かぞくの再開さいかい事業じぎょうで利用りようが見込みこまれる東海とうかい線せん道路どうろの臨時りんじ道路どうろを先駆さきがけて開通かいつうさせることとなり、着工ちゃっこう後ご、まず東海とうかい線せん臨時りんじ道路どうろの開通かいつうを目指めざすことになった。当初とうしょは2002年ねん11月ないし12月には利用りよう開始かいしの予定よていであったが、実際じっさいに東海とうかい線せん臨時りんじ道路どうろの使用しようが開始かいしされたのは2003年ねん2月がつ5日にちのことであった。工事こうじは比較的ひかくてき順調じゅんちょうに進すすんだが、軍事ぐんじ境界きょうかい線せんの通過つうか方法ほうほうをめぐってなかなか意見いけんがまとまらず開通かいつうが遅おくれてしまった。軍事ぐんじ境界きょうかい線せんの通行つうこう方法ほうほうをめぐっては韓国かんこくと北朝鮮きたちょうせんばかりではなく、国連こくれん軍ぐんとして駐留ちゅうりゅうしているアメリカ軍ぐんからもクレームが出だされており、軍事ぐんじ境界きょうかい線せんを越こえて人ひとの行いき来きがなされることは想定そうていされていなかったことを考かんがえると、ある程度ていどの混乱こんらんはやむを得えないところであった。

しかしいったん開通かいつうしたはずの東海とうかい線せんの臨時りんじ道路どうろも、その後ごまもなく北朝鮮きたちょうせん側がわが利用りようを中断ちゅうだんさせてしまい、本格ほんかく的てきに利用りようされるようになったのは2003年ねん9月がつになってからである。

京きょう義よし線せんの臨時りんじ道路どうろについても東海とうかい線せんのすぐ後ごに完成かんせいし、その結果けっか2003年ねん6月がつには開城かいじょう工業こうぎょう団地だんちの着工ちゃっこう式しきが行おこなわれ、その後ご、工業こうぎょう団地だんちの工事こうじや運営うんえいに利用りようされることになった。その後ご京きょう義よし線せんと東海とうかい線せんともに正式せいしきな舗装ほそう道路どうろが完成かんせいしており、現在げんざい、開城かいじょう工業こうぎょう団地だんちや金剛山こんごうさんへ行いく場合ばあいに利用りようされている。

鉄道てつどう工事こうじであるが、もともと韓国かんこく側がわの工事こうじは2000年ねん以降いこう順調じゅんちょうに進すすんでいた。京きょう義よし線せんに関かんしていえば2001年ねん9月がつには臨津江つえまで、そして2002年ねん2月がつには都みやこ羅山らざんまで開通かいつうしていた。しかし北朝鮮きたちょうせん側がわの工事こうじは遅々ちちとして進すすまず、結局けっきょく韓国かんこくは北朝鮮きたちょうせんに対たいして資材しざいや装備そうびの提供ていきょうを行おこない、更さらには駅舎えきしゃの建設けんせつなども支援しえんすることとなって、鉄道てつどう連結れんけつに関かんして韓国かんこく側がわが投入とうにゅうした資金しきんは日本円にほんえんにして800億おく円えんあまりに膨ふくれ上あがった。

2003年ねん6月がつ14日にちには京きょう義よし線せんと東海とうかい線せん同時どうじに鉄道てつどうの連結れんけつ式しきが行おこなわれ、2004年ねん4月がつには「南北なんぼく間あいだの列車れっしゃ運行うんこうに関かんする基本きほん合意ごうい書しょ」も締結ていけつされた。そして2004年ねん10月がつと2005年ねん10月の二に度どにわたって南北なんぼく間あいだで試運転しうんてんの実施じっし日程にっていも組くまれたが、最終さいしゅう的てきに北朝鮮きたちょうせん軍部ぐんぶが開通かいつうを保障ほしょうしなかったことで日程にっていが流ながれてしまった。

鉄道てつどう試運転しうんてんの具体ぐたい化かと挫折ざせつ[編集へんしゅう]

京きょう義よし線せんと東海とうかい線せんの鉄道てつどう試運転しうんてんは2006年ねん 5月25日にちに実施じっしされる予定よていであったが、北朝鮮きたちょうせんが前日ぜんじつの5月24日にち午前ごぜんに通告つうこくし中止ちゅうしになった。まず韓国かんこくと北朝鮮きたちょうせんは2006年ねん5月がつ12日にち、開城かいじょうで第だい12次じ南北なんぼく鉄道てつどう・道路どうろ連結れんけつ実務じつむ者しゃ協議きょうぎを開催かいさいし、その席せきで5月がつ25日にちに試運転しうんてんを行おこなうことで合意ごういがなされ、具体ぐたい的てきな試運転しうんてんの予定よていについても打うち合あわせが進すすみ、韓国かんこくのみならず北朝鮮きたちょうせん側がわも出発しゅっぱつ車両しゃりょうの点検てんけんなど、5月23日にちの昼ひるまでは準備じゅんびを進すすめていた。

しかし23日にちの午後ごご、北朝鮮きたちょうせん軍ぐん当局とうきょくが事実じじつ上じょうの試運転しうんてん不可能ふかのうを通告つうこくしたのに続つづいて、翌よく24日にち午前ごぜんには北朝鮮きたちょうせん側がわから正式せいしきな中止ちゅうし通告つうこくがなされ、中止ちゅうしが決定けっていした。

試運転しうんてんの計画けいかく（2006年ねん）[編集へんしゅう]

東海とうかい北部ほくぶ線せん猪いのしし津つ駅えきに停車ていしゃ中ちゅうの列車れっしゃ。2006年ねん5月がつ25日にちの試運転しうんてん時じに運行うんこうされる予定よていであった列車れっしゃとみられる。2006年ねん8月がつ撮影さつえい

2006年ねん 5月25日にちに実施じっし。試験しけん運行うんこう時間じかんは午前ごぜん11時じから午後ごご3時じ30分ふんまでで、運行うんこう開始かいし前まえの午前ごぜん10時じ30分ふんから京きょう義よし線せん南側みなみがわの文ぶん山やま駅えきと、東海とうかい線せん北側きたがわの金剛山こんごうさん青年せいねん駅えきで同時どうじに記念きねん行事ぎょうじを開催かいさいする。区間くかんは京きょう義よし線せんが文ぶん山やま駅えき - 開城かいじょう駅えき間あいだ、東海とうかい線せんは金剛山こんごうさん駅えき - 猪いのしし津つ駅えき間あいだ。

試験しけん運行うんこう1 - 2時じ間あいだ前まえに共同きょうどう点検てんけんを実施じっしする。

京きょう義よし線せんは韓国かんこく側がわから北朝鮮きたちょうせん側がわへ、東海とうかい線せんは北朝鮮きたちょうせん側がわから韓国かんこく側がわに向むけて列車れっしゃが走はしる予定よていで、それぞれ非ひ武装ぶそう地帯ちたい(DMZ)を通過つうかする。

いずれも南北なんぼくがディーゼル機関きかん車しゃと客車きゃくしゃ5両りょうずつを投入とうにゅうする。

鉄道てつどう連結れんけつ関係かんけい者しゃ、来賓らいひん、報道陣ほうどうじんら南北なんぼくからそれぞれ100人にんずつが乗車じょうしゃする。5月19日にちの南北なんぼく実務じつむ者しゃ接触せっしょくで、京きょう義よし線せんには韓国かんこくの李り鍾奭統一とういつ部ぶ長官ちょうかんと北朝鮮きたちょうせんの権けん浩ひろし雄ゆう内閣ないかく責任せきにん参事さんじが、東海とうかい線せんには韓国かんこくの秋あき秉直建設けんせつ交通こうつう部ぶ長官ちょうかんと北朝鮮きたちょうせんの金きむ容ひろし三さん鉄道てつどう相しょうが試運転しうんてん列車れっしゃに乗のり込こむことに決定けっていしていた。また、出発しゅっぱつ駅えきと到着とうちゃく駅えきでの取材しゅざいについても合意ごういしていた。

試運転しうんてんの計画けいかく（2007年ねん）[編集へんしゅう]

2006年ねんに予定よていされていた試運転しうんてんとほぼ同おなじ内容ないようである。

2007年ねん 5月17日にち

東ひがし・西海さいかい線せん鉄道てつどう連結れんけつ区間くかんで列車れっしゃの試運転しうんてん実施じっし。

試験しけん運行うんこう時間じかんは午前ごぜん10時じから午後ごご3時じまでで、運行うんこう開始かいし前まえの午前ごぜん9時じ30分ふんから京きょう義よし線せん南側みなみがわの汶山駅えきと、東海とうかい線せん北側きたがわの金剛山こんごうざん駅えきで同時どうじに記念きねん行事ぎょうじを開催かいさいする。

区間くかんは京きょう義よし線せんが汶山やま駅えき - 開城かいじょう駅えき間あいだ、東海とうかい線せんは金剛山こんごうさん駅えき - 猪いのしし津つ駅えき間あいだ。

試験しけん運行うんこう1 - 2時じ間あいだ前まえに共同きょうどう点検てんけんを実施じっしする。

京きょう義よし線せんは韓国かんこく側がわから北朝鮮きたちょうせん側がわへ、東海とうかい線せんは北朝鮮きたちょうせん側がわから韓国かんこく側がわに向むけて列車れっしゃが走はしる予定よていで、それぞれ非ひ武装ぶそう地帯ちたい(DMZ)を通過つうかする。この試運転しうんてんは正式せいしきに実行じっこうされた。

貨物かもつ営業えいぎょう運転うんてんの開始かいし[編集へんしゅう]

2007年ねん10月がつの第だい二に回かい南北なんぼく首脳しゅのう会談かいだんで、開城かいじょう工業こうぎょう団地だんちの大だい規模きぼな拡大かくだいと、鳳東おおとりひがし - 文ぶん山間さんかんの貨物かもつ列車れっしゃの定期ていき運行うんこうが合意ごういされた。その後ご、北きた南みなみ総理そうり会談かいだん（11月14 - 16日にち）で具体ぐたい的てきな日時にちじを確定かくていし、人民じんみん武力ぶりょく部長ぶちょう（国防こくぼう相しょう）級きゅう会談かいだんと実務じつむレベル会談かいだんを通つうじて軍事ぐんじ的てき保障ほしょう措置そちに合意ごういした。南北なんぼくを結むすぶ定期ていき列車れっしゃの運行うんこうは、1951年ねん 6月12日にちにソウル - 開城かいじょう間あいだの運行うんこうが中断ちゅうだんされて以来いらい56年ねんぶりとなる。

南北なんぼくは11日にちから平壌ぴょんやん-開城かいじょう高速こうそく道路どうろ補修ほしゅうのための共同きょうどう調査ちょうさを開始かいし。12日にちからは開城かいじょう - 新しん義ぎ州しゅう間あいだの鉄道てつどう補修ほしゅうに向むけた共同きょうどう調査ちょうさに入はいり、2007年ねん 12月11日にち、韓国かんこくの文ぶん山やまと北朝鮮きたちょうせんの鳳東おおとりひがしを定期ていき的てきに往来おうらいし開城かいじょう工業こうぎょう団地だんちの貨物かもつを輸送ゆそうする西海さいかい線せん・京きょう義よし線せん貨物かもつ列車れっしゃが運行うんこうを開始かいしした。初日しょにちは運行うんこうスケジュールが変更へんこうされたが、その後ごは週末しゅうまつを除のぞく1日にち1往復おうふくの運行うんこうで、毎日まいにち午前ごぜん9時じに都みやこ羅山らざん駅えきを出発しゅっぱつし、折おり返かえしは午後ごご2時じに板いた門かど駅えきを出発しゅっぱつする。

貨物かもつ列車れっしゃは機関きかん車しゃ1両りょう、貨車かしゃ10両りょう、車掌しゃしょう車しゃ1両りょうの12両りょう編成へんせいで、韓国かんこくから原材料げんざいりょうや資材しざいを運はこび、工業こうぎょう団地だんちからは製品せいひんの靴くつ、衣料いりょう品ひん、時計とけいなどの製品せいひんを輸送ゆそうする。ただし、輸送ゆそうする貨物かもつがない場合ばあいに限かぎり、機関きかん車しゃ1両りょう、貨車かしゃ1両りょうの2両りょう編成へんせいで運行うんこうされる。輸送ゆそうコストは従来じゅうらいのトラック輸送ゆそうの7割わり程度ていどに抑おさえることができる。

このように運行うんこうを開始かいしした貨物かもつ列車れっしゃであるが、実際じっさいには貨物かもつ列車れっしゃの9割わり近ちかくが何なんの貨物かもつも積つんでいない空車くうしゃ状態じょうたいで運行うんこうされていたことが明あきらかになった。現在げんざい開城かいじょう工業こうぎょう団地だんちで製造せいぞうされているのが衣料いりょう品ひんを中心ちゅうしんとした軽けい貨物かもつ、その多おおくがソウル首都しゅと圏けんへの輸送ゆそうとなっていることから、貨物かもつ列車れっしゃ輸送ゆそうによるメリットが生いかされていないことが原因げんいんである。

運転うんてんの中止ちゅうしと再開さいかい[編集へんしゅう]

2008年ねん11月24日にち、北朝鮮きたちょうせん側がわが12月1日にち以降いこうの南北なんぼく間あいだの列車れっしゃ往来おうらいを認みとめないと発表はっぴょうし、韓国かんこく側がわでも2008年ねん11月28日にちをもって運行うんこう中断ちゅうだんすることが決定けってい、運行うんこう開始かいしからわずか1年ねんあまりで再ふたたび中断ちゅうだんした。運行うんこう最終さいしゅう日びも積荷つみにはゼロであった。

2018年ねん8月がつ、南北なんぼく首脳しゅのう会談かいだんで合意ごういした鉄道てつどう近代きんだい化か事業じぎょうの一環いっかんとして、韓国かんこくの列車れっしゃが10年ねんぶりに軍事ぐんじ境界きょうかい線せんを越こえて、ソウルから新あたらし義よし州しゅうまで南北なんぼく共同きょうどう調査ちょうさを実施じっしする予定よていであったが、国連こくれん軍ぐん司令しれい部ぶが48時じ間あいだ前まえまでに通行つうこう計画けいかくを提出ていしゅつしなかったことを理由りゆうに不ふ許可きょかにしたため、調査ちょうさは延期えんきされた。同年どうねん11月がつ30日にち、延期えんきされていた共同きょうどう調査ちょうさが開始かいしされ、18日間にちかんをかけて京きょう義よし線せん、東海とうかい線せんを調査ちょうさした。特とくに東海とうかい線せんを韓国かんこくの列車れっしゃが走行そうこうするのは分断ぶんだん以降いこう初はつとなった。

2018年ねん12月26日にち、板いた門かど駅えきにおいて、南北なんぼくをつなぐ鉄道てつどうと道路どうろの再さい連結れんけつ・修復しゅうふく事業じぎょうの着工ちゃっこう式しきを行おこなった。このため、式典しきてん参加さんか者しゃを乗のせた特別とくべつ列車れっしゃが再ふたたび軍事ぐんじ境界きょうかい線せんを越こえて運行うんこうされた。