八はち染しみ茂雄しげお

八はち染しみ 茂雄しげお
基礎きそ情報じょうほう
四股しこ名めい	八はち染しみ 茂雄しげお → 栃木とちぎ岩がん 茂雄しげお → 八はち染しみ 茂雄しげお
本名ほんみょう	八はち染しみ 茂雄しげお
生年月日せいねんがっぴ	1929年ねん7月がつ10日とおか
没ぼつ年月日ねんがっぴ	(1983-08-17) 1983年ねん8月がつ17日にち（54歳さい没ぼつ）
出身しゅっしん	栃木とちぎ県けん足利あしかが市し朝倉あさくら町まち
身長しんちょう	172cm
体重たいじゅう	93kg
BMI	31.44
所属しょぞく部屋へや	春日野かすがの部屋へや
得意とくい技わざ	左ひだり四よっつ、寄より、肩透かたすかし、上手じょうず捻ねじり
成績せいせき
現在げんざいの番付ばんづけ	引退いんたい
最高さいこう位い	東ひがし前頭まえがしら16枚まい目め
生涯しょうがい戦歴せんれき	398勝しょう403敗はい11休きゅう（57場所ばしょ）
幕内まくうち戦歴せんれき	77勝しょう103敗はい（12場所ばしょ）
優勝ゆうしょう	十両じゅうりょう優勝ゆうしょう2回かい
データ
初はつ土俵どひょう	1949年ねん10月がつ場所ばしょ
入幕にゅうまく	1956年ねん5月場所ばしょ
引退いんたい	1962年ねん5月場所ばしょ
備考びこう
2019年ねん7月がつ15日にち現在げんざい ■テンプレート  ■プロジェクト 相撲すもう

八はち染しみ 茂雄しげお（やそめ しげお、1929年ねん7月がつ10日とおか - 1983年ねん8月がつ17日にち）は、栃木とちぎ県けん足利あしかが市し朝倉あさくら町まち出身しゅっしんで春日野かすがの部屋へやに所属しょぞくした大相撲おおずもう力士りきし。本名ほんみょう同おなじ。現役げんえき時代じだいの体格たいかくは172cm、93kg。得意とくい手しゅは左ひだり四よっつ、寄より、肩透かたすかし、上手じょうず捻ひねり。最高さいこう位いは東ひがし前頭まえがしら16枚まい目め（1957年ねん3月がつ場所ばしょ）。

来歴らいれき・人物じんぶつ

栃木とちぎ県立けんりつ足利あしかが工業こうぎょう学校がっこう（現げん・栃木とちぎ県立けんりつ足利あしかが工業こうぎょう高校こうこう）を卒業そつぎょう後ご、食糧しょくりょう公団こうだん勤務きんむを経へて春日野かすがの部屋へやに入門にゅうもんし、1949年ねん10月がつ場所ばしょで初はつ土俵どひょうを踏ふんだ。

同どう場所ばしょでは番付ばんづけ外がいと新しん序じょでそれぞれ好成績こうせいせきを残のこしたため、翌年よくねん1月がつ場所ばしょの番付ばんづけでは序ノ口じょのくちを飛とび越こし、序じょ二に段だんに四股しこ名めいが載のった。

なお、当初とうしょより、本名ほんみょうでもある「八はち染しみ」を名乗なのった（以後いごは「栃木とちぎ岩がん」に改名かいめいした時期じきもあったが、2年ねん足たらずで元もとの「八はち染しみ」に再さい改名かいめいしている）。

因ちなみに、当時とうじの同どう部屋へやの師匠ししょうは、同郷どうきょうでもある元もと横綱よこづな・栃木とちぎ山さんであった。

この頃ころ、春日野かすがの部屋へやには栃とち錦にしきや鳴門なると海かいらの先輩せんぱいがおり、彼かれらの優すぐれた指導しどうもあってか出世しゅっせは早はやかった。

だが、幕下まくしたにいた頃ころに両りょう膝ひざを負傷ふしょうし、その後ごは一時いちじ低迷ていめいした。

1954年ねん5月場所ばしょにて十じゅう両りょう昇進しょうしん、1956年ねん5月場所ばしょで入幕にゅうまくを果はたし、後のちに師匠ししょうとなる横綱よこづな・栃とち錦にしきの露払つゆはらいを務つとめた時期じきもあった。

軽量けいりょう（最高さいこうで93kg）の小兵こひょうであったためか、上位じょういには進出しんしゅつできなかった。しかし、春日野かすがの部屋へや伝統でんとうの技能ぎのう派は力士りきしとして活躍かつやくした。

左ひだり四よつ相撲ずもうの取とり手しゅであったが、前述ぜんじゅつした膝ひざの負傷ふしょうの影響えいきょうもあり一気いっきに出でる相撲すもうが取とれずに長引ながびく事ことが多おおく、ツラ相撲すもうの傾向けいこうが見みられた。

現役げんえき晩年ばんねんは長ながく十両じゅうりょうで相撲すもうを取とったが、後ごの横綱よこづな・大鵬たいほうに連勝れんしょうした事ことがある（1959年ねん7月がつ場所ばしょ、同年どうねん9月がつ場所ばしょ）。1962年ねん5月場所ばしょ後ご、幕下まくしたに落おちた事ことを契機けいきに廃業はいぎょう。

その後ごは帰郷ききょうし、衣料いりょう品ひん店てんを営いとなんだ。

1983年ねん8月がつ17日にち、逝去せいきょ。享年きょうねん54。

エピソード

1955年ねん3月がつ場所ばしょ中ちゅう、悪わるい相撲すもうを取とって帰かえった際さいに、真まっ暗くらい部屋へやに電気でんきもつけないで座すわっているところを栃とち錦にしきが飲のみに連つれて行いき、それから8連勝れんしょうした事ことがある。

主おもな成績せいせき・記録きろく

• 通算つうさん成績せいせき：398勝しょう403敗はい11休きゅう　勝率しょうりつ.497
• 幕内まくうち成績せいせき：77勝しょう103敗はい　勝率しょうりつ.428
• 現役げんえき在位ざいい：57場所ばしょ
• 幕内まくうち在位ざいい：12場所ばしょ
• 各かく段だん優勝ゆうしょう
  • 十両じゅうりょう優勝ゆうしょう：2回かい（1959年ねん3月がつ場所ばしょ、1960年ねん1月がつ場所ばしょ）

場所ばしょ別べつ成績せいせき

八はち染しみ 茂雄しげお

	一いち月がつ場所ばしょ 初場所はつばしょ（東京とうきょう）	三さん月がつ場所ばしょ 春場所はるばしょ（大阪おおさか）	五月ごがつ場所ばしょ 夏場所なつばしょ（東京とうきょう）	七なな月がつ場所ばしょ 名古屋なごや場所ばしょ（愛知あいち）	九月場所くがつばしょ 秋場所あきばしょ（東京とうきょう）	十一月じゅういちがつ場所ばしょ 九州きゅうしゅう場所ばしょ（福岡ふくおか）
1949年ねん （昭和しょうわ24年ねん）	x	x	x	x	新しん序じょ 4–0	x
1950年ねん （昭和しょうわ25年ねん）	東ひがし序じょ二に段だん11枚まい目め 11–4	x	東ひがし三さん段だん目め21枚まい目め 10–5	x	西にし三さん段だん目め8枚まい目め 9–6	x
1951年ねん （昭和しょうわ26年ねん）	東ひがし幕下まくした28枚まい目め 11–4	x	東ひがし幕下まくした14枚まい目め 8–7	x	東ひがし幕下まくした9枚まい目め 7–8	x
1952年ねん （昭和しょうわ27年ねん）	西にし幕下まくした11枚まい目め 7–8	x	西にし幕下まくした12枚まい目め 4–7–4	x	西にし幕下まくした19枚まい目め 5–10	x
1953年ねん （昭和しょうわ28年ねん）	東ひがし幕下まくした24枚まい目め 6–9	西にし幕下まくした27枚まい目め 5–3	東ひがし幕下まくした22枚まい目め 5–3	x	東ひがし幕下まくした11枚まい目め 3–5	x
1954年ねん （昭和しょうわ29年ねん）	西にし幕下まくした13枚まい目め 5–3	西にし幕下まくした4枚まい目め 6–2	西にし十じゅう両りょう20枚まい目め 8–7	x	東ひがし十じゅう両りょう19枚まい目め 9–6	x
1955年ねん （昭和しょうわ30年ねん）	西にし十じゅう両りょう10枚まい目め 6–9	西にし十じゅう両りょう14枚まい目め 9–6	西にし十じゅう両りょう8枚まい目め 7–8	x	東ひがし十じゅう両りょう9枚まい目め 5–10	x
1956年ねん （昭和しょうわ31年ねん）	西にし十じゅう両りょう13枚まい目め 10–5	東ひがし十じゅう両りょう5枚まい目め 10–5	西前にしまえ頭あたま20枚まい目め 8–7	x	東ひがし前頭まえがしら19枚まい目め 6–9	x
1957年ねん （昭和しょうわ32年ねん）	西前にしまえ頭あたま22枚まい目め 9–6	東ひがし前頭まえがしら16枚まい目め 7–8	西前にしまえ頭あたま16枚まい目め 7–8	x	西前にしまえ頭あたま17枚まい目め 5–10	西前にしまえ頭あたま20枚まい目め 9–6
1958年ねん （昭和しょうわ33年ねん）	西前にしまえ頭あたま16枚まい目め 7–8	東ひがし前頭まえがしら17枚まい目め 6–9	東ひがし前頭まえがしら19枚まい目め 5–10	西にし十じゅう両りょう筆頭ひっとう 8–7	東ひがし前頭まえがしら22枚まい目め 5–10	東ひがし十じゅう両りょう3枚まい目め 5–10
1959年ねん （昭和しょうわ34年ねん）	西にし十じゅう両りょう7枚まい目め 10–5	西にし十じゅう両りょう2枚まい目め 優勝ゆうしょう 13–2	東ひがし前頭まえがしら17枚まい目め 3–12	西にし十じゅう両りょう3枚まい目め 8–7	東ひがし十じゅう両りょう3枚まい目め 6–9	西にし十じゅう両りょう7枚まい目め 6–9
1960年ねん （昭和しょうわ35年ねん）	東ひがし十じゅう両りょう12枚まい目め 優勝ゆうしょう 12–3	東ひがし十じゅう両りょう5枚まい目め 6–9	西にし十じゅう両りょう8枚まい目め 8–7	東ひがし十じゅう両りょう8枚まい目め 6–9	西にし十じゅう両りょう10枚まい目め 8–7	西にし十じゅう両りょう8枚まい目め 7–8
1961年ねん （昭和しょうわ36年ねん）	東ひがし十じゅう両りょう9枚まい目め 7–8	東ひがし十じゅう両りょう10枚まい目め 10–5	東ひがし十じゅう両りょう5枚まい目め 6–9	西にし十じゅう両りょう10枚まい目め 5–10	西にし十じゅう両りょう17枚まい目め 9–6	東ひがし十じゅう両りょう8枚まい目め 5–10
1962年ねん （昭和しょうわ37年ねん）	東ひがし十じゅう両りょう15枚まい目め 7–8	西にし十じゅう両りょう16枚まい目め 3–12	西にし幕下まくした7枚まい目め 引退いんたい 0–0–7	x	x	x
各かく欄らんの数字すうじは、「勝かち-負まけ-休場きゅうじょう」を示しめす。    優勝ゆうしょう 引退いんたい 休場きゅうじょう 十じゅう両りょう 幕下まくした 三さん賞しょう：敢=敢闘かんとう賞しょう、殊こと=殊勲賞しゅくんしょう、技わざ=技能ぎのう賞しょう     その他た：★=金星かなぼし 番付ばんづけ階級かいきゅう：幕内まくうち - 十じゅう両りょう - 幕下まくした - 三さん段だん目め - 序じょ二に段だん - 序ノ口じょのくち 幕内まくうち序列じょれつ：横綱よこづな - 大関おおぜき - 関脇せきわけ - 小結こむすび - 前頭まえがしら（「#数字すうじ」は各位かくい内ないの序列じょれつ）

　

幕内まくうち対戦たいせん成績せいせき

力士りきし名めい	勝かち数すう	負数ふすう	力士りきし名めい	勝かち数すう	負数ふすう	力士りきし名めい	勝かち数すう	負数ふすう	力士りきし名めい	勝かち数すう	負数ふすう
東海とうかい	2	1	愛宕山あたごやま	3	1	天津てんしん灘なだ	2	0	泉いずみ洋ひろし	3	6
岩いわ風ふう	1	4	及川おいかわ	0	3	大瀬川おおせがわ	0	4	大田おおた山さん	1	0
大だいノ浦うら	2	1	大だい昇のぼる	1	0	大蛇おろち潟かた	3	0	海山みやま	2	1
神生かんのう山さん	2	1	神かみ錦にしき	4	2	起おこり雲山くもやま	1	0	清恵きよえ波なみ	4	4
鬼おに竜川りゅうがわ	3	2	国くに登とう	2	4	鯉こいの勢いきおい	3	2	櫻さくら國こく	1	0
潮うしお錦にしき	1	7	嶋しま錦にしき	3	3	清水しみず川がわ	0	1	高こう錦にしき	4	2
太刀風たちかぜ	1	0	玉乃たまの海うみ	0	1	玉響たまゆら	0	1	鶴つるヶ嶺みね	0	1
富樫とかし	0	1	時津とぎつ山さん	0	1	時どき錦にしき	1	2	豊ゆたかノ海うみ	0	1
白龍はくりゅう山さん	3	1	羽子はご錦にしき	1	2	緋縅ひおどし	0	4	平鹿ひらか川がわ	2(1)	2
広瀬川ひろせがわ	4	2	福ぶくノ海うみ	0	4	福ぶく乃里	1	0	冨士ふじ錦にしき	1	0
二瀬ふたせ山さん	0	1	双そうツ龍りゅう	0	2	星ほし甲かぶと	3	2	前まえノ山やま(佐田さた岬みさき)	3	3
三根みつね山さん	1	0	宮みや錦にしき	2	5	芳野よしの嶺みね	2	3	若杉山わかすぎやま	0	1
若わか瀬川せかわ	1	1	若葉わかば山さん	2	5	若わか前田まえだ	0	1

※カッコ内ないは勝かち数すう、負数ふすうの中なかに占しめる不戦勝ふせんしょうの数かず。

改名かいめい歴れき

• 八はち染しみ 茂雄しげお（やそめ しげお）1950年ねん1月がつ場所ばしょ-1951年ねん1月がつ場所ばしょ
• 栃木とちぎ岩がん 茂雄しげお（とちぎいわ -）1951年ねん5月がつ場所ばしょ-1952年ねん5月場所ばしょ
• 八はち染しみ 茂雄しげお（やそめ -）1952年ねん9月がつ場所ばしょ-1962年ねん5月がつ場所ばしょ

参考さんこう文献ぶんけん

• 『戦後せんご新しん入幕にゅうまく力士りきし物語ものがたり 第だい2巻かん』（著者ちょしゃ：佐竹さたけ義よし惇あつし、発行はっこう元もと：ベべースボすぼール・マガジン社るまがじんしゃ、p105-p108）
• 『大相撲おおずもう名門めいもん列伝れつでんシリーズ(1) 出羽海でわのうみ部屋へや・春日野かすがの部屋へや』（発行はっこう元もと：ベべースボすぼール・マガジン社るまがじんしゃ、2017年ねん、B・B・MOOK）

関連かんれん項目こうもく

• 大相撲おおずもう力士りきし一覧いちらん