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製造業において、図面検索の省力化や見積もりのバラつき解消などを図るサービスが中小企業を中心に広がっている。「第35回 日本 ものづくり ワールド/製造業DX展」(2023年6月21~23日、東京ビッグサイト)では、そうした図面管理向けのサービスを打ち出す企業が目立った。そのうちの1社が、受発注プラットフォームを手掛けるキャディ(東京・台東)だ。
同社のクラウドサービスで、図面を管理して検索を支援する「CADDi DRAWER」は、発売から約1年で数十社が導入している。これまで1~2時間かかっていた数十万枚もの図面から類似の図面を探す作業が1~2分で済むなど、設計部門や調達部門などに好評を得ているという。
こうした類似図面データの検索は、米OpenAIの「ChatGPT」に代表される生成AI(人工知能)と親和性がありそうだ。キャディは現在、生成AIについて自社製品での活用を積極的に検討しているという。現在のサービスでは、図面中の文字に書いてある単語を入力して図面を検索する方法を採っているが、例えばこれを「3年前に発注したもので形状が丸い軸受け」などの文章の形で検索できるようになれば、ユーザーの使い勝手が向上すると同社は見ている。
キャディの図面管理・検索サービス「CADDi DRAWER」で類似図面を検索した結果
例えば右の図面中の3Dデータのようなものを左の図面でも作成し、類似性があるかを判定している。(出所:日経クロステックが画面を撮影)
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