特別とくべつ法人ほうじん事業じぎょう税ぜい

特別とくべつ法人ほうじん事業じぎょう税ぜい（とくべつほうじんじぎょうぜい）とは、地方ちほう法人ほうじん特別とくべつ税ぜいの後継こうけいとして特別とくべつ法人ほうじん事業じぎょう税ぜい及および特別とくべつ法人ほうじん事業じぎょう譲与じょうよ税ぜいに関かんする法律ほうりつに基もとづき課かせられる法人ほうじんに対たいする国税こくぜいである。2019年ねん10月がつより適用てきようされる。

税ぜいの名目めいもくは「地域ちいき間あいだの財政ざいせい力りょく格差かくさの拡大かくだい、経済けいざい社会しゃかい構造こうぞうの変化へんか等とうを踏ふまえ、県内けんない総そう生産せいさんの分布ぶんぷ状じょう況きょうと比較ひかくして大都市だいとしに税収ぜいしゅうが集中しゅうちゅうする構造こうぞう的てきな課題かだいに対処たいしょし、都市としと地方ちほうが支ささえ合あい、共ともに持続じぞく可能かのうな形かたちで発展はってんするため」である。

国税こくぜいの1つではあるが、都道府県とどうふけんが法人ほうじん事業じぎょう税ぜいとともに徴収ちょうしゅうする。法人ほうじん事業じぎょう税ぜい同様どうよう、損金そんきんに算入さんにゅうされる。法人ほうじん税ぜいの確定かくてい申告しんこく書しょの別表べっぴょう五ご(二に)「租税そぜい公課こうかの納付のうふ状じょう況きょう等とうに関かんする明細めいさい書しょ」では事業じぎょう税ぜいの欄らんに、法人ほうじん事業じぎょう税ぜいと特別とくべつ法人ほうじん事業じぎょう税ぜいを合算がっさんして記載きさいする。

地方ちほうが徴収ちょうしゅうした特別とくべつ法人ほうじん事業じぎょう税ぜいを国くにに納おさめ、人口じんこうを基礎きそとして、国くにが特別とくべつ法人ほうじん事業じぎょう譲与じょうよ税ぜい（とくべつほうじんじぎょうじょうよぜい）の形かたちで地方ちほうに再さい分配ぶんぱいする。特別とくべつ地方ちほう法人ほうじん譲与じょうよ税ぜいと比くらべて配分はいぶん基準きじゅんが、人口じんこう及および従業じゅうぎょう員数いんずう（2分ぶんの1ずつ）から人口じんこうのみとなり昼間ひるま人口じんこうの多おおい東京とうきょう都と等とうが不利ふりになった。これについては東京とうきょう都とは、都民とみんの税金ぜいきんが奪うばわれる！ 東京とうきょう都との主張しゅちょう ～平成へいせい31年度ねんど税制ぜいせい改正かいせいに向むけて～などを発行はっこうして反対はんたいを表明ひょうめいしている。

運用うんよう

特別とくべつ法人ほうじん事業じぎょう税ぜいは国税こくぜいのひとつではあるが、都道府県とどうふけんが法人ほうじん事業じぎょう税ぜいとともに徴収ちょうしゅうする。

国税こくぜい通則つうそく法ほうの適用てきようが無なく、国税こくぜい徴収ちょうしゅう法ほう上うえも地方ちほう税ぜい扱あつかいとなされるなど、制度せいどの運用うんようは地方ちほう事業じぎょう税ぜいとほぼ同おなじ取扱とりあつかいとなる。

確定かくてい申告しんこく

租税そぜい公課こうか等とうのうち、法人ほうじん税ぜいの所得しょとくの計算けいさん上じょう損金そんきんの額がくに算入さんにゅうしないものは、法人ほうじん税法ぜいほう第だい38条じょうに列挙れっきょされているが、特別とくべつ法人ほうじん事業じぎょう税ぜいはこの中なかに含ふくまれていないことから、法人ほうじん事業じぎょう税ぜいと同おなじく損金そんきんの額がくに算入さんにゅうされる。法人ほうじん税ぜいの確定かくてい申告しんこく書しょの別表べっぴょう五ご(二に)「租税そぜい公課こうかの納付のうふ状じょう況きょう等とうに関かんする明細めいさい書しょ」では事業じぎょう税ぜいの欄らんに、法人ほうじん事業じぎょう税ぜいと特別とくべつ法人ほうじん事業じぎょう税ぜいを合算がっさんして記載きさいする。

税率ぜいりつ

法人ほうじん事業じぎょう税ぜいに下記かき税率ぜいりつをかけることで特別とくべつ法人ほうじん事業じぎょう税ぜいの税額ぜいがくになる。

特別とくべつ法人ほうじん事業じぎょう税額ぜいがく = 基準きじゅん法人ほうじん所得しょとく割わり額がく又または基準きじゅん法人ほうじん収入しゅうにゅう割わり額がく × 税率ぜいりつ

基準きじゅん法人ほうじん所得しょとく割わり額がく又または基準きじゅん法人ほうじん収入しゅうにゅう割わり額がく = 標準ひょうじゅん税率ぜいりつにより計算けいさんした法人ほうじん事業じぎょう税ぜいの所得しょとく割わり額がく又または収入しゅうにゅう割わり額がく。法人ほうじん事業じぎょう税ぜいで超過ちょうか税率ぜいりつが適用てきようされている場合ばあいは、標準ひょうじゅん税率ぜいりつで計算けいさんし直なおす。

令れい和わ元年がんねん10月がつ1日にち以後いごに開始かいしする事業じぎょう年度ねんど

3月がつ末まつ決算けっさん法人ほうじんの場合ばあい、令れい和わ2年ねん3月がつ末まつ決算けっさんは地方ちほう法人ほうじん特別とくべつ税ぜいで、令れい和わ3年ねん3月がつ末まつ決算けっさんより下記かき税率ぜいりつ。

区分くぶん	税率ぜいりつ
外形がいけい標準ひょうじゅん課税かぜい法人ほうじん （資本しほん金きん1億おく円えん超ちょうの普通ふつう法人ほうじん）	260％
所得しょとく課税かぜい法人ほうじん （資本しほん金きん1億おく円えん以下いかの普通ふつう法人ほうじん、公益こうえき法人ほうじん等とう）	37％
所得しょとく課税かぜい法人ほうじん （特別とくべつ法人ほうじん：協同きょうどう組合くみあい等とう、医療いりょう法人ほうじん）	34.5％
収入しゅうにゅう金額きんがく課税かぜい法人ほうじん （電気でんき供給きょうきゅう業ぎょう、ガス供給きょうきゅう業ぎょう、保険ほけん業ぎょう、貿易ぼうえき保険ほけん業ぎょう）	30％

税収ぜいしゅうの推移すいい

財務省ざいむしょうの統計とうけいを参照さんしょう（単位たんい:100万まん円えん。単位たんい未満みまん切捨きりすて）。決算けっさんベース。

• 2019年ねん（令れい和わ元年がんねん）度ど 000000 0
• 2020年ねん（令れい和わ 2年ねん）度ど 0671,720
• 2021年ねん（令れい和わ 3年ねん）度ど 1,831,646
• 2022年ねん（令れい和わ 4年ねん）度ど 2,169,136

注ちゅう　2019年ねん（令れい和わ元年がんねん）度どが極端きょくたんに少すくないのは、課税かぜいが平成へいせい20年ねん10月がつ1日にち以後いごに開始かいしする事業じぎょう年度ねんどから開始かいしされたためである。半年はんとし決算けっさんや変則へんそく決算けっさんで、令れい和わ元年がんねん10月がつ1日にち以後いごに開始かいしされた事業じぎょう年度ねんどが、令れい和わ 2年ねん3月がつ31日にちまでに終了しゅうりょうした場合ばあいのみ2019年ねん（令れい和わ元年がんねん）度どの税収ぜいしゅうとなる。なお「0」という表記ひょうきは単位たんい未満みまんであるが、数値すうちがあるということである。