(Translated by https://www.hiragana.jp/)
B-24 (航空機) - Wikipedia コンテンツにスキップ

B-24 (航空機こうくうき)

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

コンソリデーテッド B-24 リベレーター
コンソリデーテッド PB4Y-1 リベレーター

B-24D-7-CO 41-23828号機(撮影年不詳)

B-24D-7-CO 41-23828号機ごうき(撮影さつえいねんしょう)

コンソリデーテッド B-24 リベレーター(B-24 Liberator)は、アメリカ陸軍りくぐん航空こうくうぐん大型おおがたばくげき開発かいはつコンソリデーテッド・エアクラフトしゃ愛称あいしょうの「リベレーター(Liberator)」とは解放かいほうしゃアメリカ海軍かいぐんにもPB4Y-1 リベレーターとして制式せいしき採用さいようされ、たいせん哨戒しょうかいとして運用うんようされた。

特徴とくちょう

[編集へんしゅう]

形状けいじょう特徴とくちょうとしては飛行ひこうていおも開発かいはつしていたコンソリデーテッドしゃらしく、上下じょうげたかはば比較的ひかくてきうす胴体どうたいこうつばさっている。当時とうじアメリカ陸軍りくぐん主力しゅりょくじゅう爆撃ばくげきとなりつつあったB-17じゅう爆撃ばくげきは、並外なみはずれた堅牢けんろうせいたか評価ひょうかけてはいたが、航続こうぞく距離きょりみじかさが難点なんてんであった。これは、イギリス拠点きょてんとするドイツへのばくげきでも余裕よゆうすくなく、太平洋たいへいよううえでの作戦さくせん以後いご想定そうていされる日本にっぽん本土ほんどへのばくげきにはおおきな制約せいやくとなるものであった。

コンソリデーテッドしゃ航続こうぞく距離きょりばすため、主翼しゅよくつばさがたにはデービスつばさばれるグライダーのような細長ほそなが直線ちょくせんつばさモデル31から流用りゅうようした。これは前後ぜんごスパンみじかいため、ぜんえん直後ちょくごから急激きゅうげきあつみをつばさ断面だんめんであるが、主翼しゅよくないだい容量ようりょう燃料ねんりょうタンク配置はいちするてんでも好都合こうつごうであった。垂直すいちょく尾翼びよく空気くうき抵抗ていこうおおきくやさずに面積めんせきかせぐことができるとされていたそう尾翼びよくで、当時とうじ流行りゅうこうでもあった。ばく弾倉だんそうとびら開放かいほう前面ぜんめん投影とうえい面積めんせきわらない、しきシャッターとした。B-17とくらべて設計せっけい年度ねんどあたらしいことにより最大さいだい速度そくど航続こうぞく距離きょりふと胴体どうたい断面だんめんかしたばくだん搭載とうさいりょうなどすべての数値すうち上回うわまわっていた。このおおきな機内きない容積ようせきなが航続こうぞく距離きょりわせでB-24もたか汎用はんようせいち、たいせん哨戒しょうかい輸送ゆそうとしても使用しようされ、生産せいさんすうでもB-17をも上回うわまわっている。なお、B-24からべい実用じつよう爆撃ばくげき首輪くびわしき主流しゅりゅうとなった。

武装ぶそう製造せいぞうした会社かいしゃでEがた、Gがた、Hがた、Jがたかれる。Gがた途中とちゅうから機首きしゅ回転かいてん銃座じゅうざけられた。LがたおよびMがた軽量けいりょうがたになる。B-24の輸送ゆそうがたであるC-87リベレーター・エクスプレス開発かいはつされた。C-87はそれまでのC-47双発そうはつ輸送ゆそうよりもすぐれた性能せいのうしめし、アメリカ空軍くうぐんイギリス空軍くうぐん運用うんようされた。

製造せいぞうはコンソリデーテッドしゃサンディエゴ工場こうじょうおよびフォートワースほかダグラス・エアクラフトしゃのタルサ工場こうじょうフォード・モーターしゃのウィローラン工場こうじょうノースアメリカンしゃのダラス工場こうじょうつくられた。とくにフォードしゃは、航空機こうくうき会社かいしゃ生産せいさん能力のうりょくが1にち1であったのにたいして、24あいだ体制たいせいによって1あいだ1のB-24を生産せいさんした。

B-24の生産せいさんすうアメリカ陸軍りくぐん航空こうくうたいけとしては最多さいたの18,431諸説しょせつあり)が終戦しゅうせん直前ちょくぜんまで生産せいさんされ、これに海軍かいぐんけの1,000ちかくがくわわる。B-29の生産せいさんすうやく4,000、B-17はやく13,000であり、B-24はだい世界せかい大戦たいせんなか生産せいさんされたアメリカ軍機ぐんきなか最多さいたとなった。

B-24はイギリス空軍くうぐんけがかった。これは初期しょきがたのB-17のてい性能せいのう失望しつぼうした経験けいけんからB-17にたいして印象いんしょうっていなかったため、B-17よりもB-24をしがったとわれており、イギリス空軍くうぐんじゅう爆撃ばくげき要求ようきゅうした「ともかく大量たいりょうばくだんを、すこしでもとおくに」という、ばくだん運搬うんぱん能力のうりょく重視じゅうし姿勢しせい関係かんけいがある。B-24はB-17にくらべるとばく弾倉だんそうおおきく、性格せいかくてきえい空軍くうぐん主力しゅりょくとなったアブロ ランカスターにもていた。ただし、前述ぜんじゅつのとおりアメリカ陸軍りくぐんたいドイツ本土ほんど空襲くうしゅう大量たいりょう投入とうにゅうしたB-17はエンジンを変更へんこうしたFがたとGがたまえ信頼しんらいせい堅牢けんろうせいくわえ、初期しょきがたからは性能せいのうおおきく向上こうじょうしており武装ぶそう強化きょうかされていた。

B-24の欠点けってんとしては、銃弾じゅうだん機体きたいけると安定あんていせいなんる、飛行ひこう高度こうどがB-17よりひくいなどがあった。またはアスペクトたかすぎる主翼しゅよく被弾ひだんれやすいうえ開放かいほう速度そくど低下ていか最小さいしょうにするために採用さいようされたげシャッターしきばく弾倉だんそうとびら構造こうぞうてきよわく、「クルーがあやまってやぶってしまった」というひょうさえあった。とく不時着ふじちゃくすいばく弾倉だんそうとびら破損はそんして機体きたい一気いっき水没すいぼつする危険きけんがあり「B-17にくらべて脆弱ぜいじゃく」と運用うんようがわ評価ひょうかかんばしくなかった。B-17であれば生還せいかんできた損傷そんしょうでも機体きたい喪失そうしつしたれいおおく、これもあってとく航続こうぞく距離きょり重視じゅうしされる太平洋たいへいよう戦線せんせん場合ばあいことなり、欧州おうしゅうにおいては総合そうごうりょく生還せいかんりつまさるB-17をえるにはいたらなかった。悪評あくひょうおおく、「乗員じょういん一掃いっそう」、「そら棺桶かんおけ(Flying Coffin)」、「未亡人みぼうじん製造せいぞう(Widow Maker)」などの悪意あくいある仇名あだながつけられた。B-17のほうが攻撃こうげきされにくかったから、乗員じょういんはB-17のほうをこのんだが、B-24は優秀ゆうしゅうで、用途ようとせいのある軍用ぐんようであった[1]

歴史れきし

[編集へんしゅう]

1938ねん、コンソリデーテッドしゃアメリカ陸軍りくぐん航空こうくうたいからB-17のライセンス生産せいさん依頼いらいけたがそれをことわり、ぎゃく独自どくじの4はつ大型おおがた爆撃ばくげき開発かいはつ提案ていあんして短期間たんきかん新型しんがた開発かいはつした。コンソリデーテッドしゃはモデル31飛行ひこうていXP4Y)を土台どだいモデル32作成さくせいした。これがアメリカ陸軍りくぐん航空こうくうたいれられ、1939ねん2がつ試作しさくがたXB-24を1受注じゅちゅうした。これにつづいて4がつには、増加ぞうか試作しさくYB-24を7、8がつには量産りょうさんがたB-24Aを38受注じゅちゅうした。

1939ねん12月29にちにXB-24のはつ飛行ひこう成功せいこうした。このとき飛行ひこう速度そくどが440 kmと低速ていそくであったため、排気はいきタービンきゅう(ターボチャージャー)装着そうちゃくがたXB-24B改造かいぞうされた。つづぜん量産りょうさんがたのYB-24、およびほぼ同等どうとうのB-24Aが生産せいさんされたが、これらの初期しょき生産せいさんがたについてはイギリスおくられLB-30A / LB-30B(リベレーターI)の名称めいしょう哨戒しょうかい業務ぎょうむいた。

その1941ねんにアメリカ陸軍りくぐん航空こうくうたいけに生産せいさん開始かいしされた。当初とうしょ輸送ゆそうとして使つかわれたが、1941ねん12月にターボチャージャーづけ爆撃ばくげきB-24Cが9わたされ、翌年よくねん1942ねん1がつ本格ほんかく量産りょうさんがたとなるB-24D登場とうじょうした。

フォード・モーターのウィローラン工場こうじょう大量たいりょう生産せいさんされるB-24E。

B-24は1942ねん11月に太平洋たいへいよう戦線せんせんオーストラリア配備はいびされ、それまで使つかわれてきたB-17にわり主力しゅりょく爆撃ばくげきとして運用うんようはじまった。B-29投入とうにゅうされるまで、太平洋たいへいよう戦線せんせん主力しゅりょくとして活躍かつやくした。

1943ねん8がつ1にち、アフリカ北部ほくぶリビアからルーマニアプロイェシュティにある石油せきゆ産業さんぎょうたいしてばくげきおこなった(タイダルウェーブ作戦さくせん)。B-24のおおきな航続力こうぞくりょくは、この任務にんむてきしていた[2]

1944ねん昭和しょうわ19ねん)9がつニューギニア基地きちだい5ぐん所属しょぞくのB-24によるボルネオバリクパパン油田ゆでんへの長距離ちょうきょり攻撃こうげきをおこなっている。また比島ひじま作戦さくせん援護えんごにも参加さんかし、1945ねん昭和しょうわ20ねん)4がつからは中国ちゅうごくおよび日本にっぽん本土ほんどまで作戦さくせんいきひろげ、B-29とともに活動かつどうした。日本にっぽん本土ほんど空襲くうしゅうでは1945ねん昭和しょうわ20ねん7がつ28にちのタロア(だい7爆撃ばくげきだんだい494爆撃ばくげきぐんだい866爆撃ばくげきたい所属しょぞく機体きたい番号ばんごう#44-40716、機長きちょうジョセフ・ダビンスキー中尉ちゅうい)、ロンサムレディー(だい7爆撃ばくげきだんだい494爆撃ばくげきぐんだい866爆撃ばくげきたい所属しょぞく機体きたい番号ばんごう#44-40743、機長きちょうトーマス・C・カートライト少尉しょうい)はじめおおくの喪失そうしつし、捕虜ほりょとなった搭乗とうじょういんなかから原爆げんばく被爆ひばく死者ししゃている(広島ひろしま原爆げんばく被爆ひばくしたアメリカじん参照さんしょう)。

1944ねん8がつ12にち無線むせん操縦そうじゅう可能かのう改修かいしゅうされたPB4Y-1のいちに12トンの爆薬ばくやくまれ、ジョセフ・P・ケネディ・ジュニア大尉たいいのアメリカ大統領だいとうりょうジョン・F・ケネディあに)の操縦そうじゅうV-1ブンカー攻撃こうげきかったが、無線むせん操縦そうじゅう装置そうち起爆きばく装置そうち不具合ふぐあいにより、出撃しゅつげきしてすぐ二人ふたり脱出だっしゅつするまえにイギリス南部なんぶ上空じょうくう機体きたいだい爆発ばくはつこした。ジョセフとふく操縦そうじゅうとも死亡しぼうし、のち戦死せんし認定にんていされた。

1942ねんごろ、アメリカ海軍かいぐんは4はつ長距離ちょうきょり哨戒しょうかいばくげき必要ひつようせい痛感つうかんしていた。そこで、陸軍りくぐん沿岸えんがん哨戒しょうかい利用りようしていたB-24をもと哨戒しょうかいがたであるPB4Y-1 リベレーター発注はっちゅうした。なお、その発展はってんがたでもあるPB4Y-2 プライヴァティア1944ねん-1970年代ねんだいまでのながあいだおも哨戒しょうかいとして使用しようされた。PB4Y-2はPB4Y-1の運用うんよう実績じっせきけ、こう高度こうど飛行ひこう性能せいのうとすとともに防御ぼうぎょ火器かき強化きょうか長距離ちょうきょり哨戒しょうかい任務にんむでの操縦そうじゅう負担ふたん軽減けいげんのため、航空こうくう機関きかん同乗どうじょうさせた。ほか、垂直すいちょく尾翼びよくは1まい大型おおがたのものになった。輸送ゆそうとしてR2Y試作しさくふくめ2製造せいぞうされている。日本にっぽんぐん文書ぶんしょでは、これらもすべて「B-24」として処理しょりされている。

かくかた

[編集へんしゅう]

出典しゅってん:[3]

B-24が生産せいさんされた5つの製造せいぞう工場こうじょう製造せいぞう工場こうじょうコード(Production facility code)は以下いかとおり。

アメリカ陸軍りくぐん仕様しよう(B-24)

[編集へんしゅう]
XB-24
XB-24
モデル32の試作しさく。R-1830-33(R-1830-S3C4-G、1,200hp)搭載とうさい。1製造せいぞう
YB-24
増加ぞうか試作しさく。7製造せいぞうのちに6LB-30Aとしてイギリス空軍くうぐんわたされた。
RB-24
イギリス空軍くうぐんわたされなかったYB-24の7号機ごうきあたえられた名称めいしょう。RはRestricted use(制限せいげん使用しよう)の各種かくしゅ試験しけんもちいられた。
B-24A
初期しょき量産りょうさんがた性能せいのう不足ふそくおも輸送ゆそう任務にんむ使用しようされた。38発注はっちゅうされたが9製造せいぞうされたところのこりはキャンセルされCがた、Dがた発注はっちゅうまわされた。
XB-24B
排気はいきタービンきゅう装備そうび試験しけんGEせいB-2ターボきゅうきのR-1830-41(R-1830-S4C4-G、1,200hp)搭載とうさい。XB-24から改造かいぞう
B-24C
排気はいきタービンきゅう装備そうび初期しょき生産せいさんがた実戦じっせんには投入とうにゅうされず、各種かくしゅ試験しけん乗員じょういん訓練くんれん使用しよう。9製造せいぞう
B-24D
B-24D
排気はいきタービンきゅう装備そうび本格ほんかくてき量産りょうさんがた。R-1830-43または-65(1,200hp)装備そうび製造せいぞうブロックによって武装ぶそうのバリエーションは様々さまざまだが、スペリーせいA-13ボールターレット搭載とうさいされたのはB-24D-140-CO、B-24D-20-CF、B-24D-DTからである。サンディエゴ工場こうじょう、フォートワース工場こうじょう、タルサ工場こうじょうわせて2,725前後ぜんこう製造せいぞう諸説しょせつあり)。
CB-24D
耐用たいよう期限きげんれたB-24D(2)を改造かいぞうした武装ぶそう輸送ゆそうがた
TB-24D
航空こうくう機関きかん訓練くんれん旧名きゅうめいAT-22。R-1830-43装備そうび輸送ゆそうがたC-87(後述こうじゅつ)の生産せいさんラインから5転用てんよう
B-24E
B-24Dのフォードしゃ仕様しよう。だがフォートワース工場こうじょうやダグラスしゃタルサ工場こうじょうでもどう仕様しよう生産せいさんされている。R-1830-65装備そうび(タルサ工場こうじょうせいのみR-1830-43)。A-13ボールターレットは装備そうびで、プロペラもDがたから変更へんこうされている。3工場こうじょうわせて801製造せいぞう
XB-24F
加熱かねつしきぼうごおり装置そうち試験しけん。B-24Dから1改造かいぞう
B-24G
B-24Dのノースアメリカンしゃ仕様しよう同社どうしゃ呼称こしょうNA-95。R-1830-43または-65装備そうび。A-13ボールターレットは初期しょきがたのみ装備そうび。B-24G-5-NTから機首きしゅにエマーソンA-15旋回せんかいじゅうとう装備そうび。430製造せいぞう
B-24H
B-24H
B-24Gの発展はってんがた。R-1830-43または-65装備そうび胴体どうたい上部じょうぶじゅうとう新型しんがた変更へんこうされた。フォートワース工場こうじょう、ウィローラン工場こうじょう、タルサ工場こうじょうわせて3,100製造せいぞう
B-24J
B-24J
後期こうき主力しゅりょく生産せいさんがた。R-1830-65装備そうび。B-22ターボきゅうなど内装ないそうがB-24Hとくらべて更新こうしんされているが、機体きたい構造こうぞう基本きほんてきにB-24Hにじゅんずる。5工場こうじょうすべてで生産せいさんされたがノースアメリカンしゃせい工場こうじょうせい一部いちぶ既存きそんぼうごおりブーツわってXB-24Fで試験しけんした加熱かねつしきぼうごおり装置そうち装備そうびしている。ぜん工場こうじょうわせて6,678製造せいぞう。:
なお、前方ぜんぽう視界しかい改善かいぜんねらって(B-24シリーズは機体きたい断面だんめん縦長たてなが長方形ちょうほうけいのため、操縦そうじゅうせきからの前方ぜんぽう視界しかいなんがあった)1のB-24J-COに墜落ついらくしたB-17G機首きしゅ操縦そうじゅうせきよりまえ部分ぶぶん)をわせる試験しけんおこなわれているが、とくあらたな型番かたばんあたえられていない。
CB-24J
B-24Jから改造かいぞうされた偵察ていさつがた(F-7A、後述こうじゅつ)をさい改造かいぞうした輸送ゆそうがた。1以上いじょう改造かいぞう
TB-24J
練習れんしゅうがた。621改造かいぞう
XB-24K
たん垂直すいちょく尾翼びよく試験しけん。R-1830-75(1,350hp)装備そうび上端じょうたんをカットしたB-23垂直すいちょく尾翼びよく使用しよう。フォードしゃでB-24Dから1改造かいぞう
B-24L
軽量けいりょうがた。ボールターレットをはいして環状かんじょうじゅうとし、じゅうとう軽量けいりょうがたのM-6AとするなどB-24Jとくらべ1,000ポンド(454kg)ほど軽量けいりょうした。サンディエゴ工場こうじょう、ウィローラン工場こうじょうわせて1,667製造せいぞう
RB-24L
B-29搭乗とうじょういんけの射撃しゃげき訓練くんれん胴体どうたい各部かくぶにB-29とおな遠隔えんかく操作そうさじゅうとう装備そうび。194改造かいぞう
TB-24L
RB-24Lにレーダーを搭載とうさいしたレーダーしゅ訓練くんれん改造かいぞうすう不明ふめい
B-24M
B-24M
最終さいしゅう生産せいさんがた。B-24Lと仕様しようはほとんどおなじだが、ボールターレットが復活ふっかつしている。サンディエゴ工場こうじょう、ウィローラン工場こうじょうわせて2,593製造せいぞう
TB-24M
練習れんしゅうがた。111改造かいぞう
ZB-24M
アメリカ空軍くうぐん設立せつりつ残存ざんそんしていたB-24Mの一部いちぶあたえられた名称めいしょう。ZはObsolete(旧式きゅうしき)の
EZB-24M
ライト航空こうくう開発かいはつセンター空中くうちゅう結氷けっぴょう研究所けんきゅうじょ試験しけんもちいられたZB-24M。
XB-24N
たん垂直すいちょく尾翼びよく生産せいさんがた試作しさく。R-1830-75装備そうび機首きしゅおよびじゅうとうしん形式けいしき変更へんこう。1製造せいぞう
YB-24N
増加ぞうか試作しさく。7製造せいぞう
B-24N
生産せいさんがた。5,168発注はっちゅうされたがだい世界せかい大戦たいせん終結しゅうけつによりぜんキャンセル。
XB-24P
武装ぶそう試験しけん。スペリーしゃ連装れんそうじゅうとう装備そうび。B-24Dから1改造かいぞう
XB-24Q
B-47搭載とうさい予定よていのレーダー操作そうさじゅうとう開発かいはつ試験しけん。B-24Lから1改造かいぞう
XB-41
編隊へんたい掩護えんごようガンシップ。B-24Dから1改造かいぞう
BQ-8
無線むせん操縦そうじゅう無人むじん飛行ひこうばくだん。B-17をもとにしたBQ-7と同様どうよう離陸りりくんだパイロットがおこな離陸りりくにパラシュートで脱出だっしゅつする。B-24DおよびB-24Jから改造かいぞう。1944ねん8がつ12にちはつ攻撃こうげき任務にんむにはジョン・F・ケネディあにジョセフ・P・ケネディ・ジュニアがパイロットとして参加さんかしていたが、脱出だっしゅつまえ機体きたい原因げんいん不明ふめい爆発ばくはつこし戦死せんしした。これを最後さいご攻撃こうげきおこなわれなかった。
C-87 リベレーター・エクスプレス / C-109
輸送ゆそう専用せんよう(C-109は燃料ねんりょう輸送ゆそうがた)。各種かくしゅ派生はせいがた当該とうがい記事きじ参照さんしょう
XF-7
写真しゃしん偵察ていさつがた試作しさくばくげき装備そうびはずして燃料ねんりょうタンクおよびカメラを搭載とうさい。B-24Dから1改造かいぞう
F-7
写真しゃしん偵察ていさつがたロッキードしゃでB-24Dから4改造かいぞう
F-7A
写真しゃしん偵察ていさつがた。カメラ搭載とうさい位置いち機首きしゅばく弾倉だんそうけ、燃料ねんりょうタンクを追加ついか。ノースウエスト改修かいしゅうセンターでB-24Jから87改造かいぞう
F-7B
写真しゃしん偵察ていさつがた。カメラ搭載とうさい位置いちばく弾倉だんそうのみとした。B-24J、B-24L、B-24Mからけい123改造かいぞう

アメリカ海軍かいぐん仕様しよう(PB4Y)

[編集へんしゅう]
PB4Y-1
PB4Y
たいせん哨戒しょうかいがた。B-24D、B-24J、B-24L、B-24Mの海軍かいぐん仕様しよう機首きしゅ旋回せんかいじゅうとう陸軍りくぐんがたとはことなりERCO 250SH-2を装備そうびしたがA-15やA-6Aのままの機体きたいもあった。ボールターレットをはずしてたいかんレーダーを装備そうびした機体きたいおおい。977製造せいぞう
PB4Y-P
写真しゃしん偵察ていさつがた。65改造かいぞう
PB4Y-2 プライヴァティア
たん垂直すいちょく尾翼びよくなど機体きたい大幅おおはば改良かいりょうした発展はってんがた各種かくしゅ派生はせいがた当該とうがい記事きじ参照さんしょう

イギリス空軍くうぐん仕様しよう(リベレーター)

[編集へんしゅう]

購入こうにゅうレンドリースほうによる貸与たいよがある。

リベレーター B Mk.I
リベレーター Mk.I
イギリス空軍くうぐん購入こうにゅうした最初さいしょのB-24でもとYB-24のLB-30A 6とB-24Aとどう仕様しようLB-30B 19からなる(LB-30Bの発注はっちゅうすうは20だがわたまえに1事故じこ損傷そんしょうわたされず)。LBはLand Bomberのりゃく初期しょきのイギリス空軍くうぐんがた使用しようされていた型番かたばん攻撃こうげきよう武装ぶそうとしてイスパノ・スイザ HS.404 ガンパック4もん装備そうび
リベレーター Mk.II
イギリス空軍くうぐん仕様しよう本格ほんかく生産せいさんがたおよび胴体どうたい上部じょうぶ動力どうりょく旋回せんかいじゅうとうボールトンポールせい7.7mm4連装れんそう旋回せんかいじゅうとう変更へんこうされている。165製造せいぞう諸説しょせつあり)。
LB-30
アメリカ陸軍りくぐん航空こうくうたい徴用ちょうようしたリベレーター Mk.II。R-1830-33装備そうび(ターボきゅう装備そうび)。じゅうとう陸軍りくぐん仕様しようのB-24とおなじものにかわそうされている。太平洋戦争たいへいようせんそう日本にっぽんぐんはつ交戦こうせんしたリベレーターはこの機体きたいである。82使用しよう諸説しょせつあり)。
リベレーター GR Mk.III
リベレーター Mk.III
B-24Dのイギリス空軍くうぐん仕様しようじゅうとうがボールトンポールせい7.7mm4連装れんそう旋回せんかいじゅうとう。145供与きょうよ
リベレーター Mk.III A
B-24Dの哨戒しょうかいがた内装ないそうがアメリカ仕様しようのままのレンドリース。11供与きょうよおよびMk.IIIから1改造かいぞう
リベレーター Mk.IV
B-24Eのイギリス空軍くうぐん仕様しようとして予約よやくされていたが実際じっさいはB-24Eが供与きょうよされず、リベレーター Mk.VIからの改修かいしゅう使用しようされた。
リベレーター Mk.V
B-24Gのイギリス空軍くうぐん仕様しよう
リベレーター Mk.VI
B-24H、B-24Jのレンドリース
リベレーター Mk.VII
C-87のイギリス空軍くうぐん仕様しよう
リベレーター Mk.VIII
B-24H、B-24Jのイギリス空軍くうぐん仕様しよう
リベレーター Mk.XI
RY-3のイギリス空軍くうぐん仕様しよう

しょもと

[編集へんしゅう]

データは脚注きゃくちゅう資料しりょう[4]もとづく。

形式けいしき B-24A B-24D B-24J B-24M
全長ぜんちょう 19.43 m 20.22 m 20.47 m 20.47 m
全幅ぜんぷく 33.53 m 33.53 m 33.53 m 33.53 m
ぜんこう 5.72 m 5.46 m 5.49 m 5.49 m
つばさ面積めんせき 97.36 m2 97.36 m2 97.36 m2 97.36 m2
空虚くうきょ重量じゅうりょう 13,608 kg 14,790 kg 16,556 kg 16,330 kg
全備ぜんび重量じゅうりょう 24,313 kg 27,216 kg 25,400 kg 25,100 kg
最大さいだい離陸りりく重量じゅうりょう 28,803 kg 29,500 kg 29,257 kg
発動はつどう 機種きしゅ P&W R-1830
-33 -43 -65 -65
はなれのぼり出力しゅつりょく 1,200 hp
搭載とうさいすう 4
燃料ねんりょう容量ようりょう 8,949 L 10,652-13,680 L 10,652-13,680 L 10,652-13,680 L
最大さいだい速度そくど 470 km/h
高度こうど 4,570m
488 km/h
高度こうど 7,620m
475 km/h
高度こうど 7,620m
483 km/h
高度こうど 7,140m
巡航じゅんこう速度そくど 242 km/h 322 km/h 346 km/h 346 km/h
上昇じょうしょう時間じかん 3,050 m / 5.6ふん 6,100 m / 22ふん 6,100 m / 25ふん 6,100 m / 25ふん
実用じつよう上昇じょうしょう限度げんど 9,300 m 8,530 m 8,530 m 8,530 m
航続こうぞく距離きょり 3,540 km 3,700 km 3,380 km 3,380 km
ばくだん搭載とうさいりょう 1,800 kg 4,000 kg 4,000 kg 4,000 kg
武装ぶそう 12.7 mm x6
7.7mm x2
12.7mm x10-11 12.7mm x10 12.7mm x10
乗員じょういん 7めい 10めい 10めい 10めい

運用うんようこく

[編集へんしゅう]

現存げんそんする機体きたい

[編集へんしゅう]
  • 型名かためいまつアルファベット文字もじは、以下いか製造せいぞう工場こうじょう番号ばんごうである。
    • CO - コンソリデーテッドしゃサンディエゴ工場こうじょう
    • CF - コンソリデーテッドしゃフォートワース工場こうじょう
    • FO - フォードしゃウィローラン工場こうじょう
  • 英字えいじ番号ばんごうは1だんのみのものは英国えいこく空軍くうぐん番号ばんごう、2だんのものは下段げだんがインド空軍くうぐん番号ばんごう。4X-(4または5けた)の数字すうじべい陸軍りくぐん航空こうくうぐん番号ばんごう。(USN)はべい海軍かいぐん航空局こうくうきょく番号ばんごうさい下段げだん製造せいぞう番号ばんごう
型名かためい          番号ばんごう    機体きたい写真しゃしん     国名こくめい 所有しょゆうしゃ 公開こうかいじょうきょう 状態じょうたい 備考びこう
B-24A-CO
リベレーター B Mk.I
LB-30A
RLB-30
40-2366
AM927
18
アメリカ テキサスしゅう 記念きねん空軍くうぐん(CAF)[1] B-29/B-24飛行ひこうたい [2] 公開こうかい 飛行ひこう可能かのう 予約よやくせい搭乗とうじょうできる。[3][4]
B-24D-10-CO 41-23908
393
アメリカ ユタしゅう ヒル航空こうくう宇宙うちゅう博物館はくぶつかん[5] 公開こうかい 静態せいたい展示てんじ
B-24D-25-CO 41-24311
1106
写真しゃしん トルコ イスタンブールけん ラフミ・M・コッチ博物館はくぶつかん[6] 公開こうかい 静態せいたい展示てんじ [7]
B-24D-25-CO ? アメリカ フロリダしゅう ファンタジー・オブ・フライト[8] 公開こうかい 静態せいたい展示てんじ 機首きしゅのみ現存げんそん。B-24D-CO/41-11825号機ごうき塗装とそうがされている。
リベレーター GR Mk.V
B-24D-60-CO
BZ734
42-40461
1538
写真しゃしん アメリカ ヴァージニアしゅう ヴァージニア航空こうくう宇宙うちゅうセンター[9] 公開こうかい 静態せいたい展示てんじ [10]
B-24D-70-CO BZ755
42-40557
アメリカ ジョージアしゅう 国立こくりつ強力きょうりょくだい8空軍くうぐん博物館はくぶつかん[11] 公開こうかい 静態せいたい展示てんじ 機首きしゅのみ現存げんそん[12]
B-24D-145-CO 42-41182
2259
写真しゃしん オーストラリア ノーザンテリトリーしゅう ダーウィン博物館はくぶつかん[13] 公開こうかい 静態せいたい展示てんじ 胴体どうたいのみ現存げんそん
B-24D-160-CO 42-72843
2413
アメリカ オハイオしゅう 国立こくりつアメリカ空軍くうぐん博物館はくぶつかん[14] 公開こうかい 静態せいたい展示てんじ [15]
B-24J-85-CF 44-44052
1347
アメリカ マサチューセッツしゅう コリングス財団ざいだん[16] 公開こうかい 飛行ひこう可能かのう [17]
B-24J-90-CF KH304
44-44175
1470
アメリカ アリゾナしゅう ピマ航空こうくう宇宙うちゅう博物館はくぶつかん[18] 公開こうかい 静態せいたい展示てんじ [19]
B-24J-90-CF
リベレーター B Mk.VII
リベレーター GR Mk.VI
KH342
HE924
44-44213
1508
インド デリー首都しゅとけん インド空軍くうぐん博物館はくぶつかん[20] 公開こうかい 静態せいたい展示てんじ
リベレーター B Mk.VII
B-24J-95-CF
KH401
HE771
44-44272
1567
アメリカ フロリダしゅう ファンタジー・オブ・フライト 公開こうかい 静態せいたい展示てんじ [21]
リベレーター GR Mk.VIII
B-24J-100-CF
KK331
44-44412
1707
ノルウェー ルーガランけん ソラ飛行ひこう歴史れきし博物館はくぶつかん[22] 公開こうかい 静態せいたい展示てんじ
B-24J-20-FO 44-48781
3636
アメリカ ルイジアナしゅう バークスデール国際こくさい勢力せいりょく博物館はくぶつかん[23] 公開こうかい 静態せいたい展示てんじ [24] きゅう塗装とそう
リベレーター B Mk.VII
B-24L-20-FO
KN820
HE773
44-50154
5009
カナダ オンタリオしゅう カナダ航空こうくう宇宙うちゅう博物館はくぶつかん (オタワ)[25] 非公開ひこうかい 保管ほかんちゅう [26]
リベレーター B Mk.VIII
B-24L-20-FO
KN751
HE807
44-50206
6707
イギリス ロンドン イギリス空軍くうぐん博物館はくぶつかんロンドンかん [27] 公開こうかい 静態せいたい展示てんじ [28]
B-24M-5-CO
PB4Y-1
44-41916
90165 (USN)
5852
アメリカ カリフォルニアしゅう キャッスル航空こうくう博物館はくぶつかん[29] 公開こうかい 静態せいたい展示てんじ [30]
B-24M-10-CO A72-176
44-41956
5892
写真しゃしん オーストラリア ヴィクトリアしゅう B-24リベレーター記念きねん修復しゅうふく基金ききん[31] 公開こうかい 修復しゅうふくちゅう 42-41091を使用しようして修復しゅうふくされている。[32]
B-24M-20-FO
EZB-24M-21-FO
44-51228
6083
イギリス ケンブリッジシャーしゅう ダックスフォード帝国ていこく戦争せんそう博物館はくぶつかん[33] 公開こうかい 静態せいたい展示てんじ [34]
レプリカ ポーランド マゾフシェけん ワルシャワ蜂起ほうき博物館はくぶつかん[35] 公開こうかい 静態せいたい展示てんじ

脚注きゃくちゅう

[編集へんしゅう]

出典しゅってん

[編集へんしゅう]
  1. ^ 万有ばんゆうガイド・シリーズ 5⃣ 航空機こうくうき だい大戦たいせん II』79ぺーじ
  2. ^ 国立こくりつアメリカ空軍くうぐん博物館はくぶつかん(B-24D Liberator)
  3. ^ まき英雄ひでお技術ぎじゅつてき解剖かいぼう開発かいはつかくかた」「B-24/PB4Yかくかた解説かいせつ」『B-24リベレーター』 No.54(1995-9はんだい2さつ)、ぶん林堂はやしどう世界せかい傑作けっさく〉、2000ねん10がつ30にち、16-25, 29, 35, 37ぺーじぺーじ 
  4. ^ まき英雄ひでお技術ぎじゅつてき解剖かいぼう開発かいはつかくかた」『B-24リベレーター』 No.54(1995-9はんだい2さつ)、ぶん林堂はやしどう世界せかい傑作けっさく〉、2000ねん10がつ30にち、24-25ぺーじ 

参考さんこう文献ぶんけん

[編集へんしゅう]
  • だい世界せかい大戦たいせん 軍用ぐんようハンドブック アメリカへんはら書房しょぼうISBN 4-562-02928-5
  • スティーヴン・E. アンブローズ(ちょ), Stephen E. Ambrose(原著げんちょ), 鈴木すずき 主税ちから翻訳ほんやく)『ワイルド・ブルー』アスペクト、2002ねん5がつISBN 978-4757209275

外部がいぶリンク

[編集へんしゅう]