小節しょうせつ

小節しょうせつ（しょうせつ）とは、楽譜がくふにあって、楽譜がくふが読よみやすいように適当てきとうな長ながさに区切くぎられた区分くぶんのそれぞれを言いう。通例つうれい、小節しょうせつは数個すうこの音おとを含ふくむ程度ていどの長ながさとされる。また、その長ながさは頻繁ひんぱんに変かわることなく、前後ぜんごの小節しょうせつの時間じかんの長ながさが互たがいに同おなじであるのを通例つうれいとする。

音楽おんがくが拍子ひょうしを持もつ場合ばあいには、通例つうれい小節しょうせつの長ながさは拍子ひょうしのひとまとまりに合あわせられる。すなわちひとつの小節しょうせつは強つよ拍はくで始はじまり、次つぎの強つよ拍はくの直前ちょくぜんで終おわる。従したがって、n拍子ひょうしの曲きょくでは、1小節しょうせつにn拍はくを持もつ。

このとき、小節しょうせつの長ながさを明確めいかくにするために、拍子ひょうし記号きごうが置おかれる。すなわち、それが何なに拍子ひょうしであるかという数字すうじを、その拍子ひょうしが開始かいしする部分ぶぶんに書かく。一般いっぱんには、その拍はくの大おおきさを数字すうじで拍子ひょうしの下したに書かく。たとえば、1拍はくが4分ふん音符おんぷである3拍子ひょうしならば、3の下したに4を書かく。ただし複ふく合あい拍子ひょうしにあっては、1拍はくの1/3の大おおきさの音符おんぷを下したに書かき、その数字すうじに合あわせた数かずを拍子ひょうしの数かずのかわりに書かく。すなわち、拍子ひょうしの3倍ばいの数字すうじを上うえに書かく。たとえば、1拍はくが付づけ点てん4分ふん音符おんぷである2拍子ひょうしならば、下したに（付づけ点てん4分ふん音符おんぷの1/3の長ながさは8分ふん音符おんぷであるから）8を書かき、上うえに6を書かく。

この書かき方かたはしばしば、拍子ひょうしを持もたない音楽おんがくにあっても準用じゅんようされる。これによって、拍子ひょうしを持もたない音楽おんがくでも、小節しょうせつの長ながさをあらかじめ数値すうちによって知しることができる。

一般いっぱん的てきな五線ごせん記き譜ふ法ほうにあっては、小節しょうせつの終おわりは小節しょうせつ線せんとも呼よばれる縦たて線せんによって、次つぎの小節しょうせつと区切くぎられる。この小節しょうせつ線せんは、複ふく縦たて線せんや終止しゅうし線せん、反復はんぷく記号きごうと重かさなるときには、それらをもって代かえる。