VT1 (戦車せんしゃ)

フェアズーフストレーガー 1-2
フェアズーフストレーガー 1-2
	VT 1-2
種類しゅるい	主力しゅりょく戦車せんしゃ ; 駆逐くちく戦車せんしゃ
原はら開発かいはつ国こく	西にしドイツ
開発かいはつ史し
開発かいはつ者しゃ	マシーネンバオ・キール
開発かいはつ期間きかん	1970年代ねんだい
製造せいぞう業者ぎょうしゃ	マシーネンバオ・キール
製造せいぞう期間きかん	1974年ねん及および1975年ねん（VT 1-1及およびVT 1-2）
製造せいぞう数すう	2両りょうのVT、さらに5両りょうのGVTを製造せいぞう
派生はせい型がた	VT 1-1、VT 1-2、GVT
諸しょ元もと
重量じゅうりょう	43.5t
全長ぜんちょう	9.06m
全幅ぜんぷく	3.54m
全ぜん高こう	2.04m
要員よういん数すう	3名めい（車くるま長ちょう、操縦そうじゅう手しゅ、砲手ほうしゅ）
主おも兵へい装そう	105mm砲ほう 2門もん; または; ラインメタル製せい120mm滑すべり腔砲 2門もん
エンジン	MTU MB803 Ra-500
出力しゅつりょく重量じゅうりょう比ひ	34.5PS/t（常用じょうよう）; 55PS/t（緊急きんきゅう）
懸架けんか・駆動くどう	ハイドロニューマチック・サスペンション
速度そくど	70km/h; 不ふ整地せいち上じょうでは40km/h
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VT1とは西にしドイツで2両りょう試作しさくされた無む砲塔ほうとう形式けいしきの主力しゅりょく戦車せんしゃである。2門もんの主砲しゅほうを備そなえるこの車両しゃりょうは「Versuchsträger」（フェアズーフストレーガー）と呼よばれ、試験しけん車両しゃりょうの意いを持もつ。1970年代ねんだい初期しょき、西にしドイツの幾いくつかの企業きぎょうではレオパルト1戦車せんしゃの後継こうけいとなる車両しゃりょうの概念がいねん設計せっけいを行おこなっていた。この計画けいかくの名称めいしょうは「カンプフパンツァー3」だった。

このKPz 3計画けいかくは一時いちじ、イギリスとの共同きょうどう計画けいかくであったものの、ドイツ側がわが無む砲塔ほうとう形式けいしきの車両しゃりょうを要望ようぼうしたことによりイギリスは計画けいかくから離脱りだつした^[3]。ドイツでは既すでにレオパルト2を開発かいはつ済ずみであり、さらにもう一ひとつ通常つうじょう型式けいしきの車両しゃりょうを作つくる必要ひつよう性せいはなかった^[3]。計画けいかくに関与かんよした企業きぎょうの一ひとつはマシーネンバオ・キールであり、VT 1-1およびVT 1-2を開発かいはつした。試験しけん計画けいかくは実証じっしょう段階だんかいで終了しゅうりょうし、この2連装れんそう砲ほうを持もつ無む砲塔ほうとう戦車せんしゃは技術ぎじゅつ上じょうの多大ただいな努力どりょくにより製造せいぞうはできたものの、実用じつようと戦術せんじゅつ的てきな投入とうにゅうの両方りょうほうとも撤回てっかいされた^[4]。

経緯けいい[編集へんしゅう]

最初さいしょの試作しさく車両しゃりょうはマシーネンバオ・キールにより1974年ねんに製造せいぞうされたVT 1-1である。1年ねん後ご、この企業きぎょうは2両りょう目めとなるVT 1-2を製造せいぞうした。機動きどう性せいのさらなる試験しけんと、戦車せんしゃに2門もんの主砲しゅほうを装備そうびするという概念がいねんのために、1975年ねんと1976年ねんに5両りょうのGVT（Gefechtsfeldversuchträger、戦場せんじょう試験しけん車両しゃりょうの意い）が設計せっけい製造せいぞうされた^[5]。

設計せっけい[編集へんしゅう]

VT 1-1はMBT-70戦車せんしゃの車体しゃたいを短縮たんしゅくしたものを基礎きそとしている。この車両しゃりょうは自動じどう装填そうてん装置そうちを持もたず、運用うんようするには4名めいの乗員じょういんを必要ひつようとした。全すべてのVT戦車せんしゃは、第だい二に次じ世界せかい大戦たいせん後ごのカノーネンヤークトパンツァーのような、伝統でんとう的てきなドイツ駆逐くちく戦車せんしゃの設計せっけいをある程度ていど受うけ継ついでいる。

VT 1-2は過か給きゅう機き付つきのエンジンを特徴とくちょうとする。これは常用じょうようで1,500PS、緊急きんきゅう時じには2,400PSを発揮はっきした。

この車両しゃりょうは前部ぜんぶに3人にん分ぶんの座席ざせきを装備そうびし、操縦そうじゅう手しゅ席せきは車くるま長ちょう席せきと砲手ほうしゅ席せきの間あいだに配置はいちされている。レオパルト2との比較ひかくが行おこなわれ、ここでVT 1-2はレオパルト2を上回うわまわる大おおきな優越ゆうえつ性せいが何なにも無ないことが確認かくにんされた。

レオパルト2のエンジンはコンセプトが明確めいかくになっておらず、そこでもし必要ひつようならばVT 1-2のより強力きょうりょくな12気筒きとうエンジンに換かわ装そうすることもできた^[2]。レオパルト2はまた、先進せんしん的てきな射撃しゃげき管制かんせい装置そうちを装備そうびし、初はつ弾たまを命中めいちゅうさせる可能かのう性せいがより高たかかった。これは連装れんそう形式けいしきの主砲しゅほうが持もつ初はつ弾たま命中めいちゅう率りつと同等どうとうであるか、もしくは凌しのぐものだった^[2]。

VT戦車せんしゃは以下いかを要項ようこうとした^[4]。

ケースメート形式けいしきの構造こうぞう物ぶつの中なかに連装れんそう砲ほうを装備そうびすることで反応はんのう時間じかんをより短縮たんしゅくし、命中めいちゅう率りつを高たかくし、撃破げきはの可能かのう性せいを向上こうじょうさせる。これにより高性能こうせいのうな兵器へいきに到達とうたつする。
より強力きょうりょくなエンジンと新規しんきのサスペンションによって機動きどう力りょくを向上こうじょうさせる。
搭乗とうじょう員いん区画くかくを小型こがた化かし、強固きょうこな前面ぜんめん装甲そうこうを採用さいよう、また斜ななめ方向ほうこうに走はしる能力のうりょくを用もちい、より高たかい生なま残ざん性せいを持もつ。

VT 1-1は2門もんの105mmライフル砲ほうで武装ぶそうし、砲ほうには人力じんりきで装填そうてんした。VT 1-2は2門もんのL44 120mm滑すべり腔砲を搭載とうさいし、弾薬だんやく6発はつを自動じどう装填そうてんする装置そうちを装備そうびした。GVTでは砲ほうを装備そうびせず、代かわりとしてこれらの車両しゃりょうは主砲しゅほうのシミュレーターを2基き装備そうびした。模擬もぎ戦闘せんとうで、これらの車両しゃりょうはTalissiレーザー射撃しゃげき模擬もぎ装置そうちを使用しようした。推進すいしん用ようのガスは天井てんじょうに装備そうびされた20mm砲ほうによって作つくり出だされた^[5]。

派生はせい型がた[編集へんしゅう]

VT 1-1: 人力じんりき装填そうてんを行おこなう105mm施ほどこせ条じょう砲ほうを搭載とうさい。
VT 1-2: 自動じどう装填そうてん装置そうちを備そなえた120mm滑すべり腔砲を装備そうび、エンジンをアップグレード。
GVT 01 - GVT 05

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

脚注きゃくちゅう

^ VT 1-2 on waffenhq.de
^ ^a ^b ^c Krapke, p.25
^ ^a ^b Hilmes, Rolf. Modern German Tank Development, 1956-2000. ARMOR — January–February 2001.
^ ^a ^b Bundesamt fur Wehrtechnik und Beschaffung
^ ^a ^b Sign in the Panzermuseum Munster

書籍しょせき

Krapke, Paul-Werner (2004) (German). Leopard 2 sein Werden und seine Leistung. BoD ? Books on Demand. ISBN 3-8334-1425-1

[whq-1] VT 1-2 on waffenhq.de

[KrapkePage25-2] Krapke, p.25

[HilmesArmor-3] Hilmes, Rolf. Modern German Tank Development, 1956-2000. ARMOR — January–February 2001.

[BWB-4] Bundesamt fur Wehrtechnik und Beschaffung

[GVT-5] Sign in the Panzermuseum Munster

[1]

[3]

[4]

[5]

[2]

経緯けいい[編集へんしゅう]

設計せっけい[編集へんしゅう]

派生はせい型がた[編集へんしゅう]

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]