た

た 教科書きょうかしょ体たい

書がき順じゅん

日本語にほんご

• 平仮名ひらがな
• 五十音ごじゅうおん図ず: た行こう あ段だん
• いろは順じゅん: 16番目ばんめ　「よ」の次つぎ、「れ」の前まえ
• 字源じげん: 太ふとしの草体そうたい
• 片仮名かたかな: タ
• ロろーマ字まじ: ta

名詞めいし: 田た

た【田た】

1. (農業のうぎょう) 主おもに稲いねを栽培さいばいするための農地のうち。特とくに、成長せいちょう期きにおいて水みずを張はるもの（水田すいでん）をいう。稲いねの他ほか、藺草いぐさや山葵わさびの農園のうえんにもこの表現ひょうげんが用もちいられる。田圃たんぼ（たんぼ）。

発音はつおん

• (東京とうきょう式しき) た​ [táꜜ] (頭あたま高だか型がた – [1])
• IPA^(?): [ta̠]

京阪けいはん式しきアクセント

た↗ぁ

助動詞じょどうし

た

1. その事柄ことがらが話はなし手てにとって、過去かこのものや既定きていのものになっていることを表あらわす。
   • 昨日きのうは雨あめが降ふった。
   • この辺あたりは昔むかし、森もりでした。
   • シャボン玉だまが飛とんでいった。
   1. 実況じっきょう中継ちゅうけいなどで、直前ちょくぜん過去かこを表あらわす。
      • ピッチャー、第だい一いち球きゅう、投なげました。打うちました。いった。大おおきい。入はいった。ホームラン。いま悠々ゆうゆうとホームイン。一点いってんが入はいりました。
      • おっ、誰だれか出でてきたぞ。
   2. 経験けいけんや履歴りれきなどを表あらわす。
      • 若わかい頃ころ、アメリカに行いった（ことがある）。
      • この寺てらは過去かこに焼失しょうしつし、その後ご再建さいけんされた（ものである）。
2. 完了かんりょうを表あらわす。
   • やっとレポートを書かき上あげた。
   • もうご飯はんは食たべた？
3. （連体れんたい修飾しゅうしょくの形かたちで）状態じょうたいを表あらわす。述語じゅつごとしては「ている」「てある」などの形かたちを取とる。
   • 壁かべに掛かけた時計とけい（cf. 時計とけいが壁かべに掛かけてある）
   • 鋭するどくとがった槍やりの先さき（cf. 槍やりの先さきが鋭するどくとがっている）
   • 似にた顔かおの二に人にん（cf. 顔かおが似にている）
   • 違ちがった意見いけんも聞ききたい（cf. 意見いけんが違ちがっている）
4. 従属じゅうぞく節ぶしの時制じせいが主おも節ぶしの時制じせいに先行せんこうすることを表あらわす。
   • 優勝ゆうしょうした人ひとには賞金しょうきんが授与じゅよされます。
   • ここに置おいたかばんがなくなった。
5. 発見はっけん、気きづき、確認かくにん、思おもい出だし、念ねん押おし、未知みちの事項じこうの開示かいじなどを表あらわす。
   • ここにあったぞ。
   • 国境こっきょうの長ながいトンネルを抜ぬけると雪国ゆきぐにであった。
   • 分わかってみたら案外あんがい簡単かんたんだった。
   • お名前なまえはなんでしたっけ。そうでした。田中たなかさんでしたね。
   • 実じつは奥様おくさまは魔女まじょだったのです。
   • 正解せいかいは3番ばんでした。
6. 判断はんだんがほぼ確定かくてい的てきであることを表あらわす。
   • 5点てん差さがついたときこの試合しあいは勝かったと思おもった。
   • 先さきが見みえたも同然どうぜんだ。
   • これは入はいったでしょう。入はいりました、ホームラン。
7. 一部いちぶの語彙ごいにおいて、事態じたいの変化へんかや終了しゅうりょうなどに関かかわる発話はつわ内ない行為こういを表あらわす。
   • 了解りょうかいしました。
   • それに決きめた。
   • 失礼しつれいしました。すみませんでした。ありがとうございました。
   • 田中たなかがお伝つたえしました。担当たんとうは田中たなかでした。
8. 一部いちぶの語彙ごいにおいて、状態じょうたいの発生はっせいや継続けいぞくを表あらわす。
   • 疲つかれた。くたびれた。飽あきた。驚きょういた。びっくりした。よわった。こまった。腹はらが減へった。のどがかわいた。
9. その他た語彙ごい的てきなもの。
   • よかった。たすかった。やった。でかした。しめた。しまった。やられた。まいった。
10. 虚辞きょじ的てきなもの。
    • よく見みたほうがいい。（=よく見みるほうがいい）
    • ひどい話はなしがあったものだ。（=あるものだ）
    • みな散々さんざんな酔よっ払ぱらいようで送別そうべつ会かいも何なにもあったものではない。（=送別そうべつ会かいどころではない）
    • まともに食くえたものではない。（=食くえるものではない）
    • 私わたしに言いえた義理ぎりではありませんが。（=言いえる立場たちばではないが）
    • ほめられた話はなしではない。（=ほめられることではない、よくない）
    • どうしたもんだろう。（=どうするべきだろう）
    • そうあわてたこともない。（=あわてることもない）
11. （山形やまがたなどの方言ほうげん）丁寧ていねいな語感ごかんを表あらわす。
    • もしもし、佐藤さとうでした。（=佐藤さとうですが）
    • 「鈴木すずきさんはいますか」「いました」（=おります）
12. 仮定かてい内容ないようを表あらわす。
    • その会社かいしゃを買収ばいしゅうしたとして、どのような利益りえきや損失そんしつが発生はっせいするだろうか。
13. 反はん実じつ仮想かそうにおいて、過去かこまたは現在げんざいに関かんする帰結きけつを表あらわす。
    • あの時とき一人ひとりでいたら、今頃いまごろここにいなかっただろう。 / いなかったろう。（後者こうしゃはやや古風こふうない方いかた）
    • やろうと思おもえばできた。
14. （妥当だとう性せいや至当しとう性せいを表あらわす表現ひょうげんとともに）実際じっさいにはしなかったことを後悔こうかいの気持きもちを伴ともなって表あらわす。
    • もっと真面目まじめに勉強べんきょうしておくんだった。/勉強べんきょうしておくべきだった。（≒勉強べんきょうしなかったことを後悔こうかいしている）
    • 自分じぶんも行いけばよかった。
15. （状況じょうきょうや判断はんだんなどを表あらわす表現ひょうげんとともに）実際じっさいにはそのようにならなかったりできなかったりしたことを表あらわしたり、言外げんがいに示唆しさしたりする。打消うちけしを伴ともなう文ぶんでは、そのようになってしまったことを示唆しさする。
    • 事故じこを起おこすところだった。
    • 私わたしも行いきたかった。行いくはずだった。
    • ビルは三さん月がつには完成かんせいの予定よていだった。
    • 危あぶないとは思おもわなかった。安全あんぜんだと思おもった。
16. 軽かるい命令めいれいを表あらわす。

    過去かこの仮定かてい的てき表現ひょうげんから。現在げんざい、そのようではないが、既すでにそうなっているべきであることを意味いみする。

    • さあ、どいた、どいた！
    • さあ、買かった、買かった！
    • はっけよーい、のこった、のこった！
    • ちょっと待まった！
17. 意思いしや決断けつだんを表あらわす。
    • バーゲン品ひんか。よし買かった。
    • もううんざりだ。こんな会社かいしゃもう辞いなめた。
18. （「たら」）仮定かていの語感ごかんをいくぶんやわらかくさせる。口語こうご的てきにする。
    • 雨あめが降ふったら、明日あしたの試合しあいは中止ちゅうしになります。（cf. 雨あめが降ふれば、明日あしたの試合しあいは中止ちゅうしになります）
    • 行いきたかったら行いくべきです。（cf. 行いきたければ行いくべきです）
    • それだったらこっちのほうがいい。（cf. それならばこっちのほうがいい）
19. （「たら」）軽かるい命令めいれいを表あらわす。「たらどうか」などの縮ちぢみ約やく。
    • そろそろお帰かえりになったら？

活用かつよう

未然みぜん形がた	連用形れんようけい	終止しゅうし形がた	連体れんたい形がた	仮定かてい形がた	命令めいれい形がた	活用かつよう型がた
たろ	○	た	た	たら	○	特殊とくしゅ型がた

• 活用かつよう語ごの連用形れんようけいに付つく。イ音便いおんびんの一部いちぶと撥音便はつおんびんに付つく場合ばあいには濁音だくおん「だ」となる
• 仮定かてい形がた「たら」には、「ば」を付つけないことが圧倒的あっとうてきである。例文れいぶん参照さんしょう。

語源ごげん: 助動詞じょどうし: 過去かこ

古典こてん日本語にほんご 「たり」

助詞じょし

た

1. (口語こうご) 「とは」の縮ちぢみ約やく。
   • かあいそうだたほれたってことよ（夏目なつめ漱石そうせき「三四郎さんしろう」）

接辞せつじ: 手て

た【手て】

1. 「て」を他たの語かたりと組くみ合あわせるときに母音ぼいんが変化へんかしたもの。
   • 使用しよう例れい:手綱たづな（たづな）、掌てのひら（たなごころ）
   • （一説いっせつ）本来ほんらい、手ては「た」が語根ごこん（概念がいねん形がた）で、それに名詞めいし語尾ごび -i が接尾せつびしたか具体ぐたい形がた語尾ごびが -i で、二に重母音じゅうぼいん ai が後のちに上代じょうだい ë の発音はつおんに変化へんかしたもの。ta-i ＞ tai ＞ të ＞ te。古代こだい日本語にほんご ta を見みよ。「ま」をも見みよ。

接頭せっとう辞じ 

た

1. 動詞どうし・形容詞けいようしについて語調ごちょうを整ととのえる
   • たばかる
   • たやすい

「手ての語根ごこん」と同どう語源ごげんとも考かんがえられる。

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沖縄おきなわ語ご

接頭せっとう辞じ 

た

1. 二に。

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国頭くにがみ語ご

接尾せつび辞じ

た

1. 方向ほうこうを表あらわす。方ほう。辺あたり。

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古典こてん日本語にほんご

代名詞だいめいし

た【誰だれ】

1. （不定称ふていしょうの指示しじ代名詞だいめいし）だれ。
   • 誰だれ（た）がために鐘かねは鳴なる

関連かんれん語ご

日本語にほんごの指示しじ詞し

	近称きんしょう（こ-）	中称ちゅうしょう（そ-）	遠称えんしょう（あ-）	不定称ふていしょう（ど-）
指示しじ代名詞だいめいし	これ [複数ふくすう: これら]	それ [複数ふくすう: それら]	あれ [複数ふくすう: あれら]	どれ
指示しじ代名詞だいめいし	こいつ こちらさま	そいつ そちらさま	あいつ あちらさま	どいつ どちらさま
連体詞れんたいし	この	その	あの	どの
場所ばしょ	ここ こっから	そこ そっから	あそこ	どこ どっから
方向ほうこう	こちら・こっち	そちら・そっち	あちら・あっち	どちら・どっち
態様たいよう	こう こんな こんくらい こんだけ	そう そんな そんくらい そんだけ	ああ あんな あんくらい あんだけ	どう どんな どんくらい どんだけ

名詞めいし：田た

た【田た】

1. (農業のうぎょう) 田た。

発音はつおん

三さん拍はく名詞めいし一類いちるい

↘たぁ

接頭せっとう辞じ 

た

1. 動詞どうし・形容詞けいようしについて語調ごちょうを整ととのえる

漢字かんじ

Wiktionary:漢字かんじ索引さくいん 音訓おんくん た#タ参照さんしょう

文字もじコード

• Unicode
  • 16進しん: 305F た
  • 10進しん: 12383 た