木村きむら氏し

木村きむら氏し
種別しゅべつ	武家ぶけ
凡例はんれい / Category:日本にっぽんの氏族しぞく

木村きむら氏し（きむらし）は、日本にっぽんの氏族しぞく。

近江おうみの木村きむら氏し

近江おうみ国こく蒲生がもう郡ぐん木村きむら（のちの滋賀しが県けん蒲生がもう郡ぐん蒲生がもう町まち木村きむら、現在げんざいの同どう県けん東ひがし近江おうみ市し木村きむら町まち）が発祥はっしょう。

12世紀せいき末すえ、『源平げんぺい盛衰せいすい記き』巻まき37で平通ひらどおり盛もりを討うち取とる木村きむら成しげる綱つなは紀きの成しげる高だかの四よん代だいの孫まごとされ、『姓氏せいし家系かけい大だい辞典じてん』でも紀きの姓せい説せつをとっている。一方いっぽう、『佐々木ささき系図けいず』（『続ぞく群ぐん書しょ類従るいじゅう』所収しょしゅう）で成なり綱つなを佐々木ささき経けい方かたの後裔こうえいとし、かつ経けい方かたの次男じなん行くだり定じょうの母ははを紀きの盛もり宗はじめの娘むすめとしていることから、『近江おうみ輿地よち志こころざし略りゃく』では、行くだり定じょうの子こ定道さだみちが祖母そぼの姓せいである紀きの姓せいを仮かり冒おかせ（かぼう）して称しょうしたのであり、本来ほんらいは佐々木ささき氏しの一族いちぞくとする。

後世こうせい、その子孫しそんは宇多うた源はじめ氏し佐々木ささき氏し流りゅうを称しょうし、江戸えど時代じだいの幕臣ばくしんとして9家いえが『寛政かんせい重じゅう修おさむ諸家しょか譜ふ』に掲載けいさいされている。家紋かもんは四よっつ目め結ゆい、あるいは釘くぎ貫ぬき。安土あづち桃山ももやま時代じだいに豊臣とよとみ氏しの家臣かしんとなった、木村きむら定重さだしげ・重じゅう茲・重成しげなりらもこの流りゅうの後裔こうえいと考かんがえられている。六角ろっかく義賢よしかた・加藤かとう清正きよまさの家臣かしんで講談こうだんで有名ゆうめいになった木村きむら又蔵またぞうも近江おうみ木村きむら氏しの出身しゅっしんとされる。

近江おうみ国こく滋賀しが郡ぐん堅田かただ（現在げんざいの滋賀しが県けん大津おおつ市し堅田かただ地区ちく）の人ひとに、弓術きゅうじゅつ出雲いずも派はの吉田よしだ重しげる綱つなの弟子でしで、寿ことぶき徳いさお派はの創始そうし者しゃ木村きむら寿ことぶき徳いさおがいる。元もとは猪飼いかい氏しを称しょうしていたとされる。

藤ふじ姓せい足利あしかが氏し流りゅう木村きむら氏し

下野げや国こく都賀つが郡ぐん木村きむら（現在げんざいの栃木とちぎ県けん栃木とちぎ市し都賀つが町まち木き）が発祥はっしょう。藤原ふじわら北きた家か秀しゅう郷きょう流りゅうで、藤ふじ姓せい足利あしかが氏しの祖そである足利あしかが成行しげゆきの玄孫げんそん信綱のぶつなを祖そとする。『太平たいへい記き』巻まき3に見みえる木村きむら次郎左衛門じろうざえもんもこの一族いちぞくとされる。また子孫しそんに、江戸えど時代じだいの幕臣ばくしんとして3家いえが『寛政かんせい重じゅう修おさむ諸家しょか譜ふ』に掲載けいさいされている。家紋かもんは三さん頭とう左ひだり巴ともえ、または五ご三さん桐きり。

神かみ姓せい

神かみ氏しの一族いちぞくである。諏訪すわ氏しと同族どうぞく。

下総しもうさの木村きむら氏し

下総しもうさ国こく（現在げんざいの千葉ちば県けん北部ほくぶを中心ちゅうしんとする地域ちいき）の一族いちぞくである。千葉ちば氏しの一門いちもん。

陸奥みちのくの木村きむら氏し

陸奥みちのく国こく三戸さんのへ郡ぐん（現在げんざいの青森あおもり県けん）の豪族ごうぞく。慶長けいちょう年間ねんかんまで五ご戸こ館かん（ごのへだて、青森あおもり県けん三戸さんのへ郡ぐん五戸ごのへ町まち字じ館かん）を居館きょかんとしていたという。又また重しげる氏し・戸来へらい氏しも木村きむら氏しの一族いちぞくとし、紀きの長谷ながたに雄つよしから続つづく系図けいずがある。一方いっぽう、『奥おく南みなみ旧きゅう指ゆび録ろく』では紀き名めい虎とらの後裔こうえいとしている。木村きむら秀しげる清きよしなど。

また、浅瀬石あせいし城じょう主あるじ浅瀬あさせ石せき氏し重臣じゅうしんに木村きむら越えつ後ごがあり、猿賀さるか館かんを領りょうした。後のちに津軽つがる為信ためのぶに仕つかえるもその後ごの消息しょうそくは不明ふめい。また、津軽つがる地方ちほう一帯いったいに「木村きむら」姓せいが分布ぶんぷするも、出自しゅつじ不ふ詳しょう。

常陸ひたち国こくの木村きむら氏し

常陸ひたち国こくにも木村きむら氏しの家系かけいが数すう流りゅう確認かくにんされる。佐竹さたけ氏しの家臣かしん 木村きむら氏しは本姓ほんせいを源みなもと氏しとし、清和せいわ源はじめ氏しの家系かけいであるという（または、宇多うた源はじめ氏し流ながれ近江おうみ源はじめ氏し 佐々木ささき氏しの流ながれとも）。陸奥みちのく国こく菊田きくた郡ぐん林はやし下郷しもごう木村きむらにあり、木村きむらを名乗なのったとされ、永えい正ただし10年ねん（1513年ねん）、木き村民そんみん部ぶ義久よしひさが佐竹さたけ氏しより禄ろく280石せきを給きゅうされ、久慈くじ東ひがし郡ぐん金砂郷かなさごう村むら芦間あしまへ移うつったという。二郎じろう大夫たいふ義昌よしまさは建たて武たけし年間ねんかん（1334年ねんから1338年ねん）、南北なんぼく朝あさ合戦かっせんに功こうをあげ、那珂なか通とおる辰たつはじめ那珂なか氏し、川野辺かわのべ氏しなど南朝なんちょう諸しょ勢力せいりょくを破やぶったとされる。

また、常陸ひたち国こくには宇多うた源はじめ氏しの流ながれを汲くむ近江おうみ源はじめ氏しの木村きむら氏しの家系かけいがあり、元もとは鎌倉かまくら幕府ばくふ御家人ごけにん 佐々木ささき四郎しろう高綱たかつなに属ぞくし、500貫かんを給きゅうされていたという。始祖しそ木村きむら陸奥むつ守義もりよし胤たねは平治へいじ元年がんねん（1160年ねん）、源義朝みなもとのよしともの討うち死じににより、諸国しょこくの源氏げんじは影かげを潜ひそめるさなか、義胤よしたね子孫しそん三さん代だいのうちに常陸ひたち国こくの佐竹さたけ氏しに随したがい、350貫かんを給きゅうされ、木村きむら義よし維は従したがえ五ご位い下か相模さがみ守もりに任官にんかんしたとされる。別べつ系けい 弥わたる右みぎ衛門えもん直通ちょくつう、佐竹さたけ義宣よしのぶの秋田あきた転てん封ふうに際さいして足軽あしがるとして平鹿ひらか郡ぐん横手よこてに住すまうという。

さらに、『山方やまがた町まち史し』には同町どうちょうに存そんする木村きむら氏しについて載のせ、木村きむら綱つな宗むねは文治ぶんじ年間ねんかん（1185年ねん - 1189年ねん）佐々木ささき定綱さだつなの臣しんとして仕つかえた後のち、佐竹さたけ昌義まさよしに仕つかえ、その子こ 綱つな俊しゅんは佐竹さたけ秀義ひでよしに随したがい、西金さいがね砂すな合戦かっせんに功こうありといい、250貫かんを賜たまわるといい、太田郷おおたごう佐さ都と西にしに住すむという。後のちに延徳えんとく3年ねん（1491年ねん）久慈くじ東ひがし郡ぐん竹合たけあい村むらに移うつり、永えい禄ろく5年ねん（1562年ねん）2月がつ、小貫おぬき村むら大沢おおさわ平たいらに移住いじゅう、佐竹さたけ氏しの秋田あきた転てん封ふう後ごも常陸ひたち国内こくないに定住ていじゅう、山方やまがた村むら舟尾ふなお、久慈くじ郡ぐん盛金もりがね、長貫ながぬき、田野でんやにも分家ぶんけがあるという。

家紋かもんは宇多うた源はじめ氏し流りゅうが五いつつ瓜ふりに四よっつ目め、丸まるに片かた喰くえ、丸まるに釘抜くぎぬき、丸まるに立たち沢さわ潟かた、丸まるに平ひら四よっつ目め、丸まるに四よっつ目めを用もちいるとされ、清和せいわ源はじめ氏し流りゅうが丸まるに花菱はなびしの家紋かもんを用もちいるという。また藤原ふじわら流木ながれぎ村むら氏しは左ひだり三みっつ藤ふじ巴ともみ、左ひだり三みつ巴どもえ、丸まるに下さがり藤ふじを用もちいるという。さらに、本姓ほんせい不ふ詳しょうの木村きむら氏しが対たいい蝶ちょうを用もちいるとされている。

秋田あきた藩士はんし 木村きむら氏し

佐竹さたけ氏しの家臣かしんに木村きむら氏しあり。

木村きむら備中びっちゅう守もりの家系かけいは本姓ほんせい 源氏げんじ。佐々木ささき氏しの一門いちもんという。はじめ常陸ひたち国こく那珂なか郡ぐん山方やまがた村むらにあり。丹後たんごの代だいに鹿島かしま郡ぐん次ついで下野げや国こくに移住いじゅうし、その子こ 正勝まさかつの代だいに佐竹さたけ義宣よしのぶの秋田あきた転うたて封ふうに随行ずいこうする。

系譜けいふ 木村きむら備中びっちゅう守もり ― 丹後たんご ― 正せい勝かち 一いち 正せい光ひかり ― 正せい家か ― 正せい朝あさ

木村きむら源みなもと十郎じゅうろうは佐竹さたけ義重よししげに仕つかえ、孫まごの直じき職しょくの代だいに秋田あきた転てん封ふうに随行ずいこうする。代々だいだい、平鹿ひらか郡ぐん横手よこてに住すまう。石高いしたか45石せき。木村きむら清きよし五郎ごろう直ちょく於、木村きむら治おさむ兵衛ひょうえ直ちょく飯めしなる者ものあり。

系譜けいふ 木村きむら源みなもと十郎じゅうろう ― 安直あんちょく ― 直じき職しょく ― 直光なおみつ ― 直営ちょくえい ― 直ちょく綱つな ― 直ちょく英えい

木村きむら與左衛門よざえもんは佐竹さたけ義宣よしのぶに随したがい、常陸ひたち国こくより秋田あきたに移住いじゅうし、壁かべ塗ぬり勤つとむ仕つかまつするという。

系譜けいふ 木村きむら與左衛門よざえもん ― 太ふとし治ち兵衛ひょうえ ― 太ふとし治おさむ兵衛ひょうえ重じゅう侯こう

水戸みと藩はんの志士しし・義民ぎみんたる木村きむら氏し

• 木村きむら権けん之の衛門えもん 水戸みと藩士はんし。木村きむら秀しげる賢けんの次男じなん。諱いみなは聿。15石せき二に人にん扶持ふち。吟味ぎんみ役やく。安政あんせいの大獄たいごく後ご、薩摩さつま藩はんの有志ゆうしと結むすび活動かつどう、捕縛ほばくの手てを逃のがれ四国しこく、次ついで仙台せんだいへと潜伏せんぷくするも文久ぶんきゅう3年ねん（1863年ねん）3月がつ、水戸みとで病死びょうし。享年きょうねん40。水戸みとの祇園ぎおん寺てらに墓はかがある。贈おく正せい五ご位い。靖国神社やすくにじんじゃ合祀ごうし。
• 木村きむら久兵衛きゅうべえ 水戸みと藩はん留守るす同心どうしん組ぐみ。諱いみなは信孝のぶたか。天狗てんぐ党とうの乱らんに加くわわり、捕とらえられる。慶応けいおう元年がんねん（1865年ねん）4月がつ3日にち、武蔵むさし国こく忍にんで獄死ごくし（刑死けいしとも）。靖国神社やすくにじんじゃ合祀ごうし。
• 木村きむら市太郎いちたろう 水戸みと藩士はんし。先手せんて同心どうしん組ぐみ。諱いみなは義正よしまさ。天狗てんぐ党とうの乱らんに加くわわり、捕とらえられる。武蔵むさし国こく岩槻いわつき藩はんから江戸えど佃つくだ島とうに移うつされ、慶応けいおう2年ねん（1866年ねん）8月がつ4日にち、獄死ごくし。享年きょうねん24。靖国神社やすくにじんじゃ合祀ごうし。
• 木村きむら浅あさ衛門えもん 厨くりや方かた中間ちゅうかん。天狗てんぐ党とうの乱らんに加くわわり、慶応けいおう元年がんねん(1865年ねん) 3月5日にち、水戸みと城南しろみなみの長岡ながおか原げんにて斬首ざんしゅ。梟ふくろうとなる。享年きょうねん34。靖国神社やすくにじんじゃ合祀ごうし。
• 木村きむら兵助へいすけ 表おもて中間ちゅうかん。天狗てんぐ党とうに属ぞくし、西上にしがみ。慶応けいおう元年がんねん（1865年ねん）越前えちぜん国こく敦賀つるがで獄死ごくしする。享年きょうねん20。靖国神社やすくにじんじゃ合祀ごうし。
• 木村きむら小次郎こじろう 宍戸ししど藩はん物もの頭あたま。天狗てんぐ党とうに属ぞくし、捕とらえられる。元治もとはる元年がんねん（1864年ねん）10月16日にち、水戸みとで斬首ざんしゅ。享年きょうねん43。靖国神社やすくにじんじゃ合祀ごうし。
• 木村きむら正ただし尚なお 天狗てんぐ党とうに属ぞくし、捕とらえられる。元もと治ち元年がんねん（1864年ねん）10月がつ16日にち、水戸みとで斬首ざんしゅ。靖国神社やすくにじんじゃ合祀ごうし。
• 木村きむら正ただし忠ただし 宍戸ししど藩はん士し。天狗てんぐ党とうに属ぞくし、捕とらえられる。慶応けいおう元年がんねん（1865年ねん）12月5日にち、獄死ごくし。享年きょうねん27。靖国神社やすくにじんじゃ合祀ごうし。
• 木村きむら順じゅん之の介かい 常陸ひたち国こくの百姓ひゃくしょう。天狗てんぐ党とうに属ぞくし、捕縛ほばく。獄死ごくしするも生なま没年ぼつねん不ふ詳しょう。
• 木村きむら雄つよし六ろく 常陸ひたち国こくの百姓ひゃくしょう。別名べつめいを森もり亀ひさし六ろく。天狗てんぐ党とうに属ぞくし、捕縛ほばく。慶応けいおう元年がんねん（1865年ねん）2月がつ16日にち、越前えちぜん国こく敦賀つるがで斬首ざんしゅ。
• 木村きむら園えん次郎じろう 順じゅん之の介かいの長男ちょうなん。元もと治ち元年がんねん（1864年ねん）、榊原さかきばら新左衛門しんざえもん勢いきおいで転戦てんせん。慶応けいおう元年がんねん（1865年ねん）2月がつ16日にち、越前えちぜん国こく敦賀つるがで斬首ざんしゅ。享年きょうねん17。敦賀つるが松原まつばらに墓はか。贈おく・従したがえ五ご位い。靖国神社やすくにじんじゃ合祀ごうし。
• 木村きむら弥十郎やじゅうろう 常陸ひたち国こくの百姓ひゃくしょう。天狗てんぐ党とうに加くわわり、元治もとはる元年がんねん（1864年ねん）、那珂湊なかみなとで討うち死しにする。享年きょうねん38。靖国神社やすくにじんじゃ合祀ごうし。
• 木村きむら乙次郎おとじろう 常陸ひたち国こくの百姓ひゃくしょう。天狗てんぐ党とうに加くわわり、元治もとはる元年がんねん（1864年ねん）、那珂湊なかみなとで討うち死じにする。享年きょうねん22。靖国神社やすくにじんじゃ合祀ごうし。
• 木村きむら新之助しんのすけ 茨城いばらき郡ぐん大戸おおど村むらの百姓ひゃくしょう。組頭くみがしら。慶応けいおう2年ねん（1866年ねん）5月がつ6日にち、江戸えど佃つくだ島とうで獄死ごくしする。享年きょうねん37。靖国神社やすくにじんじゃ合祀ごうし。
• 木村きむら卯しげる之の次郎じろう 茨城いばらき郡ぐん吉田よしだ村むらの百姓ひゃくしょう。元もと治ち元年がんねん(1864年ねん)8月がつ、下妻しもづまで討うち死じにする。靖国神社やすくにじんじゃ合祀ごうし。
• 木村きむら長八ちょうはち 茨城いばらき郡ぐん米沢よねざわ村むらの百姓ひゃくしょう。慶応けいおう3年ねん（1867年ねん）6月11日にち、獄死ごくし。享年きょうねん38。靖国神社やすくにじんじゃ合祀ごうし。
• 木村きむら勘兵衛かんべえ 茨城いばらき郡ぐん島田しまだ村むらの郷士ごうし。諱いみなは芳よし道どう。安政あんせい5年ねん（1858年ねん）10月がつ、天狗てんぐ党とうに加くわわるべく小金こがねに屯たむろ集しゅうする。元もと治ち元年がんねん（1864年ねん）、榊原さかきばら新左衛門しんざえもん勢ぜいに与くみし、10月降伏ごうぶくする。慶応けいおう元年がんねん（1865年ねん）、上総かずさ久留里くるり藩はんで獄死ごくし。享年きょうねん52。水戸みと常磐ときわ共有きょうゆう墓地ぼちに墓はかがある。靖国神社やすくにじんじゃ合祀ごうし。
• 木村きむら三穂みほ介かい 茨城いばらき郡ぐん島田しまだ村むらの郷士ごうし。庄屋しょうや 忠次ちゅうじ衛門えもん継つぎ忠ただしの長男ちょうなん、所ところ衛門えもん忠ちゅう恭きょうの孫まご。諱いみなは善道ぜんどう。幼名ようみょうは吉よし五郎ごろう、のち弥蔵やぞう。文化ぶんか8年ねん（1811年ねん）4月がつ12日にちに誕生たんじょう。幼少ようしょうの折おり、学問がくもんを嫌きらい父ちちに用水ようすいの中なかに投なげ入いれられ、それ以来いらい学問がくもんに力ちからを入いれ、小宮山こみやま昌秀まさひで、会沢あいざわ正志斎せいしさいに師事しじする。天保てんぽう9年ねん（1838年ねん）2月がつ、父ちち忠次ちゅうじ衛門えもん継つぎ忠ちゅうが病やまいに倒たおれたため後ごを継つぎ庄屋しょうやとなる。弘ひろし化か元年がんねんより国事こくじに奔走ほんそうし、嘉よしみ永なが5年ねんに帰郷ききょう。安政あんせい5年ねん（1858年ねん）の安政あんせいの大獄たいごくの折おりに亡命ぼうめい。元もと治ち元年がんねん（1864年ねん）8月がつより天狗てんぐ党とうに加くわわり転戦てんせんするも、10月に自首じしゅ。慶応けいおう元年がんねん（1865年ねん）4月がつ3日にち、上総かずさ国こく佐貫さぬきで斬首ざんしゅ。享年きょうねん55。水戸みと常磐ときわ共有きょうゆう墓地ぼちに埋葬まいそう。靖国神社やすくにじんじゃ合祀ごうし。
• 木村きむら又蔵またぞう 茨城いばらき郡ぐん島田しまだ村むらの郷士ごうし。諱いみなは義直よしなお。木村きむら勘兵衛かんべえ芳よし道どうの長男ちょうなん。元もと治ち元年がんねん（1864年ねん）、水戸みと城南しろみなみ、藤柄ふじがら町まちで討うち死じに。享年きょうねん33。靖国神社やすくにじんじゃ合祀ごうし。
• 木村きむら円次郎えんじろう 茨城いばらき郡ぐん島田しまだ村むらの里さと正ただし。諱いみなは善ぜん唯ただ。天狗てんぐ党とうに加くわわり安房あわ勝山かつやま藩はんに捕とらえられる。慶応けいおう元年がんねん（1866年ねん）4月がつ5日にち、斬首きりくびとなる。享年きょうねん36。靖国神社やすくにじんじゃ合祀ごうし。
• 木村きむら貞次郎ていじろう 茨城いばらき郡ぐん島田しまだ村むらの百姓ひゃくしょう。磐城いわき白河しらかわ郡ぐん釜子かまこ村むらで捕とらえられ、慶応けいおう元年がんねん（1865年ねん）3月5日にち、水戸みとで斬首ざんしゅ。享年きょうねん18。靖国神社やすくにじんじゃ合祀ごうし。
• 木村きむら道之みちゆき介かい 茨城いばらき郡ぐん島田しまだ村むらの百姓ひゃくしょう。天狗てんぐ党とうに加くわわり、捕とらえられる。慶応けいおう元年がんねん（1865年ねん）2月がつ19日にち、越前えちぜん国こく敦賀つるがで斬首ざんしゅ。靖国神社やすくにじんじゃ合祀ごうし。
• 木村きむら宗はじめ八はち 行方ゆくえ郡ぐん玉造たまつくり村むらの百姓ひゃくしょう。天狗てんぐ党とうに加くわわり、捕とらえられる。慶応けいおう元年がんねん（1865年ねん）2月がつ19日にち、靖国神社やすくにじんじゃ合祀ごうし。
• 木村きむら辰吉たつきち 那珂なか郡ぐん杉村すぎむらの百姓ひゃくしょう。慶応けいおう3年ねん（1867年ねん）10月21日にち、獄死ごくし。享年きょうねん20。靖国神社やすくにじんじゃ合祀ごうし。
• 木村きむら伊八いはち 常陸ひたち国こくの百姓ひゃくしょう。元もと治ち元年がんねん(1864年ねん)9月がつ、久慈くじ郡ぐん石名坂いしなざかで戦死せんし。享年きょうねん23。靖国神社やすくにじんじゃ合祀ごうし。
• 木村きむら四郎しろう八はち 久慈くじ郡ぐん諸沢もろざわ村むらの里さと正ただし。諱いみなは信しんじ輝てる。中染なかぞめ村むらの戦たたかい、郷里きょうりにて捕縛ほばくされる。慶応けいおう元年がんねん（1866年ねん）9月24日にち、獄死ごくしする。享年きょうねん26。靖国神社やすくにじんじゃ合祀ごうし。
• 木村きむら信之のぶゆき介かい 常陸ひたち国こく久慈くじ郡ぐん上河合かみかあい村むらの里さと正せい 四よん郎ろう衛門えもんの次男じなん。幕まく兵へいに捕とらえられ、元治もとはる元年がんねん（1864年ねん）11月2日にち、野向のむき原ばらで斬きる。享年きょうねん23。靖国神社やすくにじんじゃ合祀ごうし。
• 木村きむら栄重えいじゅう 久慈くじ郡ぐん小貫おぬき村むらの百姓ひゃくしょう。小しょう山守やまもり。諱いみなは貞さだ政せい。天狗てんぐ党とうに加くわわり捕とらえられる。慶応けいおう2年ねん（1866年ねん）11月12日にち、獄死ごくし。享年きょうねん47。靖国神社やすくにじんじゃ合祀ごうし。
• 木村きむら忠次ただつぐ 久慈くじ郡ぐん小貫おぬき村むらの百姓ひゃくしょう。天狗てんぐ党とうに加くわわり、今井いまい村むらに拘禁こうきんされ、慶応けいおう3年ねん（1867年ねん）12月9日にち、獄死ごくし。享年きょうねん35。靖国神社やすくにじんじゃ合祀ごうし。
• 木村きむら平五郎へいごろう 久慈くじ郡ぐん照山てるやま村むらの百姓ひゃくしょう。天狗てんぐ党とうに属ぞくし、捕とらえられる。慶応けいおう元年がんねん（1865年ねん）4月がつ6日にち、下総しもうさ国こく銚子ちょうしで獄死ごくし。享年きょうねん35。靖国神社やすくにじんじゃ合祀ごうし。

豊臣とよとみ家臣かしん 木村きむら氏し

16世紀せいき、豊臣とよとみ氏しの家臣かしんとなった一族いちぞくで、木村きむら吉よし清きよし・清久きよひさ父子ふし、木村きむら勝重かつしげ（藤原ふじわら姓せいを称しょうし、元もとの苗字みょうじは木下きのしたであったが、秀吉ひでよしの家臣かしんとなる際さいに木村きむら氏しに改姓かいせいした）らがいる。

参考さんこう文献ぶんけん

• 明田あけた鉄男てつお 編へん『幕末ばくまつ維新いしん全ぜん殉難じゅんなん者しゃ名鑑めいかん』 1巻かん、新人物往来社しんじんぶつおうらいしゃ、1986年ねん6月がつ。ISBN 4404013353。 
• 秋田あきた県けん公文書こうぶんしょ館かん編へん『系図けいず目録もくろくI (PDF) 』（秋田あきた県けん、2001年ねん（平成へいせい13年ねん））
• 大内おおうち政之まさゆき介かい『新編しんぺん金砂きんしゃ戦国せんごく史し』筑波つくば書林しょりん、1993年ねん9月がつ。 NCID BN11305854。 
• 太田おおた亮あきら「国立こくりつ国会図書館こっかいとしょかんデジタルコレクション 木村きむら　キムラ」『姓氏せいし家系かけい大だい辞典じてん』 第だい2、上田うえだ萬年かずとし、三上みかみ参さん次じ監修かんしゅう、姓氏せいし家系かけい大だい辞典じてん刊行かんこう会かい、1934年ねん、1951-1958頁ぺーじ。全国ぜんこく書誌しょし番号ばんごう:47004572。https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1130938/69 国立こくりつ国会図書館こっかいとしょかんデジタルコレクション。 
• 太田おおた亮あきら 著ちょ、丹羽にわ基はじめ二に 編へん『新編しんぺん姓氏せいし家系かけい辞書じしょ』秋田あきた書店しょてん、1974年ねん12月。ISBN 4253002633。 
• 日本にっぽん家紋かもん研究けんきゅう会かい 編へん『家紋かもんでわかるあなたの祖先そせん 茨城いばらき県けん北部ほくぶ地方ちほう』日本にっぽん家紋かもん研究けんきゅう会かい、2001年ねん。 
• 常陸太田ひたちおおた市し史し編へんさん委員いいん会かい 編へん『佐竹さたけ家臣かしん系譜けいふ』常陸太田ひたちおおた市し〈常陸太田ひたちおおた市し史し編へんさん史料しりょう 19〉、1982年ねん3月がつ。 NCID BN12281310。 
• ふるさと森山もりやま編集へんしゅう委員いいん会かい 編へん『ふるさと森山もりやま』鴨島かもじま町まち森山もりやま公民館こうみんかん郷土きょうど研究けんきゅう会かい、1990年ねん2月がつ。 NCID BN13445628。 
• 宝たから賀が寿男としお『古代こだい氏族しぞく系譜けいふ集成しゅうせい』古代こだい氏族しぞく研究けんきゅう会かい、1986年ねん4月がつ。 NCID BN00924708。 

関連かんれん項目こうもく

• 木村きむら (曖昧あいまいさ回避かいひ)
• 木村きむら家か
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