BM-25

BM-25コルシュン

BM-25 サンクトペテルブルクの砲兵ほうへい博物館はくぶつかんの展示てんじ車両しゃりょう
基礎きそデータ
全長ぜんちょう	9.8m
全幅ぜんぷく	2.7m
全ぜん高こう	3.5m
重量じゅうりょう	18.14t
乗員じょういん数すう	8〜12名めい
装甲そうこう・武装ぶそう
装甲そうこう	なし
主しゅ武装ぶそう	6連装れんそう250mmロケット弾だん発射はっしゃ筒とう
副ふく武装ぶそう	無なし
機動きどう力りょく
整地せいち速度そくど	55km/h
エンジン	YaMZ-206B 6気筒きとう水冷すいれいディーゼルエンジン 205hp
懸架けんか・駆動くどう	6×6
行動こうどう距離きょり	530km
出力しゅつりょく重量じゅうりょう比ひ	hp/t

BM-25コルシュン（ロシア語ご:2К5 "Коршун"）は、ソビエト連邦れんぽうが1957年ねんに採用さいようした250mm多連装たれんそうロケット砲ほうである。「コルシュン」とはロシア語ごで「鳶とんび」の意い。

北朝鮮きたちょうせんの開発かいはつした弾道だんどうミサイルに「BM-25（イスラエルによるコードネーム、アメリカでは「ムスダン」とも呼よばれる）」の名称めいしょうで呼よばれるものが存在そんざいするが、この項こうで扱あつかうものとの関係かんけいはない。

概要がいよう

BM-25は1953年ねんに新型しんがた多連装たれんそうロケットとしてNII-88研究所けんきゅうじょ所属しょぞくのOKB-3設計せっけい局きょくによって開発かいはつされ、6連装れんそう発射はっしゃ機きSM-44自体じたいはTSKB-34設計せっけい事務所じむしょによって設計せっけいされた。

実戦じっせん配備はいびは1955年ねんより開始かいしされているが、存在そんざいが公表こうひょうされたのは1957年ねん10月がつの革命かくめい記念きねん日び軍事ぐんじパレードにおいてである。ソ連それんにおいては1970年代ねんだい後半こうはんまで使用しようされ、BM-27に置おき換かえられたが、その後ごも予備よび役やくとして長期間ちょうきかん保持ほじされていた。

この種たねの多連装たれんそうロケットランチャーとしては1発はつあたりの弾頭だんとう威力いりょくが大おおきいものの同時どうじ発射はっしゃ数すうが少すくないために面めん制圧せいあつ範囲はんいが狭せまく戦術せんじゅつ的てき制限せいげんがある、ロケット弾だんには液体えきたい燃料ねんりょうを使用しようしているため保持ほじが難むずかしい点てんなどが欠点けってんとして挙あげられる。

構成こうせい

車体しゃたいにはKrAZ-214 6輪りん式しきトラックを使用しようしている。6連装れんそう発射はっしゃ機きSM-44はソビエトが他たに開発かいはつした多連装たれんそうロケットランチャーとは違ちがい、鉄材てつざいを円筒えんとう状じょうに構成こうせいしたスケルトン型がたとなっており、装填そうてんされたロケット弾だんを直接ちょくせつ視認しにんできる。発射はっしゃ機きは3列れつ2段だんの構成こうせいとなっており、俯仰ふぎょう角かく0〜55度ど、旋回せんかい角かくは左右さゆう各かく6度どである。使用しようされる3R7ロケット弾だんの250mmという直径ちょっけいは多連装たれんそう式しきの発射はっしゃ機きから発射はっしゃされるロケット弾だんとしては当時とうじ世界せかい最大さいだいのものであった。

運用うんよう

BM-25はワルシャワ条約じょうやく機構きこうにおいてはソビエト連邦れんぽう軍ぐんのみで装備そうび・運用うんようされ、イエメン以外いがいに輸出ゆしゅつ・供与きょうよされた例れいはない。この種たねの兵器へいきとしては珍めずらしくアラブ諸国しょこくには導入どうにゅうされていないため、中東ちゅうとう戦争せんそうにおいても使用しようされていない。

イエメンに輸出ゆしゅつされたものはイエメン内戦ないせん中なかに南みなみイエメン軍ぐんにより使用しようされた。

ロケット弾だん

• 3R7

全長ぜんちょう：5.82m

重量じゅうりょう：455kg

燃料ねんりょう：二に液えき式しき液体えきたい燃料ねんりょう(推進すいしん剤ざい：ケロシン 酸化さんか剤ざい：硝酸しょうさん)

安定あんてい方式ほうしき：スピン安定あんてい式しき

弾頭だんとう重量じゅうりょう：18.4kg

弾頭だんとう：高性能こうせいのう爆薬ばくやく

信管しんかん：着発ちゃくはつ信管しんかん

最大さいだい射程しゃてい：30,000m

使用しよう

イエメン：現在げんざいでも装備そうびされている模様もようである。

退役たいえき国こく

ソビエト連邦れんぽう

関連かんれん項目こうもく

• ロケット砲ほう
  • カチューシャ (兵器へいき)