(Translated by https://www.hiragana.jp/)
T-55 - Wikipedia コンテンツにスキップ

T-55

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
T-55
性能せいのうしょもと
全長ぜんちょう 9.2 m
車体しゃたいちょう 6.45 m
全幅ぜんぷく 3.27 m
ぜんこう 2.35 m
重量じゅうりょう 36 t
懸架けんか方式ほうしき トーションバー方式ほうしき
速度そくど 50 km/h整地せいち
35 km/h(整地せいち
行動こうどう距離きょり やく460 km
主砲しゅほう 56口径こうけい100 mmライフルほう D-10T2S
ふく武装ぶそう 12.7 mm機関きかんじゅう DShKM
7.62mm機関きかんじゅう SGMT
装甲そうこう
砲塔ほうとう
  • ぼうたて210 mm
  • 側面そくめん110 mm
  • こうめん60 mm
  • 上面うわつら30 mm
車体しゃたい
  • 前面ぜんめんじょう下部かぶ100 mm
  • 側面そくめん上部じょうぶ80 mm
  • 側面そくめん下部かぶ20 mm
  • 上面うわつら33 mm
  • 底面ていめん20 mm
エンジン V2-55
4ストロークVがた12気筒きとうえきひやディーゼル
580 馬力ばりき
乗員じょういん 4 めい
テンプレートを表示ひょうじ

T-55ロシア:Т-55)は、ソビエト連邦れんぽう開発かいはつされたちゅう戦車せんしゃである。戦後せんごだいいち世代せだい主力しゅりょく戦車せんしゃとも分類ぶんるいされる。

史上しじょうもっと生産せいさん台数だいすうおお戦車せんしゃといわれており、ほぼおな形状けいじょうT-54や、その中国ちゅうごくせいライセンス生産せいさんである59しき戦車せんしゃひとしふくめると、そのかずは10まんりょうえるといわれている。1958ねん登場とうじょうし、1970年代ねんだい後半こうはんまで生産せいさんされた。冷戦れいせん時代じだい他国たこく供与きょうよ輸出ゆしゅつされたかずおおく、いまだにおおくのくに使用しようされている。

T-54とひとまとめにされてT-54/55表記ひょうきされることもおおい。

概要がいよう

[編集へんしゅう]

T-54の開発かいはつ

[編集へんしゅう]

ハルキウ機械きかい製造せいぞう設計せっけいきょくによりつくられたT-44をベースに、100mmほう無理むりなく搭載とうさいできる新型しんがた砲塔ほうとう装備そうびしたものがT-54である。

試作しさくわったT-43以来いらいだい直径ちょっけいてん+トーションバーサスペンションあしまわりと、前作ぜんさくT-44同様どうよう車体しゃたい上部じょうぶシャシ一体いったいはこがた車体しゃたいつ。1946ねん完成かんせいした試作しさくしゃ砲塔ほうとうそろばんたまがゆがんだような形状けいじょうで、砲塔ほうとう下部かぶ被弾ひだんするとよわ砲塔ほうとうリングや車体しゃたい上部じょうぶ命中めいちゅうだんみちびく「ショットトラップ」となるてん問題もんだいだった。

先行せんこう生産せいさんがたの1948ねんがたでは砲塔ほうとうおおきくなり、量産りょうさんがたのようなわんかたちちかづいたが、まだ後部こうぶにせりがったショットトラップをのこしていた。1950ねんがたよりよくられる量産りょうさんがた砲塔ほうとうとなり、以後いごT-54A、B、M(以上いじょう、NATOでの分類ぶんるい)と改良かいりょうされ、主力しゅりょく戦車せんしゃについた。

T-55への発展はってん

[編集へんしゅう]

T-55はT-54を改良かいりょうしたもので、NBC防御ぼうぎょようのPAZシステムを標準ひょうじゅん装備そうびし、エンジン馬力ばりき向上こうじょうクラッチ操作そうさ空気圧くうきあつたすけるサーボ機構きこう追加ついかされている。

燃料ねんりょう軽油けいゆ)と砲弾ほうだん搭載とうさいりょうし、砲塔ほうとう下部かぶには装填そうてんしゅのためのターンテーブル増設ぞうせつされた。またふく武装ぶそうとして、装填そうてんしゅハッチ対空たいくう機銃きじゅう速度そくどたかジェット機じぇっとき時代じだいとなり、命中めいちゅうさせにくい)と、T-44以来いらい車体しゃたい前方ぜんぽう固定こてい機銃きじゅう敵陣てきじん威嚇いかくする目的もくてきのため実用じつようせいとぼしく、車体しゃたい気密きみつせいそこなう)のしゅ廃止はいしされ、主砲しゅほう連装れんそう機銃きじゅうだけとなった。ただし対空たいくう機銃きじゅう一旦いったん廃止はいしされながらも、のちたい攻撃こうげきヘリコプターようとして有効ゆうこう判断はんだんされ、T-55Aから復活ふっかつしている。さらにT-55B以降いこうではアクティブ赤外線せきがいせん暗視装置あんしそうち標準ひょうじゅん装備そうびとなった。

T-54とT-55は外見がいけんているが、砲塔ほうとうじょう換気扇かんきせんカバー(ベンチレータードーム)の有無うむ簡単かんたん識別しきべつでき、換気扇かんきせんカバーがあるほうがT-54である。T-55には上記じょうきPAZシステムのそと気取きどり入口いりくちとして、砲塔ほうとうみぎ前方ぜんぽう下部かぶちいさなスリットがある。またT-54は車体しゃたい前面ぜんめん水切みずきばんしたに、固定こてい機銃きじゅう発射はっしゃするためのしょうあなつが、T-55ではこのあなはない。

運用うんよう現状げんじょう

[編集へんしゅう]
チェコスロバキアで生産せいさんされたひがしドイツ陸軍りくぐん改修かいしゅうがた T-55 AM2B。いちだいおくのT-55と比較ひかくして、砲塔ほうとう左右さゆう車体しゃたい前面ぜんめん増加ぞうかふくあい装甲そうこう車体しゃたい下面かめん増加ぞうか装甲そうこう、サイドスカート、主砲しゅほうじょうのレーザーはかとお砲塔ほうとう後部こうぶ環境かんきょうセンサーがおおきくことなる。

T-54と55は冷戦れいせん時代じだい代表だいひょうする戦車せんしゃであり、おおくの紛争ふんそうもちいられた。中東ちゅうとう戦争せんそうではソ連それん軍事ぐんじ援助えんじょしていたアラブがわ主力しゅりょく戦車せんしゃとしてチェコスロヴァキアせいのT-54/55が使用しようされた。 現在げんざいでは旧式きゅうしきしているが、10まんりょうえる生産せいさん台数だいすうあいまって相当そうとうすう残存ざんそんし、運用うんようされつづけている。とく電子でんし制御せいぎょブラックボックスされていないぶん整備せいび運用うんよう簡単かんたんであるため、途上とじょうこく武装ぶそう勢力せいりょくでも運用うんよう容易よういでありひろ利用りようされている。だいさん世界せかいではおおくが原型げんけいのままで運用うんようされている一方いっぽう東欧とうおうをはじめ先進せんしん諸国しょこくでは様々さまざま改修かいしゅうほどこされている。

生産せいさんこくソビエトでは、おも財政難ざいせいなんからT-72など新型しんがた戦車せんしゃへの更新こうしんすすまないなか、1980年代ねんだい前期ぜんきから徐々じょじょ近代きんだい改修かいしゅうすすめられていった。改修かいしゅう内容ないよう形態けいたい様々さまざまだが、とくおおきなどころであったFCS改善かいぜん防御ぼうぎょりょく強化きょうか注力ちゅうりょくされており、レーザーはかどおはた弾道だんどうコンピューターの追加ついか照準しょうじゅん更新こうしん増加ぞうか装甲そうこうなどがおも改造かいぞうてんとなっている。一部いちぶ派生はせいがた(T-55AD)ではアクティブ防護ぼうごシステムドロースト(つぐみの)」を追加ついかしており、ロシアがわは「世界せかいはつのアクティブ防護ぼうごシステム装備そうび車両しゃりょう」と主張しゅちょうしている。主砲しゅほうかわそうされていないが、安定あんてい装置そうち改善かいぜんして行進こうしんあいだ射撃しゃげき可能かのうとしたほか、主砲しゅほう発射はっしゃしきのレーザー誘導ゆうどう対戦たいせんしゃミサイル9M117 「バスティオン」ロシアばん英語えいごばん運用うんよう能力のうりょく追加ついかし、優勢ゆうせい相手あいてたいしてもアウトレンジ攻撃こうげき可能かのうとしている。また、重量じゅうりょう増加ぞうかによる機動きどうりょく低下ていかおぎなうため、エンジンのかわそう出力しゅつりょく強化きょうか施行しこうされている。これらの改修かいしゅうがたT-55はソビエト崩壊ほうかいもしばらく運用うんようつづけられていた。おおくはヨーロッパ通常つうじょう戦力せんりょく条約じょうやくもとづき廃棄はいき処分しょぶんとされたが、ロシア国内こくない戦車せんしゃ保管ほかんセンターと物資ぶっし装備そうび修理しゅうり保管ほかん基地きちには相当そうとうすうのこっており、2022ねんロシアのウクライナ侵攻しんこうにおいて、その一部いちぶさい戦力せんりょくするために修理しゅうり工場こうじょうへと移送いそうされている姿すがた目撃もくげきされている。

ロシア以外いがいにも輸出ゆしゅつや、ライセンス生産せいさん、その改修かいしゅうして使用しようしているれいおおく、ライセンス生産せいさんでは、ポーランドチェコスロバキア中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこくでおこなわれている。中国ちゅうごくではT-54の53ねんがたのコピーが「59しき戦車せんしゃ」とばれ、のちソ連それん対立たいりつ状態じょうたいになったことで技術ぎじゅつ供与きょうよけられなくなったことから独自どくじ改修かいしゅうかえされ、69/79しき戦車せんしゃへと発展はってんした。また59しき戦車せんしゃをそのままスケールダウンしたような62しきけい戦車せんしゃ開発かいはつされた。

改修かいしゅうでは、イスラエル国防こくぼうぐん中東ちゅうとう戦争せんそう大量たいりょう鹵獲ろかくしたT-55に独自どくじ改修かいしゅうくわえ、Tiran-4/5(Ti-67ともいう)として主砲しゅほう105 mm L7A1変更へんこう砲塔ほうとうじょう機銃きじゅう増設ぞうせつするなどの改造かいぞうくわえて使用しようし、メルカバへの更新こうしん海外かいがい売却ばいきゃくされたり、じゅう装甲そうこうアチザリット兵員へいいん輸送ゆそうしゃ改修かいしゅうされた。近年きんねんでは、ウクライナのT-55AHM(T-55AGM;輸出ゆしゅつけ)、スロベニア自国じこく運用うんようするM-55Sなどがある。またアフターマーケットけに、各国かっこくから様々さまざま改修かいしゅうキットが提案ていあん販売はんばいされている。

湾岸わんがんイラク戦争せんそうでも中国ちゅうごくせいわせイラクぐん主力しゅりょく戦車せんしゃとして使用しようされた。ながあいだ内戦ないせん状態じょうたいにあったアフガニスタンでは、ターリバーン北部ほくぶ同盟どうめいなどかく勢力せいりょく各々おのおのT-55/54を運用うんようしており、アメリカのアフガニスタン侵攻しんこうさいメディア幾度いくどとなく登場とうじょうすることとなった。2010年代ねんだいはいってもリビア内戦ないせんシリア内戦ないせん政府せいふぐんかく武装ぶそう勢力せいりょく運用うんようされており、現在げんざい世界せかい各地かくち紛争ふんそうでT-55の姿すがた機会きかいおおい。

2022ねんロシアのウクライナ侵攻しんこうでは、ロシアぐん戦車せんしゃ枯渇こかつ気味ぎみとなったため長期ちょうき保管ほかんされていたT-55が倉庫そうこからはこされ、前線ぜんせん運用うんようされることとなった[1]。もっとも、あまりにも旧式きゅうしきであるためてきぐん陣地じんちへの突撃とつげきおこな運用うんようけ、おおくははししき榴弾りゅうだんほうとして後方こうほう運用うんようされることとなった[2]

欠点けってん弱点じゃくてん

[編集へんしゅう]

T-54/55はひくシルエット避弾けいはじめさ・強力きょうりょく武装ぶそう良好りょうこう機動きどうせいにより、登場とうじょう当時とうじ世界せかい最強さいきょう最優秀さいゆうしゅう戦車せんしゃばれて西側にしがわ諸国しょこくからきわめておそれられたが、その評判ひょうばん一連いちれん中東ちゅうとう戦争せんそうイスラエル国防こくぼうぐん運用うんようする西側にしがわ戦車せんしゃたい苦戦くせんいられたことから徐々じょじょ低下ていかしていき、イスラエルからアメリカなどにわたされた実物じつぶつ性能せいのう試験しけんによって実際じっさい性能せいのう白日はくじつしたにさらされることになった[注釈ちゅうしゃく 1]

車内しゃないせまいため西側にしがわ戦車せんしゃくらべて乗員じょういん疲労ひろう相当そうとうなものであり、砲弾ほうだん装填そうてん速度そくど低下ていかまねいた。また車内しゃない隙間すきま砲弾ほうだんおさめてあるため、貫通かんつうだんにより誘爆ゆうばく発生はっせいしやすかった。主砲しゅほうの100 mmほう口径こうけいでは西側にしがわ90 mmほう上回うわまわっていたものの威力いりょくどう程度ていどであり、さらに光学こうがく装置そうちだい大戦たいせん当時とうじおなじでお世辞せじにも良好りょうこうとはがたく、中東ちゅうとう戦争せんそう湾岸わんがん戦争せんそうといった実戦じっせんにおいては、現地げんち戦車せんしゃへい練度れんど不足ふそくもあって、遠距離えんきょり砲撃ほうげき命中めいちゅう精度せいどひくかった。

工作こうさく精度せいどわるく、ギアチェンジが非常ひじょうかたく、レバーたたくためのハンマー車内しゃない装備そうびされている(イギリス・ボービントン戦車せんしゃ博物館はくぶつかんで、所蔵しょぞう車輌しゃりょうはしなかにバックギアのもどしを失敗しっぱいして駐車ちゅうしゃじょうくるますうだいつぶしたことがある)。そのためエンジンとう機械きかい寿命じゅみょう西側にしがわ戦車せんしゃくらべるとかなりみじかかったが、チェコポーランド生産せいさんされたものは、ソ連それんせいくら工作こうさく精度せいど仕上しあげがかったという。ソ連それんではT-54/55の失敗しっぱいから自動じどう装填そうてん装置そうち必要ひつようせい認識にんしきされ、使用しようする砲弾ほうだん威力いりょく不足ふそく指摘してきされた。

比較ひかく

[編集へんしゅう]
歴代れきだい主力しゅりょく戦車せんしゃ比較ひかく
T-14 T-90 T-80U T-80
画像がぞう
世代せだい だい3.5世代せだい だい3世代せだい
全長ぜんちょう 10.8 m 9.53 m 9.55 m
全幅ぜんぷく 3.5 m 3.78 m 3.6 m
ぜんこう 3.3 m 2.23 m 2.2 m
重量じゅうりょう 55 t 46.5 t 46 t 42.5 t
主砲しゅほう 2A82-1M
125mmすべり腔砲
2A46M/2A46M-5
51口径こうけい125mmすべり腔砲
2A46M-1/2A46M-4
51口径こうけい125mmすべり腔砲
装甲そうこう ふくあい+爆発ばくはつ反応はんのう+ケージ
外装がいそうしきモジュール
ふくあい+爆発ばくはつ反応はんのう
外装がいそうしきモジュール)
エンジン えきひや4ストローク
Xがた12気筒きとうディーゼル
えきひや4ストローク
Vがた12気筒きとうディーゼル
ガスタービン
or
えきひや2ストローク
対向たいこうピストン6気筒きとうディーゼル
ガスタービン
最大さいだい出力しゅつりょく 1,350 - 2,000 hp 840 - 1,130 hp 1,000 - 1,250 hp 1,000 - 1,250 hp
最高さいこう速度そくど 80 – 90 km/h 65 km/h 70 km/h 70 km/h
懸架けんか方式ほうしき 不明ふめい トーションバー
乗員じょういんすう 3めい
装填そうてん方式ほうしき 自動じどう
T-72 T-64 T-62 T-55 T-54
画像がぞう
世代せだい だい2.5世代せだい
(Bがた以降いこうだい3世代せだい
だい2.5世代せだい だい2世代せだい だい1世代せだい
全長ぜんちょう 9.53 m 9.2 m 9.3 m 9.2 m 9 m
全幅ぜんぷく 3.59 m 3.4 m 3.52 m 3.27 m
ぜんこう 2.19 m 2.2 m 2.4 m 2.35 m 2.4 m
重量じゅうりょう 41.5 t 36~42 t 41.5 t 36 t 35.5 t
主砲しゅほう 2A46M/2A46M-5
51口径こうけい125mmすべり腔砲
2A21
55口径こうけい115mmすべり腔砲

2A46M
51口径こうけい125mmすべり腔砲
(Aがた以降いこう
U-5TS(2A20)
55口径こうけい115mmすべり腔砲
D-10T
56口径こうけい100mmライフルほう
装甲そうこう ふくあい
(Bがた以降いこう爆発ばくはつ反応はんのう装甲そうこう追加ついか
通常つうじょう
エンジン えきひや4ストローク
Vがた12気筒きとうディーゼル
えきひや2ストローク
対向たいこうピストン5気筒きとうディーゼル
えきひや4ストローク
Vがた12気筒きとうディーゼル
最大さいだい出力しゅつりょく 780 - 1,130 hp/2,000 rpm 700 hp/2,000 rpm 580 hp/2,000 rpm 520 hp/2,000 rpm
最高さいこう速度そくど 60 km/h 65 km/h 50 km/h
懸架けんか方式ほうしき トーションバー
乗員じょういんすう 3めい 4めい
装填そうてん方式ほうしき 自動じどう 手動しゅどう

戦歴せんれき

[編集へんしゅう]

T-55は以下いか戦争せんそう紛争ふんそうでT-54とともにもちいられた。

ローデシア紛争ふんそう
ソ連それん支援しえんけたZAPU運用うんようし、のちには中国ちゅうごく支援しえんけたZANUも59しき運用うんようした。これらの車輌しゃりょう捕獲ほかくしたローデシア政府せいふぐん戦車せんしゃ保有ほゆうしていなかったため、戦力せんりょくとして運用うんようした。
第三次中東戦争だいさんじちゅうとうせんそう
シリアとエジプトが運用うんようするが大敗たいはいし、すうひゃくりょうのT-54/55がイスラエルに鹵獲ろかくされた。
プラハのはる
ソビエト連邦れんぽう、ポーランド、ひがしドイツ、ブルガリア、ハンガリーで構成こうせいされるワルシャワ条約じょうやく機構きこうぐん運用うんよう。チェコスロバキアぐん装備そうびしていたが、これらのくにへの反撃はんげきおこなわれていない。
ちゅう国境こっきょう紛争ふんそう
ソビエト連邦れんぽうぐん使用しようし、中国ちゅうごく人民じんみん解放かいほうぐん59しき戦車せんしゃ投入とうにゅうした。
だいさんしるし戦争せんそう(バングラデシュ独立どくりつ戦争せんそう
インドぐん運用うんようパキスタンぐんも59しき戦車せんしゃ投入とうにゅうした。
だいよん中東ちゅうとう戦争せんそう
エジプトとシリアがおも運用うんようするが、イスラエルも第三次中東戦争だいさんじちゅうとうせんそう鹵獲ろかくした車輌しゃりょう改修かいしゅうしたTiran-4/5(Ti-67)をおもシナイ半島しないはんとうにおけるエジプトとの戦闘せんとう投入とうにゅうしたほか、さらにおおくのT-54/55を鹵獲ろかくしている。
アンゴラ内戦ないせん
アンゴラぐんとキューバぐん運用うんよう
レバノン内戦ないせん
シリアぐん運用うんよう。このほかに、アマル進歩しんぽ社会党しゃかいとうといったしんシリアのイスラムけい民兵みんぺい組織そしきがシリアから供与きょうよされたもの運用うんようしていた。はんシリアのレバノン軍団ぐんだんみなみレバノンぐん鹵獲ろかく入手にゅうしゅ経路けいろ不明ふめいのT-55を運用うんようしており、イスラエルから供与きょうよされたTiran-4/5を運用うんようした。また、1980年代ねんだい後半こうはんには、分裂ぶんれつ状態じょうたいにあったレバノン国軍こくぐんのアウン部隊ぶたいはんシリア)にたいし、イラクがイラン・イラク戦争せんそうのち余剰よじょうとなったT-54/55を供与きょうよした。内戦ないせん終結しゅうけつもシリア主導しゅどうによってさい統合とうごうされた国軍こくぐん運用うんようつづけられており、M-48/47とともに(近年きんねんでは中古ちゅうこレオパルト1M60パットン購入こうにゅうされているものの)主力しゅりょく戦車せんしゃとなっている。運用うんようされているT-54/55のおおくが、機銃きじゅうブローニングM2じゅう機関きかんじゅうかわそうされており、乗員じょういんのヘルメット(おそらく通信つうしん機材きざいも)もきゅう西側にしがわがたもの変更へんこうされているなどしょう改造かいぞうほどこされている。その一方いっぽう爆発ばくはつ反応はんのう装甲そうこう装備そうびであるとられる。
オガデン戦争せんそう
ソマリアぐんとエチオピアぐん両方りょうほう運用うんよう
中越なかごえ戦争せんそう
ベトナム人民じんみんぐん中国ちゅうごくせいの59しき戦車せんしゃとも運用うんようし、中国ちゅうごく人民じんみん解放かいほうぐんも59しき戦車せんしゃ69しき戦車せんしゃ投入とうにゅうした。
アフガニスタン紛争ふんそう (1978ねん-1989ねん)
ソビエト連邦れんぽうぐん当時とうじのアフガニスタン政府せいふぐん運用うんようソ連それん撤退てったい勃発ぼっぱつしたアフガニスタン内戦ないせんでは各地かくち軍閥ぐんばつきゅう政府せいふぐん車輌しゃりょう使用しようしており、ターリバーンや北部ほくぶ同盟どうめい保有ほゆうしていた。アメリカぐん介入かいにゅう時期じきわせて、北部ほくぶ同盟どうめいはロシアからあらためてT-55をT-62ととも供与きょうよされ新生しんせいアフガニスタン政府せいふぐん装備そうびしている。
イラン・イラク戦争せんそう
イランとイラクの双方そうほうが、ほんくるまおよ中国ちゅうごくせいの59しき戦車せんしゃや69/79しき戦車せんしゃとも運用うんようした。
スリランカ内戦ないせん
スリランカ政府せいふぐんが59しき戦車せんしゃとも運用うんようまたはん政府せいふ組織そしきタミル・タイガーもスリランカぐんから鹵獲ろかくしたT-55を使用しようしていた。
湾岸わんがん戦争せんそう
イラクぐん中国ちゅうごくせいの59しき戦車せんしゃや69/79しき戦車せんしゃとも運用うんようするが、べいぐんM1A1エイブラムス一方いっぽうてき撃破げきはされ、2003ねんイラク戦争せんそうでもほぼ一方いっぽうてき撃破げきはされた。
ナゴルノ・カラバフ戦争せんそう
アルメニアとアゼルバイジャンの双方そうほう運用うんよう
ユーゴスラビア紛争ふんそう
ユーゴスラビア人民じんみんぐん制式せいしき装備そうびであったこともあり、スロベニア独立どくりつ戦争せんそうクロアチア紛争ふんそうボスニア・ヘルツェゴビナ紛争ふんそうコソボ紛争ふんそうマケドニア紛争ふんそう運用うんようされている。スロベニア独立どくりつ戦争せんそうやコソボ紛争ふんそうではユーゴ連邦れんぽうぐんおも運用うんようし、マケドニア紛争ふんそうではマケドニア政府せいふぐんおも運用うんようしていたが、クロアチア紛争ふんそうやボスニア・ヘルツェゴビナ紛争ふんそうでは紛争ふんそう当事とうじしゃのほぼすべてが運用うんようしている。
チェチェン紛争ふんそう
ロシア連邦れんぽうぐんロシア国内こくないぐんおも運用うんようしている。
エチオピア・エリトリア国境こっきょう紛争ふんそう
エチオピアとエリトリアの双方そうほう運用うんよう
だいいちコンゴ内戦ないせん(1996ねん~1997ねん
モブツ・セセ・セコ政権せいけん時代じだいのザイール政府せいふぐんが59しき戦車せんしゃとともに運用うんよう
だいコンゴ内戦ないせん(1998ねん~2002ねん
コンゴ政府せいふぐん以外いがいにもおおくのはん政府せいふ勢力せいりょくや、この内戦ないせん介入かいにゅうしたアンゴラ、ナミビア、ジンバブエ、チャド、ウガンダ、ルワンダの軍隊ぐんたい運用うんようした。 アンゴラとナミビア、ジンバブエは59しき戦車せんしゃ装備そうびしている。
イラク戦争せんそう
サッダーム・フセイン政権せいけん時代じだいのイラク政府せいふぐん運用うんよう。フセイン政権せいけん崩壊ほうかい、その装備そうびいだ新生しんせいイラクぐんのほか、民兵みんぺいはん政府せいふ武装ぶそう勢力せいりょく鹵獲ろかく横流よこながしされたものを使用しよう
ソマリア内戦ないせん#エチオピアぐん侵攻しんこう
2006ねんから暫定ざんてい政府せいふ擁護ようごしてイスラム法廷ほうてい会議かいぎ攻勢こうせいをかけたエチオピアぐん運用うんよう
リビア内戦ないせん
きゅうリビア政府せいふぐんカダフィ政権せいけん)が運用うんよう、また鹵獲ろかくした車両しゃりょうリビア国民こくみん評議ひょうぎかいぐん使用しよう
シリア内戦ないせん
シリア政府せいふぐん使用しようし、鹵獲ろかくされた少数しょうすうはん政府せいふぐん使用しよう。また、ヒズボラ少数しょうすうをシリアで運用うんようしている。シリア政府せいふぐんはT-55をすで旧式きゅうしき装備そうび認識にんしきしており、前線ぜんせんにはT-72などより新式しんしき主力しゅりょく戦車せんしゃをあて、T-55はコンボイ護衛ごえいなど、だいせん任務にんむにあてられているといわれる。
2022ねんロシアのウクライナ侵攻しんこう
2023ねん4がつ改修かいしゅうほどこされたものをロシアぐん投入とうにゅう[3]
また、同年どうねん6がつロシアぐんだい規模きぼ爆発ばくはつぶつんだT-55、あるいはT-54敵陣てきじんとうじて遠隔えんかく爆破ばくはする攻撃こうげきおこなった。[4]

派生はせいがた

[編集へんしゅう]
T-55
TO-55(OT-55,Object 482)
ロシア連邦れんぽうぐん開発かいはつされた火炎かえん放射ほうしゃ戦車せんしゃ主砲しゅほう同軸どうじく機関きかんじゅうえてATO-200 火炎かえん放射ほうしゃほう装備そうびした。主砲しゅほう同軸どうじく機関きかんじゅう車体しゃたい前面ぜんめんにT-54とおなじく固定こていしきSGMT 7.62mm機関きかんじゅう装備そうびしている。主砲しゅほう搭載とうさいだんすうは20はつ減少げんしょうし、7.62mm機関きかん銃弾じゅうだんは1,500はつ搭載とうさいした。
ATO-200 火炎かえん放射ほうしゃほう最大さいだい8かい/ぶん火炎かえん放射ほうしゃ可能かのう自動じどうしき火炎かえん放射ほうしゃ装置そうちで、460リットルの燃料ねんりょう搭載とうさいし、最大さいだい投射とうしゃ距離きょり200mの火炎かえん放射ほうしゃが12かい可能かのうとなっていた。
T-55A 前期ぜんきがた
かくハッチとくるまちょうようキューポラの外側そとがわ放射線ほうしゃせん吸収きゅうしゅうカバーが追加ついかされ、戦闘せんとうしつ内面ないめんにも放射線ほうしゃせん吸収きゅうしゅうライナーがられた。
T-55A 後期こうきがた
対空たいくう機銃きじゅうよう旋回せんかいじゅう装備そうびできるよう、装填そうてんしゅハッチがキューポラ形状けいじょう変更へんこうされた。
T-55AM
T-55Aの近代きんだい改修かいしゅうがた砲塔ほうとう正面しょうめんふくあい装甲そうこう追加ついかされた。
T-55AM1
T-55AMにV-46-5Mディーゼル・エンジン(出力しゅつりょく690hp)を搭載とうさいしたもの。
T-55AM2
T-55AM2B
T-55K
T-55の指揮しきしゃがた無線むせん機能きのう拡張かくちょうやナビゲーション機器ききとそれらを駆動くどうさせるための発電はつでん能力のうりょく強化きょうかとう。これらの搭載とうさいにより、砲弾ほうだんは37 はつ減少げんしょうしている。
T-55AK
T-55Aの指揮しきしゃがた装備そうびるいはT-55Kとおなじ。
T-55M
T-55初期しょきがたをT-55AMにじゅんじて近代きんだいした改修かいしゅうがた
T-55M1
T-55MにV-46-5Mディーゼル・エンジン(出力しゅつりょく690hp)を搭載とうさいしたもの。
T-55M2
T-55の海外かいがい輸出ゆしゅつがた。モンキーモデル。
T-55M5
T-55Mの近代きんだい改修かいしゅうがた通信つうしん機器ききるい、スモークディスチャージャーの更新こうしん
T-55M6
T-55Mの近代きんだい改修かいしゅうがた。V-46-5Mディーゼル・エンジン(出力しゅつりょく690hp)のまま、T-72Bで使用しようされている2A46 125mmすべり腔砲および射撃しゃげき管制かんせい装置そうち1A40-1へのかわそうてんを5から6へと変更へんこう砲塔ほうとう後部こうぶはこがたのバスルをもうけ、そこに22はつ砲弾ほうだん格納かくのう自動じどう装填そうてん装置そうちによって装填そうてんされる機構きこう追加ついかした。
T-55AD
T-55AをT-55AMにじゅんじてアップグレードし、砲塔ほうとうりょう側面そくめんドローストAPS標準ひょうじゅん装備そうびしたもの。車体しゃたい部分ぶぶん、エンジン、あしまわり、火力かりょく強化きょうか、FCS関係かんけい改修かいしゅうはT-55AMにじゅんずるが、追加ついかふくあい装甲そうこうを、砲塔ほうとう外側そとがわけず、内側うちがわけてある。
T-55AD1
T-55ADにV-46-5Mディーゼル・エンジン(出力しゅつりょく690hp)を搭載とうさいしたもの。
T-55MV
T-55MにコンタークトERA(爆発ばくはつ反応はんのう装甲そうこう)をけたもの。車体しゃたい前面ぜんめん、サイドスカート、砲塔ほうとう前半ぜんはんにERAブロックをびっしりけている。
T-55MV1
T-55MVにV-46-5Mディーゼル・エンジン(出力しゅつりょく690hp)を搭載とうさいしたもの。
T-55AMV
T-55AMにコンタークトERA(爆発ばくはつ反応はんのう装甲そうこう)をけたもの。車体しゃたい前面ぜんめん、サイドスカート、砲塔ほうとう前半ぜんはんにERAブロックをびっしりけている。
T-55AMV1
T-55AMVにV-46-5Mディーゼル・エンジン(出力しゅつりょく690hp)を搭載とうさいしたもの。
T-55AGMウクライナばん
ウクライナのO・O・モローゾウ記念きねんハルキウ機械きかい製造せいぞう設計せっけいきょく(Kharkiv Machine Building Design Bureau、KMDB)がT-54、T-55、T-62、59しき戦車せんしゃ保有ほゆうこくたいして提案ていあんしている近代きんだい改修かいしゅう規格きかく
アップグレードキットを適用てきようすることで、在来ざいらいのT-55けい戦車せんしゃT-80UDT-84じゅんじた能力のうりょくつようになる。装甲そうこうはウクライナのさい新鋭しんえい戦車せんしゃオプロートT-64 BM ブラート装備そうびされた爆発ばくはつ反応はんのう装甲そうこうニージュ」が採用さいようされており、たいHEAT防御ぼうぎょりょくが2.3 - 2.6ばいたいAPFSDS防御ぼうぎょりょくが3.5 - 4.3ばい向上こうじょうする。
エンジンは2ストローク水冷すいれいスーパーチャージドディーゼルエンジンの5TDFM出力しゅつりょく850 馬力ばりき)、もしくは5TDFMA(1,050馬力ばりき)にかわそうされる。ほんエンジンはマルチフューエル対応たいおうとなっており、軽油けいゆ、ガソリン、灯油とうゆ、ジェット燃料ねんりょうあるいはこれらを一定いってい比率ひりつ混合こんごうしたものが使用しよう可能かのうとなっている。戦闘せんとう重量じゅうりょうでも最高さいこう69.3km/hの速度そくど発揮はっきできるようになる。
主砲しゅほうには、口径こうけい125 mmのKBM1(48口径こうけい)とNATO規格きかく口径こうけい120 mmのKBM2(50口径こうけい)が用意よういされているが、ウクライナのNATO加盟かめい念頭ねんとういて後者こうしゃ統一とういつされた。搭載とうさい弾薬だんやくすうすくなくとも30はつとされる。
砲塔ほうとう後部こうぶはこがたのバスルをもうけ、そこに18はつ砲弾ほうだん格納かくのう自動じどう装填そうてん装置そうちによって装填そうてんされる機構きこう追加ついかした。これにより装填そうてんしゅ不要ふようとなり、乗員じょういんが3めいとなる。発射はっしゃ速度そくど最大さいだい8はつ/ぶん
機銃きじゅうは、主砲しゅほう同軸どうじく装備そうびでKT-7.62 または PKT-7.62 から選択せんたく可能かのうくるまちょうせき直上ちょくじょうには対空たいくう防御ぼうぎょよう装備そうびとして KT-12.7 または NSVT-12.7 じゅう機関きかんじゅうから選択せんたく可能かのうとなっている。
Tifon 2a
ペルーひとのセルジオ・カサナベ・ケロパーナとウクライナのO・O・モローゾウ記念きねんハルキウ機械きかい製造せいぞう設計せっけいきょく開発かいはつされた近代きんだい改修かいしゅうがた。T-55AGMをベースに開発かいはつされた。ペルーでの運用うんようわせた改修かいしゅうおこなっている。エンジンは5TDFMA(1,050馬力ばりき)を選択せんたくした。ペルー陸軍りくぐん、アルジェリア、アンゴラ、カンボジアに試験しけん車両しゃりょう導入どうにゅうされて検討けんとうちゅう
BTR-T
ロシア連邦れんぽうぐん開発かいはつされた歩兵ほへい戦闘せんとうしゃアフガニスタンでのたたかだいいちチェチェン紛争ふんそう既存きそん装甲そうこう兵員へいいん輸送ゆそうしゃ歩兵ほへい戦闘せんとうしゃRPG-7などで多数たすう撃破げきはされたため、旧式きゅうしきしていたT-55の車体しゃたい利用りようして製造せいぞうした。リモートコントロールしき砲塔ほうとうに30 mm機関きかんほう対戦たいせんしゃミサイルなどを搭載とうさい可能かのう
BMP-55ウクライナばん
ウクライナで開発かいはつされた歩兵ほへい戦闘せんとうしゃ。T-55の車体しゃたい利用りようした。なお、T-64車体しゃたいもちいたおな仕様しよう車両しゃりょう製造せいぞうされている。
イスラエルがT-55の主砲しゅほうをロイヤル・オードナンスL7 105 mmライフルほうかわそうしたチラン5Sh
チラン4/5
イスラエルのT-54/55近代きんだい改修かいしゅうがた中東ちゅうとう戦争せんそうでエジプトやシリアが運用うんようしていたT-54/55を鹵獲ろかくしたものにおこなわれた。T-54を改修かいしゅうしたものはチラン4。T-55を改修かいしゅうしたものはチラン5とそれぞればれる。
チラン5Sh
イスラエルのT-55派生はせいがた主砲しゅほうをSharir 105 mmほう(ロイヤル・オードナンス L7)にかわそうし、西側にしがわ規格きかく更新こうしんした。
アチザリット
イスラエルで開発かいはつされた装甲そうこう兵員へいいん輸送ゆそうしゃ。T-54/55の車体しゃたい流用りゅうようしてつくった。
APC-55
みなみレバノンぐん開発かいはつされた装甲そうこう兵員へいいん輸送ゆそうしゃ。イスラエルから提供ていきょうされたT-55を改造かいぞうした。砲塔ほうとうはそのままに主砲しゅほうのみ撤去てっきょし、正面しょうめん砲塔ほうとう側面そくめん視察しさつこう銃口じゅうこう設置せっちされている。
M-55S1
スロベニアのT-55近代きんだい改修かいしゅうがた開発かいはつにはイスラエルのラファエル・アドバンスド・ディフェンス・システムズしゃ協力きょうりょくしている。主砲しゅほうをロイヤル・オードナンス L7 105mm戦車せんしゃほうかわそうし、スロベニアせいレーザーはか距儀射撃しゃげき統制とうせい装置そうち搭載とうさい。さらに、エンジンを強化きょうかしたうえに、イスラエルせい爆発ばくはつ反応はんのう装甲そうこうとT-72のてんキャタピラ・サイドスカート装備そうび
イラクぐんのT-55 エニグマ
T-55 エニグマ
イラクのT-55改修かいしゅうがた湾岸わんがん戦争せんそうにおいて使用しようされた。はこがたふくあい装甲そうこう砲塔ほうとうまわりと車体しゃたいけ、HEATだん対策たいさくほどこした増加ぞうか装甲そうこう装備そうびがた装甲そうこうばこなかにはかずcm間隔かんかくはがね(4mmあつし)とアルミ合金ごうきん(15mmあつし)とゴム(5mmあつし)からなる、4まいのプレートが配置はいちされている。改修かいしゅうによるフロントヘビー対策たいさくとして砲塔ほうとう後部こうぶにカウンターウェイトが増設ぞうせつされている。基本きほんはT-55だがハッチなど細部さいぶにT-54の部品ぶひんじって使つかわれている。「エニグマ(なぞ)」という名称めいしょうは、鹵獲ろかくした国籍こくせきぐん独自どくじ名付なづけたもので、イラクでの名称めいしょうはアル・ファウ(港町みなとちょう名前なまえ)だともわれている。1980年代ねんだいまつ少数しょうすう改造かいぞう湾岸わんがん戦争せんそうすくなくとも4りょう鹵獲ろかくされ、うち1りょうはボービントン戦車せんしゃ博物館はくぶつかんにて展示てんじちゅう
サフィール74
イランのT-54/55改修かいしゅうがた主砲しゅほうを105mmほうかわそう。エンジンをT-72装備そうびされているV-64-6にかわそうした。またおな改修かいしゅうけた59しき69しきはタイプ72Zとばれている。
UOS155
チェコ開発かいはつされた地雷じらい処理しょり車輌しゃりょう。T-55Aの車体しゃたいクレーンアームしき地雷じらい処理しょり機材きざい(ローラー、スキッドとう数種類すうしゅるい選択せんたく可能かのう)と操作そうさしつそなえ、砲塔ほうとうのレールをもちいて回転かいてんさせることが可能かのう
T-55C1
チェコ開発かいはつされた操縦そうじゅう訓練くんれん車輌しゃりょう主砲しゅほう機銃きじゅう撤去てっきょされあなふさがれている。地雷じらい処理しょり装置そうち追加ついかしたものもある。
T-55C2
チェコ開発かいはつされた操縦そうじゅう訓練くんれん車輌しゃりょう砲塔ほうとう撤去てっきょされ、わりにキューポラきのひく上部じょうぶ構造こうぞうぶつ追加ついかされている。
TR-580
ルーマニア開発かいはつされた戦車せんしゃ。T-55の設計せっけいをベースとしている。
TR-85
ルーマニアで開発かいはつされた戦車せんしゃ。TR-580をベースに西にしドイツせいのVがた8気筒きとうえきひやディーゼル・エンジン 8VS-A2T2(830馬力ばりき)を搭載とうさいした。
TR-85M/M1
ルーマニア開発かいはつされた戦車せんしゃ。TR-85の砲塔ほうとう後部こうぶにバスルを設置せっち砲弾ほうだん従来じゅうらいのタレットリングからえた。自動じどう装填そうてん装置そうちはなく手動しゅどう装填そうてんのみ。エンジンは改良かいりょうがたの8VS-A2T2M(860馬力ばりき)にかわそう
T-55/130mmはしほう
イラク開発かいはつされたはしほう。T-55の砲塔ほうとう撤去てっきょはこじょう戦闘せんとうしつもうけ、中国ちゅうごくせいの59しき130mm榴弾りゅうだんほうソ連それんせいM-46 130mmカノンほうのライセンス生産せいさんがた)を搭載とうさいした車両しゃりょう[5]
T-55/160mmはしほう
イラク開発かいはつされたはしほう。T-55の砲塔ほうとう撤去てっきょはこじょう戦闘せんとうしつもうけ、160mm榴弾りゅうだんほう(あるいは迫撃はくげきほう)を搭載とうさいした車両しゃりょう[6]
kafeel-1
2000年代ねんだいイラク開発かいはつされた戦車せんしゃ装甲そうこう原型げんけいめないほど改造かいぞうほどこされているが、T-55のおわんがた砲塔ほうとう隙間すきまから露見ろけんしておりほん装甲そうこう増加ぞうか装甲そうこうけたものとおもわれる。搭載とうさいほう原型げんけいのまま[7][8][9]
ラムセス2せい
エジプト開発かいはつされた派生はせいがた主砲しゅほうをロイヤル・オードナンス L7 105mm戦車せんしゃほうかわそうし、射撃しゃげき統制とうせい装置そうちうたて、サスペンションとうをアメリカせいえている。

T-54およびT-55の運用うんようこく

[編集へんしゅう]

アメリカしゅう

登場とうじょう作品さくひん

[編集へんしゅう]

映画えいが

[編集へんしゅう]
戦火せんか勇気ゆうき
イラクぐん戦車せんしゃとして登場とうじょうする。
レッド・アフガン
原題げんだい" The Beast "。むら蹂躙じゅうりんするソ連それんぐん戦車せんしゃとして多数たすう登場とうじょうし、たいからはぐれたいちりょうアフガンゲリラたちの憎悪ぞうおまととなり、まわされる。ロケであるイスラエルで改造かいぞうされたTiran-5から、追加ついかされた工具こうぐばこなどが撤去てっきょされをT-55にちかづけたものだが、交換こうかんされた105mm戦車せんしゃほうはそのままで、砲塔ほうとうじょうブローニングM2じゅう機関きかんじゅうDShK38じゅう機関きかんじゅうふう外見がいけん改造かいぞうされている。

漫画まんが

[編集へんしゅう]
『ザ・マシーン・ガン・ドーターズ』

小説しょうせつ

[編集へんしゅう]
平壌ぴょんやんクーデター作戦さくせん
ぼくあきらかわ少佐しょうさひきいるだい108戦車せんしゃ連隊れんたい所属しょぞく大隊だいたい使用しようする。
ARMA 2
独立どくりつ拡張かくちょうパック「Operation Arrowhead」に登場とうじょう。プレイヤーやAI操作そうさ可能かのう
Operation Flashpoint: Cold War Crisis
レジスタンス陣営じんえいチェコぐん装備そうび)の運用うんようする戦車せんしゃとして登場とうじょう。プレイヤーやAIが操作そうさ可能かのう
ちなみに、OFP(前期ぜんき)とARMAの開発元かいはつもとBohemia Interactive Studioは、T-55の実車じっしゃ所有しょゆうしている。
World of Tanks
ドイツ(ひがしドイツ)ちゅう戦車せんしゃT-55Aとして取得しゅとく可能かのう
War Thunder
Ver1.69アップデートにてソ連それんツリー実装じっそう。T-54と比較ひかくし、3BM25 APFSDS使用しよう可能かのうというてんことなる。
エースコンバット アサルト・ホライゾン
SRNが使用しようする。主砲しゅほう威力いりょく強力きょうりょくで、攻撃こうげきヘリであってもいちげき撃墜げきついされてしまう。
コール オブ デューティ ブラックオプス
ベトコン使用しようする戦車せんしゃとして登場とうじょうする。プレイヤーはM72 LAWBGM-71 TOW使つかってこれを撃破げきはするミッションがある。
バトルフィールド3
キャンペーンにのみPLRの戦車せんしゃとして72Zしき登場とうじょうし、ミラー軍曹ぐんそう戦車せんしゃたい交戦こうせんする。
フィクショナル・トルーパーズ
エストビア連邦れんぽう陸軍りくぐん装備そうび車両しゃりょう。より新型しんがたもあるが、かずうえでは主力しゅりょく戦車せんしゃ劇画げきがにも登場とうじょうしている。

脚注きゃくちゅう

[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく

[編集へんしゅう]
  1. ^ ただし、一連いちれん中東ちゅうとう戦争せんそうでは西側にしがわM48装備そうびしたヨルダンぐんがイスラエルぐん敗北はいぼくしたれいがある反面はんめん、T-54/55の鹵獲ろかく改良かいりょうがたであるTiran装備そうびしたイスラエルぐん一定いってい成功せいこうおさめるとう事例じれいもあるため、兵器へいき自体じたい優劣ゆうれつ以上いじょうにイスラエルぐんとアラブ諸国しょこくがわ兵士へいし練度れんどおおきかったとおもわれる。

出典しゅってん

[編集へんしゅう]
  1. ^ ロシア、博物館はくぶつかんにしかないような「T-55」タンクまで動員どういん…「固定こていほうとして使用しよう”. 中央日報ちゅうおうにっぽう (2023ねん5がつ9にち). 2023ねん11月21にち閲覧えつらん
  2. ^ 60ねんまえのロシアぐん戦車せんしゃ、ドニプロがわ橋頭堡きょうとうほ攻撃こうげきこころ撃破げきはされる?”. Forbes (2023ねん11月21にち). 2023ねん11月21にち閲覧えつらん
  3. ^ https://www.cnn.co.jp/world/35202810.html
  4. ^ https://web.archive.org/web/20230621050602/https://japanese.joins.com/JArticle/305717
  5. ^ tanks-encyclopedia.com T-55/130 Self Propelled Gun
  6. ^ T-55/160mmはしほう 実車じっしゃ写真しゃしん
  7. ^ In Iraq has developed a new tank Al-Kafeel based on the Soviet T-55” (英語えいご). weaponews.com. 2020ねん5がつ8にち閲覧えつらん
  8. ^ IRQ - al-Kafeel 1 (modernizace tanku T-55) : Other” (英語えいご). https://www.valka.cz. 2020ねん5がつ8にち閲覧えつらん
  9. ^ Sawiyya, AuthorRangga Baswara (2019ねん6がつ14にち). “Irak Luncurkan Tank Baru Kafeel-1 Hasil Upgrade Type-69QM” (英語えいご). Airspace Review. 2020ねん5がつ8にち閲覧えつらん

備考びこう

[編集へんしゅう]

かつてタミヤ自社じしゃのT-55のプラモデルに「コマンダー」という独自どくじ愛称あいしょうあたえていた。

関連かんれん項目こうもく

[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク

[編集へんしゅう]