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実吉さねよし安あん純じゅん

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア（Wikipedia）』
実吉さねよし 安あん純じゅん
生誕せいたん (1848-04-23) 1848年ねん4月がつ23日にち
日本にっぽん 薩摩さつま藩はん
死没しぼつ (1932-03-01) 1932年ねん3月1日にち（83歳さい没ぼつ）
大日本帝国の旗 大日本帝国だいにっぽんていこく
所属しょぞく組織そしき  大日本帝国だいにっぽんていこく海軍かいぐん
軍ぐん歴れき 1868年ねん1月がつ27日にち（慶応けいおう4年ねん1月がつ3日にち）以降いこう - 1915年ねん2月がつ16日にち
最終さいしゅう階級かいきゅう 海軍かいぐん軍医ぐんい中将ちゅうじょう
除隊じょたい後ご 東京慈恵会とうきょうじけいかい医院いいん専門せんもん学校がっこう
（現げん・東京慈恵会医科大学とうきょうじけいかいいかだいがく）校長こうちょう
日本赤十字社にほんせきじゅうじしゃ評議ひょうぎ員いん
日本にっぽん医師いし共済きょうさい生命せいめい保険ほけん社長しゃちょう
墓所はかしょ 青山あおやま霊園れいえん1イ18-1
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実吉さねよし 安あん純じゅん（さねよし やすずみ、1848年ねん4月がつ23日にち（嘉よしみ永ひさし元年がんねん3月がつ20日はつか） - 1932年ねん（昭和しょうわ7年ねん）3月1日にち）は、日本にっぽんの医学いがく者しゃ、海軍かいぐん軍人ぐんじん、政治せいじ家か。最終さいしゅう階級かいきゅうは海軍かいぐん軍医ぐんい中将ちゅうじょう。正せい二に位い 勲一等くんいっとう 功こう二に級きゅう 子爵ししゃく 医学いがく博士はかせ。海軍かいぐん軍医ぐんい学校がっこう校長こうちょう、海軍かいぐん省しょう医務いむ局きょく長ちょう、大本営だいほんえい海軍かいぐん医務いむ部長ぶちょう、東京慈恵会とうきょうじけいかい医院いいん専門せんもん学校がっこう（現げん、東京慈恵会医科大学とうきょうじけいかいいかだいがく）校長こうちょう、貴族きぞく院いん議員ぎいんなどを歴任れきにんした。慈恵じえ医大いだいの創設そうせつ者しゃである高木たかぎ兼けん寛ひろしと共ともに、海軍かいぐんの脚気かっけ撲滅ぼくめつに尽力じんりょくしたことで知しられている。

経歴けいれき

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薩摩さつま藩はん士し・実吉さねよし安福やすふくの二男じなんとして生うまれる。戊辰戦争ぼしんせんそうに参戦さんせんの後のち、明治めいじ2年ねん（1869年ねん）6月がつ、順じゅん天堂てんどうに入塾にゅうじゅくし、のち大だい学校がっこうに移うつる。 明治めいじ4年ねん（1872年ねん）12月、兵部ひょうぶ省しょう13等とう出仕しゅっし（海軍かいぐん病院びょういん分課ぶんか）・医務いむ局きょく当直とうちょくとして海軍かいぐん軍医ぐんいの歩あゆみを始はじめた。兵へい学寮がくりょう出勤しゅっきん、「大阪おおさか丸まる」乗組のりくみ、海軍かいぐん医務いむ局きょく学舎がくしゃ長ちょうを経へて、1876年ねん（明治めいじ9年ねん）8月がつ、大だい軍医ぐんいに昇進しょうしんし海軍かいぐん本ほん病院びょういんに配属はいぞくされた。1877年ねん（明治めいじ10年ねん）3月がつ、西南せいなん戦争せんそうに征討せいとう軍団ぐんだん本営ほんえい付づけとして出征しゅっせいし、のち征討せいとう第だい4旅団りょだん付づけに異動いどうした。

1879年ねん（明治めいじ12年ねん）7月がつ、イギリスに留学りゅうがくし、ロンドンの聖せいトマス病院びょういん医い学校がっこうで学まなび、1885年ねん（明治めいじ18年ねん）9月がつに帰国きこく。翌月よくげつ、軍医ぐんい中ちゅう監かんに進すすみ軍医ぐんい学舎がくしゃ勤務きんむとなる。1886年ねん（明治めいじ19年ねん）4月がつ、海軍かいぐん軍医ぐんい学校がっこう教授きょうじゅに就任しゅうにん。同年どうねん5月がつから1891年ねん（明治めいじ24年ねん）3月がつまで警察けいさつ医長いちょうを兼務けんむした。1889年ねん（明治めいじ22年ねん）4月がつ、海軍かいぐん軍ぐん医学いがく校長こうちょうとなる。1891年ねん8月がつ、医学いがく博士はかせ号ごうを取得しゅとく。1892年ねん（明治めいじ25年ねん）8月がつ、海軍かいぐん軍医ぐんい総監そうかんに進級しんきゅうし海軍かいぐん中央ちゅうおう衛生えいせい会議かいぎ議長ぎちょうに就任しゅうにん。1897年ねん（明治めいじ30年ねん）4月がつ、海軍かいぐん省しょう医務いむ局長きょくちょうとなる。1905年ねん（明治めいじ38年ねん）12月12日にち、予備よび役やくに編入へんにゅうされ[1]、1913年ねん（大正たいしょう2年ねん）2月がつ、後備こうび役やくを経へて、1915年ねん（大正たいしょう4年ねん）2月がつ16日にちに退役たいえきした[2]。

1900年ねん（明治めいじ33年ねん）5月がつ、日にち清しん戦争せんそうにおける功こうにより男爵だんしゃくを叙爵じょしゃく。1905年ねん（明治めいじ38年ねん）12月13日にち、貴族きぞく院いん勅みことのり選せん議員ぎいんに任にんじられた[1]。1907年ねん（明治めいじ40年ねん）9月がつ、日にち露ろ戦争せんそうにおける功こうにより子爵ししゃくに昇のぼり爵。1920年ねん（大正たいしょう9年ねん）4月がつ、東京慈恵会とうきょうじけいかい医院いいん専門せんもん学校がっこう長ちょうに就任しゅうにんした。他たに日本赤十字社にほんせきじゅうじしゃ評議ひょうぎ員いん、日本にっぽん医師いし共済きょうさい生命せいめい保険ほけん社長しゃちょうを務つとめた。

1932年ねん（昭和しょうわ7年ねん）3月がつ1日にち、死去しきょ。長男ちょうなんの純郎すみおが襲爵しゅうしゃくした[3]。

学位がくい

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  • 1883年ねん（明治めいじ16年ねん）
    • 1月がつ - メンブル・オフ・ロヤル・コレージ・オフ・ソルゼオンス・オフ・イングランド[4]
    • 4月がつ - ライセンシエート・オフ・ローヤル・コレージ・オフ・ヒジシアンス・オフ・ロンドン[4]
  • 1885年ねん（明治めいじ18年ねん）6月がつ - フェロー・オフ・ロヤル・コレージ・オフ・ソルゼオンス・オフ・イングランド[4]
  • 1891年ねん（明治めいじ24年ねん）8月がつ24日にち - 医学いがく博士はかせ[4]

栄典えいてん

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位階いかい
勲章くんしょう等とう
外国がいこく勲章くんしょう佩用はいよう允許いんきょ

家族かぞく

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日にち露ろ戦争せんそう凱旋がいせん式しき当日とうじつの海軍かいぐん首脳しゅのう 左ひだり3人にん目めから順じゅんに
実吉さねよし、伊集院いじゅういん五郎ごろう、上村うえむら彦之丞すすむ、東郷とうごう平八郎へいはちろう、山本やまもと権兵衛ごんべえ、伊東いとう祐亨すけゆき、片岡かたおか七郎しちろう、出羽でわ重遠しげとお、斎藤さいとう実みのる、山下やました源太郎げんたろう
中ちゅう列れつ左ひだりから6人にん目め加藤かとう友三郎ともさぶろう

出典しゅってん

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  1. ^ a b 『官報かんぽう』第だい6738号ごう、明治めいじ38年ねん12月14日にち。
  2. ^ 『官報かんぽう』第だい775号ごう、大正たいしょう4年ねん3月がつ5日にち。
  3. ^ 千田せんだ稔みのる『華族かぞく総覧そうらん』講談社こうだんしゃ現代新書げんだいしんしょ、2009年ねん7月がつ、604頁ぺーじ。ISBN 978-4-06-288001-5。 
  4. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah ai aj 「故こ海軍かいぐん軍医ぐんい中将ちゅうじょう子爵ししゃく実吉さねよし安やすし純じゅん位階いかい追つい陞ノ件けん」 アジア歴史れきし資料しりょうセンター Ref.A11114111700 
  5. ^ 『太政官だじょうかん日誌にっし』明治めいじ9年ねん 第だい70号ごう
  6. ^ 『官報かんぽう』第だい730号ごう「賞しょう勲くん叙任じょにん」1885年ねん12月5日にち。
  7. ^ 『官報かんぽう』第だい2326号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1891年ねん4月がつ6日にち。
  8. ^ 『官報かんぽう』第だい2776号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1892年ねん9月がつ27日にち。
  9. ^ 『官報かんぽう』第だい4302号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1897年ねん11月1日にち。
  10. ^ 『官報かんぽう』第だい5842号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1902年ねん12月22日にち。
  11. ^ 『官報かんぽう』第だい6749号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1905年ねん12月27日にち。
  12. ^ 『官報かんぽう』第だい724号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1914年ねん12月29日にち。
  13. ^ 『官報かんぽう』第だい3755号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1925年ねん3月がつ2日にち。
  14. ^ 『官報かんぽう』第だい1552号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1932年ねん3月がつ5日にち。
  15. ^ 『官報かんぽう』第だい1933号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1889年ねん12月6日にち。
  16. ^ 『官報かんぽう』第だい2229号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1890年ねん12月2日にち。
  17. ^ 『官報かんぽう』第だい3578号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1895年ねん6月がつ5日にち。
  18. ^ 『官報かんぽう』第だい3644号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1895年ねん8月がつ21日にち。
  19. ^ 『官報かんぽう』第だい3862号ごう・付録ふろく「辞令じれい」1896年ねん5月がつ16日にち。
  20. ^ 『官報かんぽう』号外ごうがい「授爵じゅしゃく叙任じょにん及辞令れい」1900年ねん5月がつ9日にち。
  21. ^ 『官報かんぽう』第だい6426号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1904年ねん11月30日にち。
  22. ^ 『官報かんぽう』号外ごうがい「叙任じょにん及辞令れい」1907年ねん1月がつ28日にち。
  23. ^ 『官報かんぽう』第だい7272号ごう「授爵じゅしゃく敍任じょにん及辞令れい」1907年ねん9月がつ23日にち。
  24. ^ 『官報かんぽう』第だい1310号ごう・付録ふろく「辞令じれい」1916年ねん12月13日にち。
  25. ^ 『官報かんぽう』第だい3068号ごう「敍任じょにん及辞令れい・二に」1937年ねん3月がつ27日にち。
  26. ^ 『日本にっぽん陸海りくかい軍ぐん総合そうごう事典じてん』「実吉さねよし安あん純じゅん」
  27. ^ 菅野かんの賢治けんじ「日本にっぽん軍政ぐんせい下かの上海しゃんはいにユダヤ絶滅ぜつめつ計画けいかくは存在そんざいしたか（続つづけ） : 實吉さねよし敏郎としお・海軍かいぐん大佐たいさの未み公開こうかい文書ぶんしょより」『京都きょうとユダヤ思想しそう』第だい10巻かん、京都きょうとユダヤ思想しそう学会がっかい、2019年ねん6月がつ、6-35頁ぺーじ、CRID 1390293865787146752、doi:10.50954/kyotojewishthought.10.0_6、ISSN 2186-2273。 
  28. ^ a b 実吉さねよし安あん純じゅん『人事じんじ興信録こうしんろく』第だい8版はん [昭和しょうわ3(1928)年ねん7月がつ]

参考さんこう文献ぶんけん

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  • 秦はた郁いく彦編へん『日本にっぽん陸海りくかい軍ぐん総合そうごう事典じてん』第だい2版はん、東京大学とうきょうだいがく出版しゅっぱん会かい、2005年ねん。
  • 外山とやま操みさお編へん『陸海りくかい軍ぐん将官しょうかん人事じんじ総覧そうらん 海軍かいぐん篇へん』芙蓉ふよう書房しょぼう出版しゅっぱん、1981年ねん。
  • 福川ふくかわ秀樹ひでき『日本にっぽん海軍かいぐん将官しょうかん辞典じてん』芙蓉ふよう書房しょぼう出版しゅっぱん、2000年ねん。
  • 千田せんだ稔みのる『華族かぞく総覧そうらん』講談社こうだんしゃ〈講談社こうだんしゃ現代新書げんだいしんしょ〉、2009年ねん。
日本にっぽんの爵位しゃくい
先代せんだい
陞爵 		子爵ししゃく
実吉さねよし（安あん純じゅん）家か初代しょだい
1907年ねん - 1932年ねん 		次代じだい
実吉さねよし純郎すみお
先代せんだい
叙爵じょしゃく 		男爵だんしゃく
実吉さねよし（安あん純じゅん）家か初代しょだい
1900年ねん - 1907年ねん 		次代じだい
陞爵
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