越川こしかわ芳明よしあき

越川こしかわ 芳明よしあき（こしかわ よしあき）

人物じんぶつ情報じょうほう
生誕せいたん	(1952-04-10) 1952年ねん4月がつ10日とおか（72歳さい） 日本にっぽん千葉ちば県けん銚子ちょうし市し
出身しゅっしん校こう	銚子ちょうし市立しりつ銚子ちょうし高等こうとう学校がっこう 東京学芸大学とうきょうがくげいだいがく 筑波大学つくばだいがく
学問がくもん
研究けんきゅう分野ぶんや	アメリカ文学ぶんがく
学位がくい	文学ぶんがく修士しゅうし（筑波大学つくばだいがく）
学会がっかい	日本にっぽん英文えいぶん学会がっかい
脚注きゃくちゅう

越川こしかわ 芳明よしあき（こしかわ よしあき、1952年ねん4月がつ10日とおか - ）は、日本にっぽんのアメリカ文学ぶんがく研究けんきゅう者しゃ、翻訳ほんやく家か、映画えいが評論ひょうろん家か。

明治大学めいじだいがく副ふく学長がくちょう（2016-2020年ねん）、明治大学めいじだいがく文学部ぶんがくぶ教授きょうじゅ (1993-2023年ねん)、明治大学めいじだいがく名誉めいよ教授きょうじゅ（2023年ねん）、千葉ちば県けん銚子ちょうし市し出身しゅっしん。

来歴らいれき

幼少ようしょう時じは、音楽家おんがくかの父ちちの影響えいきょうで書道しょどうやピアノなどのお稽古けいこごとに励はげむ一方いっぽう、小学校しょうがっこうでは早はやくも筆ふでと鍵盤けんばんに別わかれをつげ、野球やきゅう部ぶに所属しょぞくして泥どろにまみれる。その頃ころ、地元じもとのスポーツ好すきの少年しょうねんたちがあこがれる銚子ちょうし商業しょうぎょうの斉藤さいとう一之かずゆき監督かんとくの指導しどうを仰あおぎ、プロ野球やきゅう選手せんしゅになることを夢見ゆめみる。

その夢ゆめは、6年ねんのときに転校てんこうした興野おきの小学校しょうがっこうで同どう学年がくねんの渡辺わたなべ進すすむ（斎藤さいとう監督かんとくのもとで甲子園こうしえんに行いき、ヤクルトスワローズに入団にゅうだん）の段違だんちがいの打撃だげきとプレーを目まのあたりにして、早はやくも断念だんねん。

変かわり身み早はやく、中学ちゅうがくではバスケット部ぶに所属しょぞくし、背せを伸のばして女子じょし生徒せいとを魅了みりょうしようと練習れんしゅうに励はげむものの、非ひ科学かがく的てきかつハードな筋肉きんにく鍛錬たんれんなどをやらされて、逆ぎゃくにのびず。3年ねんのとき男子だんし部員ぶいん不足ふそくのコーラス部ぶにも所属しょぞく。

市立しりつ銚子ちょうし高校こうこうではバスケット部ぶに入部にゅうぶするも、中途半端ちゅうとはんぱな動機どうきや部員ぶいん不足ふそくのせいで、1年ねんで退すさ部ぶ。以降いこう、無所属むしょぞくで暗くらい高校こうこう生活せいかつを過すごすも、クラスの女おんな生徒せいとから文学ぶんがくの楽たのしみを教おしえられる。

東京学芸大学とうきょうがくげいだいがく教育きょういく学部がくぶ英語えいご学科がっか卒業そつぎょう。筑波大学つくばだいがく大学院だいがくいん文芸ぶんげい・言語げんご研究けんきゅう科か博士はかせ課程かてい中退ちゅうたい。大学だいがく、大学院だいがくいん時代じだいに現代げんだいアメリカ文学ぶんがく研究けんきゅうの第一人者だいいちにんしゃ、岩元いわもと巌いわおに師事しじし、学問がくもん研究けんきゅうへの姿勢しせいはもちろん、人生じんせいに決定的けっていてきな影響えいきょうを受うける。

山梨大学やまなしだいがく教育きょういく学部がくぶ講師こうし、東京電機大学とうきょうでんきだいがく工学部こうがくぶ助教授じょきょうじゅを経へて、現在げんざい明治大学めいじだいがく文学部ぶんがくぶ教授きょうじゅ。

文芸ぶんげい誌し『すばる』『ユリイカ』、カルチャー誌し『Studio Voice』『エスクァイア』などで、アメリカのポストモダン、英語えいご圏けんのポストコロニアルの文学ぶんがく、中南米ちゅうなんべいの先住民せんじゅうみんやアフリカ系けいの周縁しゅうえん文化ぶんか（習俗しゅうぞく、映画えいが、音楽おんがく、料理りょうり）を紹介しょうかい。

90年代ねんだい半なかばより米国べいこくとメキシコとの国境こっきょう地帯ちたいで混交こんこう文化ぶんかをめぐるフィールドワークを行おこなってきたが、2008年ねんより、キューバのアフロ文化ぶんかの調査ちょうさ研究けんきゅうに出でかけている。2009年ねん夏なつ、キューバのアフロ信仰しんこう、サンテリアの入門にゅうもん儀式ぎしき（マノ・デ・オルーラ）を体験たいけん。2013年ねん夏なつ、サンテリアの司祭しさいで、イファ占うらないをするババラウォの資格しかくを獲得かくとく。運勢うんせい（司祭しさい名めい）は、イファ・アチェ。 守護しゅご霊れい(オリチャ）はエレグア。

明治大学めいじだいがく体育たいいく会かいサッカー部ぶの部長ぶちょう（2015年ねん2月がつ〜16年ねん3月がつ、2020年ねん4月がつ〜　）、顧問こもん（2016年ねん4月がつ～2020年ねん3月がつ）として、選手せんしゅをサポート。

ボウルズ、エリクソンほか、英語えいご圏けんの作家さっかへのインタビューも数多かずおおくこなす。

交友こうゆう関係かんけい

• 高橋たかはし源一郎げんいちろう、島田しまだ雅彦まさひこ、藤沢ふじさわ周あまね、伊藤いとう比呂美ひろみ、四方田よもだ犬いぬ彦、茅野ちの裕ひろし城しろ子こ、管かん啓けい次郎じろうなど、作家さっかや詩人しじんにも友人ゆうじんは多おおい。
• オールタナティヴ・ラテンバンド、メスクラのアンヘル・ガルシアとグレッグ・ヘルナンデスとは彼かれらが2003年ねんにメキシコ・ツアーをして以来いらいの付つき合あい。

受賞じゅしょう歴れき

• BABEL国際こくさい翻訳ほんやく大賞たいしょう日本にっぽん翻訳ほんやく大賞たいしょう『重力じゅうりょくの虹にじ』共とも訳やく（1994年ねん）
• 福原ふくはら記念きねん財団ざいだん奨励しょうれい金きん（出版しゅっぱん）『ギターを抱だいた渡わたり鳥どり - チカーノ詩し礼賛らいさん』（2007年ねん）
• 第だい17回かい連合れんごう駿台すんだい会かい学術がくじゅつ賞しょう『トウガラシのちいさな旅たび - ボーダー文化ぶんか論ろん』と『ギターを抱だいた渡わたり鳥どり - チカーノ詩し礼賛らいさん』に対たいして

著作ちょさく

単たん著ちょ

• 『アメリカの彼方かなたへ - ピンチョン以降いこうの現代げんだいアメリカ文学ぶんがく』（自由じゆう国民こくみん社しゃ） 1994年ねん
• 『トウガラシのちいさな旅たび - ボーダー文化ぶんか論ろん』（白水しろみず社しゃ） 2006年ねん
• 『ギターを抱だいた渡わたり鳥どり - チカーノ詩し礼賛らいさん』（思潮しちょう社しゃ） 2007年ねん
• 『壁かべの向むこうの天使てんしたち - ボーダー映画えいが論ろん』（彩いろどり流りゅう社しゃ） 2014年ねん
• 『あっけらかんの国くにキューバー革命かくめいと宗教しゅうきょうのあいだを旅たびして』（猿江さるえ商会しょうかい） 2016年ねん
• 『周縁しゅうえんから生うまれる - ボーダー文学ぶんがく論ろん』（彩いろどり流りゅう社しゃ） 2018年ねん
• 『オリチャ占うらない2019年ねん』（猿江さるえ商会しょうかい） 2018年ねん
• 『カリブ海かりぶかいの黒くろい神かみ々 - キューバ文化ぶんか論ろん序説じょせつ』（作品社さくひんしゃ） 2022年ねん
• 『キューバ　二に都と物語ものがたり』（彩いろどり流りゅう社しゃ） 2023年ねん

共編きょうへん

• 『世界せかい×現在げんざい×文学ぶんがく作家さっかファイル』（柴田しばた元幸もとゆき,沼野ぬまの充たかし義よし,野崎のさき歓,野谷のや文昭ふみあき、国書刊行会こくしょかんこうかい） 1996年ねん
• 『世界せかい古本ふるほん探さがしの旅たび』（荻野おぎのアンナ,和田わだ忠彦ただひこ,池内いけうち紀おさむ,浅野あさの素す女おんな,瀬戸川せとがわ猛資たけし,越川こしかわ芳明よしあき,野谷のや文昭ふみあき、朝日新聞社あさひしんぶんしゃ） 1998年ねん

翻訳ほんやく

• 『ユニヴァーサル野球やきゅう協会きょうかい』（ロバート・クーヴァー、若林わかばやし出版しゅっぱん） 1985年ねん／新潮しんちょう文庫ぶんこ 1990年ねん、白水しろみず社しゃUブックス 2014年ねん
• 『潮騒しおさいの少年しょうねん』（ジョン・フォックス、新潮社しんちょうしゃ） 1989年ねん、新潮しんちょう文庫ぶんこ 1993年ねん
• 『重力じゅうりょくの虹にじ』（トマス・ピンチョン、佐伯さえき泰樹やすき,植野うえの達郎たつお,畠山はたけやま秀明ひであき共とも訳やく、国書刊行会こくしょかんこうかい） 1993年ねん
• 『真夜中まよなかのミサ』（ポール・ボウルズ、白水しろみず社しゃ） 1994年ねん
• 『遠とおい木霊こだま』（ポール・ボウルズ、白水しろみず社しゃ） 1994年ねん
• 『アヴァン・ポップ』（ラリイ・マキャフリイ、巽たつみ孝之たかゆき共編きょうへん訳やく、筑摩書房ちくましょぼう） 1995年ねん／増補ぞうほ版ばん 北星ほくせい堂どう書店しょてん 2007年ねん
• 『マリアの死し』（ゲイリー・インディアナ、白水しろみず社しゃ） 1995年ねん
• 『彷徨ほうこうう日々ひび』（スティーヴ・エリクソン、筑摩書房ちくましょぼう） 1997年ねん
• 『重力じゅうりょくから逃のがれて』（ダン・シモンズ、早川書房はやかわしょぼう） 1998年ねん
• 『ドリーム - エリクソンと日本にっぽん作家さっかが語かたる文学ぶんがくの未来みらい』（筑摩書房ちくましょぼう）1999年ねん
• 『ジェラルドのパーティ』（ロバート・クーヴァー、講談社こうだんしゃ） 1999年ねん
• 『真夜中まよなかに海うみがやってきた』（スティーヴ・エリクソン、筑摩書房ちくましょぼう） 2001年ねん
• 『世界せかいの作家さっか32人にんによるワールドカップ教室きょうしつ』（マット・ウェイランド、ショーン・ウィルシー編へん、柳下やぎした毅一郎きいちろうと共きょう監訳かんやく、白水しろみず社しゃ） 2006年ねん
• 『僕ぼくはジャクソン・ポロックじゃない。』（ジョン・ハスケル、白水しろみず社しゃ） 2006年ねん
• 『エクスタシーの湖みずうみ』（スティーヴ・エリクソン、筑摩書房ちくましょぼう） 2009年ねん
• 『カストロは語かたる』（フィデル・カストロ、青土おうづち社しゃ） 2010年ねん
• 『モロッコ幻想げんそう物語ものがたり』（ポール・ボウルズ、岩波書店いわなみしょてん） 2013年ねん
• 『きみを夢ゆめみて』（スティーヴ・エリクソン、筑摩書房ちくましょぼう、筑摩ちくま文庫ぶんこ） 2015年ねん
• 『ようこそ、映画えいが館かんへ』（ロバート・クーヴァー、作品社さくひんしゃ） 2016年ねん

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