伊藤いとう昌あきら庸いさお

伊藤いとう昌あきら庸いさお（いとうまさつね、1880年ねん（明治めいじ13年ねん）6月がつ20日はつか^[1] - 没年ぼつねん不ふ詳しょう）は、日本にっぽんの内務ないむ・警察けいさつ官僚かんりょう、教育きょういく者しゃ。官選かんせん香川かがわ県けん知事ちじ。

経歴けいれき

山形やまがた県けん南みなみ村山むらやま郡ぐん山形やまがた香澄かすみ町まち（現げん:山形やまがた市し香澄かすみ町まち）で、旧きゅう山形やまがた藩士はんし・伊藤いとう喜き惣そうの二男じなんとして生うまれる^[2]^[3]。貧まずしさのため小学校しょうがっこう入学にゅうがくは9歳さいで、1894年ねんにはその小学校しょうがっこうも退学たいがくして山形やまがた県庁けんちょうの給仕きゅうじとして採用さいようされ床次とこなみ竹二郎たけじろう内務ないむ部長ぶちょう付づけとなる。山形やまがた郵便ゆうびん局きょく雇員こいんに転てんじ、書記しょき補ほ試験しけんに合格ごうかく^[4]。

その後ご、山形やまがた県けん尋常じんじょう中学校ちゅうがっこう4年ねんに編入へんにゅうし、1900年ねんに卒業そつぎょう。中学ちゅうがく同期生どうきせいの鈴木すずき美よし通どおり（後のちに陸軍りくぐん中将ちゅうじょう）と共ともに陸軍りくぐん士官しかん学校がっこうを受験じゅけんしたが、眼め病びょうのため不合格ふごうかくとなる。1904年ねん、東京とうきょう高等こうとう師範しはん学校がっこう英語えいご専修せんしゅう科かを卒業そつぎょうし、北海道ほっかいどう師範しはん学校がっこう教諭きょうゆに就任しゅうにん。1909年ねん、東京とうきょう高だか師し研究けんきゅう科かに入学にゅうがくし、1911年ねんに卒業そつぎょう。同年どうねん11月がつ、文官ぶんかん高等こうとう試験しけん行政ぎょうせい科か試験しけんに合格ごうかく。1912年ねん、内務省ないむしょうに入省にゅうしょうし埼玉さいたま県けん属ぞくとなる^[5]^[6]^[7]。

以後いご、埼玉さいたま県けん警視けいし、同どう理事りじ官かん・勧業かんぎょう課長かちょう、同どう庶務しょむ課長かちょう、新潟にいがた県けん理事りじ官かん・学務がくむ課長かちょう、島根しまね県けん警察けいさつ部ぶ長ちょう、広島ひろしま県けん警察けいさつ部ぶ長ちょう、京都きょうと府警ふけい察部長ちょう、大分おおいた県けん書記官しょきかん・内務ないむ部長ぶちょう、福島ふくしま県けん書記官しょきかん・内務ないむ部長ぶちょうなどを歴任れきにんし、1929年ねんに退官たいかん^[1]^[2]^[8]。

1931年ねん12月18日にち、香川かがわ県知事けんちじとして復帰ふっき^[2]。1932年ねん6月28日にちに知事ちじを休職きゅうしょく^[9]。1933年ねん6月がつ20日はつかに依願いがん免めん本官ほんかんとなり退官たいかんした^[10]。

1934年ねん3月、帝都ていと教育きょういく疑獄ぎごくへの対策たいさくのため東京とうきょう市し教育きょういく局長きょくちょうに登用とうようされ、1937年ねん11月まで在任ざいにんした^[2]^[6]。

歴代れきだい知事ちじ編纂へんさん会かい編へん『日本にっぽんの歴代れきだい知事ちじ』第だい3巻かん上じょう、歴代れきだい知事ちじ編纂へんさん会かい、1982年ねん。
秦はた郁いく彦編へん『日本にっぽん官僚かんりょう制せい総合そうごう事典じてん：1868 - 2000』東京大学とうきょうだいがく出版しゅっぱん会かい、2001年ねん。
内海うつみ朝次郎あさじろう『逓信ていしん畠ばたけの先輩せんぱい巡礼じゅんれい』交通こうつう経済けいざい社しゃ出版しゅっぱん部ぶ、1935年ねん。
人事じんじ興信所こうしんじょ編へん『人事じんじ興信録こうしんろく』第だい10版はん上じょう、1934年ねん。
「高師たかし出身しゅっしん新しん局長きょくちょうの略歴りゃくれき」『東京とうきょう朝日新聞あさひしんぶん』昭和しょうわ9年ねん3月がつ7日にち、朝刊ちょうかん11頁ぺーじ。