(Translated by https://www.hiragana.jp/)
さんかく座銀河 - Wikipedia コンテンツにスキップ

さんかく銀河ぎんが

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
NGC 598から転送てんそう
さんかく銀河ぎんが[1][2]
Triangulum Galaxy[3][4]
渦巻銀河 M33
かり符号ふごう別名べつめい M33, NGC 598
星座せいざ さんかく
かけの等級とうきゅう (mv) 5.72[3]
直径ちょっけい 73' ×45'[4]
分類ぶんるい SA(s)cd(渦巻うずまき銀河ぎんが[3]
発見はっけん
発見はっけん 1654ねん以前いぜん
発見はっけんしゃ ジョヴァンニ・バッティスタ・オディエルナ
位置いち
もと:J2000.0[3]
あかけい (RA, αあるふぁ)  01h 33m 50.904s[3]
あかぬき (Dec, δでるた) +30° 39′ 35.79″[3]
あか方偏かたへんうつり -0.000598[3]
視線しせん速度そくど (Rv) -179.2 km/s[3]
距離きょり 300まん 光年こうねん[4](やく0.92Mpc)
さんかく座銀河 (M33) の位置
さんかく銀河ぎんが (M33) の位置いち
物理ぶつりてき性質せいしつ
直径ちょっけい 6まん光年こうねん[4]
太陽たいようとの相対そうたい質量しつりょう 10~40 ×109[4]
カタログでの名称めいしょう
Triangulum Pinwheel[3]
Template (ノート 解説かいせつ■Project

座標ざひょう: 星図 01h 33m 50.904s, +30° 39′ 35.79″ さんかく銀河ぎんが(さんかくざぎんが、M33, NGC 598)は、さんかく位置いちする渦巻うずまき銀河ぎんが

概要がいよう

[編集へんしゅう]

さんかく銀河ぎんがは、そらかわ銀河ぎんがアンドロメダ銀河ぎんが (M31) とともに、局所きょくしょ銀河ぎんがぐん構成こうせいする主要しゅよう銀河ぎんがひとつである。質量しつりょうそらかわ銀河ぎんがの0.5ばいから2ばい程度ていどとされ、直径ちょっけいやく6まん光年こうねん推定すいていされている[4]

太陽系たいようけいからの距離きょりは、やく300まん光年こうねん推定すいてい[4]されており、アンドロメダ銀河ぎんがとともに肉眼にくがんえるもっととお天体てんたいである[注釈ちゅうしゃく 1][注釈ちゅうしゃく 2]。アンドロメダ銀河ぎんがとの距離きょりはおよそ75まん光年こうねん比較的ひかくてきちか位置いちにある[4]

双眼鏡そうがんきょうでは本当ほんとう条件じょうけん場合ばあいえる。通常つうじょう望遠鏡ぼうえんきょうでの観測かんそくでは銀河ぎんがかたちははっきりとはとらえづらくくもかたまりにえる。口径こうけい10cm程度ていどしょう口径こうけい望遠鏡ぼうえんきょうでも意外いがいかたくならない。しかし、そら条件じょうけん場所ばしょで、夜空よぞららしてじっくりることによって、うで構造こうぞうまでえてくる。口径こうけい30cmの望遠鏡ぼうえんきょうでじっくり観察かんさつすることにより下記かきNGC 604だけでなく、NGC 588英語えいごばんNGC 592英語えいごばんNGC 595など付随ふずいする複雑ふくざつ構造こうぞうることができる[4]写真しゃしん撮影さつえいすると、うでった銀河ぎんがかたちることが出来できる。地球ちきゅうからると、ほとんど回転かいてんじくのある方向ほうこうからることになる典型てんけいてきな「フェイスオン銀河ぎんが」である。

NGC 604の拡大かくだい写真しゃしん

さんかく銀河ぎんがHII領域りょういきには、NGC 604という巨大きょだい散光さんこう星雲せいうん存在そんざいしている[4]

肉眼にくがんでの視認しにんについて

[編集へんしゅう]

あわひろがっているため、視認しにん困難こんなんである。石田いしだ五郎ごろうが「アリゾナ砂漠さばくではえるでしょう」とったところ、全国ぜんこくから日本にっぽんでもえるというひと続出ぞくしゅつしたという。1970年代ねんだいには、天体てんたい観測かんそくする条件じょうけん日本にっぽんくらべて格段かくだんいアメリカのアマチュア天文てんもんジョン・マラスでさえ「肉眼にくがんではえない」としるしていることから議論ぎろんとなったが、街灯がいとうなどひかりがいがない高山こうざんなどではえるということにいた。

肉眼にくがんえるかか、スウェーデンの天文学てんもんがくしゃクヌート・ルントマルク英語えいごばんろんじたことがあった。アメリカのアマチュア天文てんもんのハロルド・ピーターソン (Harold Peterson) は肉眼にくがんではなん失敗しっぱいしたが、なんだかしんがあるかすかなひろがりであるとした。ブリタニカ百科ひゃっか事典じてんではオリオンだい星雲せいうん (M42) やアンドロメダ銀河ぎんがとならんで、肉眼にくがんえるさんだい星雲せいうんだとされていた。

固有こゆう運動うんどう

[編集へんしゅう]

さんかく銀河ぎんがは、そらかわ銀河ぎんがたいしてやく24km/s で接近せっきんしつつある[4][注釈ちゅうしゃく 3]そらかわ銀河ぎんがとアンドロメダ銀河ぎんがやく40おくねん衝突しょうとつし、やがてひとつの楕円だえん銀河ぎんがになると予想よそうされているが、さんかく銀河ぎんがともその前後ぜんご衝突しょうとつする可能かのうせいがある。

2005ねん、さんかく銀河ぎんがの2つのほし形成けいせい領域りょういきにある水分すいぶんからはっせられるメーザー観測かんそくすることによって、銀河ぎんがとしてははじめて視線しせん直角ちょっかく方向ほうこう固有こゆう運動うんどう観測かんそくされたと発表はっぴょうされた[5]

観測かんそく

[編集へんしゅう]

ジョヴァンニ・バッティスタ・オディエルナによって1654ねん以前いぜん発見はっけんされていたものとかんがえられている[4]。それとは独立どくりつして1764ねん8がつ25にちシャルル・メシエ発見はっけんされ、メシエカタログの33ばんくわえられた[6]。メシエは「ほとんど濃淡のうたんのない星雲せいうんだが、中心ちゅうしんの2/3がややあかるい。ほしふくんでいない」としるしている[6]

脚注きゃくちゅう

[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく

[編集へんしゅう]
  1. ^ 測定そくてい距離きょりはばがあるため、アンドロメダ銀河ぎんがとさんかく銀河ぎんがのどちらが太陽系たいようけいからとおいかは判明はんめいしていない。
  2. ^ ごく一部いちぶ天文てんもんによってM81肉眼にくがん視認しにんできたという報告ほうこくがなされている[4]
  3. ^ 太陽系たいようけい自体じたい銀河系ぎんがけいない高速こうそく公転こうてんしているため、かけの接近せっきん速度そくどやく179km/s になる。

出典しゅってん

[編集へんしゅう]
  1. ^ さんかく銀河ぎんが (M33) NGC598”. 静岡しずおかけん学会がっかい. 2016ねん3がつ18にち閲覧えつらん
  2. ^ さんかく銀河ぎんが(M33)”. 県立けんりつぐんま天文台てんもんだい. 2016ねん3がつ18にち閲覧えつらん
  3. ^ a b c d e f g h i SIMBAD Astronomical Database”. Results for NAME M33. 2016ねん3がつ18にち閲覧えつらん
  4. ^ a b c d e f g h i j k l m Hartmut Frommert, Christine Kronberg (2007ねん8がつ25にち). “Messier Object 33”. SEDS. 2016ねん3がつ18にち閲覧えつらん
  5. ^ Distant galaxy's subtle sidling measured”. New Scientist (2005ねん3がつ3にち). 2016ねん3がつ18にち閲覧えつらん
  6. ^ a b Hartmut Frommert, Christine Kronberg (2005ねん3がつ25にち). “Messier 33 Observations and Descriptions”. SEDS. 2016ねん3がつ18にち閲覧えつらん

関連かんれん項目こうもく

[編集へんしゅう]