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なべしきふけごも

(むしき、英語えいご steamer)は、料理りょうりつくるための調理ちょうり器具きぐである。一般いっぱんてきに、あらかじめみず加熱かねつして蒸気じょうき発生はっせいさせておき、それから調理ちょうりしたい食材しょくざいれる。

概要がいよう[編集へんしゅう]

簡易かんいかまどがまをのせ、そのうえにせいろをいた
電気でんきしき

にはさまざまなタイプのものがある。

ふけごも[編集へんしゅう]

ふけこめ蒸篭せいろう(せいろ、せいろう)はたけんでつくられたもの。まる中華ちゅうかふけこめ四角しかくふけかごなどの種類しゅるいがある。おおくは多段ただんしきであるが、一段いちだんのものもある。そのまま食卓しょくたくして食器しょっきとしても使つかわれることもある。みずれたなべがまわせてもちいる。大分おおいたけんなどの温泉おんせんられる地獄じごくがまは、温泉おんせん蒸気じょうき利用りようして「地獄じごくし」をするための施設しせつで、ふけかごわせてもちいる。

こしき[編集へんしゅう]

こしき(こしき)は土器どきつくった、べいふかすための古代こだい器具きぐみずれて、したからねっする(かなえ)のうえせてもちいる。

金属きんぞくせいなど)[編集へんしゅう]

たけせい木製もくせいふけかごのほか、金属きんぞくせいステンレスアルマイトなど)で多段ただんしき一般いっぱんおおもちいられる。ガスレンジや電磁でんじ調理ちょうりなどの熱源ねつげんせて使つかう。

構造こうぞう水槽すいそうおおきくけて蒸気じょうき発生はっせいさせるためのみずれる部分ぶぶん)、食材しょくざい(あるいはそれをせた食器しょっき)をれる底面ていめんすのこじょうになった部分ぶぶん)、それからぶたの3つの部分ぶぶんかれ、それぞれはずしができる。食材しょくざいれる部分ぶぶんが2だん以上いじょうあり、いちおおくの食材しょくざいせるものもある。なお、多段ただんしき長時間ちょうじかん調理ちょうりするさいには、上段じょうだん下段げだんとでは熱源ねつげんからの距離きょりことなるため、しムラがしょうじないように途中とちゅう上下じょうげえる必要ひつようがある。

なお、電子でんしレンジ使用しようできるように金属きんぞくではなく強化きょうかガラスや陶器とうきもちいたものもあるほか、電子でんしレンジ調理ちょうり専用せんようたいねつシリコンせいのシリコンスチーマーも販売はんばいされている。

熱源ねつげんいち体型たいけい[編集へんしゅう]

業務ぎょうむようにはいちおおくの食材しょくざいふかすことができるよう、電気でんきやガスなどの熱源ねつげんもちいて蒸気じょうきくらない発生はっせいさせて使用しようする熱源ねつげんいち体型たいけいもある。 コンビニエンスストアなどでられる、中華ちゅうかまんようショーケースねたは、三重みえけん井村いむらがあんまんを販売はんばい促進そくしんするために考案こうあんした。

副次的ふくじてき[編集へんしゅう]

フライパンにだいれて冷凍れいとう食品しょくひんふかす。通常つうじょうはフライパンにぶたをする。

なべ容器ようきなかには通常つうじょう用途ようと以外いがい付属ふぞくひんによりとしても使つかえるものもある。「さら」などとばれる脚付あしつきの蒸気じょうきとおすためのこまかいあな多数たすうけられたさらあしみじか五徳ごとく使つかうことにより、食材しょくざい直接ちょくせつみずれないようにしてふかすことができる。深手ふかでなべ中華ちゅうかなべ一般いっぱんてき使つかえるほか、圧力あつりょくなべ電子でんしレンジ容器ようきなどにもこうしたものがられる。

付属ふぞくひん以外いがいでも「フリーサイズ」などの商品しょうひんめいで、任意にんいなべにすることができる器具きぐ販売はんばいされている。またおおきななべちいさなさらわせることで代用だいようともなる[1]が、これも副次的ふくじてきなもののひとつである。

タジンなべ[編集へんしゅう]

きたアフリカのみず貴重きちょう地域ちいきでは、食材しょくざいっている水分すいぶんだけを利用りようして料理りょうりつくタジンなべばれる陶器とうきせいなべ使つかわれている。類似るいじ料理りょうり土鍋どなべフライパン使つかってもつくれるが、タジンなべほう密閉みっぺいせいたかめであり、蒸気じょうきげにくい。

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]