牛うしテール

生なまの牛うしテール

アメリカ南部なんぶの牛うしテールスープ

牛うしテール（ぎゅうテール）またはオックステール（英語えいご: oxtail, ox tail, ox-tail）は、ウシの尾おの食材しょくざいとしての名称めいしょうである。「オックステール」はかつてはオックス（農耕のうこう去勢きょせい牛うし）の尾おのみを意味いみしたが、今日きょうではその他たのウシの尾おも指さす。牛うしテールの重おもさは典型てんけい的てきには3.5 kgぐらいであり、売うるために皮かわを剥へいで、より短みじかい長ながさに切きり分わけられる。

解説かいせつ

牛うしテールはゼラチンが豊富ほうふな肉にくであり、大抵たいていはシチューまたは蒸むし煮にとしてじっくり調理ちょうりされる。牛うしテールは牛うしテールスープのための伝統でんとう的てきなストックベースである。伝統でんとう的てきな調理ちょうり法ほうはじっくりとしたものであるため、現代げんだい的てきなレシピでは圧力あつりょく鍋なべを使つかって調理ちょうり時間じかんを短縮たんしゅくする。牛うしテールはイタリア料理りょうりのコーダ・アッラ・ヴァッチアーナ（牛うしテールのトマト煮込にこみ。ローマの伝統でんとう料理りょうり）の主おもな食材しょくざいである。イギリスとアイルランドの粉末ふんまつ、インスタント、プリメイド缶かん入いりスープの風味ふうみとして人気にんきがある。牛うしテールはロシアのオードブル料理りょうりアスピックの人気にんきのあるベースの1つでもあるが（他たには豚ぶた足あしや耳みみ、ウシの脛ずねなど）、カシュルートとなり得えるためロシアのユダヤ人じんの間あいだで好このまれる食材しょくざいである。

日本にっぽんでは、仙台せんだいで牛うしテールスープが牛ぎゅうタンと共ともに供きょうされる。焼肉やきにく店てんで薄切うすぎりにした牛うしテールが「テールスライス」として提供ていきょうされることがある。

種類しゅるい

牛うしテールスープは南米なんべい、西にしアフリカ、中国ちゅうごく、スペイン、朝鮮ちょうせん、インドネシアで人気にんきのある伝統でんとう料理りょうりである。中国ちゅうごく料理りょうりでは牛尾うしお汤と呼よばれるスープが大抵たいてい作つくられる。朝鮮ちょうせん料理りょうりでは、牛うしテールを使つかったスープはコリコムタンと呼よばれる。コリコムタンは塩味しおあじの濃こいスープであり、米べいと一緒いっしょに食しょくされる。トッククを作つくるためのストックとして使つかうことができる。バタービーンを使つかった、あるいは米こめを使つかった主菜しゅさいとしての牛うしテールシチューはジャマイカやその他たの西にしインド諸島しょとうで一般いっぱん的てきに食しょくされる。牛うしテールは南みなみアフリカでも非常ひじょうに人気にんきがあり、ポイキと呼よばれる伝統でんとう的てきな小しょう鍋なべで調理ちょうりされることが多おおい。牛うしテールはジンバブエのようなその他たのアフリカ南部なんぶ地域ちいきでも食しょくされ、ウガリや葉は野菜やさいと共ともに供きょうされる。

キューバ料理りょうりでは、牛うしテールからrabo encendidoと呼よばれるシチューを作つくることができる。フィリピンでは、カレカレと呼よばれるピーナッツベースのシチューに調理ちょうりされる。イランでは、じっくり調理ちょうりされ、baghla-poli-mahichehと呼よばれる主菜しゅさいのために脛ずね肉にくの代かわりに供きょうされる。

関連かんれん項目こうもく

• 牛うしテールシチュー

外部がいぶリンク

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