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民事みんじ再生さいせいほう

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民事みんじ再生さいせいほう
日本国政府国章(準)
日本にっぽん法令ほうれい
通称つうしょう略称りゃくしょう みんさいほう
法令ほうれい番号ばんごう 平成へいせい11ねん法律ほうりつだい225ごう
種類しゅるい 民法みんぽう
効力こうりょく 現行げんこうほう
成立せいりつ 1999ねん12月14にち
公布こうふ 1999ねん12月22にち
施行しこう 2000ねん4がつ1にち
所管しょかん 法務省ほうむしょう民事局みんじきょく
おも内容ないよう 再生さいせい手続てつづき
関連かんれん法令ほうれい 民法みんぽう破産はさんほう会社かいしゃ更生こうせいほう
条文じょうぶんリンク 民事みんじ再生さいせいほう - e-Gov法令ほうれい検索けんさく
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民事みんじ再生さいせいほう(みんじさいせいほう)は、経済けいざいてき窮境きゅうきょうにある債務さいむしゃ事業じぎょうまたは経済けいざい生活せいかつ再生さいせい目的もくてきとする日本にっぽん法律ほうりつである。日本にっぽんにおける倒産とうさんほうひとつ。法令ほうれい番号ばんごう平成へいせい11ねん法律ほうりつだい225ごう、1999ねん平成へいせい11ねん)12月22にち公布こうふされた。主務しゅむ官庁かんちょう法務省ほうむしょう民事局みんじきょく民事みんじだいいちである。

従来じゅうらいおな目的もくてきもちいられてきた和議わぎほう大正たいしょう11ねん法律ほうりつだい72ごう民事みんじ再生さいせいほう施行しこうともな2000ねん平成へいせい12ねん4がつ1にち廃止はいし。)の特徴とくちょうであった簡素かんそ手続てつづき構造こうぞう基本きほんてき維持いじしつつ、再建さいけん計画けいかく再生さいせい計画けいかく)の可決かけつ要件ようけん緩和かんわする一方いっぽうで、その履行りこう確保かくほ強化きょうかするなど、使つか勝手がってのよい再建さいけんがた倒産とうさん法制ほうせい構築こうちく目指めざした。

沿革えんかく

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  • 2000ねん 民事みんじ再生さいせいほう施行しこう
  • 2001ねん いわゆる個人こじん再生さいせい手続てつづきかんする規定きてい施行しこう
  • 2006ねん 民事みんじ再生さいせいほう定着ていちゃくにより存在そんざい意義いぎうすれていた会社かいしゃ整理せいり手続てつづき廃止はいし

構成こうせい

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  • だいいちしょう 総則そうそく
  • だいしょう 再生さいせい手続てつづき開始かいし
  • だいさんしょう 再生さいせい手続てつづき機関きかん
  • だいよんしょう 再生さいせい債権さいけん
  • だいしょう 共益きょうえき債権さいけん一般いっぱん優先ゆうせん債権さいけんおよ開始かいし債権さいけん
  • だいろくしょう 再生さいせい債務さいむしゃ財産ざいさん調査ちょうさおよ確保かくほ
  • だいななしょう 再生さいせい計画けいかく
  • だいはちしょう 再生さいせい計画けいかく認可にんか手続てつづき
  • だいきゅうしょう 再生さいせい手続てつづき廃止はいし
  • だいじゅうしょう 住宅じゅうたく資金しきん貸付かしつけ債権さいけんかんするとくそく
  • だいじゅういちしょう 外国がいこく倒産とうさん処理しょり手続てつづきがある場合ばあいとくそく
  • だいじゅうしょう 簡易かんい再生さいせいおよ同意どうい再生さいせいかんするとくそく
  • だいじゅうさんしょう 小規模しょうきぼ個人こじん再生さいせいおよ給与きゅうよ所得しょとくしゃとう再生さいせいかんするとくそく
  • だいじゅうよんしょう 再生さいせい手続てつづき破産はさん手続てつづきとのあいだ移行いこう
  • だいじゅうしょう 罰則ばっそく

特徴とくちょう

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手続てつづき利用りようできる債務さいむしゃ範囲はんいについては法律ほうりつじょう制限せいげんはなく、個人こじん株式会社かぶしきがいしゃその法人ほうじんなどが利用りようできるが、しゅとして中小ちゅうしょう企業きぎょう再生さいせいもちいられることを想定そうていしている。上場じょうじょう企業きぎょうそのだい企業きぎょう利用りようしている。債務さいむ超過ちょうかおちいっていなくても利用りよう可能かのうである。それとえに、手続てつづき保証ほしょう観点かんてんから公告こうこくされたり、帝国ていこくデータバンク東京商工とうきょうしょうこうリサーチ倒産とうさん速報そくほう掲載けいさいされるため、取引とりひきりや与信よしん限度げんどがく縮小しゅくしょう採用さいよう活動かつどうへの悪影響あくえいきょうなど、事業じぎょう価値かち毀損きそんつながることもある[1][2]

基本きほんてきには従来じゅうらい経営けいえいじん事業じぎょう経営けいえい継続けいぞくすること可能かのうであるDIP(Debtor In Possession)がた民事みんじ再生さいせい手続てつづきと、会社かいしゃ更生こうせいほう破産はさんほう同様どうよう従来じゅうらい経営けいえいじん事業じぎょう経営けいえいけん喪失そうしつし、管財かんざいじん保全ほぜん管理人かんりにんがその経営けいえいたる管理かんりがた民事みんじ再生さいせい手続てつづきがある。DIPがた民事みんじ再生さいせい手続てつづきには、収益しゅうえき元金がんきんにして債権さいけんしゃ弁済べんさいおこな自力じりき再建さいけんがた企業きぎょうから支援しえんけたうえ再建さいけんおこなうスポンサーがた申請しんせいまえにスポンサー企業きぎょう決定けっていすたうえ資金しきん援助えんじょけるプレパッケージがたもうてた企業きぎょう手掛てがけていた事業じぎょう一部いちぶまたは全部ぜんぶをスポンサー企業きぎょう第三者だいさんしゃである企業きぎょう譲渡ゆずりわたして清算せいさん手続てつづきはい清算せいさんがたがある[2]。DIPがた民事みんじ再生さいせい手続てつづきかんしては、経営けいえいじん刷新さっしん法律ほうりつじょう必須ひっすではない。

一方いっぽうで、再生さいせい計画けいかく立案りつあんできず申請しんせい棄却ききゃくされたり、認可にんか決定けっていけても民事みんじ再生さいせい計画けいかく履行りこうできず破産はさん移行いこうしたり、スポンサー企業きぎょうへの事業じぎょう譲渡じょうと他社たしゃとの合併がっぺい解散かいさん廃業はいぎょうによって法人ほうじんかく消滅しょうめつするするケースもある[1]東京商工とうきょうしょうこうリサーチは民事みんじ再生さいせいほう申請しんせいした7988しゃ調査ちょうさした結果けっかどういち企業きぎょう事業じぎょう継続けいぞくしているのは2133しゃにとどまっていることあきらかとなったほか民事みんじ再生さいせいほう申請しんせいした企業きぎょううち、2110しゃ破産はさんほうへ、46しゃ特別とくべつ清算せいさん移行いこうしている[1]

従来じゅうらい和議わぎほうでは、破産はさん原因げんいんのあることが手続てつづき開始かいし要件ようけんとされていたため、手遅ておくかんがあったが、民事みんじ再生さいせいほうでは「破産はさん手続てつづき開始かいし原因げんいんしょうずるおそれ」または「事業じぎょう継続けいぞくいちじるしい支障ししょうきたすことなく債務さいむ弁済べんさいできないこと」とされ、よりはや時期じき手続てつづき開始かいしすることができるようになっている。

手続てつづき

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どうほうだい2しょう以下いかさだめるところにより再生さいせい計画けいかくどうほう154じょう)をさだめる手続てつづきを、「再生さいせい手続てつづき」という(どうほう2じょう4ごう)。実務じつむじょうは、民事みんじ再生さいせい手続てつづきともばれる。

申立もうしたて
再生さいせい手続てつづき開始かいし決定けっていは、原則げんそくとして、再生さいせい手続てつづき開始かいし申立もうしたてがあってはじめてなされる(どうほう21じょう1こう)。
債務さいむしゃ個人こじんである場合ばあい申立もうしたては、日本にっぽん国内こくない営業えいぎょうしょ住所じゅうしょ居所きょしょまた財産ざいさんゆうするときかぎり、法人ほうじんその社団しゃだんまた財団ざいだんである場合ばあいには日本にっぽん国内こくない営業えいぎょうしょ事務所じむしょまた財産ざいさんゆうするときかぎり、することができる(どうほう4じょう1こう)。
再生さいせい事件じけんは、再生さいせい債務さいむしゃ営業えいぎょうしゃであるときはそのしゅたる営業えいぎょうしょ所在地しょざいち外国がいこくしゅたる営業えいぎょうしょゆうするときは日本にっぽんにおけるしゅたる営業えいぎょうしょ所在地しょざいち営業えいぎょうしゃでないときまた営業えいぎょうしゃであっても営業えいぎょうしょゆうしないときはその普通ふつう裁判さいばんせき所在地しょざいち管轄かんかつする地方裁判所ちほうさいばんしょ管轄かんかつ専属せんぞくする(どうほう5じょう1こう)。
弁済べんさい禁止きんし保全ほぜん処分しょぶん
裁判所さいばんしょは、利害りがい関係かんけいじん申立もうしたまた職権しょっけんで、再生さいせい手続てつづき開始かいし決定けっていがあるまでのあいだ再生さいせい債務さいむしゃ業務ぎょうむおよ財産ざいさんかんし、かり差押さしおさえ仮処分かりしょぶんその保全ほぜん処分しょぶんめいずることができる(どうほう30じょう1こう)。
監督かんとく命令めいれい
裁判所さいばんしょは、必要ひつようがあるとみとめるときは、利害りがい関係かんけいじん申立もうしたまた職権しょっけんで、監督かんとく委員いいんによる監督かんとくめいずる処分しょぶん監督かんとく命令めいれい)をすることができる。この場合ばあい一人ひとりまたすうにん監督かんとく委員いいん選任せんにんし、かつ、その同意どういなければ再生さいせい債務さいむしゃがすることができない行為こうい指定していしなければならない。監督かんとく委員いいん同意どういようする行為こういにつき、その同意どういないでした行為こういは、無効むこうとなる。ただし、善意ぜんい第三者だいさんしゃ対抗たいこうすることができない(どうほう54じょう)。
管理かんり命令めいれい
裁判所さいばんしょは、再生さいせい債務さいむしゃ財産ざいさん管理かんりまた処分しょぶん失当しっとうであるとき、その再生さいせい債務さいむしゃ事業じぎょう再生さいせいのためにとく必要ひつようがあるとみとめるときは、利害りがい関係かんけいじん申立もうしたてによりまた職権しょっけんで、再生さいせい手続てつづき開始かいし決定けってい同時どうじまたはその決定けってい再生さいせい債務さいむしゃ業務ぎょうむおよ財産ざいさんかんし、管財かんざいじんによる管理かんりめいずる処分しょぶんをすることができる(どうほう64じょう1こう)。
裁判所さいばんしょは、前項ぜんこう処分しょぶん以下いか管理かんり命令めいれい」という)をする場合ばあいには、当該とうがい管理かんり命令めいれいにおいて、一人ひとりまたすうにん管財かんざいじん選任せんにんしなければならない(どうほう64じょう2こう)。
裁判所さいばんしょ管理かんり命令めいれいはっしようとする場合ばあいには、再生さいせい債務さいむしゃしんひろしなければならない。ただし、急迫きゅうはく事情じじょうがあるときは、このかぎりでない(どうほう64じょう3こう)。
管理かんり命令めいれいはっせられた場合ばあいには、再生さいせい債務さいむしゃ業務ぎょうむ遂行すいこうならびに財産ざいさん管理かんりおよ処分しょぶんをする権利けんりは、裁判所さいばんしょ選任せんにんした管財かんざいじん専属せんぞくする(どうほう66じょう)。
管理かんり命令めいれいはっせられた場合ばあいには、再生さいせい債務さいむしゃ財産ざいさん関係かんけいうったえについては、管財かんざいじん原告げんこくまた被告ひこくとする(どうほう67じょう)。
保全ほぜん管理かんり命令めいれい
裁判所さいばんしょは、再生さいせい手続てつづき開始かいし申立もうしたてがあった場合ばあいにおいて、再生さいせい債務さいむしゃ法人ほうじんである場合ばあいかぎる)の財産ざいさん管理かんりまた処分しょぶん失当しっとうであるとき、その再生さいせい債務さいむしゃ事業じぎょう継続けいぞくのためにとく必要ひつようがあるとみとめるときは、利害りがい関係かんけいじん申立もうしたてによりまた職権しょっけんで、再生さいせい手続てつづき開始かいし申立もうしたてにつき決定けっていがあるまでのあいだ再生さいせい債務さいむしゃ業務ぎょうむおよ財産ざいさんかんし、保全ほぜん管理人かんりにんによる管理かんりめいずる処分しょぶんをすることができる。この場合ばあいにおいては、だいろくじゅうよんじょうだいさんこう規定きてい準用じゅんようする(どうほう79じょう)。
保全ほぜん管理かんり命令めいれいはっせられたときは、再生さいせい債務さいむしゃ業務ぎょうむ遂行すいこうならびに財産ざいさん管理かんりおよ処分しょぶんをする権利けんりは、保全ほぜん管理人かんりにん専属せんぞくする。ただし、保全ほぜん管理人かんりにん再生さいせい債務さいむしゃ常務じょうむぞくしない行為こういをするには、裁判所さいばんしょ許可きょかなければならない(どうほう81じょう)。
再生さいせい手続てつづき開始かいし
裁判所さいばんしょは、要件ようけんたす再生さいせい手続てつづき開始かいし申立もうしたてがあったときは、棄却ききゃくする場合ばあいのぞき、再生さいせい手続てつづき開始かいし決定けっていをし、決定けっていは、そのときから、効力こうりょくしょうじる(ほう33じょう)。決定けってい同時どうじに、再生さいせい債権さいけん届出とどけでをすべき期間きかんおよ再生さいせい債権さいけん調査ちょうさをするための期間きかんさだめなければならない(どうほう34じょう)。
開始かいし要件ようけん
  • 破産はさん手続てつづき開始かいし原因げんいんとなる事実じじつしょうずるおそれがあるとき
  • 事業じぎょう継続けいぞくいちじるしい支障ししょうきたすことなく弁済べんさいにある債務さいむ弁済べんさいすることができないとき(どうほう21じょう
棄却ききゃく要件ようけん
  • 再生さいせい手続てつづき費用ひよう予納よのうがないとき
  • 裁判所さいばんしょ破産はさん手続てつづきまた特別とくべつ清算せいさん手続てつづき係属けいぞくし、その手続てつづきによることが債権さいけんしゃ一般いっぱん利益りえき適合てきごうするとき
  • 再生さいせい計画けいかくあん作成さくせいしくは可決かけつ見込みこまた再生さいせい計画けいかく認可にんか見込みこみがないことがあきらかであるとき
  • 不当ふとう目的もくてき再生さいせい手続てつづき開始かいし申立もうしたてがされたとき、その申立もうしたてが誠実せいじつにされたものでないとき(どうほう25じょう
再生さいせい手続てつづき廃止はいし
つぎ各号かくごうのいずれかに該当がいとうする場合ばあいには、裁判所さいばんしょは、職権しょっけんで、再生さいせい手続てつづき廃止はいし決定けっていをしなければならない(どうほう191じょう)。
  • 決議けつぎするにりる再生さいせい計画けいかくあん作成さくせい見込みこみがないことがあきらかになったとき。
  • 裁判所さいばんしょさだめた期間きかんしくはその伸長しんちょうした期間きかんない再生さいせい計画けいかくあん提出ていしゅつがないとき、またはその期間きかんない提出ていしゅつされたすべての再生さいせい計画けいかくあん決議けつぎするにりないものであるとき。
  • 再生さいせい計画けいかくあん否決ひけつされたとき、まただいひゃくななじゅうじょうだいいちこう本文ほんぶんおよだいよんこう規定きていにより債権さいけんしゃ集会しゅうかい続行ぞっこう期日きじつさだめられた場合ばあいにおいて、どうじょうだいこうおよだいさんこう規定きてい適合てきごうする期間きかんない再生さいせい計画けいかくあん可決かけつされないとき。
債権さいけん届出とどけで期間きかん経過けいか再生さいせい計画けいかく認可にんか決定けってい確定かくていまえにおいて、だいじゅういちじょうだいいちこう規定きていする再生さいせい手続てつづき開始かいし申立もうしたての事由じゆうのないことがあきらかになったときは、裁判所さいばんしょは、再生さいせい債務さいむしゃ管財かんざいじんまた届出とどけで再生さいせい債権さいけんしゃ申立もうしたてにより、再生さいせい手続てつづき廃止はいし決定けっていをしなければならない(どうほう192じょう1こう)。
前項ぜんこう申立もうしたてをする場合ばあいには、申立もうしたてじんは、再生さいせい手続てつづき廃止はいし原因げんいんとなる事実じじつうとあきらしなければならない(どうほう192じょう2こう)。
つぎ各号かくごうのいずれかに該当がいとうする場合ばあいには、裁判所さいばんしょは、監督かんとく委員いいんしくは管財かんざいじん申立もうしたてによりまた職権しょっけんで、再生さいせい手続てつづき廃止はいし決定けっていをすることができる(どうほう193じょう1こう)。
  • 再生さいせい債務さいむしゃだいさんじゅうじょうだいいちこう規定きていによる裁判所さいばんしょ命令めいれい違反いはんした場合ばあい
  • 再生さいせい債務さいむしゃだいよんじゅういちじょうだいいちこうしくはだいよんじゅうじょうだいいちこう規定きてい違反いはんし、まただいじゅうよんじょうだいこう規定きていする監督かんとく委員いいん同意どういないでどうこう行為こういをした場合ばあい
  • 再生さいせい債務さいむしゃだいひゃくいちじょうだいこうまただいひゃくさんじょうだいさんこう規定きていにより裁判所さいばんしょさだめた期限きげんまでに認否にんぴしょ提出ていしゅつしなかった場合ばあい
前項ぜんこう決定けっていをする場合ばあいには、再生さいせい債務さいむしゃしんひろしなければならない(どうほう193じょう2こう)。
再生さいせい計画けいかく認可にんか決定けってい確定かくていしたのち再生さいせい計画けいかく遂行すいこうされる見込みこみがないことがあきらかになったときは、裁判所さいばんしょは、再生さいせい債務さいむしゃとうしくは監督かんとく委員いいん申立もうしたてによりまた職権しょっけんで、再生さいせい手続てつづき廃止はいし決定けっていをしなければならない(どうほう194じょう)。
破産はさん管財かんざいじんによる再生さいせい手続てつづき開始かいし申立もうした
破産はさん管財かんざいじんは、破産はさんしゃ再生さいせい手続てつづき開始かいし原因げんいんとなる事実じじつがあるときは、裁判所さいばんしょ破産はさん事件じけんあつか一人ひとり裁判官さいばんかんまた裁判官さいばんかん合議ごうぎたいをいう。以下いかこのじょうにおいておなじ)の許可きょかて、当該とうがい破産はさんしゃについて再生さいせい手続てつづき開始かいし申立もうしたてをすることができる(どうほう246じょう1こう)。
裁判所さいばんしょは、再生さいせい手続てつづきによることが債権さいけんしゃ一般いっぱん利益りえき適合てきごうするとみとめる場合ばあいかぎり、前項ぜんこう許可きょかをすることができる(どうほう246じょう2こう)。
裁判所さいばんしょは、だいいちこう許可きょか申立もうしたてがあった場合ばあいには、当該とうがい申立もうしたてを却下きゃっかすべきことまた当該とうがい許可きょかをすべきことがあきらかである場合ばあいのぞき、当該とうがい申立もうしたてについての決定けっていをするまえに、労働ろうどう組合くみあいとう当該とうがい破産はさんしゃ使用人しようにんその従業じゅうぎょうしゃ過半数かはんすう組織そしきする労働ろうどう組合くみあいがあるときはその労働ろうどう組合くみあい当該とうがい破産はさんしゃ使用人しようにんその従業じゅうぎょうしゃ過半数かはんすう組織そしきする労働ろうどう組合くみあいがないときは当該とうがい破産はさんしゃ使用人しようにんその従業じゅうぎょうしゃ過半数かはんすう代表だいひょうするものをいう)の意見いけんかなければならない(どうほう246じょう3こう)。
だいいちこう規定きていによる再生さいせい手続てつづき開始かいし申立もうしたてについては、だいじゅうさんじょうだいいちこう規定きていは、適用てきようしない(どうほう246じょう4こう)。
再生さいせい手続てつづきから破産はさん手続てつづきへの移行いこう
裁判所さいばんしょ破産はさん事件じけんあつか一人ひとり裁判官さいばんかんまた裁判官さいばんかん合議ごうぎたいをいう)は、破産はさん手続てつづき開始かいし前後ぜんごわず、同一どういつ債務さいむしゃにつき再生さいせい手続てつづき開始かいし決定けっていがあった場合ばあいにおいて、当該とうがい破産はさん事件じけん処理しょりするために相当そうとうであるとみとめるときは、職権しょっけんで、当該とうがい破産はさん事件じけん再生さいせい裁判所さいばんしょ移送いそうすることができる(どうほう248じょう)。
破産はさん手続てつづき開始かいしまえ再生さいせい債務さいむしゃについて再生さいせい手続てつづき開始かいし決定けってい取消とりけし、再生さいせい手続てつづき廃止はいししくは再生さいせい計画けいかく認可にんか決定けっていまた再生さいせい計画けいかく取消とりけしの決定けってい再生さいせい手続てつづき終了しゅうりょうまえにされた申立もうしたてにもとづくものにかぎる。以下いかこのじょうにおいておなじ)があった場合ばあいには、だいさんじゅうきゅうじょうだいいちこう規定きていにかかわらず、当該とうがい決定けってい確定かくていまえにおいても、再生さいせい裁判所さいばんしょ当該とうがい再生さいせい債務さいむしゃについての破産はさん手続てつづき開始かいし申立もうしたてをすることができる。破産はさん手続てつづき開始かいし再生さいせい債務さいむしゃについて再生さいせい計画けいかく認可にんか決定けってい確定かくていにより破産はさん手続てつづき効力こうりょくうしなったのちだいひゃくきゅうじゅうさんじょうしくはだいひゃくきゅうじゅうよんじょう規定きていによる再生さいせい手続てつづき廃止はいしまた再生さいせい計画けいかく取消とりけしの決定けっていがあった場合ばあいも、同様どうようとする(どうほう249じょう1こう)。
前項ぜんこう規定きていによる破産はさん手続てつづき開始かいし申立もうしたてにかか破産はさん手続てつづき開始かいし決定けっていは、どうこう前段ぜんだん規定きていする決定けっていまたどうこう後段こうだん再生さいせい手続てつづき廃止はいししくは再生さいせい計画けいかく取消とりけしの決定けってい確定かくていしたのちでなければ、することができない(どうほう249じょう2こう)。
破産はさん手続てつづき開始かいしまえ再生さいせい債務さいむしゃについて再生さいせい手続てつづき開始かいし申立もうしたての棄却ききゃく再生さいせい手続てつづき廃止はいし再生さいせい計画けいかく認可にんかまた再生さいせい計画けいかく取消とりけしの決定けってい確定かくていした場合ばあいにおいて、裁判所さいばんしょは、当該とうがい再生さいせい債務さいむしゃ破産はさん手続てつづき開始かいし原因げんいんとなる事実じじつがあるとみとめるときは、職権しょっけんで、破産はさんほうしたがい、破産はさん手続てつづき開始かいし決定けっていをすることができる(どうほう250じょう1こう)。
破産はさん手続てつづき開始かいし再生さいせい債務さいむしゃについて再生さいせい計画けいかく認可にんか決定けってい確定かくていにより破産はさん手続てつづき効力こうりょくうしなったのちだいひゃくきゅうじゅうさんじょうしくはだいひゃくきゅうじゅうよんじょう規定きていによる再生さいせい手続てつづき廃止はいしまた再生さいせい計画けいかく取消とりけしの決定けってい確定かくていした場合ばあいには、裁判所さいばんしょは、職権しょっけんで、破産はさんほうしたがい、破産はさん手続てつづき開始かいし決定けっていをしなければならない。ただし、前条ぜんじょうだいいちこう後段こうだん規定きていによる破産はさん手続てつづき開始かいし申立もうしたてにもとづいて破産はさん手続てつづき開始かいし決定けっていをする場合ばあいは、このかぎりでない(どうほう250じょう2こう)。
破産はさん手続てつづき開始かいしまえ再生さいせい債務さいむしゃかんするつぎかかげる場合ばあいにおける破産はさんほう関係かんけい規定きてい破産はさんほうだいななじゅういちじょうだいいちこうだいよんごうならびにだいこうだいごうおよだいさんごうだいななじゅうじょうだいいちこうだいよんごうならびにだいこうだいごうおよだいさんごうだいひゃくろくじゅうじょうだいいちこうだいいちごうのぞく)、だいひゃくろくじゅうじょうだいいちこうだいごうのぞく。)、だいひゃくろくじゅうさんじょうだいこうだいひゃくろくじゅうよんじょうだいいちこうどうじょうだいこうにおいて準用じゅんようする場合ばあいふくむ)、だいひゃくろくじゅうろくじょうならびにだいひゃくろくじゅうななじょうだいこうどうほうだいひゃくななじゅうじょうだいこうにおいて準用じゅんようする場合ばあいふくむ。)の規定きていをいう。だいさんこうにおいておなじ)の適用てきようについては、再生さいせい手続てつづき開始かいし申立もうしたとう再生さいせい手続てつづき開始かいし申立もうしたての棄却ききゃく再生さいせい手続てつづき廃止はいししくは再生さいせい計画けいかく認可にんか決定けっていまた再生さいせい計画けいかく取消とりけしの決定けってい再生さいせい手続てつづき終了しゅうりょうまえにされた申立もうしたてにもとづくものにかぎる)が確定かくていした場合ばあいにあっては再生さいせい手続てつづき開始かいし申立もうしたて、再生さいせい手続てつづき開始かいしによって効力こうりょくうしなった特別とくべつ清算せいさん手続てつづきにおける特別とくべつ清算せいさん開始かいし申立もうしたまた破産はさんほうだいひゃくろくじゅうじょうつみ該当がいとうすることとなる再生さいせい債務さいむしゃ、その法定ほうてい代理人だいりにんしくは再生さいせい債務さいむしゃ理事りじ取締役とりしまりやく執行しっこうやくしくはこれらにじゅんずるもの行為こういをいい、再生さいせい計画けいかく取消とりけしの決定けっていであって再生さいせい手続てつづき終了しゅうりょうまえにされた申立もうしたてにもとづくもの以外いがいのものが確定かくていした場合ばあいにあっては再生さいせい計画けいかく取消とりけしの申立もうしたてをいう。以下いかこのこうにおいておなじ)は、当該とうがい再生さいせい手続てつづき開始かいし申立もうしたとうまえ破産はさん手続てつづき開始かいし申立もうしたてがないときにかぎり、破産はさん手続てつづき開始かいし申立もうしたてとみなす(どうほう252じょう1こう)。
  • だいひゃくじゅうじょうだいいちこう規定きていによる破産はさん手続てつづき開始かいし決定けっていがあった場合ばあい
  • 再生さいせい手続てつづき開始かいし申立もうしたての棄却ききゃく決定けってい確定かくていまえにされた破産はさん手続てつづき開始かいし申立もうしたてにもとづき、当該とうがい決定けってい確定かくてい破産はさん手続てつづき開始かいし決定けっていがあった場合ばあい
  • 再生さいせい手続てつづき開始かいし決定けっていまえにされた破産はさん手続てつづき開始かいし申立もうしたてにもとづき、再生さいせい手続てつづき開始かいし決定けってい取消とりけしの決定けってい確定かくていだいひゃくきゅうじゅういちじょうからだいひゃくきゅうじゅうさんじょうまで、だいひゃくさんじゅうななじょうおよだいひゃくよんじゅうさんじょう規定きていによる再生さいせい計画けいかく認可にんか決定けってい確定かくていまえ再生さいせい手続てつづき廃止はいし決定けってい確定かくていまた再生さいせい計画けいかく認可にんか決定けってい確定かくていに、破産はさん手続てつづき開始かいし決定けっていがあった場合ばあい
  • 再生さいせい手続てつづき開始かいし決定けっていまえにされた破産はさん手続てつづき開始かいし申立もうしたてにもとづき、再生さいせい手続てつづき開始かいし決定けってい取消とりけしの決定けってい確定かくていだいひゃくきゅうじゅういちじょうからだいひゃくきゅうじゅうさんじょうまで、だいひゃくさんじゅうななじょうおよだいひゃくよんじゅうさんじょう規定きていによる再生さいせい計画けいかく認可にんか決定けってい確定かくていまえ再生さいせい手続てつづき廃止はいし決定けってい確定かくていまた再生さいせい計画けいかく認可にんか決定けってい確定かくていに、破産はさん手続てつづき開始かいし決定けっていがあった場合ばあい
  • だいひゃくよんじゅうきゅうじょうだいいちこう前段ぜんだん規定きていによる破産はさん手続てつづき開始かいし申立もうしたてにもとづき、破産はさん手続てつづき開始かいし決定けっていがあった場合ばあい
再生さいせい計画けいかく認可にんか再生さいせい手続てつづき廃止はいしまた再生さいせい計画けいかく取消とりけしの決定けってい確定かくていによる再生さいせい手続てつづき終了しゅうりょうともな前項ぜんこう各号かくごう規定きていする破産はさん手続てつづき開始かいし決定けっていがあった場合ばあいにおける破産はさんほうだいひゃくななじゅうろくじょう前段ぜんだん規定きてい適用てきようについては、再生さいせい手続てつづき開始かいし決定けっていどうじょう前段ぜんだん破産はさん手続てつづき開始かいしとみなす(どうほう252じょう2こう)。
破産はさん手続てつづき開始かいし再生さいせい債務さいむしゃについてだいひゃくよんじゅうきゅうじょうだいいちこう後段こうだん規定きていによる破産はさん手続てつづき開始かいし申立もうしたてにもとづいて破産はさん手続てつづき開始かいし決定けっていがあった場合ばあいまただいひゃくじゅうじょうだいこう規定きていによる破産はさん手続てつづき開始かいし決定けっていがあった場合ばあいにおける破産はさんほう関係かんけい規定きてい適用てきようについては、つぎ各号かくごうかかげる区分くぶんおうじ、それぞれ当該とうがい各号かくごうさだめる申立もうしたてがあったとき破産はさん手続てつづき開始かいし申立もうしたてがあったものとみなす(どうほう252じょう3こう)。
  • だいひゃくきゅうじゅうさんじょうしくはだいひゃくきゅうじゅうよんじょう規定きていによる再生さいせい手続てつづき廃止はいしまた再生さいせい計画けいかく取消とりけしの決定けってい再生さいせい手続てつづき終了しゅうりょうまえにされた申立もうしたてにもとづくものにかぎる。)の確定かくていともな破産はさん手続てつづき開始かいし決定けっていがあった場合ばあい 再生さいせい計画けいかく認可にんか決定けってい確定かくていによって効力こうりょくうしなった破産はさん手続てつづきにおける破産はさん手続てつづき開始かいし申立もうした
  • 再生さいせい計画けいかく取消とりけしの決定けってい前号ぜんごうかかげるもの以外いがいのものの確定かくていともな破産はさん手続てつづき開始かいし決定けっていがあった場合ばあい 再生さいせい計画けいかく取消とりけしの申立もうした
前項ぜんこう規定きていする破産はさん手続てつづき開始かいし決定けっていがあった場合ばあいどうこうだいいちごうかかげる場合ばあいかぎる。)における破産はさんほうだいひゃくななじゅうろくじょう前段ぜんだん規定きてい適用てきようについては、再生さいせい計画けいかく認可にんか決定けってい確定かくていによって効力こうりょくうしなった破産はさん手続てつづきにおける破産はさん手続てつづき開始かいしどうじょう前段ぜんだん破産はさん手続てつづき開始かいしとみなす(どうほう252じょう4こう)。
だいいちこう各号かくごうまただいさんこう規定きていする破産はさん手続てつづき開始かいし決定けっていがあった場合ばあいどうこうだいごうかかげる場合ばあいのぞく。)における破産はさんほうだいひゃくよんじゅうきゅうじょうだいいちこう規定きてい適用てきようについては、どうこうちゅう破産はさん手続てつづき開始かいしまえさんがつあいだ」とあるのは、「破産はさん手続てつづき開始かいしまえさんがつあいだ破産はさん手続てつづき開始かいしまえ再生さいせい手続てつづき開始かいし決定けっていがあるときは、再生さいせい手続てつづき開始かいしまえさんがつあいだ)」とする(どうほう252じょう5こう)。
前項ぜんこう規定きていする破産はさん手続てつづき開始かいし決定けっていがあった場合ばあいには、共益きょうえき債権さいけん再生さいせい手続てつづき開始かいしされなかった場合ばあいにおけるだいじゅうじょうだいこうならびにだいひゃくじゅうじょうだいいちこうおよだいよんこう規定きていする請求せいきゅうけんふくむ。)は、財団ざいだん債権さいけんとする。破産はさん手続てつづき開始かいし再生さいせい債務さいむしゃについて再生さいせい手続てつづき開始かいし申立もうしたての棄却ききゃくだいひゃくきゅうじゅういちじょうからだいひゃくきゅうじゅうさんじょうまで、だいひゃくさんじゅうななじょうおよだいひゃくよんじゅうさんじょう規定きていによる再生さいせい計画けいかく認可にんか決定けってい確定かくていまえ再生さいせい手続てつづき廃止はいしまた再生さいせい計画けいかく認可にんか決定けってい確定かくていによって破産はさん手続てつづき続行ぞっこうされた場合ばあいも、同様どうようとする(どうほう252じょう6こう)。

個人こじん再生さいせい手続てつづき

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個人こじんのための再生さいせい手続てつづきとくそくとして、小規模しょうきぼ個人こじん再生さいせい給与きゅうよ所得しょとくしゃとう再生さいせい手続てつづきもうけられている。

外国がいこくでの倒産とうさん処理しょり手続てつづきとの関係かんけい

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類似るいじ立法りっぽうれい

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脚注きゃくちゅう

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関連かんれん項目こうもく

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