研究けんきゅう / Research

通信つうしんの品質ひんしつ保証ほしょうに取とり組くむ

私わたしたちは通信つうしんのネットワークを使つかって、物理ぶつり的てきに隔へだてられた人ひとやコンピューターとの間あいだで情報じょうほうのやりとりをしています。このネットワークをつくるとき、情報じょうほうをいかに速はやく正確せいかくに伝つたえられるかという品質ひんしつ保証ほしょうが重要じゅうようで、私わたしはその研究けんきゅうをしています。

求もとめられる品質ひんしつ保証ほしょうはさまざま

通信つうしんに求もとめられる品質ひんしつは、通信つうしん手段しゅだんや目的もくてきによって違ちがってきます。デでータ通信たつうしんやＥメールでは、情報じょうほうが確実かくじつに届とどくことが品質ひんしつ保証ほしょうになります。時間じかんが多少たしょうかかっても問題もんだいになりません。リアルタイムの電話でんわでは、音声おんせいが遅おくれると不快ふかい感かんをもちますが、情報じょうほうの損失そんしつに関かんしては、ちょっとくらい途切とぎれても気きにならない場合ばあいがあります。私わたしたちは音声おんせい情報じょうほうの遅延ちえんに対たいしては比較的ひかくてき敏感びんかんなのですが、損失そんしつに対たいしてはある程度ていどカバーできる能力のうりょくをもっているからです。グリッドコンピューティングなどのコンピューター同士どうしの通信つうしんになると、データの損失そんしつや遅延ちえんは即そく、計算けいさん間違まちがいにつながるため、損失そんしつに対たいしても、遅延ちえんに対たいしても厳きびしい品質ひんしつ保証ほしょうが求もとめられます。
これらのアプリケーションをインターネットのような１ひとつのネットワーク上じょうで提供ていきょうする場合ばあい、求もとめられる品質ひんしつに応おうじて必要ひつような帯域たいいきやバッファーなどのネットワーク資源しげんを割わり当あてたり、どの情報じょうほうから先さきに送おくるかという優先ゆうせん順位じゅんいを決きめてやる必要ひつようがあります。こうした品質ひんしつ保証ほしょうのための制御せいぎょ方法ほうほうや手順てじゅん（プロトコル）を開発かいはつするのが私わたしの実際じっさいの研究けんきゅうです。

新あたらしい通信つうしん技術ぎじゅつには新あたらしい制御せいぎょ方法ほうほうが必要ひつよう

通信つうしん技術ぎじゅつの発展はってんとともに、通信つうしんの品質ひんしつを保証ほしょうするための制御せいぎょ方法ほうほうも変かわってきます。無線むせん通信つうしんでは、ユーザーが移動いどうしながら電波でんぱを送受信そうじゅしんしますが、これにともなって電波でんぱの状況じょうきょうが変化へんかし、品質ひんしつに影響えいきょうを及およぼします。そのため、通信つうしん状じょう況きょうの変化へんかに対応たいおうできる品質ひんしつ制御せいぎょの方法ほうほうが求もとめられます。また、有線ゆうせんと比くらべると、ネットワークの帯域たいいきや消費しょうひ電力でんりょくなどがより制限せいげんされます。限かぎられた資源しげんをいかに有効ゆうこうに使つかって通信つうしんの品質ひんしつを保証ほしょうするかを考かんがえることが特とくに重要じゅうようになってきます。
さらに、光ひかりネットワークの場合ばあいには、帯域たいいきの予約よやくやスケジューリングと呼よばれる品質ひんしつ保証ほしょうの方法ほうほうが必要ひつようになります。光ひかりファイバーを使つかった今いまのネットワークでは、光ひかりを蓄積ちくせきする技術ぎじゅつがまだ開発かいはつ途上とじょうにあるため、ネットワークが混雑こんざつしている場合ばあいでも、電気でんきのようにネットワーク内ないに情報じょうほうを蓄たくわえてから送おくることができないためです。
これからも、品質ひんしつ保証ほしょうはつねに必要ひつようとされる課題かだいとなるでしょう。新あたらしい通信つうしん方式ほうしきやアプリケーションが生うまれ、これにともなって品質ひんしつ保証ほしょうの新あらたな要求ようきゅうが出だされるためです。

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