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手刀てがたな

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

手刀てがたな(てがたな)は、日本にっぽん儀礼ぎれいのひとつである。

大相撲おおずもうった力士りきし懸賞けんしょうるときにでおこなう所作しょさもこれにふくまれる。

儀礼ぎれいとしての手刀てがたな

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手刀てがたな人混ひとごみをかきける日本にっぽん仕草しぐさ

日本にっぽんでは、ひとまえ横切よこぎとき、または雑踏ざっとうはいっていくさいなどに、たてにした片手かたてからだからややはなした位置いちちいさくすうかい上下じょうげさせることがある。これが「手刀てがたな」とばれる仕草しぐさである。これはひがしアジアでは日本にっぽん特有とくゆうのもので、とく人混ひとごみへはいっていく場合ばあいには、手刀てがたなをやりつつややこしをややかが気味ぎみにしながら「すみません」「まえとおります」などの言葉ことばえてとお場合ばあいおおい。

ただし、欧米おうべいじんまえでこれをやると「なんだこいつは!」となる[1]

手刀てがたな元々もともと相手あいててのひらひらいてみせることで、自分じぶん武器ぶきっていないとあらわしつつ、自分じぶんとおろうとしているみちをもしめすと意味いみっていたとされる。また、こしひくめにすることや言葉ことばえるのも、謙虚けんきょさの体現たいげんえる。

かつては一部いちぶ職能しょくのうられた礼法れいほうであったものの、近年きんねん日本にっぽんでは、相手あいて次第しだいかかわらずりうる(ることをゆるされる)礼法れいほうとして男性だんせい中心ちゅうしんすすんできており、その疎通そつう能力のうりょくたかさから一般人いっぱんじんにも浸透しんとうしてきている。

相撲すもう手刀てがたな

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大相撲おおずもうでは、幕内まくうち懸賞けんしょうきんのついた相撲すもうった力士りきし懸賞けんしょうきんさい手刀てがたなる。

この習慣しゅうかんは、昭和しょうわ10ねん〜20年代ねんだい活躍かつやくしたもと大関おおぜき名寄岩なよろいわ静男しずお再興さいこうしたものといわれている。軍配ぐんばいかってひだりみぎなかじゅん手刀てがたなるというものであり、ひだりかみさんしん(かみむすびのかみ)、みぎこう御産おさんしん(たかみむすびのかみ)、なかてん御中おんちゅう主神しゅしん(あまのみなかぬしのかみ)の五穀ごこくまもさんかみ感謝かんしゃする礼儀れいぎであるとされている[2][3]が、「しん」の力士りきしもおり、その場合ばあい懸賞けんしょうきんったのちに4かくはら動作どうさをしている。

右手みぎてるのが慣習かんしゅうとなっているが、一時期いちじき横綱よこづなあさあおりゅう明徳あきのりをはじめ左手ひだりてった力士りきしもいる。

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ 小坂こさか貴志たかし文化ぶんかコミュニケーションのA to Z』 研究けんきゅうしゃ 2007ねん ISBN 9784327421700
  2. ^ 相撲すもうだい辞典じてん』 ちょ金指かなさし もと, 監修かんしゅう日本にっぽん相撲すもう協会きょうかい 出版しゅっぱん現代書館げんだいしょかん 2007ねん ISBN 978-4768470527
  3. ^ 名寄岩なよろいわ」エピソードしゅう 北海道ほっかいどう名寄なよせ (2023ねん5がつ27にち閲覧えつらん)

関連かんれん項目こうもく

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