BZK-005 (航空機こうくうき)

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BZK-005

2023年8月、スクランブル発進した航空自衛隊によって撮影されたBZK-005

2023ねん8がつスクランブル発進はっしんした航空こうくう自衛隊じえいたいによって撮影さつえいされたBZK-005

  • 用途ようとちゅう高度こうど長時間ちょうじかん滞空たいくう無人むじん航空機こうくうき(MALE)
  • 設計せっけいしゃ
    • 北京ぺきん航空こうくうこうてん大学だいがく
    • ひろし航空こうくう工業こうぎょう[1]
  • 製造せいぞうしゃ不明ふめい
  • 運用うんようしゃ
    • 中国ちゅうごく人民じんみん解放かいほうぐん陸軍りくぐん
    • 中国ちゅうごく人民じんみん解放かいほうぐん海軍かいぐん
  • 運用うんようじょうきょう現役げんえき

BZK-005は、北京ぺきん航空こうくうこうてん大学だいがく英語えいご:Beihang University)および江西えにしひろし航空こうくう工業こうぎょう集団しゅうだん有限ゆうげん責任せきにん公司こうし英語えいご:Jiangxi Hongdu Aviation Industry Group Corporation Limited、HAIC)が開発かいはつした多用たよう途中とちゅう高度こうど長時間ちょうじかん滞空たいくう無人むじん航空機こうくうき(Multirole MALE UAV)[1]

概要がいよう[編集へんしゅう]

2006ねんたまうみエアショーにおいてプロモーションビデオで公開こうかいされた。開発かいはつ北京ぺきん航空こうくう学院がくいん(BUAA、げん北京ぺきん航空こうくうこうてん大学だいがく)により2005ねん開始かいししたとおもわれる。ひろし航空こうくう工業こうぎょう集団しゅうだん合同ごうどう開発かいはつすすめられたとされている。2009ねん北京ぺきん付近ふきん飛行場ひこうじょうちゅうする姿すがた撮影さつえいした写真しゃしんがインターネットじょうにリークされている[1]

2013ねん9がつ9にち中国ちゅうごく方面ほうめんから国籍こくせき不明ふめい無人むじん1尖閣諸島せんかくしょとうちか東シナ海ひがししなかい上空じょうくう飛行ひこうして航空こうくう自衛隊じえいたいF-15戦闘せんとうスクランブルおこなった[2]さい日本にっぽん防衛ぼうえいしょうつばさりゅう推定すいていしたことがほうじられた。しかし、ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー自衛隊じえいたい撮影さつえいした映像えいぞうではBZK-005の特徴とくちょう一致いっちしていると分析ぶんせきしていた[3]。2018ねん4がつ18にち東シナ海ひがししなかい防空ぼうくう識別しきべつけん飛行ひこうしている中国ちゅうごく無人むじん日本にっぽん確認かくにんしたさい防衛ぼうえいしょうはBZK-005と推定すいていした[4]

機体きたい[編集へんしゅう]

機体きたい下部かぶ様子ようす

主翼しゅよくこうアスペクト後退こうたいつばさていつばさ配置はいちとなっている。そうブーム形式けいしきでブームの後端こうたん垂直すいちょく尾翼びよく機体きたい中心ちゅうしんせんから外側そとがわかたむけられけられている。2ほんのテールブームはしあいだ水平すいへい尾翼びよくけられている。水平すいへい尾翼びよく平面へいめんがたはV前進ぜんしんつばさとなっている。機体きたい材質ざいしつふくごうざい使用しようしているものとかんがえられている。ランディングギア引込ひっこ前輪ぜんりんしきである。推進すいしん方式ほうしきプッシャーしきである。搭載とうさいエンジンの型式けいしきは、ピストンしきであること以外いがい不明ふめいである。プロペラのつばさ枚数まいすうは3まいである[1]

派生はせいがた[編集へんしゅう]

BZK-005
基本きほんがたで、ちゅう高度こうど長距離ちょうきょり無人むじん偵察ていさつとしての機能きのうそなえる[5]
BZK-005C(TYW-1)
BZK-005に攻撃こうげき機能きのうくわえた派生はせいがた最大さいだい武器ぶき搭載とうさいりょうは300kgをえるとされる[5]
BZK-005E
輸出ゆしゅつがた[6]
DP20-A
タイ中国ちゅうごく合弁ごうべん企業きぎょうであるAero Technology Industry Company Limitedが2022ねん発表はっぴょうした無人むじん。BZK-005の名称めいしょう変更へんこうしたものにぎないと指摘してきされている[7]

ミッション・ペイロード[編集へんしゅう]

機首きしゅ下部かぶにEO/IRターレットを搭載とうさい。リアルタイムデータ送受信そうじゅしん搭載とうさい[1]

誘導ゆうどう管制かんせい装置そうち[編集へんしゅう]

機首きしゅ上面うわつらのバルジ衛星えいせい通信つうしんアンテナを搭載とうさいする[1]

運用うんようしゃ[編集へんしゅう]

スペック[編集へんしゅう]

  • 全幅ぜんぷく:18m
  • 最大さいだい離陸りりく重量じゅうりょう:1,250kg
  • ペイロード:150kg
  • 実用じつよう上昇じょうしょう限度げんど:8,000m
  • 巡航じゅんこう速度そくど:219km/h
  • 航続こうぞく時間じかん:40あいだ
  • 離陸りりく滑走かっそう距離きょり:600m
  • 着陸ちゃくりく滑走かっそう距離きょり:500m

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ a b c d e f IHS Jane's All The World's Aircraft:Unmanned 2015-2016, IHS, 2015, pp. 21-22
  2. ^ “(おらせ)国籍こくせき不明ふめい 無人むじん推定すいてい)の東シナ海ひがししなかいにおける飛行ひこうについて”. 統合とうごう幕僚監部ばくりょうかんぶ. (2013ねん9がつ9にち). https://www.mod.go.jp/js/Press/press2013/press_pdf/p20130909_02.pdf 2021ねん12月19にち閲覧えつらん 
  3. ^ 日本にっぽん中国ちゅうごく無人むじん撃墜げきつい宣言せんげん 深刻しんこく結果けっかまねくことに”. 中国ちゅうごくもう. (2013ねん9がつ18にち). http://japanese.china.org.cn/jp/txt/2013-09/18/content_30064949.htm 2020ねん11月30にち閲覧えつらん 
  4. ^ 防衛ぼうえいしょう東シナ海ひがししなかい無人むじん飛行ひこう確認かくにん 中国ちゅうごく推定すいてい. ロイター. (2018ねん4がつ18にち). https://jp.reuters.com/article/china-defense-idJPKBN1HP220 2020ねん12月1にち閲覧えつらん 
  5. ^ a b 察打一体いったい无人つくえBZK-005C实弹成功せいこう”. a人民じんみんもう (2018ねん11月29にち). 2023ねん11月9にち閲覧えつらん
  6. ^ Kelvin Wong (2018ねん11月21にち). “China’s Beihang UAS readies BZK-005E long-range reconnaissance UAV for export”. Jane's International Defence Review. 2018ねん11月22にち時点じてんオリジナルよりアーカイブ。2023ねん11月9にち閲覧えつらん
  7. ^ D&S 2022: Thai-Chinese joint venture unveils DP 20-A UCAV”. SHEPHARD (2022ねん8がつ29にち). 2023ねん11月9にち閲覧えつらん

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

  • Martin Streetly (2015). IHS Jane's All The World's Aircraft:Unmanned 2015-2016. IHS. ISBN 978-0710631381