後期 こうき 促進 そくしん 複 ふく 合体 がったい (こうきそくしんふくごうたい、英 えい : anaphase-promoting complex )は、細胞 さいぼう 周期 しゅうき タンパク質 たんぱくしつ に26Sプロテアソーム による分解 ぶんかい の目印 めじるし を付 つ けるE3ユビキチンリガーゼ である。サイクロソーム(cyclosome)とも呼 よ ばれ、APC/C と略 りゃく されることが多 おお い。APC/Cは11から13のサブユニットからなるタンパク質 たんぱくしつ で、Cullin (英語 えいご 版 ばん ) サブユニット(Apc2)とRING (英語 えいご 版 ばん ) サブユニット(Apc11)といった、SCF複 ふく 合体 がったい と類似 るいじ した触媒 しょくばい サブユニットが含 ふく まれている。APC/Cの他 ほか の部分 ぶぶん の機能 きのう は不明 ふめい 点 てん が多 おお いが、高度 こうど に保存 ほぞん されている[1] 。
真 ま 核 かく 生物 せいぶつ の細胞 さいぼう 生物 せいぶつ 学 がく におけるユビキチン を介 かい したタンパク質 たんぱくしつ 分解 ぶんかい の重要 じゅうよう 性 せい は、APC/C(およびSCF)と、その真 ま 核 かく 細胞 さいぼう の増殖 ぞうしょく における主要 しゅよう な役割 やくわり の発見 はっけん によって決定的 けっていてき に確立 かくりつ された。ユビキチン化 か とその後 ご のプロテアソームによるタンパク質 たんぱくしつ 分解 ぶんかい は、損傷 そんしょう タンパク質 たんぱくしつ の細胞 さいぼう からの除去 じょきょ のみに関与 かんよ するシステムであるとかつては考 かんが えられていたが、現在 げんざい ではタンパク質 たんぱくしつ のリン酸化 さんか に匹敵 ひってき するシグナル伝達 でんたつ の普遍 ふへん 的 てき な調節 ちょうせつ 機構 きこう として認識 にんしき されている。
2014年 ねん 、APC/Cの立体 りったい 構造 こうぞう がナノメートル 以下 いか の分解能 ぶんかいのう でマッピングされ、その二 に 次 じ 構造 こうぞう も明 あき らかにされた。研究 けんきゅう 者 しゃ らは、この発見 はっけん はがん に対 たい する理解 りかい を変 か え、将来 しょうらい 的 てき な抗 こう がん剤 ざい の新 あら たな結合 けつごう 部位 ぶい を明 あき らかにする可能 かのう 性 せい があると主張 しゅちょう している[2] [3] 。
APC/Cの主要 しゅよう な機能 きのう は、特定 とくてい のタンパク質 たんぱくしつ に分解 ぶんかい のためのタグをつけることによって、細胞 さいぼう 周期 しゅうき の中期 ちゅうき から後期 こうき への移行 いこう を開始 かいし することである。APC/Cによる分解 ぶんかい の3つの主要 しゅよう な標的 ひょうてき は、セキュリン とS期 き サイクリン 、M期 き サイクリンである。セキュリンは分解 ぶんかい された後 のち 、プロテアーゼ のセパレース を放出 ほうしゅつ する。セパレースは姉妹 しまい 染色 せんしょく 分 ぶん 体 からだ を繋 つな ぎ止 と めているタンパク質 たんぱくしつ 複 ふく 合体 がったい コヒーシン の切断 せつだん を開始 かいし する。中期 ちゅうき の間 あいだ 、姉妹 しまい 染色 せんしょく 分 ぶん 体 たい は完全 かんぜん なコヒーシン複 ふく 合体 がったい によって繋 つな ぎ止 と められている。セキュリンがAPC/Cによるユビキチン化 か を受 う け、コヒーシンを分解 ぶんかい するセパレースが放出 ほうしゅつ されると、姉妹 しまい 染色 せんしょく 分 ぶん 体 たい は両極 りょうきょく へ向 む かって自由 じゆう に移動 いどう できるようになる。また、APC/CはM期 き サイクリンも分解 ぶんかい の標的 ひょうてき とし、M-CDK(M期 き サイクリン依存 いぞん 性 せい キナーゼ )複 ふく 合体 がったい を不 ふ 活性 かっせい 化 か し、有 ゆう 糸 いと 分裂 ぶんれつ と細胞 さいぼう 質 しつ 分裂 ぶんれつ の終結 しゅうけつ を促進 そくしん する[1] 。
SCFとは異 こと なり、APC/Cは活性 かっせい 化 か 因子 いんし によって制御 せいぎょ される。Cdc20 とCdh1 は、細胞 さいぼう 周期 しゅうき に特 とく に重要 じゅうよう な2つの活性 かっせい 化 か 因子 いんし である。これらのタンパク質 たんぱくしつ は、APC/Cを特定 とくてい の基質 きしつ のセットに対 たい して標的 ひょうてき 化 か し、細胞 さいぼう 周期 しゅうき を進行 しんこう させる。またAPC/Cは、特 とく にG1 期 き とG0 期 き にクロマチン の代謝 たいしゃ の維持 いじ に必須 ひっす の役割 やくわり を果 は たし、オーロラAキナーゼ を分解 ぶんかい することでH3 のリン酸化 さんか に大 おお きな役割 やくわり を果 は たす[4] 。
APC/Cの重要 じゅうよう な基質 きしつ は、セキュリンとサイクリンB であると考 かんが えられる。このことは哺乳類 ほにゅうるい と酵母 こうぼ の間 あいだ で保存 ほぞん されている。事実 じじつ 、酵母 こうぼ はこれら2つの基質 きしつ を標的 ひょうてき とする必要 ひつよう 性 せい が無 な くなった場合 ばあい 、APC/C不在 ふざい 下 か でも生存 せいぞん することができる[5] 。
APC/Cのサブユニットに関 かん して膨大 ぼうだい で広範 こうはん な調査 ちょうさ が行 おこな われているわけではないが、そのほとんどはアダプター として機能 きのう する。APC/Cのサブユニットの研究 けんきゅう は主 おも に酵母 こうぼ を用 もち いて行 おこな われており、酵母 こうぼ のAPC/Cのサブユニットの大 だい 部分 ぶぶん は脊椎動物 せきついどうぶつ にも存在 そんざい することが示 しめ されている。このことはAPC/Cが真 ま 核 かく 生物 せいぶつ の間 あいだ で保存 ほぞん されていることを示唆 しさ している。脊椎動物 せきついどうぶつ ではコアとなるAPC/Cのサブユニットが11種類 しゅるい 見 み つかっているが、酵母 こうぼ では13種類 しゅるい 見 み つかっている[6] 。活性 かっせい 化 か サブユニットは細胞 さいぼう 周期 しゅうき のさまざまな段階 だんかい でAPC/Cに結合 けつごう し、多 おお くの場合 ばあい ユビキチン化 か の標的 ひょうてき となる基質 きしつ へAPC/Cを差 さ し向 む けることによって、APC/Cのユビキチン化 か 活性 かっせい を制御 せいぎょ する。APC/Cのリガーゼ活性 かっせい は、基質 きしつ のリン酸化 さんか ではなく、複 ふく 合体 がったい への特定 とくてい の因子 いんし の組 く み込 こ みによって制御 せいぎょ されていると考 かんが えられている。例 たと えば、CDC20は後期 こうき の初 はじ めに後期 こうき 阻害 そがい 因子 いんし (Pdsp1)などの基質 きしつ をAPC/Cに分解 ぶんかい させるが、CDC20が特異 とくい 性 せい 因子 いんし Hct1(Cdh1)に置 お き換 か えられると、APC/Cは異 こと なるセットの基質 きしつ 、特 とく に後期 こうき の終盤 しゅうばん にM期 き サイクリンを分解 ぶんかい するようになる。活性 かっせい 化 か 因子 いんし であるCDC20とCdh1は特 とく に重要 じゅうよう であり、APC/Cのサブユニットの中 なか で最 もっと も広 ひろ く研究 けんきゅう されている。
APC/Cの触媒 しょくばい コアはcullinサブユニットのApc2、RING H2ドメインサブユニットのApc11から構成 こうせい される。これら2つのサブユニットは、Apc2のC末端 まったん ドメインがApc11と強固 きょうこ な複 ふく 合体 がったい を形成 けいせい している際 さい に基質 きしつ のユビキチン化 か を触媒 しょくばい する。RING/Apc11は、ユビキチンの活性 かっせい 部位 ぶい への転移 てんい を触媒 しょくばい する、E2 -ユビキチン結合 けつごう 体 たい に結合 けつごう する[6] 。触媒 しょくばい 機能 きのう に加 くわ えて、APC/Cの他 ほか のコアタンパク質 たんぱくしつ は分子 ぶんし 的 てき な足場 あしば の提供 ていきょう を主要 しゅよう な目的 もくてき とする、複数 ふくすう のリピートモチーフで構成 こうせい されている。こうしたタンパク質 たんぱくしつ には最大 さいだい サブユニットであるApc1が含 ふく まれ、Apc1は35–40アミノ酸 あみのさん からなるタンデムリピートを11個 いっこ 含 ふく んでいる。Apc2は、総計 そうけい で約 やく 130アミノ酸 あみのさん からなる3つのcullinリピートを含 ふく んでいる[7] 。APC/Cのサブユニットにみられる主要 しゅよう なモチーフとしては、TPRモチーフ (英語 えいご 版 ばん ) とWD40リピート がある[6] 。CDC20とCdh1のC末端 まったん 領域 りょういき にはWD40ドメインが存在 そんざい する。これらのドメインはAPC/Cの基質 きしつ を結合 けつごう するプラットフォームを形成 けいせい し、APC/Cの基質 きしつ 標的 ひょうてき 化 か に寄与 きよ していると示唆 しさ されているが、これらがAPC/Cの活性 かっせい を向上 こうじょう させる正確 せいかく な機構 きこう は不明 ふめい である[8] 。また、これらのWD40ドメイン内 ない の多様 たよう 性 せい によって、APC/Cの基質 きしつ 特異 とくい 性 せい は変化 へんか する。このことは、APC/Cのさまざまな基質 きしつ がCdc20とCdh1/Hct1に対 たい して直接 ちょくせつ 的 てき ・特異 とくい 的 てき に結合 けつごう することを示唆 しさ する最近 さいきん の結果 けっか によって確認 かくにん された。APC/Cの基質 きしつ 特異 とくい 性 せい の差異 さい によってAPC/Cの標的 ひょうてき の分解 ぶんかい のタイミングが決定 けってい されており、CDC20は中期 ちゅうき にいくつかの主要 しゅよう な基質 きしつ を標的 ひょうてき とし、Cdh1は有 ゆう 糸 いと 分裂 ぶんれつ の後半 こうはん とG1 期 き により広範囲 こうはんい の基質 きしつ を標的 ひょうてき とする[9] 。
酵母 こうぼ のAPC/Cに含 ふく まれるサブユニットのうちの4つは、ほぼ全長 ぜんちょう が34アミノ酸 あみのさん からなるTPRモチーフのリピート構造 こうぞう によって構成 こうせい されている。こうしたTPRサブユニットCdc16、Cdc27、Cdc23、Apc5の役割 やくわり は主 おも に足場 あしば の提供 ていきょう であり、他 た のタンパク質 たんぱくしつ -タンパク質 たんぱくしつ 相互 そうご 作用 さよう の媒介 ばいかい を補助 ほじょ する。Cdc27とCdc23はCdc20やCdh1の結合 けつごう を補助 ほじょ することが示 しめ されており、これらのサブユニットの主要 しゅよう 残 ざん 基 もと の変異 へんい によって活性 かっせい 化 か 因子 いんし の解離 かいり が増加 ぞうか する。Apc10/Doc1は、Cdh1やCdc20と基質 きしつ との相互 そうご 作用 さよう を媒介 ばいかい し、基質 きしつ 結合 けつごう を促進 そくしん することが示 しめ されている[10] 。
CDC20(p55CDC、Fizzy、Slp1としても知 し られる)は、B型 がた サイクリンのユビキチン化 か を介 かい してCDK1 を不 ふ 活性 かっせい 化 か する。これは、有 ゆう 糸 いと 分裂 ぶんれつ の後半 こうはん とG1 /G0 期 き にAPC/Cと相互 そうご 作用 さよう するCdh1(Fizzy-related、Hct1、Ste9、Srw1としても知 し られる)の活性 かっせい 化 か へとつながる。Cdh1は、S期 き 、G2 期 き と有 ゆう 糸 いと 分裂 ぶんれつ の初期 しょき にはリン酸化 さんか によって不 ふ 活性 かっせい 化 か されている。これらの期間 きかん には、Cdh1はAPC/Cへ組 く み込 こ まれることができない[11] 。
APC3とAPC7は、Cdh1をAPC/Cへリクルートする機能 きのう を持 も つことが示 しめ されている[12] 。Cdh1はCDC20とは異 こと なり、APC/Cへ結合 けつごう するためにAPC/Cのリン酸化 さんか を必要 ひつよう としない。CDKによるCdh1のリン酸化 さんか は、S期 き からM期 き の間 あいだ にCdh1がAPC/Cへ結合 けつごう するのを防 ふせ いでいる。M-Cdkが分解 ぶんかい されると、APC/CからのCDC20の放出 ほうしゅつ とCdh1の結合 けつごう が起 お こり、APC/Cの活性 かっせい はG1 期 き へ進行 しんこう 後 ご も継続 けいぞく される[6] 。Cdh1はM期 き サイクリンとS期 き サイクリンを認識 にんしき し、細胞 さいぼう 全体 ぜんたい が新 あら たな細胞 さいぼう 周期 しゅうき への進行 しんこう したことが確立 かくりつ されるまで分解 ぶんかい を行 おこな う。一方 いっぽう で、Cdh1はG1 /S期 き サイクリンは認識 にんしき しないため、G1 /S期 き の間 あいだ にこれらのサイクリン活性 かっせい は上昇 じょうしょう し、Cdh1をリン酸化 さんか して不 ふ 活性 かっせい 化 か する。それに伴 ともな ってAPC/Cも不 ふ 活性 かっせい 化 か される。
Apc15サブユニットは、姉妹 しまい 染色 せんしょく 分 ぶん 体 たい の中期 ちゅうき 板 いた (metaphase plate)を挟 はさ んだ二 に 方向 ほうこう 性 せい 配置 はいち (bi-orientation)形成 けいせい 後 ご のAPC/CCdc20 の活性 かっせい 化 か に重要 じゅうよう な役割 やくわり を果 は たす。キネトコア が紡錘 ぼうすい 体 たい へ接着 せっちゃく していないとき、有 ゆう 糸 いと 分裂 ぶんれつ チェックポイント複 ふく 合体 がったい (MCC)が形成 けいせい されてAPC/Cを阻害 そがい する。Apc15不在 ふざい 時 じ には、スピンドルチェックポイント要件 ようけん が満 み たされてもMCCとCdc20はAPC/Cに固定 こてい されたままとなり、その活性 かっせい が妨 さまた げられる。Apc15はキネトコアの接着 せっちゃく 状態 じょうたい についての情報 じょうほう を提供 ていきょう し、Cdc20とMCCのターンオーバーを媒介 ばいかい する[13] 。
TPRモチーフを持 も つサブユニットの1つCDC27は、Mad2 、p55CDC、BUBRといった有 ゆう 糸 いと 分裂 ぶんれつ チェックポイントタンパク質 たんぱくしつ との相互 そうご 作用 さよう が同定 どうてい されており、M期 き のタイミングに関与 かんよ している可能 かのう 性 せい が示唆 しさ されている[14] 。CDC27はSMAD2/3、Cdh1との三 さん 者 しゃ 複 ふく 合体 がったい に関与 かんよ していることが示 しめ されているが、この複 ふく 合体 がったい はTGF-β べーた シグナルへに応答 おうとう して形成 けいせい される。特 とく にCdh1と相互 そうご 作用 さよう することから、CDC27はAPC/Cとその活性 かっせい 化 か 因子 いんし であるCdc20、Cdh1との間 あいだ の親和 しんわ 性 せい の決定 けってい に寄与 きよ している可能 かのう 性 せい がある。また、TGF-β べーた によって誘導 ゆうどう されるCdc27のリン酸化 さんか が、Cdh1との相互 そうご 作用 さよう を強化 きょうか することが研究 けんきゅう から示唆 しさ されている[15] 。CDC27はTGF-β べーた シグナルによるAPC/Cの活性 かっせい 化 か の媒介 ばいかい 因子 いんし として機能 きのう し、TGF-β べーた によって誘導 ゆうどう されるCDC27の過剰 かじょう なリン酸化 さんか はAPC/Cの活性 かっせい を向上 こうじょう させることが示 しめ されている。
CDC23、CDC16、CDC27 [ 編集 へんしゅう ]
他 た のTPRサブユニットの1つCDC23はSWM1と相互 そうご 作用 さよう し、CLB2のD-boxへ結合 けつごう する。in vivo のハイブリッドアッセイとin vitro での免疫 めんえき 沈降 ちんこう 実験 じっけん に基 もと づいて、Cdc16p、Cdc23p、Cdc27p(酵母 こうぼ Sacchyromyces cerevisiae でのアナログ)は互 たが いに相互 そうご 作用 さよう して高分子 こうぶんし 複 ふく 合体 がったい を形成 けいせい することが示唆 しさ されており、これらのサブユニットに共通 きょうつう して存在 そんざい するTPRモチーフが相互 そうご 作用 さよう を媒介 ばいかい していることが示唆 しさ されている[16] 。ショウジョウバエのCdc27とCdc16に関 かん しては、RNAi によってその機能 きのう の試験 しけん が行 おこな われている[17] 。その結果 けっか からは、これらのサブユニットが異 こと なる部位 ぶい で異 こと なる機構 きこう によって複 ふく 合体 がったい の活性 かっせい を媒介 ばいかい していることが示唆 しさ されている。ショウジョウバエを用 もち いたその後 ご の研究 けんきゅう ではCdk16とCdk23はPlk1 によるリン酸化 さんか によって活性 かっせい 化 か されるようであり、分裂 ぶんれつ 酵母 こうぼ でPlkに相当 そうとう する因子 いんし はCdc23へ結合 けつごう するようである[18] 。この複 ふく 合体 がったい は有 ゆう 糸 いと 分裂 ぶんれつ 中 ちゅう に活性 かっせい 化 か 因子 いんし CDC20とCdh1によって調節 ちょうせつ されることが知 し られている。酵母 こうぼ でのサイクリンB分解 ぶんかい に欠陥 けっかん のある変異 へんい 体 たい のスクリーニングによって、これらの因子 いんし がサイクリンBの分解 ぶんかい に関与 かんよ していることが示 しめ された。CDC16、CDC23とCDC27の変異 へんい 体 たい はすべて細胞 さいぼう 周期 しゅうき が中期 ちゅうき で停止 ていし する[19] [20] 。
APC/Cの基質 きしつ は、APC/Cによる同定 どうてい を可能 かのう にする認識 にんしき 配列 はいれつ を有 ゆう している。最 もっと も一般 いっぱん 的 てき にみられる配列 はいれつ は、D-box(destruction box)として知 し られている。APC/Cは、ユビキチン転移 てんい の共有 きょうゆう 結合 けつごう 性 せい の中 なか 間 あいだ 輸送 ゆそう 体 たい となるのではなく、E2ユビキチン結合 けつごう 酵素 こうそ とD-boxとを結 むす び付 つ ける[21] 。D-boxはRXXLXXXXN(Rはアルギニン 、Xは任意 にんい のアミノ酸 あみのさん 、Lはロイシン 、Nはアスパラギン )に類似 るいじ した配列 はいれつ を持 も っている。他 た の重要 じゅうよう なモチーフとしてはKEN-boxがあり、その配列 はいれつ はKENXXXN(Kはリジン 、Eはグルタミン酸 ぐるたみんさん )に類似 るいじ したものである。KEN-boxの最後 さいご のアミノ酸 あみのさん の位置 いち はきわめて多様 たよう である。これらの配列 はいれつ の変異 へんい はin vivo でのタンパク質 たんぱくしつ 分解 ぶんかい を阻害 そがい するものの、タンパク質 たんぱくしつ がどのようにAPC/Cの標的 ひょうてき となっているのかについて未 み 解明 かいめい の点 てん は多 おお い[1] 。
Cdc20とCdh1はいったんApc/Cに結合 けつごう すると、さまざまな基質 きしつ のD-boxやKEN-boxの受容 じゅよう 体 たい として機能 きのう する。Kraftらは、基質 きしつ のD-boxがAPC/C活性 かっせい 化 か 因子 いんし の高 こう 保存 ほぞん 性 せい 領域 りょういき であるWD40リピートプロペラ領域 りょういき に直接 ちょくせつ 結合 けつごう することを示 しめ した[22] 。APC/Cの基質 きしつ の多 おお くはD-boxとKEN-boxの双方 そうほう を含 ふく んでいる。APC/CCdc20 またはAPC/CCdh1 によるユビキチン化 か は双方 そうほう の配列 はいれつ に依存 いぞん するが、一部 いちぶ の基質 きしつ はD-boxまたはKEN-boxのいずれかのみを1つまたは複数 ふくすう コピー含 ふく んでいる。2つの異 こと なる分解 ぶんかい 配列 はいれつ を持 も っていることでAPC/Cの高 たか い基質 きしつ 特異 とくい 性 せい がもたらされているが、APC/CCdc20 はよりD-box依存 いぞん 的 てき であり、APC/CCdh1 はよりKEN-boxに依存 いぞん 的 てき である。例 たと えば、APC/CCdh1 はTome-1やSororinといったKEN-boxのみを含 ふく む基質 きしつ をユビキチン化 か することができる[7] 。Cdh1プロペラの保存 ほぞん 性 せい 領域 りょういき はCdc20のものよりもかなり大 おお きく、より広 ひろ い基質 きしつ 特異 とくい 性 せい をもたらしていることは特筆 とくひつ すべきである。このことは、APC/CCdh1 はKEN-boxを含 ふく む基質 きしつ の分解 ぶんかい も活性 かっせい 化 か するという事実 じじつ と一致 いっち する。D-boxはタンパク質 たんぱくしつ の分解 ぶんかい も促進 そくしん し、D-boxの直近 ちょっきん に存在 そんざい するリジン残 ざん 基 もと がユビキチン化 か の標的 ひょうてき となる。D-boxのすぐC末端 まったん 側 がわ のリジン残 ざん 基 もと がユビキチンの受容 じゅよう 部位 ぶい として機能 きのう する[22] 。
Cdc20とCdh1はD-boxとKEN-boxの受容 じゅよう 体 たい として機能 きのう するかもしれないが、これらの活性 かっせい 化 か 因子 いんし と基質 きしつ の間 あいだ の親和 しんわ 性 せい は低 ひく く、活性 かっせい 化 か 因子 いんし 単独 たんどく でAPC/CCdc20 やAPC/CCdh1 と基質 きしつ との高 こう 親和 しんわ 性 せい 結合 けつごう がもたらされているとは考 かんが えにくい[7] 。したがって、Apc10のようなAPC/Cのコアとなるサブユニットも同様 どうよう に基質 きしつ との結合 けつごう に寄与 きよ していると考 かんが えられる。Apc10/Doc1サブユニットを欠 かけ 失 しっ したAPC/Cの発現 はつげん 系 けい では、Clb2はAPCΔ でるた doc1 –Cdh1へ結合 けつごう することができないが、精製 せいせい したDoc1を添加 てんか することで基質 きしつ 結合 けつごう 能 のう が回復 かいふく する[10] 。
中期 ちゅうき から後期 こうき への移行 いこう [ 編集 へんしゅう ]
中期 ちゅうき が開始 かいし されると、すべての姉妹 しまい キネトコアが紡錘 ぼうすい 体 たい の双方 そうほう の極 きょく に接着 せっちゃく する過程 かてい が完了 かんりょう するまで、スピンドルチェックポイント はAPC/Cを阻害 そがい する。すべてのキネトコアが適切 てきせつ に接着 せっちゃく されると、スピンドルチェックポイントはサイレンシングされてAPC/Cは活性 かっせい 化 か される。M-CdkはAPC/Cのサブユニットをリン酸化 さんか し、Cdc20への結合 けつごう を促進 そくしん する。その後 ご 、セキュリンとM期 き サイクリン(サイクリンA とサイクリンB)はAPC/CCdc20 による分解 ぶんかい の標的 ひょうてき となる。分解 ぶんかい が行 おこな われると、セパレースが放出 ほうしゅつ されてコヒーシンが分解 ぶんかい され、後期 こうき に姉妹 しまい 染色 せんしょく 分 ぶん 体 たい がそれぞれの極 きょく へ移動 いどう する準備 じゅんび が整 ととの えられる[1] 。
動物 どうぶつ 細胞 さいぼう では、基質 きしつ の分解 ぶんかい のタイミングから、少 すく なくとも一部 いちぶ のAPC/CCdc20 の活性 かっせい 化 か は有 ゆう 糸 いと 分裂 ぶんれつ の初期 しょき 段階 だんかい (前期 ぜんき または前 ぜん 中期 ちゅうき )に起 お きていると考 かんが えられている。サイクリンAが有 ゆう 糸 いと 分裂 ぶんれつ の初期 しょき に分解 ぶんかい されることはこの説 せつ を支持 しじ するが、サイクリンBとセキュリンは中期 ちゅうき まで分解 ぶんかい されない。この遅 おく れの分子 ぶんし 的 てき 基盤 きばん は不明 ふめい であるが、後期 こうき の開始 かいし の正確 せいかく なタイミングに重要 じゅうよう であると考 かんが えられている。動物 どうぶつ 細胞 さいぼう では、染色 せんしょく 体 たい の二 に 方向 ほうこう 性 せい 配置 はいち を修正 しゅうせい する必要 ひつよう がある場合 ばあい 、スピンドルチェックポイントシステムがその遅 おく れに寄与 きよ する。スピンドルチェックポイントシステムがサイクリンBとセキュリンの分解 ぶんかい を阻害 そがい する一方 いっぽう で、サイクリンAの分解 ぶんかい を許容 きょよう している機構 きこう は不明 ふめい である。この遅 おく れは、未知 みち の調節 ちょうせつ 因子 いんし との相互 そうご 作用 さよう や、局在 きょくざい 化 か 、リン酸化 さんか の変化 へんか によって説明 せつめい されるのかもしれない[1] 。
APC/CCdc20 の活性 かっせい 化 か はM-Cdkを必要 ひつよう とするが、APC/Cはサイクリンを分解 ぶんかい してM-Cdkの不 ふ 活性 かっせい 化 か を担 にな う。このことは、 APC/CCdc20 が自身 じしん の不 ふ 活性 かっせい 化 か を促進 そくしん することを意味 いみ している。このネガティブフィードバックループは、M期 き サイクリンとS期 き サイクリンの濃度 のうど 振動 しんどう によって制御 せいぎょ されるCdk活性 かっせい の根幹 こんかん となっている可能 かのう 性 せい がある[1] 。
M期 き からG1 期 き への移行 いこう [ 編集 へんしゅう ]
有 ゆう 糸 いと 分裂 ぶんれつ の完了 かんりょう に際 さい して細胞 さいぼう が(胚 はい 細胞 さいぼう を除 のぞ いて)G1 期 き として知 し られる成長 せいちょう 期 き へ移行 いこう することは重要 じゅうよう であり、この期間 きかん に細胞 さいぼう は成長 せいちょう して次 つぎ の細胞 さいぼう 周期 しゅうき に必要 ひつよう な因子 いんし を生産 せいさん する。新 あら たな有 ゆう 糸 いと 分裂 ぶんれつ の進行 しんこう はCdkの活性 かっせい を阻害 そがい することで防 ふせ がれている。さまざまな過程 かてい がこの阻害 そがい を担 にな っているが、重要 じゅうよう なものの1つにCdh1によるAPC/Cの活性 かっせい 化 か がある。この継続 けいぞく 的 てき な活性 かっせい 化 か は、新 あら たな有 ゆう 糸 いと 分裂 ぶんれつ の引 ひ き金 がね となるサイクリンの蓄積 ちくせき を防 ふせ ぎ、代 か わりに有 ゆう 糸 いと 分裂 ぶんれつ の終結 しゅうけつ を導 みちび く[1] 。
細胞 さいぼう 周期 しゅうき の初期 しょき 段階 だんかい ではCdh1はM-Cdkによってリン酸化 さんか され、APC/Cへの結合 けつごう が防 ふせ がれている。その後 ご 、APC/CはCdc20に結合 けつごう し、中期 ちゅうき から後期 こうき への移行 いこう を導 みちび く。有 ゆう 糸 いと 分裂 ぶんれつ の終盤 しゅうばん にM-Cdkが分解 ぶんかい され始 はじ めると、Cdc20は解離 かいり し始 はじ めCdh1がAPC/Cに結合 けつごう するようになり、M期 き からG1 期 き への移行 いこう に際 さい し活性 かっせい 化 か 状態 じょうたい を維持 いじ する。Cdc20とCdh1の結合 けつごう に関 かん して特筆 とくひつ べき差異 さい は、Cdc20のAPC/Cへの結合 けつごう はM-CdkによるAPC/Cのリン酸化 さんか に依存 いぞん するのに対 たい し、Cdh1は依存 いぞん しないという点 てん である。M-Cdkの不 ふ 活性 かっせい 化 か に伴 ともな うAPC/CCdc20 の脱 だつ リン酸化 さんか によって、APC/CCdc20 は中期 ちゅうき の間 あいだ に不 ふ 活性 かっせい 状態 じょうたい となり、Cdh1がAPC/Cへ結合 けつごう できるようになってCdc20から置 お き換 か わる。Cdc20はAPC/CCdh1 の標的 ひょうてき でもあり、 APC/CCdc20 は確実 かくじつ に不 ふ 活性 かっせい 化 か される。その後 ご 、APC/CCdh1 はG1 期 き に機能 きのう し続 つづ け、S期 き サイクリンとM期 き サイクリンに分解 ぶんかい のタグをつける。しかし、G1 /S期 き サイクリンはAPC/CCdh1 の基質 きしつ ではないため、この期間 きかん を通 つう じて蓄積 ちくせき しCdh1をリン酸化 さんか する。G1 期 き の末 すえ には十分 じゅうぶん 量 りょう のG1 /S期 き サイクリンが蓄積 ちくせき し、Cdh1をリン酸化 さんか してAPC/Cを次 つぎ の中期 ちゅうき まで不 ふ 活性 かっせい 化 か する[1] 。
G1 期 き では、APC/CCdh1 がさまざまなタンパク質 たんぱくしつ を分解 ぶんかい し適切 てきせつ な細胞 さいぼう 周期 しゅうき の進行 しんこう を担 にな う。ジェミニン はCdt1 (英語 えいご 版 ばん ) に結合 けつごう し、Cdt1が複製 ふくせい 起点 きてん 認識 にんしき 複 ふく 合体 がったい (ORC)へ結合 けつごう するを防 ふせ ぐタンパク質 たんぱくしつ である。APC/CCdh1 はG1 期 き を通 つう じてジェミニンをユビキチン化 か の標的 ひょうてき とし、そのレベルを低 ひく く維持 いじ する。これによって、Cdt1は複製 ふくせい 開始 かいし 前 ぜん 複 ふく 合体 がったい (pre-RC)の組 く み立 た て時 じ に自身 じしん の機能 きのう を果 は たすことができるようになる。G1 /S期 き サイクリンによってCdh1がリン酸化 さんか されてAPC/CCdh1 が不 ふ 活性 かっせい 状態 じょうたい となると、ジェミニンの活性 かっせい は再 ふたた び上昇 じょうしょう する。さらに、Dbf4 (英語 えいご 版 ばん ) はCdc7 (英語 えいご 版 ばん ) の活性 かっせい を促進 そくしん して複製 ふくせい 起点 きてん の活性 かっせい 化 か を促進 そくしん するが、APC/CCdh1 はDbf4を分解 ぶんかい 標的 ひょうてき としていると考 かんが えられている。このことは、Cdc7が新 あら たな細胞 さいぼう 周期 しゅうき の開始 かいし 時 じ にどのように活性 かっせい 化 か されるかについての答 こた えとなるかもしれない。その活性 かっせい はG1 /S期 き サイクリンによるAPC/CCdh1 の不 ふ 活性 かっせい 化 か に応答 おうとう しているようである[1] 。
細胞 さいぼう 周期 しゅうき の初期 しょき 段階 だんかい でのAPC/CCdc20 の不 ふ 活性 かっせい 化 か は、特 とく にEmi1タンパク質 たんぱくしつ によって行 おこな われている。初期 しょき の実験 じっけん では、ツメガエル Xenopus のcycling extractへのEmi1の添加 てんか によって内在 ないざい 性 せい のサイクリンA、サイクリンBの分解 ぶんかい と有 ゆう 糸 いと 分裂 ぶんれつ の終結 しゅうけつ が防 ふせ がれることが示 しめ され、Emi1はAPC/Cの活性 かっせい を打 う ち消 け すことができることが示唆 しさ された。さらに、体 からだ 細胞 さいぼう でのEmi1の欠 かけ 失 しつ によってサイクリンBが蓄積 ちくせき は起 お こらなくなる。これはEmi1の欠 かけ 失 しつ によって、サイクリンBの蓄積 ちくせき を防 ふせ いでいるAPC/Cの阻害 そがい が起 お こらなくなるためであると考 かんが えられる[23] 。
これらの観察 かんさつ をもとに、G2 期 き と有 ゆう 糸 いと 分裂 ぶんれつ の初期 しょき にEmi1はCdc20に結合 けつごう し、APC/Cの基質 きしつ とCdc20との結合 けつごう を防 ふせ ぐことで阻害 そがい を行 おこな うことが確認 かくにん された。Emi1が結合 けつごう してもCdc20のリン酸化 さんか は行 おこな われ、Cdc20はAPC/Cへ結合 けつごう することもできるが、結合 けつごう したEmi1はCdc20とAPC/Cの標的 ひょうてき との相互 そうご 作用 さよう を防 ふせ ぐ[1] 。Emi1とCdc20との結合 けつごう はS期 き とG2 期 き の間 あいだ さまざまなサイクリンの安定 あんてい 化 か をもたらすが、有 ゆう 糸 いと 分裂 ぶんれつ の進行 しんこう にはEmi1の除去 じょきょ が必須 ひっす である。そのため、前期 ぜんき の終盤 しゅうばん にはEmi1はPolo様 さま キナーゼ (Plk)によってリン酸化 さんか される。Plkは有 ゆう 糸 いと 分裂 ぶんれつ の初期 しょき 段階 だんかい にCdk1によって活性 かっせい 化 か され、Emi1のβ べーた TrCP結合 けつごう 部位 ぶい をリン酸化 さんか してSCFの標的 ひょうてき とする。その後 ご 、Emi1は前 ぜん 中期 ちゅうき に分解 ぶんかい される[24] 。Emi1の分解 ぶんかい はAPC/CCdc20 の活性 かっせい 化 か をもたらし、有 ゆう 糸 いと 分裂 ぶんれつ の初期 しょき 段階 だんかい でのサイクリンAの分解 ぶんかい が起 お こる。Emi1のレベルはS期 き に再 ふたた び上昇 じょうしょう し始 はじ め、APC/CCdh1 の阻害 そがい を助 たす ける[1] [25] 。
セキュリンやサイクリンBといった中期 ちゅうき の基質 きしつ に対 たい するAPC/CCdc20 活性 かっせい の調節 ちょうせつ は、細胞 さいぼう 内 ない 局在 きょくざい の結果 けっか である可能 かのう 性 せい がある。APC/CCdc20 を阻害 そがい するスピンドルチェックポイントタンパク質 たんぱくしつ は、紡錘 ぼうすい 体 たい の近傍 きんぼう に局在 きょくざい するCdc20としか結合 けつごう しない。これによって、サイクリンAは分解 ぶんかい される一方 いっぽう で、サイクリンBとセキュリンは姉妹 しまい 染色 せんしょく 分 ぶん 体 たい の二 に 方向 ほうこう 性 せい 配置 はいち が完了 かんりょう した後 のち にのみ分解 ぶんかい される[1] 。
^ a b c d e f g h i j k l Morgan, David O. (2007). The Cell Cycle: Principles of Control . London: New Science Press. ISBN 0-9539181-2-2
^ “Scientists map one of most important proteins in life – and cancer ”. The Institute of Cancer Research (2014年 ねん 7月 がつ 20日 はつか ). 2014年 ねん 7月 がつ 22日 にち 閲覧 えつらん 。
^ “Molecular architecture and mechanism of the anaphase-promoting complex ”. Nature (2014年 ねん 7月 がつ 20日 はつか ). 2014年 ねん 7月 がつ 22日 にち 閲覧 えつらん 。
^ Bruce Alberts; Alexander Johnson; Julian Lewis et al., eds (2002). “Chapter 17. The Cell Cycle and Programmed Cell Death” . Molecular Biology of the Cell (4th ed.). Garland Science. ISBN 0-8153-3218-1 . https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK21056/
^ Thornton, Brian; Toczyski, David P. (2003). “Securin and B-cyclin/CDK are the only essential targets of the APC.” . Nature Cell Biology 5 : 1090–1094. doi :10.1038/ncb1066 . PMID 14634663 . http://www.nature.com/ncb/journal/v5/n12/full/ncb1066.html .
^ a b c d Morgan, David O. (2007). The Cell Cycle: Principles of Control. London: New Science Press. ISBN 0-9539181-2-2 .
^ a b c Barford, David (2011). “Structural insights into anaphase-promoting complex function and mechanism” . Philosophical Transactions of the Royal Society B: Biological Sciences 366 (1584): 3605–3624. doi :10.1098/rstb.2011.0069 . PMC 3203452 . http://rstb.royalsocietypublishing.org/content/366/1584/3605.long#ref-46 .
^ https://www.nature.com/articles/1207973#ref33
^ Schwab, M.; Neutzner, M.; Möcker, D.; Seufert, W. (2001-09-17). “Yeast Hct1 recognizes the mitotic cyclin Clb2 and other substrates of the ubiquitin ligase APC” . The EMBO journal 20 (18): 5165–5175. doi :10.1093/emboj/20.18.5165 . ISSN 0261-4189 . PMC 125620 . PMID 11566880 . https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/11566880 .
^ a b Passmore, Lori A. ; McCormack, Elizabeth A.; Au, Shannon W.N.; Paul, Angela; Willison, Keith R.; Harper, J. Wade; Barford, David (2003). “Doc1 mediates the activity of the anaphase-promoting complex by contributing to substrate recognition” . The EMBO Journal 22 (4): 786–796. doi :10.1093/emboj/cdg084 . PMC 145444 . PMID 12574115 . http://www.nature.com/emboj/journal/v22/n4/full/7594994a.html .
^ Kramer, E. R.; Scheuringer, N.; Podtelejnikov, A. V.; Mann, M.; Peters, J. M. (2000-5). “Mitotic regulation of the APC activator proteins CDC20 and CDH1” . Molecular Biology of the Cell 11 (5): 1555–1569. doi :10.1091/mbc.11.5.1555 . ISSN 1059-1524 . PMC 14867 . PMID 10793135 . https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/10793135 .
^ Vodermaier, Hartmut C.; Gieffers, Christian; Maurer-Stroh, Sebastian; Eisenhaber, Frank; Peters, Jan-Michael (2003-09-02). “TPR subunits of the anaphase-promoting complex mediate binding to the activator protein CDH1” . Current biology: CB 13 (17): 1459–1468. doi :10.1016/s0960-9822(03)00581-5 . ISSN 0960-9822 . PMID 12956947 . https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12956947 .
^ Mansfeld, Jorg; Collin, Philippe; Collins, Mark O.; Choudhary, Jyoti S.; Pines, Jonathon (2011). “APC15 drives the turnover of MCC-CDC20 to make the spindle assembly checkpoint responsive to kinetochore attachment” . Nature Cell Biology 13 (10): 1234–1243. doi :10.1038/ncb2347 . PMC 3188299 . PMID 21926987 . http://www.nature.com/ncb/journal/v13/n10/full/ncb2347.html .
^ “CDC27 cell division cycle 27 [Homo sapiens (human) - Gene - NCBI]”. www.ncbi.nlm.nih.gov . 2019年 ねん 9月 がつ 29日 にち 閲覧 えつらん 。
^ Zhang, Liyong; Fujita, Takeo; Wu, George; Xiao, Xiao; Wan, Yong (2011-03-25). “Phosphorylation of the anaphase-promoting complex/Cdc27 is involved in TGF-beta signaling” . The Journal of Biological Chemistry 286 (12): 10041–10050. doi :10.1074/jbc.M110.205518 . ISSN 1083-351X . PMC 3060455 . PMID 21209074 . https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21209074 .
^ Lamb, J. R.; Michaud, W. A.; Sikorski, R. S.; Hieter, P. A. (1994-09-15). “Cdc16p, Cdc23p and Cdc27p form a complex essential for mitosis” . The EMBO journal 13 (18): 4321–4328. ISSN 0261-4189 . PMC 395359 . PMID 7925276 . https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/7925276 .
^ Huang, Jun-yong; Raff, Jordan W. (2002-07-15). “The dynamic localisation of the Drosophila APC/C: evidence for the existence of multiple complexes that perform distinct functions and are differentially localised” . Journal of Cell Science 115 (Pt 14): 2847–2856. ISSN 0021-9533 . PMID 12082146 . https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12082146 .
^ Deak, Peter; Donaldson, Mary; Glover, David M. (2003-10-15). “Mutations in mákos, a Drosophila gene encoding the Cdc27 subunit of the anaphase promoting complex, enhance centrosomal defects in polo and are suppressed by mutations in twins/aar, which encodes a regulatory subunit of PP2A” . Journal of Cell Science 116 (Pt 20): 4147–4158. doi :10.1242/jcs.00722 . ISSN 0021-9533 . PMID 12953067 . https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12953067 .
^ Hartwell, L. H.; Smith, D. (1985-7). “Altered fidelity of mitotic chromosome transmission in cell cycle mutants of S. cerevisiae” . Genetics 110 (3): 381–395. ISSN 0016-6731 . PMC 1202570 . PMID 3894160 . https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/3894160 .
^ Hwang, L. H.; Murray, A. W. (1997-10). “A novel yeast screen for mitotic arrest mutants identifies DOC1, a new gene involved in cyclin proteolysis” . Molecular Biology of the Cell 8 (10): 1877–1887. doi :10.1091/mbc.8.10.1877 . ISSN 1059-1524 . PMC 25633 . PMID 9348530 . https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/9348530 .
^ King RW; Deshaies RJ; Peters JM; Kirschner MW. (1996). “How proteolysis drives the cell cycle”. Science 274 (5293): 1652–9. doi :10.1126/science.274.5293.1652 . PMID 8939846 .
^ a b Kraft, Claudine; Vodermaier, Hartmut C.; Maurer-Stroh, Sebastian; Eisenhaber, Frank; Peters, Jan-Michael (2005). “The WD40 Propeller Domain of Cdh1 Functions as a Destruction Box Receptor for APC/C Substrates” . Molecular Cell 18 (5): 543–553. doi :10.1016/j.molcel.2005.04.023 . PMID 15916961 . http://www.cell.com/molecular-cell/retrieve/pii/S1097276505012864 .
^ JD, Reimann; Freed E; Hsu JY; Kramer ER; Peters JM; Jackson PK (2001). “Emi1 is a mitotic regulator that interacts with Cdc20 and inhibits the anaphase promoting complex”. Cell 105 (5): 645–655. doi :10.1016/S0092-8674(01)00361-0 . PMID 11389834 .
^ Hansen, David; Alexander V. Loktev; Kenneth H. Ban; Peter K. Jackson. “Plk1 Regulates Activation of the Anaphase Promoting Complex by Phosphorylating and Triggering SCFβ べーた TrCP-dependent Destruction of the APC Inhibitor Emi1” . Molecular Biology of the Cell 15 (12): 5623–5634. doi :10.1091/mbc.E04-07-0598 . PMC 532041 . PMID 15469984 . http://www.molbiolcell.org/content/15/12/5623.full .
^ Cappell, Steven D.; Mark, Kevin G.; Garbett, Damien; Pack, Lindsey R.; Rape, Michael; Meyer, Tobias (06 2018). “EMI1 switches from being a substrate to an inhibitor of APC/CCDH1 to start the cell cycle” . Nature 558 (7709): 313–317. doi :10.1038/s41586-018-0199-7 . ISSN 1476-4687 . PMC 6035873 . PMID 29875408 . https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29875408 .