序ノ口じょのくち

序ノ口じょのくち（じょのくち）は、大相撲おおずもうで用もちいられる番付ばんづけの名称めいしょうの1つ。

6つある番付ばんづけ上じょうの階層かいそう（幕内まくうち・十じゅう両りょう・幕下まくした・三さん段だん目め・序じょ二に段だん・序ノ口じょのくち）の内うち、一番いちばん下かの地位ちいである。ただし、さらに下したに番付ばんづけ外がい（前ぜん相撲すもう）の力士りきしがいる。

呼称こしょう・由来ゆらい

元々もともと江戸えど時代じだいには、番付ばんづけの上あがり口ぐちという意味いみで「上うえノ口くち」と表記ひょうきし、明治めいじ時代じだいの資料しりょうにもその呼よび名なが見みられるが、「上うえ」は上位じょういと紛まぎらわしくなるため、後のちに「序じょノ口くち」が用もちいられるようになった。上うえから数かぞえると五ご段だん目めであるため、かつては「五ご段だん目め」とも呼よばれた。

江戸えど時代じだいの最初さいしょ期きの数すう場所ばしょの番付ばんづけでは、七なな段だんまたは八はち段だん編成へんせいで、上うえから六ろく段だん目めが本中ほんなかで七なな段だん目めが前ぜん相撲すもう、または六ろく段だん目め・七なな段だん目めが本中ほんなかで八はち段だん目めが前ぜん相撲すもうで、それ以外いがいの五ご段だんは大関おおぜき・関脇せきわけ・小結こむすび以外いがい全部ぜんぶ前頭まえがしら（どこからかはまちまちだが下したの方ほうの表記ひょうきは「同どう」）という構成こうせいであった。その後ごしばらくの間あいだは、本中ほんなか・前ぜん相撲すもうは番付ばんづけから削除さくじょされたが、六ろく段だん編成へんせいで大関おおぜき・関脇せきわけ・小結こむすび以外いがい全部ぜんぶ前頭まえがしら（同おなじく下したの方ほうの表記ひょうきは「同どう」）となっていた。六ろく段だん編成へんせいの番付ばんづけの場合ばあいは、上うえから五ご段だん目めで下したから二に段だん目めに当あたる段だんを「五ご段だん目め」、上うえから六ろく段だん目めで最さい下段げだんに当あたる段だんを「六ろく段だん目め」と呼よんでいた（その二に段だんの頭書とうしょはいずれも「同どう」表記ひょうき（前頭まえがしらの扱あつかい））。

特徴とくちょう

前ぜん相撲すもうを取とり出世しゅっせした者ものが、初はじめて番付ばんづけに名前なまえを載のせることができる地位ちいである。番付ばんづけ表ひょうでは最もっとも小ちいさい文字もじで書かかれるため、「虫眼鏡むしめがね」とも呼よばれる。

取組とりくみ

本場所ほんばしょでは通常つうじょう15日間にちかんで7番ばんの相撲すもうを取とる（1960年ねん7月がつ場所ばしょ以降いこう）。ただし、全段ぜんだんでの休場きゅうじょう力士りきしの兼かね合あいなどで、八はち番ばん相撲すもうが組くまれることもある。

定員ていいん・序じょ二に段だんとの比率ひりつ

定員ていいんは特とくに決きまっておらず、人数にんずうは毎まい場所ばしょ変動へんどうする。あらかじめ定員ていいんが定さだまっている三さん段だん目め以上いじょうの人数にんずうの余あまりを序じょ二に段だんと分わけ合あっており、21世紀せいき以降いこうは5月がつ場所ばしょのみ序じょ二に段だん3：序ノ口じょのくち1、5月場所ばしょ以外いがいは4：1が目安めやすとされている。5月場所ばしょは前ぜん場所ばしょに入門にゅうもんした新しん弟子でしが大量たいりょうに登場とうじょうするため、それに応おうじて序ノ口じょのくちの比率ひりつを高たかめている。この比率ひりつが最もっとも高たかくなった場所ばしょは1992年ねん5月がつ場所ばしょで序じょ二に段だん2：序ノ口じょのくち1となった。平成へいせい以降いこうで最もっとも低ひくくなった場所ばしょは2022年ねん3月がつ場所ばしょで序じょ二に段だん7：序ノ口じょのくち1となった。

1945年ねん11月場所ばしょと1946年ねん11月場所ばしょは終戦しゅうせん直後ちょくごの混乱こんらんもあって、序ノ口じょのくちに在位ざいいする力士りきしが0人にんという事態じたいも生しょうじたが、1946年ねん11月場所ばしょの前ぜん相撲すもうに出場しゅつじょうした若ノ花わかのはな（後ごの第だい45代だい横綱よこづな・初代しょだい若乃花わかのはな）ら18人にんが1947年ねん6月がつ場所ばしょで序ノ口じょのくちに在位ざいいして「序ノ口じょのくち不在ふざい」の事態じたいは解消かいしょうされた。尚なお、以降いこうの最少さいしょう人数にんずうは1952年ねん9月がつ場所ばしょにおける8人にん（東西とうざい4枚まい）である。新しん弟子でしが激増げきぞうした1990年代ねんだい前期ぜんきから中期ちゅうきにかけては東西とうざい70枚まい以上いじょうある場所ばしょもあった。史上しじょう最多さいた枚数まいすうは1992年ねん5月がつ場所ばしょにおける77枚まい（77枚まい目めは東ひがしのみ・計けい153人にん）である。平成へいせい以降いこうの最少さいしょう枚数まいすうは2013年ねん（平成へいせい25年ねん）3月がつ場所ばしょにおける14枚まい（14枚まい目めは東ひがしのみ・計けい27人にん）である。

序ノ口じょのくちの人数にんずうによる番付ばんづけ編成へんせいについては、戦後せんご定着ていちゃくしたルールでは、張ちょう出いずる以外いがいの番付ばんづけ記載きさい力士りきしについて、偶数ぐうすう人数にんずうの場合ばあいは東西とうざいの枚数まいすうを同おなじにし、奇数きすう人数にんずうとなる場合ばあいは東ひがしを西にしより1枚まい多おおくする。戦前せんぜんはこれに当あてはまらない例れい（奇数きすう人数にんずうで西にしの方ほうが1枚まい多おおかったり、東西とうざいで2枚まい以上いじょう差さがあったりする例れい）もあった。

優勝ゆうしょう

優勝ゆうしょう賞金しょうきんは10万まん円えん。

例年れいねん1月がつ・3月がつ場所ばしょは高等こうとう学校がっこう・大学だいがくの卒業そつぎょう時期じきと重かさなり、在学ざいがく中ちゅうに相撲すもう部ぶ（アマチュア相撲すもう）で活躍かつやくしていた者ものが多おおく入門にゅうもんする。2000年ねん9月がつ以降いこうに幕下まくした付づけ出での基準きじゅんが厳格げんかく化かされて以降いこう、相撲すもう部ぶ等とうで相応そうおうの実績じっせきを有ゆうしながら、付づけ出での基準きじゅんを満みたさなかった（もしくは満みたしたものの有効ゆうこう期限きげんが失効しっこうした）新しん弟子でしが複数ふくすう名めい前ぜん相撲すもうに出場しゅつじょうし、初はじめて序ノ口じょのくちに在位ざいいする翌よく3月がつ・5月場所ばしょに優勝ゆうしょう争あらそいの要ようとなる傾向けいこうが顕著けんちょとなっている。

同点どうてん者しゃが複数ふくすういる場合ばあいは千秋楽せんしゅうらくに優勝ゆうしょう決定けってい戦せんを行おこなう。幕下まくした以下いかの他ほかの地位ちいに比くらべて人数にんずうが少すくないことが多おおく、特とくに2010年代ねんだいに力士りきし数すうが減少げんしょうして以降いこうは、部屋へやが異ことなる複数ふくすうの序ノ口じょのくち力士りきしが初戦しょせんから6連勝れんしょうして相あい星ほし決戦けっせんが発生はっせいする例れいが少すくなくなっている。一方いっぽう、6勝しょう1敗はいの力士りきし2～3名めいによる決定けってい戦せんが年としに1場所ばしょの割合わりあいで発生はっせいしている。1場所ばしょ7番ばんとなって以降いこう、ほとんどの場所ばしょで全勝ぜんしょうあるいは1敗はいの力士りきしが優勝ゆうしょうしているが、1973年ねん9月がつ場所ばしょのみ、5勝しょう2敗はいの力士りきしが優勝ゆうしょうした。2019年ねん7月がつ場所ばしょでは序ノ口じょのくちで史上しじょう初はじめて同どう部屋へや3人にんが7戦せん全勝ぜんしょうで決定けってい戦せん（巴ともえ戦せん）を行おこなった。

昇進しょうしん・陥落かんらく要件ようけん

「番付ばんづけは生いき物もの」と俗称ぞくしょうされるように、成績せいせきと翌よく場所ばしょの地位ちいとの関係かんけいは一意いちいには定さだまらない。特とくに序ノ口じょのくち・序じょ二に段だんは場所ばしょごとに人数にんずうが変動へんどうするためなおさらとされる。

現行げんこうの番付ばんづけ編成へんせいの傾向けいこうとして、序ノ口じょのくちで1勝しょうでも挙あげれば翌よく場所ばしょの番付ばんづけで前ぜん相撲すもうから上あがってきた力士りきしより下位かいになることは無なく、序ノ口じょのくち下位かいの番付ばんづけ編成へんせいは、序ノ口じょのくち1勝しょう以上いじょう＞序じょ二に段だん下位かいでの全敗ぜんぱい＞序じょ二に段だん下位かいでの全休ぜんきゅう＞前ぜん相撲すもうで1勝しょう以上いじょう＞序ノ口じょのくち全敗ぜんぱい＞前ぜん相撲すもう全敗ぜんぱいという順じゅんになっている。特とくに3月がつ場所ばしょでは負まけ越こしても（たとえ1勝しょう6敗はいでも）翌よく5月がつ場所ばしょでは新しん弟子でしが大量たいりょうに序ノ口じょのくちに登場とうじょうするため、繰くり上あげの形かたちで序じょ二に段だんに昇進しょうしんする場合ばあいがある。勝かち越こした場合ばあいは2007年ねん9月がつ場所ばしょ以降いこうは全員ぜんいん序じょ二に段だんに昇進しょうしんしており、相場そうばとしては「勝かち越こせば確実かくじつに昇進しょうしん」である。

一方いっぽう、番付ばんづけ外がいへの陥落かんらくは序ノ口じょのくちで全休ぜんきゅう（不戦敗ふせんぱい含ふくむ）した場合ばあいに限かぎられている。序ノ口じょのくちで全敗ぜんぱいした場合ばあいでも序ノ口じょのくちの中なかで番付ばんづけが下さがるだけで番付ばんづけ外がいへ陥落かんらくすることはない。そのため体格たいかく・技能ぎのうが著いちじるしく劣おとる力士りきしがこの地位ちいで負まけ続つづけて連敗れんぱい記録きろくを作つくる例れいもある。また下したの「記録きろく」にあるような、勝率しょうりつが著いちじるしく低ひくく最高さいこう位いが序ノ口じょのくちに留とどまった力士りきし（勝かち南みなみ桜さくら聡さとし太ふとしなど）や、現役げんえきを長ながく務つとめたが大半たいはんの場所ばしょで負まけ越こし、序じょ二に段だん下位かいと序ノ口じょのくちの往復おうふくに終始しゅうしした力士りきし（澤さわ勇いさむ智和ともかず・森もり麗うらら勇いさむ樹いつき・志免しめ錦にしき金五郎きんごろう・有門ありかど勇人はやとなど）が、相撲すもう記者きしゃや相撲すもうファンの間あいだで「弱よわい力士りきし」としてそれなりに名なを知しられるケースもある。一旦いったん番付ばんづけ外がいに陥落かんらくした力士りきしは再ふたたび前ぜん相撲すもうに出場しゅつじょうし再さい出世しゅっせしなければ序ノ口じょのくちに在位ざいいできないので、序ノ口じょのくちに在位ざいいした場所ばしょを休場きゅうじょうした力士りきしが番付ばんづけ外がい陥落かんらくを回避かいひすべく、13日にち目め以降いこうの1番ばんのみに出場しゅつじょうするケースもある。

2021年ねん3月がつ場所ばしょでは新型しんがたコロナウイルス感染かんせん拡大かくだいの影響えいきょうにより前ぜん相撲すもうは実施じっしされなかった。その結果けっか本来ほんらい前ぜん相撲すもうを取とるはずだった力士りきし全員ぜんいんが一番いちばん出世しゅっせ扱あつかい、新しん序じょ出世しゅっせの順番じゅんばんが新しん弟子でし検査けんさの届とどけ出で順じゅんとなり、5月場所ばしょの番付ばんづけでは3月がつ場所ばしょの新しん序じょ出世しゅっせ力士りきしが序ノ口じょのくち全敗ぜんぱい力士りきしに次ついで再さい出世しゅっせ→新しん弟子でし検査けんさの届とどけ出で順じゅんで据すえられた。このため当時とうじ記録きろく的てきな連敗れんぱいを続つづけていた勝かち南みなみ桜さくらの番付ばんづけが東ひがし24枚まい目めから東ひがし9枚まい目めと大幅おおはばに上昇じょうしょうし自己じこ最高さいこう位いを更新こうしんする珍事ちんじが発生はっせいしたほか、新しん弟子でし検査けんさの届出とどけでが最後さいごで東西とうざいの最下位さいかい(27枚まい目め)となった藤島ふじしま部屋へやの藤ふじ青雲せいうん・勝呂かつろが7戦せん全勝ぜんしょうし、番付ばんづけ最下位さいかい2名めいによる優勝ゆうしょう決定けってい戦せんが行おこなわれることとなった(東ひがしの藤ふじ青雲せいうんが勝利しょうり)。

記録きろく

いずれも、2024年ねん7月がつ場所ばしょ終了しゅうりょう時点じてんの記録きろくである。

• 勝利しょうり数すう（太字ふとじの力士りきしは現役げんえき・上位じょうい15位いまで）
• 同点どうてんの場合ばあいは高こう勝率しょうりつ者しゃを上位じょういとする

順位じゅんい	力士りきし名めい	勝かち数すう	(敗はい数すう)
1位い	澤さわ勇いさむ智和ともかず	310	(578)
2位い	笠りゅう力つとむ充たかし将しょう	282	(360)
3位い	森もり麗うらら勇気ゆうき	198	(415)
4位い	志免しめ錦にしき金五郎きんごろう	187	(324)
5位い	肥後ひご光ひかり豪ごう宣せん	160	(364)
6位い	福ぶく春日かすが晃二こうじ	150	(265)
7位い	潮来いたこ桜さくら弘ひろし四郎しろう	146	(186)
8位い	大志たいし龍りゅう大悟たいご	141	(267)
9位い	安芸あき旭あさひ雅士まさし	134	(132)
10位い	大だい一心いっしん英明えいめい	132	(227)
11位い	東山ひがしやま竜也たつや	119	(213)
12位い	鶴づる闘たたかえ力りょく武士ぶし	108	(131)
13位い	有門ありかど勇人はやと	99	(164)
14位い	玉たま信しん力りょく達夫たつお	97	(125)
15位い	霧きり丸まる剛つよし	92	(102)

• 敗北はいぼく数すう（太字ふとじの力士りきしは現役げんえき・上位じょうい15位いまで）

順位じゅんい	力士りきし名めい	敗はい数すう	(勝かち数すう)
1位い	澤さわ勇いさむ智和ともかず	578	(310)
2位い	森もり麗うらら勇気ゆうき	415	(198)
3位い	肥後ひご光ひかり豪ごう宣せん	364	(160)
4位い	笠りゅう力つとむ充たかし将しょう	360	(282)
5位い	志免しめ錦にしき金五郎きんごろう	324	(187)
6位い	大志たいし龍りゅう大悟たいご	267	(141)
7位い	福ぶく春日かすが晃二こうじ	265	(150)
8位い	勝かち南みなみ桜さくら聡さとし太ふとし	238	(3)
9位い	大だい一心いっしん英明えいめい	227	(132)
10位い	東山ひがしやま竜也たつや	213	(119)
11位い	潮来いたこ桜さくら弘ひろし四郎しろう	186	(146)
12位い	有門ありかど勇人はやと	164	(99)
13位い	北きた勝しょう里さと龍りゅう	155	(84)
14位い	東輝とうき孝二こうじ	138	(87)
15位い	安芸あき旭あさひ雅士まさし	132	(134)

• 在位ざいい場所ばしょ数すう - 澤さわ勇いさむ智和ともかず（式しき秀しゅう部屋へや）の131場所ばしょ
• 連続れんぞく在位ざいい場所ばしょ数すう - 勝かち南みなみ桜さくら聡さとし太ふとし（式しき秀しゅう部屋へや）の34場所ばしょ
• 在位ざいい率りつ（前ぜん相撲すもう含ふくむ） - 勝かち南みなみ桜さくら聡さとし太ふとし（式しき秀しゅう部屋へや）の97.1%
• 年長ねんちょう在位ざいい - 華はな吹大作さく（立浪たつなみ部屋へや）の50歳さい7か月げつ（番付ばんづけ発表はっぴょう時じ）
• 優勝ゆうしょう回数かいすう - 蘇そ堅けん太ふとし（阿武あぶ松まつ部屋へや）（2011年ねん1月がつ場所ばしょ（新しん序ノ口じょのくち）全勝ぜんしょう・同年どうねん11月がつ場所ばしょ全勝ぜんしょう・2013年ねん7月がつ場所ばしょ全勝ぜんしょう）、久之ひさゆき虎とら克かつ太ふとし（田子たつこノ浦うら部屋へや→出羽海でわのうみ部屋へや）（2009年ねん1月がつ場所ばしょ全勝ぜんしょう・2011年ねん5月がつ技量ぎりょう審査しんさ場所ばしょ全勝ぜんしょう・2020年ねん9月がつ場所ばしょ全勝ぜんしょう）の3回かい
• 昇進しょうしん回数かいすう - 宇瑠寅太郎とらたろう（式しき秀しゅう部屋へや）の5回かい
• 年長ねんちょう昇進しょうしん - 澤さわ勇いさむ智和ともかず（式しき秀しゅう部屋へや）の44歳さい1か月げつ（番付ばんづけ発表はっぴょう時じ）
• 序ノ口じょのくちまで陥落かんらくした元もと関取せきとりの力士りきしは以下いかの通とおり。

「関取せきとり在位ざいい後ごに4階かい級きゅう以上いじょう陥落かんらくした力士りきし一覧いちらん#陥落かんらく後ごの最低さいてい位い序ノ口じょのくち（最高さいこう位い前頭まえがしら）」および「関取せきとり在位ざいい後ごに4階かい級きゅう以上いじょう陥落かんらくした力士りきし一覧いちらん#陥落かんらく後ごの最低さいてい位い序ノ口じょのくち（最高さいこう位い十じゅう両りょう）」を参照さんしょう

序ノ口じょのくち格かく行司ぎょうじ・序ノ口じょのくち呼出よびだし

行司ぎょうじ・呼出よびだし共通きょうつう事項じこう

行司ぎょうじ・呼出よびだしのうち、序ノ口じょのくちに相当そうとうする階級かいきゅうの者ものを序ノ口じょのくち格かく行司ぎょうじ・序ノ口じょのくち呼出よびだしと呼よぶ。本場所ほんばしょの本ほん割わりでは1日にちの取組とりくみの中なかで、1人ひとりにつき、12日にち目めまでは9番ばん前後ぜんこう、13日にち目め以降いこうは5番ばん又または4番ばん前後ぜんこうを担当たんとうする（裁さばく・呼よび上あげる）が、取組とりくみ数すうによって担当たんとう番ばん数すうが増減ぞうげんすることがある。序ノ口じょのくちの取組とりくみを担当たんとうするほか、行司ぎょうじ・呼出よびだしの人数にんずうと取組とりくみの番ばん数すうの関係かんけいで、上位じょういの者ものは大抵たいていの場合ばあい序じょ二に段だんの取組とりくみを担当たんとうすることになる。序ノ口じょのくち格かく行司ぎょうじ・序ノ口じょのくち呼出よびだしの場合ばあいともに、序ノ口じょのくちは取組とりくみ数すうが少すくない関係かんけい上じょう、特とくに近年きんねんでは1人ひとり目めで序ノ口じょのくちと序じょ二に段だんの取組とりくみを担当たんとうすることが多おおい。また序ノ口じょのくち優勝ゆうしょう決定けってい戦せんも序ノ口じょのくち格かく行司ぎょうじ・序ノ口じょのくち呼出よびだしが務つとめる。

序ノ口じょのくち格かく行司ぎょうじ

行司ぎょうじの場合ばあいは、初はつ土俵どひょうの場所ばしょは番付ばんづけに掲載けいさいされず序ノ口じょのくち格かく行司ぎょうじ扱あつかいで土俵どひょうに上あがり、その翌よく場所ばしょに番付ばんづけに序ノ口じょのくち格かく行司ぎょうじとして掲載けいさいされる。

序ノ口じょのくち格かく行司ぎょうじの装束しょうぞくの菊きく綴つづりと軍配ぐんばいの房ぼう紐ひもの色いろは、青あお（実際じっさいには緑色みどりいろ）または黒くろとなっており（実際じっさいには現時点げんじてんでは現役げんえき全員ぜんいんが青あお（緑色みどりいろ）を使用しよう）、裸足はだしで土俵どひょうに上あがる。

序ノ口じょのくち呼出よびだし

呼出よびだしの場合ばあいは、十両じゅうりょう呼出よびだしに昇進しょうしんするまでは番付ばんづけに掲載けいさいされないが、初はつ土俵どひょうの場所ばしょで序ノ口じょのくち呼出よびだし扱あつかいとなる。

その他たの用法ようほう

「序ノ口じょのくち」は相撲すもうの番付ばんづけ編成へんせいにおいて最下さいか級きゅうのものであるため「程度ていどが低ひくい」「初しょっ端ぱな」などの意味合いみあいが含ふくまれる。以上いじょうのことから、例たとえば酒さけの呑のみすぎを指摘してきされた際さいなどに「この程度ていどは未いまだ未いまだ序ノ口じょのくち」などという用もちいられ方かたがある。また、「物事ものごとのとりかかりの部分ぶぶん」を意味いみする際さいにも「序じょの口くち」という表現ひょうげんが用もちいられることがある。

関連かんれん項目こうもく

• 力士りきし養成ようせい員いん
• 相撲すもう用語ようご一覧いちらん