(Translated by https://www.hiragana.jp/)
東宝映画 - Wikipedia コンテンツにスキップ

東宝とうほう映画えいが

リンクを追加ついか
出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア（Wikipedia）』
曖昧さ回避 この項目こうもくでは、戦前せんぜんに存在そんざいした映画えいが会社かいしゃについて説明せつめいしています。その他たの用法ようほうについては「東宝とうほう映画えいが (曖昧あいまいさ回避かいひ)」をご覧らんください。
東寶とうほう映畫えいが株式會社かぶしきがいしゃ
Toho Eiga Co., Ltd.
種類しゅるい 株式会社かぶしきがいしゃ
市場いちば情報じょうほう 合併がっぺい消滅しょうめつ
略称りゃくしょう 東宝とうほう映画えいが
本社ほんしゃ所在地しょざいち 日本の旗 日本にっぽん
〒157-0066
東京とうきょう市し世田谷せたがや区く砧きぬた
（現在げんざいの東京とうきょう都と世田谷せたがや区く成城せいじょう1-4-1）
設立せつりつ 1937年ねん8月がつ26日にち
業種ぎょうしゅ サービス業ぎょう
事業じぎょう内容ないよう 映画えいがの製作せいさく・配給はいきゅう
代表だいひょう者しゃ 植村うえむら泰二せいじ 初代しょだい[1]
主要しゅよう株主かぶぬし 東京とうきょう宝塚劇場たからづかげきじょう
関係かんけいする人物じんぶつ 小林こばやし一三かずみ
増谷ますたに麟
森もり岩雄いわお
大澤おおさわ善夫よしお
特記とっき事項じこう：略歴りゃくれき
1937年ねん9月がつ10日とおか 写真しゃしん化学かがく研究所けんきゅうじょ、ピー・シー・エル映画えいが製作所せいさくしょ、J.O.スタヂオ、東宝とうほう映画えいが配給はいきゅうの4者しゃ合併がっぺいにより設立せつりつ
1939年ねん 東宝とうほう映画えいが第だい二に撮影さつえい所しょを開所かいしょ
1941年ねん 東京とうきょう発声はっせい映画えいが製作所せいさくしょを合併がっぺい、東宝とうほう映画えいが第だい三さん撮影さつえい所しょとする
1943年ねん12月10日にち 株式会社かぶしきがいしゃ東京とうきょう宝塚劇場たからづかげきじょうに合併がっぺい、東宝とうほうとなり消滅しょうめつ
テンプレートを表示ひょうじ

東寶とうほう映畫えいが株式會社かぶしきがいしゃ（とうほうえいが、1937年ねん8月がつ26日にち創立そうりつ 1937年ねん9月がつ10日とおか 設立せつりつ - 1937年ねん11月30日にち4社しゃ吸収きゅうしゅう合併がっぺい 1943年ねん12月10日にち 対等たいとう合併がっぺいによる会社かいしゃ名めい変更へんこう[2]）は、かつて東京とうきょうに存在そんざいした日本にっぽんの映画えいが会社かいしゃである。第だい二に次じ世界せかい大戦たいせん前まえに阪急はんきゅう資本しほんが設立せつりつした「東宝とうほう映画えいが配給はいきゅう」を含ふくめた4社しゃが合併がっぺいして設立せつりつ、わずかの間あいだにメジャー映画えいが会社かいしゃの一角いっかくとなり、東宝とうほうの前身ぜんしんとなったことで知しられる。

データ

[編集へんしゅう]

北緯ほくい35度ど38分ふん1.60秒びょう 東経とうけい139度ど36分ふん17.66秒びょう / 北緯ほくい35.6337778度ど 東経とうけい139.6049056度ど / 35.6337778; 139.6049056

略歴りゃくれき・概要がいよう

[編集へんしゅう]

前史ぜんし

[編集へんしゅう]
詳細しょうさいは「写真しゃしん化学かがく研究所けんきゅうじょ」、「ピー・シー・エル映画えいが製作所せいさくしょ」、「J.O.スタヂオ」、および「東宝とうほう映画えいが配給はいきゅう」を参照さんしょう

メジャー会社かいしゃへ

[編集へんしゅう]

1937年ねん（昭和しょうわ12年ねん）8月がつ26日にち、東京とうきょう市し世田谷せたがや区く砧きぬた（現在げんざいの東京とうきょう都と世田谷せたがや区く成城せいじょう）にあったポストプロダクション「写真しゃしん化学かがく研究所けんきゅうじょ」とその子会社こがいしゃの映画えいがスタジオ「ピー・シー・エル映画えいが製作所せいさくしょ」（Photo Chemical Labより）、大澤おおさわ善夫よしおが立たち上あげた京都きょうとの映画えいがスタジオ「J.O.スタヂオ」（ゼー・オー・スタヂオ）と阪急はんきゅうの小林こばやし一三かずみが前年ぜんねんに設立せつりつした東京とうきょうの映画えいが配給はいきゅう会社かいしゃ「東宝とうほう映画えいが配給はいきゅう」の4社しゃが合併がっぺいして設立せつりつされた[3][4]。初代しょだい社長しゃちょうには、ピー・シー・エル映画えいが製作所せいさくしょ創立そうりつ者しゃの植村うえむら泰二せいじが就任しゅうにんした[1]。トーキーに特とく化かした東西とうざい2つの映画えいがスタジオをもち、東京とうきょう・日比谷ひびやを中心ちゅうしんとした興行こうぎょう網もうをもつ強力きょうりょくな会社かいしゃができたのである。当時とうじの取締役とりしまりやくは同盟どうめい通信つうしん社しゃ部員ぶいんの樺山かばやま丑うし二にで、国策こくさく石油せきゆ会社かいしゃ理事りじ長ちょうで大蔵省おおくらしょう官僚かんりょうの橋本はしもと圭けい三郎さぶろうの娘むすめ婿むこであった。

この合併がっぺいによって、旧きゅうゼーオー・スタヂオは時代じだい劇げきを製作せいさくする「東宝とうほう映画えいが京都きょうと撮影さつえい所しょ」（現存げんそんせず）へ、旧きゅうピー・シー・エル映画えいが製作所せいさくしょおよび旧きゅう写真しゃしん化学かがく研究所けんきゅうじょは現代げんだい劇げきを製作せいさくする「東宝とうほう映画えいが東京とうきょう撮影さつえい所しょ」（現在げんざいの東宝とうほうスタジオ）と名称めいしょうを変更へんこう[3]、このデュアル・プロダクションによりさらに映画えいが製作せいさくに力ちからを入いれた。

当時とうじの「東宝とうほう映画えいが東京とうきょう撮影さつえい所しょ」には、戦後せんご「東洋一とよかず」と呼よばれるようになった巨大きょだいなNo.8およびNo.9ステージ（1955年ねん3月完成かんせい）こそまだなかったが、同年どうねん5月がつに中型ちゅうがたのNo.6およびNo.7ステージ、前年ぜんねんの1936年ねん（昭和しょうわ11年ねん）4月がつに小型こがたのNo.3およびNo.5ステージを建たて、「ピー・シー・エル映画えいが製作所せいさくしょ」の当初とうしょよりもすでに拡充かくじゅうされた設備せつびをもっていた[5]。「東宝とうほう映画えいが」となって2年ねん後ごの1939年ねん（昭和しょうわ14年ねん）5月がつ22日にちに本社ほんしゃを銀座ぎんざ7丁目ちょうめ大だい日本にっぽん麦酒びーる本社ほんしゃ内ないに移転いてんし、これに加くわえて1940年ねん（昭和しょうわ15年ねん）3月がつに東宝とうほう映画えいが第だい二に撮影さつえい所しょ（のちの新しん東宝とうほう撮影さつえい所しょ、現在げんざいの東京とうきょうメディアシティ）を建設けんせつ・開所かいしょしている。また、1941年ねん（昭和しょうわ16年ねん）9月がつ19日にちに東宝とうほう映画えいが京都きょうと撮影さつえい所しょは閉鎖へいさ・売却ばいきゃくされ、同年どうねん10月がつ24日にちには豊田とよだ四郎しろうをメイン監督かんとくとしたトーキー現代げんだい劇げきを製作せいさくしていた東京とうきょう発声はっせい映画えいが製作所せいさくしょと南みなみ旺映画えいがと大宝たいほう映画えいがを合併がっぺい、「東宝とうほう映画えいが第だい三さん撮影さつえい所しょ」（のちの新しん東宝とうほう第だい二に撮影さつえい所しょ、現在げんざいのオークラランド）とした。時代じだい劇げきも東京とうきょうでまかなえるようになった。

1942年ねん（昭和しょうわ17年ねん）2月がつ1日にち、映画えいが産業さんぎょうの戦時せんじ統制とうせいにより社団しゃだん法人ほうじん映画えいが配給はいきゅう社しゃが設立せつりつされ、同社どうしゃ団だん社長しゃちょうに植村うえむらが就任しゅうにんしたため、東宝とうほう映画えいが社長しゃちょうを退任たいにんし、その席せきを副ふく社長しゃちょうの大橋おおはし武雄たけおに譲ゆずった[1]。

1943年ねん（昭和しょうわ18年ねん）8月がつ30日にちに演劇えんげき・映画えいがの興行こうぎょうを行おこなう同どう系列けいれつの「株式会社かぶしきがいしゃ東京とうきょう宝塚劇場たからづかげきじょう」と合併がっぺい案あんをまとめ、同年どうねん12月10日にち[2]に現在げんざいの「東宝とうほう株式会社かぶしきがいしゃ」となった[6][4]。なお、東宝とうほうの自社じしゃ製作せいさくを行おこなっていた「株式会社かぶしきがいしゃ東宝とうほう映画えいが」は、TOHOスタジオ株式会社かぶしきがいしゃの旧きゅう社名しゃめいであるが（2020年ねんに商号しょうごう変更へんこう）、この会社かいしゃは1971年ねん（昭和しょうわ46年ねん）に東宝とうほうの製作せいさく部門ぶもんを分社ぶんしゃ化かして設立せつりつされたもので、当とう記事きじの会社かいしゃとはまったく別べつの東宝とうほう連結れんけつ子会社こがいしゃである。

役員やくいん

[編集へんしゅう]
  1. 植村うえむら泰二せいじ
    • 代表だいひょう取締役とりしまりやく社長しゃちょう（1937年ねん8月がつ26日にち～1942年ねん2月がつ14日にち）
  2. 大橋おおはし武雄たけお
    • 取締役とりしまりやく（1937年ねん8月がつ26日にち～1937年ねん9月がつ10日とおか）、専務せんむ取締役とりしまりやく（1937年ねん9月がつ11日にち～1942年ねん2月がつ27日にち）、代表だいひょう取締役とりしまりやく社長しゃちょう（1942年ねん2月がつ28日にちより）
  3. 大沢おおさわ善夫よしお
    • 取締役とりしまりやく（1937年ねん8月がつ26日にち～1937年ねん9月がつ10日とおか）、専務せんむ取締役とりしまりやく（1937年ねん9月がつ11日にち～1942年ねん2月がつ27日にち）、代表だいひょう取締役とりしまりやく副ふく社長しゃちょう（1942年ねん2月がつ28日にちより）
  4. 森もり岩雄いわお
    • 取締役とりしまりやく（1937年ねん9月がつ11日にち～1942年ねん2月がつ27日にち）、常務じょうむ取締役とりしまりやく（1942年ねん2月がつ28日にちより）
  5. 中俣なかまた正男まさお
    • 監査かんさ役やく（1939年ねん2月がつ27日にち～1941年ねん2月がつ26日にち）、取締役とりしまりやく（1941年ねん2月がつ27日にち～1942年ねん2月がつ27日にち）、常務じょうむ取締役とりしまりやく（1942年ねん2月がつ28日にちより）
  6. 岡おか庄しょう五ご
    • 取締役とりしまりやく（1941年ねん8月がつ30日にち～1942年ねん2月がつ27日にち）、常務じょうむ取締役とりしまりやく（1942年ねん2月がつ28日にちより）
  7. 増谷ますたに麟
    • 常務じょうむ取締役とりしまりやく（1937年ねん9月がつ11日にちより）
  8. 吉岡よしおか重三郎しげさぶろう
    • 監査かんさ役やく、取締役とりしまりやく（1937年ねん9月がつ11日にち～1941年ねん2月がつ26日にち）
  9. 池永いけなが三治さんじ
    • 監査かんさ役やく（1937年ねん9月がつ11日にち～1942年ねん2月がつ27日にち）、取締役とりしまりやく（1942年ねん2月がつ28日にちより）
  10. 小林こばやし中なか
    • 取締役とりしまりやく（1937年ねん9月がつ11日にちより）
  11. 樺山かばやま丑うし二に
    • 取締役とりしまりやく（1937年ねん9月がつ11日にちより）
  12. 佐生さそ正三郎しょうざぶろう
    • 取締役とりしまりやく（1937年ねん9月がつ11日にち～1942年ねん2月がつ14日にち）
  13. 金指かなさし英一ひでかず
    • 取締役とりしまりやく（1939年ねん2月がつ27日にち～1942年ねん2月がつ14日にち）
  14. 川かわ喜多きた長政ながまさ
    • 取締役とりしまりやく（1939年ねん2月がつ27日にちより）
  15. 秦はた豊吉とよきち
    • 取締役とりしまりやく（1941年ねん2月がつ27日にちより）
  16. 植村うえむら金吾きんご
    • 監査かんさ役やく（1937年ねん9月がつ11日にち～1939年ねん10月がつ3日にち）
  17. 渋沢しぶさわ秀雄ひでお
    • 監査かんさ役やく（1937年ねん9月がつ11日にちより）
  18. 大谷おおや竹次郎たけじろう
    • 監査かんさ役やく（1941年ねん9月がつ22日にちから1943年ねん12月9日にち）
  19. 福島ふくしま茂しげる富とみ
    • 監査かんさ役やく（1937年ねん9月がつ11日にちより）
  20. 山本やまもと為三郎ためさぶろう
    • 監査かんさ役やく（1937年ねん9月がつ11日にちより）
  21. 樺山かばやま丑うし二に
    • 監査かんさ役やく（1941年ねん2月がつ27日にちより）
  22. 上野うえの奎司
    • 常務じょうむ取締役とりしまりやく、（1937年ねん9月がつ11日にち～1942年ねん2月がつ27日にち）、監査かんさ役やく（1942年ねん2月がつ28日にちより）
  23. 小林こばやし一三かずみ
    • 相談役そうだんやく（1937年ねん9月がつ11日にち～1940年ねん7月がつ22日にち）
  24. 植村うえむら澄きよし三郎さぶろう
    • 相談役そうだんやく（1937年ねん9月がつ11日にち～1941年ねん1月がつ17日にち）
  25. 相馬そうま半はん治ち
    • 相談役そうだんやく（1937年ねん9月がつ11日にちより）
  26. 大沢おおさわ徳太郎とくたろう
    • 相談役そうだんやく（1937年ねん9月がつ11日にち～1942年ねん5月がつ20日はつか）

撮影さつえい所しょ

[編集へんしゅう]

関連かんれん事項じこう

[編集へんしゅう]

註

[編集へんしゅう]
[脚注きゃくちゅうの使つかい方かた]
  1. ^ a b c 植村うえむら泰二せいじ邸てい、藤田ふじた真男まさお、slowtrain.org、2009年ねん10月がつ11日にち閲覧えつらん。
  2. ^ a b 東京とうきょう地ち判ばん 平成へいせい20(ワ)6849 損害そんがい賠償ばいしょう請求せいきゅう事件じけん 著作ちょさく権けん 民事みんじ訴訟そしょう、最高裁判所さいこうさいばんしょ、2009年ねん10月がつ11日にち閲覧えつらん。
  3. ^ a b 東宝とうほう映像えいぞう美術びじゅつ公式こうしきサイト内ないの「会社かいしゃ案内あんない Archived 2008年ねん12月がつ10日とおか, at the Wayback Machine.」の「沿革えんかく」の項こうの記述きじゅつを参照さんしょう。
  4. ^ a b 東宝とうほう特撮とくさつ映画えいが全ぜん史し 1983, p. 82, 「東宝とうほう特撮とくさつ映画えいが作品さくひん史し 前史ぜんし」
  5. ^ 東宝とうほうスタジオ公式こうしきサイト内ないの「ヒストリー」の記述きじゅつを参照さんしょう。
  6. ^ 東宝とうほう公式こうしきサイト内ないの「東宝とうほう株式会社かぶしきがいしゃ IR情報じょうほう 会社かいしゃ略歴りゃくれき」「会社かいしゃの沿革えんかく - 会社かいしゃ情報じょうほう｜東宝とうほうWEB SITE」（2009年ねん10月がつ11日にち閲覧えつらん・左記さき訂正ていせい）の記述きじゅつを参照さんしょう。

参考さんこう文献ぶんけん

[編集へんしゅう]
  • 『東宝とうほう特撮とくさつ映画えいが全ぜん史し』監修かんしゅう 田中たなか友幸ともゆき、東宝とうほう出版しゅっぱん事業じぎょう室しつ、1983年ねん12月がつ10日とおか。ISBN 4-924609-00-5。 

外部がいぶリンク

[編集へんしゅう]
「https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=東宝とうほう映画えいが&oldid=99834772」から取得しゅとく