研究けんきゅう / Research

知識ちしきを深ふかめ、解決かいけつ策さくを見みいだす

私わたしたちは皆みな、過去かこに得えた知識ちしきを活用かつようして、今日きょう抱かかえている困難こんなんを乗のり越こえようと日々ひび取とり組くむ中なかで、何なんらかの形かたちでつながっています。私わたしの研究けんきゅう対象たいしょうは、セマンティックインテリジェンスと集合しゅうごう知ちの分野ぶんやです。その目的もくてきは、データ、挙動きょどう、得えられた知識ちしき、能力のうりょくをより深ふかく理解りかいして統合とうごうすることと、そのつながりを利用りようして問題もんだいに対たいする革新かくしん的てきな解決かいけつ策さくを見みいだすことです。当初とうしょ、私わたしはデジタル・ヒューマニティーズやディジタル・シルクロード・プロジェクトにも従事じゅうじしていました。そこでは、情報じょうほう科学かがくと人文じんぶん科学かがくを合あわせたセマンティック・マッピングを用もちいた文化ぶんか遺産いさんのアーカイブ開発かいはつや、特定とくていの建築けんちくコンテンツの描写びょうしゃとデータ管理かんりのための視覚しかく的てきな語彙ごいモデルの開発かいはつに取とり組くみました。また、MulSeMedia（マルセメディア：Multiple Sensory Media）システムの発展はってんにも携たずさわっていました。このシステムは、持もっているすべての感覚かんかくをリアルに統合とうごうしてマルチメディア体験たいけんを充実じゅうじつさせることで、体験たいけんをよりインタラクティブで魅力みりょく的てきにするものです。まさに「不可能ふかのうと思おもわれていたこと」を行おこなうためのシステムです。

相互そうご作用さようを高たかめ、考かんがえ方かたを変かえる

重要じゅうようなのは、集合しゅうごう知ちを資産しさんととらえ、これまでの経験けいけんを新あたらしい問題もんだいの解決かいけつに役立やくだてて、より適切てきせつに素早すばやく解決かいけつ策さくを会得えとくし、実現じつげんに取とり組くむことです。私わたしたちが抱かかえているのは、日々ひびの膨大ぼうだいな量りょうのデータであり、また、限かぎられた時間じかんで本当ほんとうに必要ひつようなものをまとめながら、期待きたいと満足まんぞく度どとのギャップの可能かのう性せいを認みとめなければならないという課題かだいです。たとえば、インテリジェントクッキングに関かんする私わたしの業務ぎょうむを取とり上あげてみましょう。これは、DECOR（Data Engineering meets intelligent food and COoking Recipes＊）ワークショップの一環いっかんで、食品しょくひん科学かがく、データサイエンス、およびデータエンジニアリング（データとソフトウェアの体系たいけい化か、処理しょり、構成こうせいの統合とうごう、共有きょうゆうなど）の共通きょうつう部分ぶぶんを探さぐるものです。これはすべて、万まん人にんにとって不可欠ふかけつな「食しょく」の領域りょういきで実現じつげんされます。そこにはレシピはもちろん、食事しょくじ中ちゅうや食後しょくごの期待きたい感かんや気持きもちをもっとよく知しりたいという願望がんぼうも含ふくまれます。食しょくを手てに入いれ、準備じゅんびし、消費しょうひするというのは、日常にちじょう生活せいかつに不可欠ふかけつな要素ようそであり、そのすべてがキッチンでのカーボンフットプリントの一部いちぶになります。インテリジェントな食しょくとインテリジェントクッキングの研究けんきゅうの焦点しょうてんは、調理ちょうり過程かていにとどまらず、人ひとと食しょくの相互そうご作用さようを高たかめる方法ほうほうであり、データサイエンスにおける画期的かっきてきなイノベーションを通つうじて、食しょくとの文化ぶんか的てき・環境かんきょう的てき相互そうご作用さようについての考かんがえ方かたを実際じっさいに変かえる方法ほうほうです。

将来しょうらいの新あたらしいビジョンに対たいする意識いしきを高たかめる

新あたらしいものを採用さいようしたり、違ちがう方向ほうこうに一いち歩ほを踏ふみ出だしたりするとき、冷つめたいプールに飛とび込こむ前まえのように、躊躇ちゅうちょすることがあるでしょう。しかし、研究けんきゅうが一本いっぽん道どうであることはまずありません。飛とび込こんでいけば、新あたらしく刺激しげき的てきな方向ほうこうに導みちびいてくれることがよくあります。たとえば、会議かいぎ参加さんか者しゃの気分きぶんや精神せいしん活動かつどうをモニターできたとして、そういったデータを有益ゆうえきに利用りようする方法ほうほうを探さぐったり、量子りょうし世界せかいにおけるセマンティックインテリジェンスや集合しゅうごう知ちの理解りかいを深ふかめたり、といったように。研究けんきゅうを追求ついきゅうするうえで重要じゅうようなことは、自分じぶん自身じしんを高たかめ、可能かのう性せいに対たいする自身じしんの意識いしきを高たかめることです。そして、データエンジニアリングのように、社会しゃかいの利益りえきになる利用りよう可能かのうな情報じょうほうのつながりを研究けんきゅうすることです。それによって、明あかるい未来みらいへの道みちが切きり開ひらかれるのです。

＊DECOR@ICDE2022国際こくさいワークショップ（英語えいご）http://research.nii.ac.jp/decor/decor2022.html

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