涌谷わくや城じょう

logo 涌谷わくや城じょう （宮城みやぎ県けん）
涌谷わくや城じょう（左側ひだりがわが資料しりょう館かん、右側みぎがわが太鼓たいこ堂どう）
別名べつめい	涌谷わくや要害ようがい
城郭じょうかく構造こうぞう	平山ひらやま城しろ
築城ちくじょう主ぬし	涌谷わくや氏し
主おもな改修かいしゅう者しゃ	亘理わたり重宗しげむね、亘理わたり定宗さだむね
主おもな城主じょうしゅ	亘理わたり氏し（涌谷わくや伊達だて氏し）
遺構いこう	隅すみ櫓ろ（太鼓たいこ堂どう）、石垣いしがき、空堀からぼり
位置いち	北緯ほくい38度ど32分ふん39.5秒びょう 東経とうけい141度ど7分ふん56.8秒びょう
地図ちず	涌谷わくや城じょう

涌谷わくや城じょう（わくやじょう）は、宮城みやぎ県けん遠田えんた郡ぐん涌谷わくや町まちにあった日本にっぽんの城しろ（平山ひらやま城しろ）。別名べつめい涌谷わくや要害ようがい。

概要がいよう

仙台平野せんだいへいや（仙北せんぼく平野ひらの、大崎おおさき平野へいや）を東ひがし流りゅうする江合川えあいがわ（北上川きたかみがわ水系すいけい）が、篦へら岳だけ丘陵きゅうりょうから南みなみに延のびる小規模しょうきぼな樹き枝えだ状じょう丘陵きゅうりょうにぶつかってやや南みなみに向むきを変かえ、同どう丘陵きゅうりょうに沿そって流ながれる区間くかんがある。涌谷わくや城じょうはこの区間くかんの同どう丘陵きゅうりょう上じょうにあり、標高ひょうこう約やく5mを流ながれる江合川えあいがわに西側にしがわから南側みなみがわを守まもられた、標高ひょうこう約やく20mの舌した状じょう地ちを城内きうちとする。 色川いろかわ家かや中里なかさと家か、鎌田かまた家かなどが城下町じょうかまちに来場らいじょうしたときなどの世話せわをしたとも言いわれている。

もともとは大崎おおさき氏しの家臣かしんの涌谷わくや氏しが所有しょゆうしていたが、豊臣とよとみ秀吉ひでよしの天下てんか統一とういつに伴ともない木村きむら氏しを経へた後のち、伊達だて氏しの家臣かしん亘理わたり氏しの居城きょじょうになる。2代だい重宗しげむね、3代だい定宗さだむねを経へて城郭じょうかくを整備せいびし、後のちに定宗さだむねは伊達だて氏しを名乗なのることを許ゆるされるまでになった（涌谷わくや伊達だて氏し）。しかし、定宗さだむねの後のちを継ついだ伊達だて宗そう重しげるが後継こうけい者しゃ問題もんだいなどで原田はらだ宗輔そうすけと対立たいりつし、遂ついには殺害さつがいされてしまう（伊達だて騒動そうどう）。

現在げんざいは城山しろやま公園こうえんとなっていて、春はるは桜さくらの名所めいしょとして知しられる。城内きうちには隅すみ櫓ろ（太鼓たいこ堂どう）が現存げんそんし、県内けんないで唯一ゆいいつの城郭じょうかく遺構いこうとなっている。

その隣となりに三さん層そう櫓ろに似にた天守てんしゅ風ふうの建物たてもの（資料しりょう館かん）があるが、いわゆる疑似ぎじ天守てんしゅ（実在じつざいした天守てんしゅを再現さいげんしたものではない）である。

考古こうこ資料しりょう

遺構いこう

• 土ど塁るい、堀ほり（空堀からぼり）、隅すみ櫓ろ（太鼓たいこ堂どう）

アクセス

• JR石巻線いしのまきせん・涌谷わくや駅えきより約やく1km（徒歩とほ13分ふん）
• 東北自動車道とうほくじどうしゃどう・古川ふるかわICより約やく20km
• 三陸さんりく自動車じどうしゃ道どう・松島まつしま北きたICより約やく20km
• 三陸さんりく自動車じどうしゃ道どう・鳴瀬なるせ奥おく松島まつしまICより約やく19km

周辺しゅうへん

• 涌谷わくや神社じんじゃ
• 黄金山おうごんざん神社じんじゃ (涌谷わくや町まち)
• 加護坊山かごぼうやま
• 箟岳山ののだけやま

関連かんれん項目こうもく

• 船岡ふなおか城しろ - 伊達だて騒動そうどうで対立たいりつした原田はらだ宗輔そうすけの居城きょじょう。