新しん弟子でし検査けんさ

新しん弟子でし検査けんさ（しんでしけんさ）は、大相撲おおずもう力士りきしを志望しぼうする者ものが受検じゅけんする検査けんさのこと。合格ごうかくすると、日本にっぽん相撲すもう協会きょうかいに登録とうろくされ正式せいしきな力士りきしとして認みとめられる。力士りきし志望しぼう者しゃの最初さいしょの関門かんもんといえる。ちなみに当とう検査けんさ合格ごうかく前まえに部屋へやで過すごす弟子でしは「見習みならい」と呼よばれ（近年きんねんの報道ほうどうでは「研修生けんしゅうせい」とも呼よばれる。）、検査けんさ合格ごうかくに至いたる前まえに入門にゅうもんを取とりやめた力士りきし志望しぼう者しゃとして記録きろくに残のこるケースもある。

当とう検査けんさを受検じゅけんする為ためには、入門にゅうもん先さきの相撲すもう部屋へやの師匠ししょうに該当がいとうする親方おやかた経由けいゆで日本にっぽん相撲すもう協会きょうかいに力士りきし検査けんさ届とどけ等とうの必要ひつよう書類しょるいを提出ていしゅつする必要ひつようがある。当とう検査けんさは各かく本場所ほんばしょ初日しょにちの数日すうじつ前まえに行おこなわれる。合格ごうかく者しゃは合格ごうかくした直近ちょっきんの場所ばしょ（外国がいこく出身しゅっしん者しゃは合格ごうかくした翌よく場所ばしょ）の前ぜん相撲すもうに出場しゅつじょうする権利けんりを得える。

受検じゅけん資格しかく

• 中学校ちゅうがっこう卒業そつぎょう以上いじょうである（各国かっこくの義務ぎむ教育きょういくを終了しゅうりょうしている）こと
• 検査けんさ受検じゅけん日び時点じてんの満年齢まんねんれいが23歳さい未満みまんであること。但ただし、幕下まくした付づけ出でもしくは三さん段だん目付めつけ出での資格しかく基準きじゅんを満みたしている、もしくはアマチュア相撲すもうを含ふくむ各かく競技きょうぎにおける一定いっていの実績じっせきを理事りじ会かいが承認しょうにんした場合ばあいは、25歳さい未満みまんまで受検じゅけん可能かのう。

過去かこには中学校ちゅうがっこう在籍ざいせき中ちゅうに初はつ土俵どひょうを踏ふみ、のちに関取せきとりに昇進しょうしんした者ものも大勢おおぜいいたが、1971年ねん11月場所ばしょ中ちゅうに文部省もんぶしょうが中学校ちゅうがっこう在学ざいがく中ちゅうの本場所ほんばしょ出場しゅつじょうを問題もんだい視しし、当とう場所ばしょに出場しゅつじょうしていた中学生ちゅうがくせい力士りきし約やく80人にんを全員ぜんいん、当とう場所ばしょ中日ちゅうにち終了しゅうりょう後ごに帰京ききょうさせるように指導しどうした。これを受うけて当とう場所ばしょ後ごの理事りじ会かいにおいて、今後こんごは「義務ぎむ教育きょういくを修了しゅうりょうした者ものでなければ力士りきしとしての登録とうろくをしない」と決定けっていし、翌よく1972年ねん1月がつ場所ばしょより適用てきようされ、現在げんざいに至いたる。

検査けんさ

検査けんさは体格たいかく検査けんさと内臓ないぞう検査けんさが行おこなわれる。

体格たいかく検査けんさ

• 身長しんちょう167cm以上いじょう、体重たいじゅう67kg以上いじょう（就職しゅうしょく場所ばしょと言いわれる3月がつ場所ばしょは中学ちゅうがく卒業そつぎょう見込みこみ者しゃに限かぎり身長しんちょう165cm以上いじょう、体重たいじゅう65kg以上いじょうとなる）。
  • この基準きじゅんに満みたない者ものは東京とうきょうで開催かいさいされる本場所ほんばしょ前まえに第だい二に検査けんさ(運動うんどう能力のうりょく検査けんさ)を受検じゅけんし、十分じゅうぶんであることが認みとめられれば合格ごうかくとなる。
  • 2012年ねん3月がつ場所ばしょまでは身長しんちょう173cm以上いじょう、体重たいじゅう75kg以上いじょうという基準きじゅんでこの基準きじゅんに満みたない受検じゅけん者しゃは第だい二に検査けんさ（後述こうじゅつ）を受検じゅけんすることになっていた。2015年ねん3月がつ場所ばしょまでは中学ちゅうがく卒業そつぎょう者しゃの基準きじゅん緩和かんわは身長しんちょうのみだった。かつてはこの体格たいかく検査けんさを『第だい一いち検査けんさ』と呼よぶこともあった。第だい二に検査けんさは2023年ねん9月がつ28日にちの理事りじ会かいで新しん弟子でし検査けんさにおける体格たいかく基準きじゅんが事実じじつ上じょう撤廃てっぱいされたことに伴ともない約やく12年ねんぶりに復活ふっかつした。
  • 幕下まくした付づけ出でもしくは三さん段だん目付めつけ出でを承認しょうにんされた者ものに対たいしては、体格たいかくは不問ふもんとする。

内臓ないぞう検査けんさ

• 健康けんこう診断しんだん、心電図しんでんず、エコー検査けんさで健康けんこう面めんで不安ふあんがないかを確認かくにんする。

体格たいかく検査けんさと同時どうじに行おこなわれる健康けんこう診断しんだんで不ふ合格ごうかくになる新しん弟子でしも出でることがあるが、次つぎの場所ばしょまでに治なおして再さい検査けんさを受うけることは可能かのうである。実例じつれいとして1984年ねん3月がつ場所ばしょ前まえの新しん弟子でし検査けんさを受検じゅけんした今野こんの満也みつや（後ごの関脇せきわけ・琴きんノ若わか）は血圧けつあつ検査けんさで174と著いちじるしく高たかい数値すうちが出でたことにより不ふ合格ごうかくとされたが、翌よく1984年ねん5月がつ場所ばしょ前まえの新しん弟子でし検査けんさを改あらためて受験じゅけんした際さいには正常せいじょう値ちが出でたため合格ごうかくに至いたった。しかしこの健康けんこう診断しんだんは精度せいどの問題もんだいも指摘してきされたことがあり、相撲すもう作家さっかの石井いしい代だい蔵ぞうは1980年ねん前後ぜんこうの新しん弟子でし検査けんさに関かんして「入門にゅうもん前まえから糖尿とうにょう病びょうの新しん弟子でしがいる」と証言しょうげんしていた。事実じじつ、若わかノ城じょう宗彦むねひこは入門にゅうもん前まえから糖尿とうにょう病びょうに罹患りかんしていたことが引退いんたい後ごに明あかされた。極端きょくたんな例れいでは過去かこには新しん弟子でし検査けんさ合格ごうかく直後ちょくごに心臓しんぞう病びょうで15歳さいで死去しきょするなど、最初さいしょから重度じゅうどの心臓しんぞう病びょうを抱かかえていた可能かのう性せいが極きわめて高たかい新しん弟子でしが確認かくにんされている。

「現役げんえき中ちゅうに死亡しぼうした力士りきし一覧いちらん」も参照さんしょう

歴史れきし

古ふるくは明治めいじ時代じだいの関脇せきわけ玉椿たまつばき(公式こうしきには身長しんちょう159cmとされているが、実際じっさいには153cmだったという説せつがある。)のように、現在げんざいでは考かんがえられないような小柄こがらな力士りきしが存在そんざいしたばかりか、幕内まくうち上位じょういで横綱よこづなと渡わたり合あう程ほどの活躍かつやくを見みせた時代じだいもあるが、当時とうじの新しん弟子でし検査けんさについては現存げんそんする資料しりょうに乏とぼしく、いかなる基準きじゅんで合否ごうひを判定はんていしていたのかが定さだかではない。

明確めいかくな体格たいかく検査けんさに関かんする規定きていが制定せいていされて以降いこう、身長しんちょうが規定きてい値ちに届とどいていなかった場合ばあいに、大だい受や舞まいの海うみのように頭あたまにシリコーンを埋うめ込こんだり（1994年ねん9月がつ場所ばしょからは健康けんこうへの悪影響あくえいきょうを危惧きぐして頭部とうぶに具ぐ物ぶつを注入ちゅうにゅうすることは一切いっさい禁止きんしされている）、三重みえノ海うみのように兄弟子あにでしに頭あたまを殴なぐってもらいこぶを作つくったり、床山とこやまにすき油ゆで髪かみを高たかく盛もり上あげてもらったりした上うえで受検じゅけんする者ものも多おおくいた。頭あたまの上うえにコルクを乗のせ、髪かみの毛けを被かぶせて隠かくして受験じゅけんした新しん弟子でしもいたが、検査けんさ担当たんとうの親方おやかたに見みつかって取とり上あげられ、不正ふせい行為こういによる不ふ合格ごうかくとされた（当とう新しん弟子でしは髪かみを高たかく盛もり上あげる方法ほうほうで合格ごうかくしたとされる。）。髪かみを盛もり上あげても基準きじゅんに届とどかず苦肉くにくの策さくとして踵かかとを大おおきく浮うかし背伸せのびを敢行かんこうし合格ごうかくを果はたした新しん弟子でしもいた。入門にゅうもん前まえから髷まげを結ゆって測定そくてい上じょうの身長しんちょうを嵩上かさあげする手段しゅだんも報道ほうどう上じょうで言及げんきゅうされたことがある。

「舞まいの海うみ秀平しゅうへい#現役げんえき力士りきし時代じだい」および「北きたの洋よう昇のぼる#立浪たつなみ部屋へやで初はつ土俵どひょう」も参照さんしょう

「巨人きょじん・大鵬たいほう・卵焼たまごやき」の流行りゅうこう語ごを生うんだ1963年ねんには、年間ねんかんで史上しじょう最多さいたの375人にんが新しん弟子でし検査けんさを受うけている。合格者数ごうかくしゃすうも年間ねんかん最多さいたで250人にん。当時とうじは受検じゅけんすればほぼパスする現在げんざいと異ことなり、落第らくだいする者ものもかなりいたが、それでも中学ちゅうがく卒業そつぎょうと同時どうじに多おおくの若者わかものが角界かくかいを目指めざした。若貴わかたか人気にんきが沸騰ふっとうしていた1992年ねんは223人にん、1993年ねんも221人ひとりと2年ねん連続れんぞくで新しん弟子でしの数かずは200人にんを超こえた。1955年ねんから2005年ねんまでの半はん世紀せいきの間あいだで、年間ねんかんの新しん弟子でし数すうが100人にんを切きったのはわずか3回かい。逆ぎゃくに150人にん以上いじょうの年としは21回かいもある。それが2006年ねん以降いこうは17年ねん連続れんぞくで100人にん割われの状態じょうたいが続つづいている(2022年ねん終了しゅうりょう時点じてん)。それも第だい二に新しん弟子でし検査けんさが導入どうにゅうされ、後のちに第だい二に新しん弟子でし検査けんさ廃止はいし後ごもそちらの基準きじゅんにまで新しん弟子でし検査けんさの体格たいかく検査けんさの基準きじゅんが緩和かんわされ、しかも3月がつ場所ばしょでの中卒ちゅうそつ者しゃの体格たいかく基準きじゅん特例とくれいがあるにもかかわらずである。2022年ねんの年間ねんかん新しん弟子でし数すうは61人ひとりだが2000年ねんまでの第だい一いち検査けんさ基準きじゅんでは、34人にんしか新しん弟子でしが集あつまらなかったことになる。

舞まいの海うみは平成へいせい初期しょきの新しん弟子でし検査けんさについて2019年ねん12月28日にち放送ほうそう分ぶんのTOKYO FM『英語えいごのアルク presents 丸山まるやま茂樹しげきのMOVING SATURDAY』で「私わたしのころは、新しん弟子でしがまあまあ入はいっていたときでしたから、171㎝くらいあれば合格ごうかくさせていたと思おもうんですけど、160㎝台だいだと普通ふつうに落おとされていたと思おもいます」と言及げんきゅうし、さらに2010年代ねんだい後半こうはんの実質じっしつ的てきな身長しんちょうの基準きじゅんについて「今いま、相撲すもう界かいは人材じんざい不足ふそくで……167㎝なくても、たぶん入いれているんでしょうね。一応いちおう、規定きていを設もうけているだけだと思おもいます」と証言しょうげんした。 事実じじつ、体格たいかく基準きじゅん緩和かんわの結果けっかとして近年きんねんでは力士りきしの「低てい身長しんちょう化か」が顕著けんちょになりつつあり、2021年ねんの新しん弟子でし検査けんさ受検じゅけん者しゃ59人にんのうち旧きゅう第だい二に検査けんさ相当そうとうとなる身長しんちょう172cm以下いかは約やく1/3の21人にん、中学ちゅうがく卒業そつぎょう者しゃの体格たいかく基準きじゅんが緩和かんわされる3月がつ場所ばしょでは受検じゅけん者しゃ33人にんの半数はんすうに迫せまる14人にんを占しめた。

2023年ねん時点じてんの現役げんえき力士りきしで最もっとも身長しんちょうが低ひくいのは162.5cmの安芸あき錦にしきで、新しん弟子でし検査けんさ受検じゅけん時じは167.0cmで基準きじゅんを満みたしていたものの、2021年ねん3月がつ場所ばしょにそれまで167.5cmと公表こうひょうされていた身長しんちょうが161.3cmとされた。なお新しん弟子でし検査けんさ受検じゅけん前まえの公称こうしょうとしては前述ぜんじゅつの「背伸せのび」で話題わだいとなった爆ばく羅ら騎きが160cmであったが、新しん弟子でし検査けんさでは167cmとして扱あつかわれ、以降いこうの測定そくていでは163cm前後ぜんこうで推移すいいしており162cmを下回したまわったことはない。

「爆ばく羅ら騎き源げん氣き#エピソード」および「式しき秀しゅう部屋へや#10代以降いこうの教育きょういく方針ほうしん」も参照さんしょう

体重たいじゅうが規定きてい値ちに届とどいていなかった場合ばあいに、大量たいりょうに水みずを飲のんで体重たいじゅう計けいに飛とび乗のり、針はりを大おおきく振ふれさせて瞬間しゅんかん的てきに基準きじゅんを超こえるように見みせかける細工ざいくも多おおく用もちいられた。体重たいじゅうに限かぎった話はなしではないが、親方おやかたが体格たいかく不足ふそくの新しん弟子でしに対たいし目溢めこぼしをした上うえで合格ごうかくとするケースもあるとされ、特とくに検査けんさ担当たんとうの親方おやかたが自身じしんの部屋へやに入門にゅうもんする弟子でしを検査けんさする際さいに多おおいとされる。検査けんさ担当たんとうの親方おやかたがこっそり体重たいじゅう計けいに足あしを乗のせたり、廻まわしに鉛なまりを仕込しこんで体重たいじゅうを嵩上かさあげしたりしたケースもあるとされる。パンツの中なかに鉄てつ球だまを隠かくし持もった新しん弟子でしを見みた親方おやかたが、それを知しりながら敢あえて見逃みのがして合格ごうかくとした例れいもある。

大だい東亜とうあ戦争せんそう（太平洋戦争たいへいようせんそう・第だい二に次じ世界せかい大戦たいせん）激化げきかにより適齢てきれいの少年しょうねんが軒並のきなみ徴兵ちょうへいされるなどして極端きょくたんな新しん弟子でし不足ふそくに陥おちいった1944年ねん（昭和しょうわ19年ねん）には、身長しんちょうや体重たいじゅうが当時とうじの規定きてい値ちに届とどかなくても素質そしつや健康けんこうの面めんを考慮こうりょされて入門にゅうもんを許ゆるされるという柔軟じゅうなんな規定きていの運用うんようが為なされていた。また、十じゅう五ご年ねん戦争せんそう（支ささえ那な事変じへん・大だい東亜とうあ戦争せんそう・太平洋戦争たいへいようせんそう・第だい二に次じ世界せかい大戦たいせん）終結しゅうけつ後ごしばらくは新しん弟子でし検査けんさが場所ばしょ前まえ・場所ばしょ後ごにも実施じっしされた。

1956年ねんから1957年ねんにかけて、体格たいかく基準きじゅんが規定きてい値ちに満みたない新しん弟子でしを自費じひ養成ようせい力士りきしとして初はつ土俵どひょうを踏ふませることが認みとめられた時期じきがあり、北きたの富士ふじ勝昭かつあきや浅あさ瀬川せかわ健次けんじもこの制度せいどの対象たいしょうとなったことがあったが、直ただちに形骸けいがい化かしに廃止はいしされた。

2007年ねん7月がつ場所ばしょ前まえには史上しじょう初はじめて、応募おうぼ者しゃが0だったことにより新しん弟子でし検査けんさが中止ちゅうしとなった。2018年ねん7月がつ場所ばしょ前まえの新しん弟子でし検査けんさも同様どうようの理由りゆうで新しん弟子でし検査けんさが実施じっしされなかった。

厚生こうせい労働省ろうどうしょう労働ろうどう基準局きじゅんきょく監督かんとく課かおよび労働ろうどう基準きじゅん監督かんとく署しょの指導しどうにより、2008年ねん11月場所ばしょ以降いこうは外国がいこく出身しゅっしんの新しん弟子でしに対たいして初はつ土俵どひょう前まえに興行こうぎょうビザの取得しゅとくが義務付ぎむづけられたため、外国がいこく出身しゅっしん力士りきしの初はつ土俵どひょうは新しん弟子でし検査けんさの翌よく場所ばしょとなる（新しん弟子でし検査けんさ合格ごうかく後ごでないと興行こうぎょうビザの申請しんせいはできないので、手続てつづきに通常つうじょう要ようする時間じかんを考かんがえると新しん弟子でし検査けんさ合格ごうかくの当とう場所ばしょにはビザが間まに合あわない）。この場合ばあいは新しん弟子でし検査けんさに合格ごうかくしてから初はつ土俵どひょうまでの期間きかんは在位ざいい場所ばしょ数すうには含ふくまれない。興行こうぎょうビザ取得しゅとく後ごに初はつ土俵どひょうを踏ふむように変更へんこうされた後のちの初はじめての受検じゅけん者しゃは東あずま龍りゅうと貴たかノ岩いわ（共ともに2008年ねん11月の新しん弟子でし検査けんさを受検じゅけん）であった。ただし外国がいこく籍せきであっても新しん弟子でし検査けんさ時点じてんで日本にっぽんへの在留ざいりゅう期間きかんが10年ねんを超こえている場合ばあいは日本にっぽん出身しゅっしん力士りきしと同等どうとうの扱あつかいとなり、ビザの取得しゅとくは免除めんじょされる。これに関かんしては例たとえば、後のちに年寄としより・宮城野みやぎのを襲名しゅうめいした白はく鵬ほうが現役げんえき時代じだいから日本人にっぽんじん枠わく化かを見越みこして北きた青あお鵬ほうを青田買あおたがいのようにモンゴルから彼かれの一家いっか丸々まるまる日本にっぽんに連つれて来きたという話はなしもある。

2020年ねん4月がつ28日にちに予定よていされていた同年どうねん5月がつ場所ばしょ新しん弟子でし検査けんさは2019新型しんがたコロナウイルス感染かんせん拡大かくだいを受うけて延期えんきとなった。

2022年ねん5月がつ場所ばしょの新しん弟子でし検査けんさでは本来ほんらい通常つうじょうの検査けんさの欠席けっせき者しゃに行おこなわれない追つい検査けんさが行おこなわれた。新型しんがたコロナウイルス感染かんせん拡大かくだいによる新しん弟子でしの減少げんしょうが理由りゆうと考かんがえられるが、追つい検査けんさが認みとめられた詳くわしい理由りゆうは不明ふめい。

2023年ねん6月がつ22日にちに還暦かんれき記念きねんインタビューを日刊にっかんスポーツから受うけた八角はっかく理事りじ長ちょうは、新しん弟子でし増加ぞうかを期待きたいして将来しょうらい的てきな体格たいかく基準きじゅんの見直みなおしも視野しやに入いれている旨むねを語かたっていた。同年どうねん9月がつ28日にち、日本にっぽん相撲すもう協会きょうかいは理事りじ会かいで、第だい二に検査けんさ（運動うんどう能力のうりょく検査けんさ）を復活ふっかつさせることを決定けっていした。

第だい二に新しん弟子でし検査けんさ

第だい二に新しん弟子でし検査けんさとは平成へいせいの若わか貴とうとブーム沈静ちんせい後ご、受検じゅけん者しゃ層そうの拡大かくだいを狙ねらい、2001年ねんから2012年ねんにかけて実施じっしされた新しん弟子でし検査けんさであった。2024年ねんから同様どうようの検査けんさが再ふたたび実施じっしされる予定よてい。

新しん弟子でし検査けんさの体格たいかく基準きじゅんに達たっしない受検じゅけん者しゃのうち身長しんちょう167cm以上いじょう、体重たいじゅう67kg以上いじょうの者ものを対象たいしょうとし、体力たいりょく検査けんさを行おこない、平均へいきん的てきな体力たいりょくがあれば合格ごうかくとなる。3月場所ばしょ、5月場所ばしょ、9月場所ばしょの入門にゅうもん希望きぼう者しゃを対象たいしょうに、両国りょうこく国技こくぎ館かんで年とし3回かい行おこなわれた。新しん弟子でし検査けんさの体格たいかく基準きじゅんが緩和かんわされたことに伴ともない2012年ねん3月がつ場所ばしょを最後さいごに廃止はいしされたが、2023年ねん9月がつ28日にちの日本にっぽん相撲すもう協会きょうかい理事りじ会かいで、体格たいかくに基準きじゅんを設もうけずに第だい二に検査けんさを復活ふっかつさせることを決定けっていした。会場かいじょうの都合つごうで、東京とうきょう場所ばしょ（1月がつ場所ばしょ、5月場所ばしょ、9月場所ばしょ）のみの実施じっしとなる。

検査けんさ項目こうもく

1. 背筋力はいきんりょく
2. ハンドボール投なげ
3. 握力あくりょく　
4. 上体じょうたい起おこし　
5. 垂直すいちょくとび　
6. 反復はんぷく横よことび
7. 50m走はし　
8. シャトルラン

第だい二に検査けんさ受検じゅけん者しゃで最初さいしょに関取せきとりに昇進しょうしんしたのは豊ゆたかノ島しま。2007年ねん11月場所ばしょには磋牙司しが、2010年ねん3月がつ場所ばしょには益えき荒海あらうみが、2011年ねん1月がつ場所ばしょには鳰におの湖みずうみが、2022年ねん5月がつ場所ばしょには栃とち丸まるが、同どう検査けんさ受検じゅけん者しゃから関取せきとりとなった。

検査けんさ担当たんとう者しゃ

検査けんさ担当たんとう者しゃには時じの審判しんぱん部長ぶちょう・副ふく部長ぶちょうが必かならず就つくことになっている。また必要ひつように応おうじて審判しんぱん部ぶ配属はいぞくではない副ふく理事りじ（2008年ねん9月がつまでは監事かんじ）、役員やくいん待遇たいぐう委員いいんも担当たんとうすることがある。2024年ねん3月がつ27日にち現在げんざいの担当たんとう者しゃは高田川たかだがわ（審判しんぱん部長ぶちょう；理事りじ）、藤島ふじしま（審判しんぱん部ぶ副ふく部長ぶちょう；副ふく理事りじ）、粂川くめかわ（審判しんぱん部ぶ副ふく部長ぶちょう；副ふく理事りじ）、九重ここのえ（審判しんぱん部ぶ副ふく部長ぶちょう；役員やくいん待遇たいぐう委員いいん）である。