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あし4のかた

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
みぎのレスラーがあし4のかためをけている

あし4のかた(あしよんのじがため)は、プロレス関節かんせつわざである。英語えいごめいフィギュア・フォー・レッグロック (Figure-Four Leglock) 。別名べつめいスピニング・レッグロック

概要がいよう

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わざをかけたときに、相手あいて両脚りょうきゃくアラビア数字すうじの「4」にえるように交差こうさすることから命名めいめいされた。つまりかん数字すうじで「よん」と表記ひょうきするのはあやまり。ふるくはバディ・ロジャース得意とくいわざとしてられるが、日本にっぽんにおいてはザ・デストロイヤーによって一般いっぱんてきられるようになった。ロジャース当時とうじは「スピニング・レッグロック」とばれており、「あし4のかため」の直訳ちょくやくもとである「フィギュア・フォー・レッグロック」と名付なづけたのはデストロイヤーである。 2000ねん以降いこうもフィニッシュ・ホールドとして使つかうレスラーはすくないものの多数たすうのレスラーが使つかっている。 相手あいて協力きょうりょくければかからないワザとおもわれがちだがブラジリアン柔術じゅうじゅつにもわざがありそのライバル競技きょうぎであるブラジル格闘技かくとうぎルタ・リブーリのテクニックの1つでもある。

かた

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ザ・デストロイヤーの場合ばあいは、仰向あおむけにたおれている相手あいてひだりあしスピニング・トーホールドのようにからだ回転かいてんする。相手あいてみぎひざのあたりにったひだりあしずねうえせ、そのうえから自分じぶんひだりあしをかぶせるようにロックする。ジャック・ブリスコらのようにからだ回転かいてん省略しょうりゃくしてけるレスラーもいる。あしふとければふといほど強烈きょうれつまり、容易よういにははずれない。

裏返うらがえしの姿勢しせいになるとわざをかけているほういたいとわれているが、テレビ朝日てれびあさひの『報道ほうどうステーション』におけるインタビューでデストロイヤー自身じしんは「いたくない方法ほうほうでかけることが可能かのうだ」として否定ひていしている。このきは試合しあいでのとなる(力道山りきどうざんたいザ・デストロイヤーせんはしばしば裏返うらがえ合戦かっせんになった)。デストロイヤーは左右さゆうあしぎゃくにしてわざをかけることもできた。ミスター高橋たかはしは「裏返うらがえしであろうとけられたほうのダメージがおおきい」と裏返うらがえしの効果こうかそのものを否定ひていしている[1]

ただし男性だんせい人体じんたい構造こうぞうじょうつかまつわざしゃわざ者共ものども苦痛くつうともなこと確実かくじつであり、デストロイヤーにかんしては特殊とくしゅ技術ぎじゅつしくは体質たいしつ保有ほゆうしていたと理解りかいされる。

発祥はっしょう

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書籍しょせき『ザ・ストロングスタイル』は発祥はっしょうについては3せつがあるとしている[2]

  1. ネイティブアメリカン拷問ごうもんテクニック
  2. ネイティブアメリカンの格闘技かくとうぎかられたフロントインディアンデスロック変形へんけい
  3. 針金はりがね縦横じゅうおうんであそぶゲームをかんがえていたときあしためしたらいたかった

派生はせいわざ

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パワーズ・ロック(8のかため)

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ジョニー・パワーズ使用しようしたわざで、もともとはパワーロックPowerlock)とばれる独特どくとくあし4のがため。
はじめに相手あいてみぎあしさいただしたいせず、左足ひだりあし爪先つまさきがわからだけながらみぎあしのフックをおこない、からだ回転かいてんさせずにそのひだりあしって中腰ちゅうごし姿勢しせいあし4の完成かんせいさせてからマットにたおれこむ。わざ完成かんせいするまでのあいだつねひだりあし死角しかくみずからのからだ位置いちさせるため、わざ完成かんせいするまえしたからのりで反撃はんげきされるリスクが軽減けいげんされているが、完成かんせいしたかたち通常つうじょうあし4のかためとまったおなじになる。あしを8のかためてはいないため、一般いっぱんてきには「あし4のより2ばいく」という意味いみであるとされる。ただし、わざけたのちみずからの爪先つまさきかかとをクロスさせ、フックを強固きょうこにすると同時どうじに(かなり強引ごういんにではあるが)8のせていた」というせつもある。実際じっさいにパワーズのフィニッシュ・ムーブのひとつに「あし4のかためをきわめられたさい定石じょうせきである "みずからひっくりかえることで、しゅがわぎゃくいたみをあたえる" というかえわざにわざとおこなわせるが、いたみの逆転ぎゃくてん効果こうか発生はっせいせず、そのままからギブアップをうばう」というものがあり、「あし4のより2ばいく」パワーズ・ロックならではのムーブであるとされていた[3]
なお、リック・フレアーのむすめであるシャーロット・フレアーも、フィギュア・エイト(8のかため)とばれるあし4のかためをフィニッシュ・ムーブのひとつとしてもちいているが、こちらは通常つうじょうがたあし4のかためをきわめてからみずかブリッジおこない、あしげをさら強烈きょうれつにするというもので、パワーズ・ロックとはことなるわざである。実況じっきょう中継ちゅうけいではあし4のがためがきわまった段階だんかいではフィギュア・フォーとび、ブリッジが完成かんせいした段階だんかいでフィギュア・エイトとけられている。
漫画まんがキン肉マンきんにくまん』では、スカル・ボーズとデビル・マジシャンの「宇宙うちゅういち凶悪きょうあくコンビ」のツープラトンわざとして、くび4のあし4の同時どうじ敢行かんこうし、さらにしゅたがいにリングロープをることで胴体どうたいうしのようにくフィニッシュ・ムーブが登場とうじょうし、これを「本物ほんものの8のかため」としょうしていた。

グランドクロス200 & ナガタロック

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変形へんけいあし4のかたひざじゅうかたふくごうわざ
 やすせい洋二ようじはグランドクロス200、永田ながた裕志ひろしはナガタロック (I) として使用しよう女子じょしではキャンディー奥津おくつがグランドクロスの名称めいしょう使用しようしていた。
体勢たいせいはいまえ敬礼けいれいのポーズをとるのが特徴とくちょう敬礼けいれいポーズが定着ていちゃくしてない初期しょきころはポーズをらなかったりガッツポーズとうをしてからこのわざはいっていた。やすせい洋二ようじのグランドクロス200とほぼおなじ。
わざ完成かんせいがたはほぼおなじだが、あしをフックするさいのムーブなどに若干じゃっかんちがいがある。永田ながた場合ばあいは、わざまえ敬礼けいれいポーズをとるのがおまりとなっている。なおグランドクロス200の「200」はやすせいのキャッチフレーズである「ミスター200%」が由来ゆらいであり、わざかたちそのものをあらわしているわけではない。ちなみに、やすせいがこのわざはつ披露ひろうしたとき相手あいて永田ながたである(はじめてまりしゅとなったのはちょう正洋まさひろせん)。

アメリカン・ナイトメア

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コーディ・ローデスがWWE退団たいだんから使用しようしている変型へんけいあし4のがため。
仰向あおむ状態じょうたい相手あいてまたあいだ左足ひだりあしみ、そのあしじく相手あいて両脚りょうきゃくをクロスさせ、そのままよこ回転かいてんして相手あいてをうつせにし、クロスさせた外側そとがわあしみずからのみぎあしすことで両脚りょうきゃくきわめる変型へんけいあし4のがため。

○TO([対戦たいせん選手せんしゅのイニシャル]・タップ・アウト)

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ジェイ・ホワイトのオリジナルわざ
仰向あおむ状態じょうたい相手あいて両脚りょうきゃくうしきでらえ、相手あいてごと反転はんてんしてグラウンドに移行いこうし、両脚りょうきゃく交差こうささせてきわめる、うらあし4のがため。
2019ねん2がつ2にちたい棚橋たなはしひろしいたりせんはつ披露ひろうしたわざ。このときは棚橋たなはしがタップアウトしたことから、ホワイトはこのわざを「TTO(タナハシ・タップ・アウト)」とんだ。
よく2がつ3にちYOSHI-HASHIからどうわざ勝利しょうりしたさいはYTO(ヨシハシ・タップ・アウト)となっており、対戦たいせん相手あいてによってわっている。

うらあし4のかた

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相手あいて裏返うらがえした状態じょうたいきわめる変形へんけいあし4のがため。
わざ構造こうぞうは4のかためと関連かんれんせいうすく、うつせの相手あいて両脚りょうきゃくをロックしてきわめるひざがためといったほう表現ひょうげんとしてはちかい。4のかためをかけた相手あいてたいするかえわざ場合ばあいもある。
日本にっぽんではラッシャー木村きむらはつ公開こうかいした。使つかにはロン・ミラーケンドー・カシン吉江よしえゆたかがいる。ロビー・イーグルス同郷どうきょう先達せんだつミラーにあやかり、ロン・ミラー・スペシャル名称めいしょう使用しよう[4]

変型へんけいあし4のかた

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高橋たかはしヒロム相手あいてあし最初さいしょから4のにし、相手あいて右足みぎあしアキレス腱あきれすけんかたかためつつ相手あいてあしうえみずからのあしおおいかぶせるように体重たいじゅうをかけながらきわめるかた使用しようする。

メキシコしきあし4のかた

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内藤ないとう哲也てつやのオリジナルわざ
ロスインゴベルナブレス加入かにゅうから使用しようされたわざ
通常つうじょうかたちがって、右足みぎあし一本いっぽん相手あいてあしを4のかためながら、いている左足ひだりあしを4のげた相手あいてみぎひざけて、相手あいてひざいためつける。相手あいてがロープブレイクしたさいには自分じぶんからわざこうとせず、レフェリーわざ解除かいじょもとめるシーンがられる。

完璧かんぺきあし4のかた

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あし4のかためをめたのち相手あいてりょううでをホールドし脱出だっしゅつ困難こんなんにする。あきらじんまるふじ正道せいどうのアドバイスにより開発かいはつ

一本いっぽんあし4のかた

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一本いっぽんあし相手あいてあしをフックする変形へんけい4のがため。ケンドー・カシンがおも使用しようしゃ漫画まんがグラップラーきば』で主人公しゅじんこうはんきば使用しようするシーンがある。

鉄柱てっちゅう4のかた

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鉄柱てっちゅう使つかった4のがため。わざをかけるがわがリングのそとてかける。代表だいひょうてき使つかブレット・ハートがいる。なお、構造こうぞうぶつわざ利用りようしているため本来ほんらい反則はんそくである。

その、タランチュラとばれるわざのバリエーションとして、あし4のかためをかけながらロープにぶらがるものがある。

4の利用りようするそのわざ

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あし4のがためは相手あいてあしを4のじょうにクロスさせるものだが、自分じぶんあし、またはうで利用りようする4の(フィギュアフォー)はおおくの関節かんせつわざわざ、またはフォールわざ使用しようされる技術ぎじゅつである。あし4の相手あいてめるものにはくび4のかた(フィギュアフォー・ネックロック)、三角さんかくどうめがある。あし4の相手あいてうできわめるものはキーロックである。

また、バックマウントポジションでのトップライドやかたエビかたねら場合ばあいにおいても、あし4の相手あいて股関節こかんせつをロックし、コントロールすることがある。

うで4の使つかって相手あいて関節かんせつきわめるものにはトーホールドダブルリストロックトップリストロックなどがある。

得意とくいとするおもなレスラー

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かえかた

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  • けられるまえにロックされていないかたあし相手あいてってかえす(スピニング・トーホールドと同様どうよう)。
  • けられるまえ顔面がんめんるかパンチをして相手あいてをダウンさせる。
  • スモールパッケージホールドなどでまるんでフォールにむ。

その

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出典しゅってん

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  1. ^ ミスター高橋たかはしらなきゃよかった プロレスかい残念ざんねん伝説でんせつ宝島社たからじましゃ、2018ねんISBN 9784800289216 pp.170-171
  2. ^ 『ザ・ストロングスタイル』タッチダウン日本にっぽん原著げんちょ1982ねん9がつ10日とおか)、60-61ぺーじ 
  3. ^ ジョニー・パワーズのパワーズ・ロック - ミック博士はかせ昭和しょうわプロレス研究けんきゅうしつ
  4. ^ 石森いしもりとのタッグで鮮烈せんれつデビュー! BULLET CLUBのあらたな "狙撃そげきしゅ" ロビー・イーグルスとは何者なにものなのか?”. しん日本にっぽんプロレスリング (2018ねん10がつ20日はつか). 2023ねん3がつ28にち閲覧えつらん